鉄の騎士と学園都市   作:土門一家

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お久しぶりの方はお久しぶりです。
初めましての方は初めまして。
前に書いていた小説の息抜きとして、新しく設定を思いついたので文にしてみました。
どうぞ、お楽しみください。


プロローグ

 

 

 

 太陽が空の真上から煌々とした光を地面に届ける中、ブラックマーケットでは逃走劇が繰り広げられていた。

 アタッシュケースを抱えたスケバンの少女がブラックマーケットの住人が行き交う歩道を息を切らし、足をもつらせながらも懸命に走って逃げている。

 その少し離れた場所に少女を追い掛ける鈍い鉄色の両肩が黒いMk.VIアーマーを着たマリーンの2人組がボルトガンを持った状態で走って追いかけている。

 住人たちはいつもの光景かと思い、巻き込まれないように道を空けつつも自分たちの目的地へと向かって歩いていく。

 

 少女は懸命に走っているが、次第に後ろのマリーンたちが追い付きはじめ少女は覚悟を決めてビルとビルの間に逃げ込む。

 少女が一息つけると思い、逃げ込んだ先の方を見るとブリーチャーシールドを構えたMk.IIIアーマーのマリーンが待ち構えていた。

 少女は自分の逃走がここで終わりということを悟り、座り込む。

 そして、追いついてきた後ろのマリーンたちに向けて声を上げる。

 

「渡す!このケースは渡す!!だから私のことは見逃してくれ!」

 

 少女がアタッシュケースを掲げ、後ろのマリーンたちに渡そうとする。

 2人のマリーンの内1人が少女のアタッシュケースを左手で受け取り、もう1人に渡す。

 少女はアタッシュケースを渡したことで安堵したのか立ち上がろうとする。

 直後、少女は腹をアタッシュケースを最初に渡したマリーンに蹴り飛ばされ地面に叩きつけられる。

 少女は突然のことに驚き、なにも出来ずに倒れ込んでしまった。

 急いでマリーンの方を見るとボルトガンを向けられていた。

 

「ま…!待って……!!」

 

 抵抗の声虚しく3発のボルトガンの銃声が響き渡る。

 そんなことが行われている中、アタッシュケースを持っていたマリーンはブリーチャーシールドで道を封鎖していたマリーンと中身を確認していた。

 アタッシュケースの中に入っていたのは大量の札束だ。

 マリーンたちは頷き、アタッシュケースを閉じて少女をボルトガンで追い討ちしていたマリーンに声をかける。

 声をかけられたマリーンも彼らに追従するように動き始める。

 3人のマリーンは路地裏から出て自分たちの拠点である基地に向かって歩いていく。

 

 

 マリーンたちがブラックマーケットの郊外に辿り着くとそこには巨大な基地が存在していた。

 外郭には大型の壁が並んでおり、そこには大量の機銃が並んでいた。

 検問所に3人が向かうと検問所で警備していたMk.IIIアーマーのマリーンが彼らを視認する。

 警備のマリーンは彼らが近付いてきたのを確認したため、マリーンの出入りする門を開けるように指示を出す。

 門が開き、基地の中へと3人は入っていく。

 

 基地の中は中央に司令塔などが入った大型の施設があり、入口付近には戦車やサンダーホーク等のビークルの格納庫や滑走路などがある。

 マリーンたちの個室などがある建物は基地の奥にあり、ほの周辺では鍛錬を行っているマリーンたちがいる。

 テックプリーストやサーヴィターたちが活動している中を3人は通っていく。

 しばらく歩き、中央の施設に到着した3人は中に入っていく。

 

 中に入ると警備のマリーンがなにか報告があるのかと聞いてくる。

 

「どうした?なにかあの方に報告することでもあるか?」

「新しい戦利品だ、これを届けに来た」

「そうか、あの方はいつもの場所におられる」

「ありがとう」

 

 3人の内、アタッシュケースを持っていたマリーンが警備のマリーンに届けに来た事を伝え、警備のマリーンも確認した。

 そのまま3人はエレベーターに乗り込み、目的の人物がいる場所へと向かった。

 

 

 エレベーターが目的の階に到着し、3人が降りると正面には大きな扉が見えた。

 その両脇には白いヘルメットに黒いラインが入ったマリーンが盾を地面につけ、その上に手を置きながら警備していた。

 ベテランのマリーンの1人が3人がアタッシュケースを持っていることを確認し、扉に近づきノックする。

 中のマリーンとやり取りし、入室の許可が下りた。

 扉が開き、その中へと3人は入っていく……

 

 部屋の中は大きなシャンデリアが吊るされている。

 壁際にはボルトガンを持ったマリーンたちが並んでおりかなり物々しい雰囲気である。

 また、部屋の中央には巨大な机が鎮座している。

 その上には色とりどりな食事が大量に並べられていた。

 部屋の奥の方にはオナーガードの2人が立っており、その傍では少女が1人食事をしていた。

 少女の名は鋼城ルイン。

 このアイアン・ナイト戦団の戦団長のさらに上に立つ絶対的存在。

 3人はルインの姿を確認すると敬礼を行い、彼女の食事の邪魔にならないように黙っている。

 ルインがステーキを食べ終わり、ナイフとフォークを置くと傍にいたマリーンが皿を下げる。

 そのまま追加の料理を持ってこようとしたがルインに止められる。

 ルインは口をナプキンで拭きながら3人に話しかけはじめる。

 

「おかえり、何かいい物でも手に入ったかしら?」

「はっ!ヘルメット団たちが取引していた場所を襲撃し、奴らの資金を手に入れました!ルイン閣下のお気に召すことかと…」

「そう。あれ、持ってきて」

「分かりました」

 

 ルインの傍にいたオナーガードの1人が3人の方に歩いてきて、アタッシュケースを受け取る。

 そのままルインの元に帰り、中身が見えるようにケースを開く。

 ルインは中に入っていた札束の1つを掴み、じっくりと見ている。

 3人はルインが何を言うのか気が気ではなかった。

 ルインが札束をケースに戻し、オナーガードのマリーンに後ろに戻るように指示を出した。

 そして、3人の方へ体を向け口を開く。

 

「いい物ね、純粋なお金。私大好きよ。入ってたのは大体50万くらい……もっと欲しかったけどヘルメット団じゃしょうがないわね。お疲れ様、いい働きだったわ」

「「「ありがたきお言葉!!」」」

「戻って大丈夫よ」

 

 3人はルインが喜んだことにかなり喜び、また労いの言葉を頂いたことに感動していた。

 そのまま3人は部屋から退出していった。

 ルインは追加の料理を持ってくるようにマリーンに指示を出し、ナイフを掴み手でクルクルと回す。

 

「そのお金、地下金庫に入れといてちょうだい」

「はっ!」

「それと……次はもっとたくさんのお金を持ってくるように部隊に伝えておいてね。たくさんあっていいものだから」

 

 アタッシュケースを持っていたオナーガードはルインに伝えられたこととアタッシュケースを地下金庫にしまうために部屋から退出していった。

 ルインの元には追加の料理が到着し、そのまま食べ始めたのだ。

 

「でも……やっぱり色んな物、欲しいわよね!」

「となると……どうされますか?」

「ブラックマーケットの外にある適当な自治区にある銀行を襲うように伝えて。私がお金いっぱい欲しいって言葉と一緒に」

「はっ!」

 

 ルインから指示を受けたオナーガードは近くにいたマリーンに同じ内容を伝え部隊に告げるように指示を出す。

 指示を受けたマリーンは敬礼を行い、部屋から退出していった。

 部屋ではルインが食事を続ける音だけが響いていた……

 

 

 

 

 




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