鉄の騎士と学園都市   作:土門一家

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どうぞお楽しみください。


第1話 銀行襲撃

 

 

 

 基地の中をルインの部屋から出た新たな指示を受けたマリーンが歩いていく。

 向かう先はマリーンたちが待機している施設。

 マリーンが歩いていくと先に部屋から退出し、指示を中隊長たちに伝えていたオナーガードの1人が見えた。

 オナーガードのマリーンは歩いてきたマリーンに気付き、声をかける。

 

「なにかあったのか?ルイン様の部屋の警備はどうした?」

「ルイン様から新たな指示を受けました」

「なに?なんと申された?」

「ブラックマーケット外の自治区にある適当な銀行を襲撃するようにと……ルイン様がさらにお金が欲しいと」

「ふむ…分かった。おい、今言った内容に新たに追加だ」

 

 オナーガードの前に立っていた中隊長たちは敬礼を行いその場を離れていく。

 オナーガードと新たな指示を伝えたマリーンはルインの部屋へと戻っていく。

 

 

 

 オナーガードの元から立ち去った中隊長たちはマリーンたちの施設にある格納庫で集まっている。

 その中にいた第1中隊の中隊長が他の中隊長たちに受けた指示の再確認を行い、第2中隊と第10中隊に出撃するように伝える。

 第2中隊長と第10中隊長は敬礼を行い出撃準備をするために立ち去っていく。

 他の中隊長たちは自分たちの中隊がいる場所へと戻っていく。

 第1中隊長は司令室に向かって歩いていく。

 そのまま司令室に入り、戦略室で戦術モニターの前に立つ。

 

 

 

 第2中隊と第10中隊は出撃させる部隊の選定を行っていた。

 第2中隊からは調停分隊(インターセッサー・スカッド)とブリーチャー・スカッド、先駆分隊(インセプター・スカッド)、ヘビーボルターを持ったグラヴィスアーマーマリーンとMk.IIIアーマーマリーンの混成された5人の重支援分隊が派遣されることになった。

 第10中隊からは偵察分隊(スカウト・スカッド)鎮圧分隊(サプレッサー・スカッド)排除分隊(エリミネイター・スカッド)が派遣されることになった。

 さらにマリーンを輸送するためにランドレイダーとストームホーク・ガンシップが派遣されることとなった。

 中隊長たちは出撃する部隊を集め、作戦の内容を伝える。

 

「今回はルイン様がさらにお金が欲しいとの事で発令された作戦だ、失敗は許されない」

「襲撃場所についてだが、ミレニアム自治区にある銀行の1つを襲撃するように。銀行内の警備員とヴァルキューレの抵抗が予想される、戦利品を失わなければどのように対処しても問題ない」

先駆分隊(インセプター・スカッド)鎮圧分隊(サプレッサー・スカッド)は上空から警戒、排除分隊(エリミネイター・スカッド)は周辺の警戒。調停分隊(インターセッサー・スカッド)とブリーチャー・スカッドと重支援分隊が建物内に入るように。偵察分隊(スカウト・スカッド)は裏口の警戒」

「では……行動開始!」

 

 指示を受けたマリーンたちが敬礼を行い、出撃エリアに向けて走っていく。

 すでに出撃エリアではランドレイダー3台とストームホーク・ガンシップが出撃準備を整えていた。

 出撃するマリーンたちが全員乗り込み、ランドレイダーの唸るようなエンジン音が響き渡り大地を踏みしめる履帯の音が鳴り始める。

 ストームホーク・ガンシップも空に飛び上がり、飛んでいく。

 検問所の門が開き、ランドレイダーの車列がブラックマーケットの大通りを行進していく……

 

 

 

 しばらくランドレイダーとストームホーク・ガンシップが移動していくとミレニアム自治区に進入した。

 上空でエリアを偵察していたストームホーク・ガンシップのパイロットがちょうど良い銀行を発見した。

 パイロットは地上のランドレイダーと兵員輸送室にいる先駆分隊(インセプター・スカッド)鎮圧分隊(サプレッサー・スカッド)に目的地を見つけたことを報告する。

 ストームホーク・ガンシップはホバリングを開始し、前部ハッチを開く。

 前部ハッチからジャンプパックを起動した先駆分隊(インセプター・スカッド)鎮圧分隊(サプレッサー・スカッド)が空へと飛び立っていく。

 そのまま飛行を始めた両分隊は上空からの警戒を始める。

 ランドレイダー3台は銀行の近くに停車し、中に乗っていた調停分隊(インターセッサー・スカッド)たちが続々と降り始め自分たちの持ち場へと向かっていく。

 近くを歩いていた住人は突然のことに驚き、なにが起きたのかと慌て始めた。

 マリーンたちはそんな周りのことは一切気にせず行動している。

 調停分隊(インターセッサー・スカッド)と重支援分隊が正面玄関の前に立ち武器の安全装置を解除する。

 ブリーチャー・スカッドは3人が外に残り、2人が中に入ることになった。

 偵察分隊(スカウト・スカッド)はすでに裏口付近で警戒を始めた。

 排除分隊(エリミネイター・スカッド)は近くのビルの屋上から周辺の警戒を始めている。

 

 全員の準備が整い、突入準備が完了した。

 調停分隊(インターセッサー・スカッド)軍曹(サージェント)が扉を蹴破り、ボルトライフルを連射する。

 そのまま調停分隊(インターセッサー・スカッド)や重支援分隊のマリーンたち全員が中に突入していく。

 中にいた住人や銀行員は突然のことに驚き、慌てふためく。

 そんな中、警備員たちが銃を構えてマリーンを撃とうとするがボルトライフルに全身を撃ち抜かれ次々と倒れていく。

 調停分隊(インターセッサー・スカッド)軍曹(サージェント)は銀行員の元に歩いていき指示をする。

 

「金を出せ!ここにあるありったけだ!」

「ひ、ひぃぃ!!」

「早くしろ!」

「分かりました……!」

「もし妙な真似をしてみろ、生きて帰れなくしてやる。いいな!」

 

 銀行員たちは急いでありったけの紙幣などをバックなどに詰めている。

 その中にいた銀行員の1人が通報ボタンをこっそり押そうとしたが、一瞬でマリーンに頭を撃ち抜かれ地面に倒れる。

 その光景を見ていた者たちは下手なことはせず大人しくしていようと決めた。

 

 銀行員がバックなどに紙幣などを詰め終わるのとほぼ同じぐらいに外にいた住人から通報を受けて駆けつけてきたヴァルキューレ警察学校の生徒たちが到着したのだ。

 外にいたブリーチャー・スカッドの3人とランドレイダー3台はまだ攻撃を行わず相手の動向を見ている。

 偵察分隊(スカウト・スカッド)は裏口から出てくる者が居ないと判断したためすでにランドレイダーへと戻っている。

 排除分隊(エリミネイター・スカッド)は屋上からボルトスナイパーライフルを構え装甲車を狙っている。

 ヴァルキューレから到着したのは装甲車5台と軽車両3台、その中からバリスティックシールドとショットガンを持った生徒たちが降りてきた。

 その中から1人、隊長格らしい生徒がメガホンを構えながら歩いてきた。

 

「無駄な抵抗をしないで投降しろ!あんたらは包囲されている!」

 

 メガホンで隊長が喋っているが、マリーンたちは応答しない。

 建物内ではバックを調停分隊たちが回収し、持ってきていたコンテナの中に詰めていく。

 外が見える窓の傍には重支援分隊が待機している。

 ヴァルキューレとマリーンたちで膠着状態が続いている中、中ではコンテナにバックを詰め終わり、いつでも帰還できるようになった。

 それを確認した軍曹は重支援分隊に正面突破するように伝える。

 重支援分隊は頷き、ブリーチャー・スカッドの2人に壁になってもらうように告げる。

 ブリーチャー・スカッドはブリーチャーシールドを構え、扉に近付く。

 

 

 

 ヴァルキューレの生徒たちは銀行の前に立っている3人のマリーンの姿に怯えている。

 マリーンは鈍い鉄色の姿をしており、左肩に騎士の横顔の紋章が入っている。

 ブリーチャーシールドにも同じ紋章が描かれている。

 Mk.IIIアーマーを纏い、ボルトガンを構え周囲を睨みつけるように警戒している。

 ヴァルキューレの生徒の1人がショットガンを構えようとするがマリーンたちが盾を地面に打ち鳴らすように叩きつけた音に驚き縮こまってしまう。

 ヴァルキューレの生徒たちがここに来たことを後悔し始めた時に突如銀行の正面玄関が勢いよく開けられた。

 何事かと持っていた武器を構え、出てくる者を見ようとした生徒数人が中から出てきた盾に載せられたボルトガンに撃ち抜かれた。

 さすがに仲間がやられれば黙っていられないとばかりに生徒たちは武器を構えたが続けて出てきたヘビーボルター持ちのマリーンたちの掃射に半数近くの生徒が薙ぎ払われ、装甲車も2台破壊された。

 さらに元々外にいた3人のマリーンがボルトガンをしまい、サンダーハンマーを取り出し地面に一度力強く叩きつけてからまだのこっているヴァルキューレの生徒たちの所へ突撃していく。

 生徒たちは突撃してきたマリーンに驚き、バリスティックシールドを構え防御しようとする。

 しかし、生徒たちの構えた盾はマリーンたちのサンダーハンマーの前には紙切れも同然であり風に吹かれる袋のように蹴散らされていく。

 生徒の1人が装甲車を操縦し、仲間を蹴散らしているマリーンの1人に突撃するが正面から盾によって止められ、さらにはサンダーハンマーを振り下ろされ大破させられる。

 

 大半のヴァルキューレの生徒たちが倒れ伏し、かろうじて意識がある生徒たちも立っているのがやっとというほどだ。

 マリーンたちはバックの入ったコンテナをランドレイダーに運び込み準備が出来たものから次々と乗り込んで行った。

 ランドレイダーに全員が乗り込み、上空を警戒していたマリーンもガンシップへと戻っていった。

 そのままランドレイダーの車列は動き出しその場を立ち去り始める。

 最後の1両の上部ハッチから上半身を出していたマリーンがグレネードのピンを抜き、ヴァルキューレの生徒たちの元へ投げ込む。

 やっとこの戦いが終わったと安堵していた矢先に目の前にグレネードが落ちてきた生徒は意識を失い、そのまま大爆発を起こして吹き飛ばされる。

 

 

 

 ランドレイダーとストームホーク・ガンシップは基地へと帰還し、コンテナを下ろしていく。

 それを出迎えたのはルイン付きのオナーガードの1人とルインの部屋の警備をしているパワースピアを持ったマリーンの2人だ。

 

「これが今回の戦利品か、よくやってくれた。ルイン様も喜ぶだろう」

「数え切れないほどだ、豊作だな」

「ただ、紙幣が9割か……」

「うむ……次は宝石類となるだろうな」

「まぁそれはルイン様が決めることだ。一先ずご苦労だった」

 

 代表してオナーガードと話していた軍曹は敬礼をして、他のマリーンにコンテナをルインの部屋へと運ぶように伝える。

 オナーガードと警備のマリーンは先にルインの部屋へと戻っていく。

 

 

 しばらくコンテナを持ったマリーンたちが歩き、ルインの部屋へと到着した。

 扉が開き、先に戻っていたオナーガードがまずマリーンたちを出迎えた。

 ルインは今日は果物を食べており、今現在はりんごを食べていた。

 机の上には様々な果物が並べられており、いつでもルインが食べられるようになっている。

 ルインがりんごに齧り付き、味に喜んでいるところでマリーンたちが持ってきたコンテナに気付く。

 ルインはコンテナの傍にいたオナーガードに蓋を開けるように指示する。

 蓋が開き、中身が見えるようになった。

 ルインは椅子から立ち上がり、マリーンたちの元へ向かって歩いていく。

 マリーンたちはルインが立ち上がり歩いてきたことに驚き、急いで敬礼を行う。

 ルインがコンテナの前に立ち、中に入ってるバックを開けて紙幣を取り出す。

 そのままじっくりと観察し、満足したのか元の場所へ戻す。

 

「いい量ね、満足だわ」

「ありがたきお言葉…」

「お疲れ様、しっかり休んでちょうだいね」

「はっ!」

「あと、次は……ヘルメット団から何か奪ってきてね」

「了解です」

 

 ルインが次の指示を出し、席に戻りながら道中のぶどうを手に取って行った。

 マリーンたちは地下金庫にコンテナを運ぶために部屋から退出していった……

 

 

 

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