「おっ、これは高く売れそう」
カイドウが急用で帰ってからしばらく経った現在、私は8割が更地となった街で物拾いをしていた。
いやぁ、何故か瓦礫の下に金品が落ちているんだよね。それも沢山。この街に落とし物を届ける施設なんてものはないので、勿体無いから金棒を新調したばかりで貧乏人となった私が有効活用してあげようってわけだ。
……何? ここは誰かの家で金品はその人の物じゃないかって? 何を言っている。建物なんてどこにも無いじゃないか。
それに誰かの家ならその人が所有権を主張するはずでしょう? この物拾いを始めて既に数分も経っているし、街の人も戻ってきている。でも誰一人所有権を主張していない。つまり街の人達にはないのだ。ここら一帯の落とし物の所有権っていうものがよぉ!
まぁ中には落とし物を拾おうと近付いてくる人もいるが、私がその人に顔を向けるとビクッと身体を震わせて慌てて距離を離す。別に怖い顔とかしていないのにね。不思議だね。
そのお陰で人がごっちゃごちゃになって落とし物の取り合いをすることにならないのは助かるけど。私にも物を持てる量には限度があるし、その辺に落ちている果物を勿体無い精神で食べながら高そうな金品を優先的に持っていく。
何故か落ちているレジっぽい機械を破壊すれば、中から沢山のお金が出てくる。お金はあって困る物ではないので中身を根こそぎ持っていこうとすると遠方から私を制止させようとする声が響いた。だけど私がその声の持ち主を見ると持ち主は身体を震わせて黙り込む。
今度は高そうな宝石が何故か落ちているので、それも持っていこうとすれば身なりの良い女性が悲鳴を上げた。でも私が彼女を見ると黙り込む。
先程からこれの繰り返しなのだ。不思議不思議。みんな私のことを怪物を見るような目で見てくるの。ちょっと街で最強とぶつかり稽古しただけなのにね。
こんな居心地の悪い街には居たくないので、落ちている金品を私以上のサイズがある袋いっぱいに詰め終えたら屋台を回収してとっととオサラバだ。
空を駆け上がってしばらくすると、街の方から所有権を主張する人々の争う声が聞こえ始めたが、私にはきっと関係のないことだろう。
◆
落とし物を大量に売るということで経済が回っていそうな大きな島にある街を選んでやってきた私は、早速落とし物の換金へ向かった。
とはいえ再びぼったくられては敵わないので、換金所には私の手配書を持参して落とし物と一緒に提出することで公平な取引をお願いしたところ、お店の人は涙を流しながら快く快諾してくれた。
お陰様で砕けた金棒分を取り返すどころか余裕すら出来た。いつもなら懐に収めるにも限度があるので早速パーっと使うところなのだが、今回は敢えて貯金を選択だ。
それよりもカイドウのぶつかり稽古で得た感覚を忘れないうちに早く身体に馴染ませたいし、何よりルフィの真似事である覇気の全開状態を自分専用に適応させたい。1時間程度で効果が切れるなんて全然ダメだ。せめて1日。欲を言えば3日は欲しい。
そのためには覇気の熟練度を上げることは勿論のこと、極力無駄も省かなければならない。覇気はスタミナみたいに消耗するので常に使い続けることなんて出来ないからだ。
あぁ、やりたいことが多すぎる。強くなりたい!覇気を使いこなしたい!金棒も欲しい!屋台を有名にしたい!カイドウに一発入れたい!押し除けキング様のサイン欲しい‼︎
……よし、取り敢えず鍛錬するか。あと屋台も。
それから4日間を鍛錬とし、2日間は屋台を営業。そして残り1日は休息と1週間のサイクルを定めた私の島での生活が始まった。
まず覇気の熟練度上げだが、最近になって見聞色で先読みしないと先読みしてくるカイドウにはいつまで経っても攻撃を当てられないと気付いたため、見聞色も鍛え始めたのだが、なんか私が思っていたより見聞色が勝手に育っていた。
何故?と原因を考えたが、すぐにカイドウが原因だと判明した。だってあの人、たまに私の動体視力でも追い付けない速度で動くもん。そうなれば私では気配や野生の勘で追うしかなくなるため、それで見聞色が育ったのだろう。
武装色は順調。カイドウにいい感じでボコボコにされたから程よく育っている。外部へ覇気を流すのも全開状態に限るが成功率が上がり始めている。
その覇気の全開状態は腕や骨に纏う出力を落として節約しつつ、必要となった際に一気に全開まで持っていく方針にしたことで持続時間が増えた。たった数分の時間だけど、強者との戦闘はその数分が必要だったりするので良い結果と言えるだろう。
次に屋台。これは私の顔が知られていたことで最初は客が少なかったのだけど、『四皇カイドウも空から落ちて買いにくる美味しさ‼︎』って看板を屋台の横に立て掛けたら興味を引かれたのかそこそこ客が来るようになった。
口に入ってしまえば味が気に入った人は再び来てくれるし、私に怯えていた人も接客する私の姿や実際に買った人の話を聞いて安全だと判断したら買いに来てくれるようになる。
たまに親切な人はその売り文句だけはやめておいた方がいいってアドバイスをくれたりするのだが、嘘は全く書いていないので笑って流しておいた。まぁカイドウに文句を言われたらその時はその時だ。あの人はそんなこと言ってこないと思うけどね。
最後に休息の日は文字通り休息に当てる。街にあるカフェでゆっくりしたり、新聞を読んだり、本を読んだりとあまり負担をかけないで身体を休ませる。新聞情報だと最近スペード海賊団船長のエースが七武海のハナフダって人を倒したらしい。
こうやってみるとエースもルフィと似た感じで世間を賑わせているなぁと思う。やっていることが正に主人公っぽい。
いいよなぁ、ほぼ同格や少し格上と戦えるって。私なんて原作でも上位レベルの強者か名前すら出てこない吹けば飛ぶような雑魚モブばっかだぞ。比率がおかしいだろ。しかも高確率でタイマン最強が落ちてくるし。……まぁ、そのお陰で強くなれているんだけど。
やっぱり一度カイドウにしっかりお礼を言った方がいいのか? いやでも恥ずかしいからやめておこう。心の中で言うぐらいでいいや。
◆
後半の海なだけあってこの街には結構な頻度で海賊がやってくるのだが、この街の人達は今まで私が見てきた島の人達みたいに黙ってやられるわけではないようで、億を超えていない海賊程度なら街にいる賞金稼ぎや自警団だけで返り討ちに出来るようだ。
勿論私も島に来た当日に襲われたのだが、その場で全員わからせた。そのせいで早速私の立場が危ぶまれたがそれは見た目で誤魔化した。可愛い少女が暴力に訴えず健気に屋台経営していたら絆されるだろ?そういうことだ。あと私が誰かの海賊団に所属していないことも大きいかもしれない。
でも実力があると知られたせいで彼らではどうしようもない海賊が来たら頼られることになってしまった。私だって屋台を壊されたら困るし、彼らも最初から頼るのではなく自分達で戦うだけ戦って本当に無理な場合のみ助けを求めてくるから手助けしているけれど、依頼料をもらった方がいいのかもしれない。タダ程怖いものも無いと言うからな。
ふーむ、助けなくなった時にいつもは助けてくれるのにとか言われるのも面倒だし、そろそろこの島を離れた方がいいか? 正直言って海賊を狩るよりか環境の厳しい無人島とか猛獣が生息する島の方が私の能力的にも強くなれる気がする。
しかし荷物を纏めてこの島を出る前にふと思い付いのだ。意図的にピンチ……瀕死になれば覇気って強くなるのか?と。思い付いたら試してみないと気が済まないが、環境の厳しい島や猛獣達がいる島だとそのまま死にかねないので海賊目当てでもうしばらく私はこの島に居座ることにした。
その結果、現在私は磔にされて燃やされている。
いやぁ、1週間が経ったところでやっとこの島の賞金稼ぎや自警団でも敵わない海賊がやって来たので適当に戦って相手の実力を確かめて、いつもの奴らと大体同じレベルだったからわざと頭に攻撃をもらってそれが致命傷で動けないみたいな演技をしてみたのだが、お相手の海賊さんは追撃じゃなくて火炙りを選んできやがった。
はぁ、期待外れだ。そもそもコイツらレベルだと大して私にはダメージが入らないことを忘れてた。火に耐性もあるので油をかけられて全身火だるまの今でも全く熱くないしどうしようかな。
島民達は私が負けたことで悲鳴を上げているし、海賊達は自分達に逆らったらこうなるみたいなことを叫んでいてどっちもうるさい。
「お頭‼︎ 大変だ‼︎ 港に百獣海賊団の船が来ている‼︎」
「百獣だとぉ? 丁度いい、四皇には喧嘩を売るつもりだったんだ。クズども! 武器を取れ‼︎ 戦うぞ‼︎‼︎」
サッサと抜け出してコイツらボコって当初の予定通りに無人島へ行こうと考えていたら、港の方から走ってきた船員が自身の船長とそんな会話をしていた。
あーあ、2億を簡単に倒せたからって調子に乗ってるなぁ。さて、今回の百獣は誰が乗っているのかね。
百獣の主要メンバーを思い浮かべていると、港から百獣の衣装をきた男達がぞろぞろと歩いてくる。彼らの先頭に立つ男は手のひらに白い紙を乗せており、それを頼りにここへ来ているようだ。
そんな彼らの前に名も知らぬ海賊団が立ち塞がる。そこで百獣側も海賊の存在に気付いたようだ。両者の間に一触即発の空気が流れ始めた。
「なんだテメェら? おれらが誰だかわかってんのか?」
「へっへっへ、百獣でも雑魚ばかりじゃねぇか。2億を狩ったおれたちにテメェら雑魚が勝てるかよ。幹部を連れて来い」
「2億ぅ? テメェらごときがか? 一体どんな奴を狩──」
様々な億超えを見てきたからか、目の前の海賊の発言に訝しむような反応をする百獣船員。そんな彼らに海賊達は誇るように磔にされている私に親指を向け、百獣船員もそちらに視線を向ける。
すると誰も彼もが自身の目で見た光景を疑ったのかゴシゴシと擦り始め、その後にもう一度私を見直し──。
「「「えぇ〜〜⁉︎⁉︎ イブキ様〜〜‼︎⁉︎」」」
目ん玉を飛ばして大いに驚き始めた。
バレちゃったかぁ。まさか私が燃やされているとは思ってなかったようで、百獣側は大慌てだ。カイドウ様に連絡を!とか解放が先だ!とかと騒がしい。
まぁここらが潮時だろう。早速力を込めて腕を拘束する鎖を無理矢理破壊して拘束から脱出する。その時の音が聞こえたのか私の前にいた船長が顔だけ振り返ってきたので、後ろから彼の膝を本気で蹴って骨を砕く。
「ぎゃあー‼︎⁉︎ 痛゛ェ⁉︎」
突然片脚を蹴り砕かれた船長は痛みに叫びながら崩れ落ちてきた。そうすることで私の手が届く位置まで下がってきた彼の顔面を片手で鷲掴みにする。
「この程度の炎で私が焼けて──」
「アヅィ⁉︎ おい!馬鹿止めろ⁉︎」
「──死ぬわけねェでしょうが‼︎‼︎」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ‼︎⁉︎⁉︎」
そしてそのまま彼を私が燃やされていた炎の中へ突っ込んだ。やっぱり普通の人に炎は熱いようで服に火が移って火だるまになった船長は炎から逃れようと必死にバタつくが、私が掴んで押し込むので逃げることが出来ない。
「─!──⁉︎」
「ふん、その程度の実力なら前半の海で海賊ごっこでもしとけ。堅気に迷惑でしょ」
そうしているうちに力尽きたのか船長は動かなくなったので、炎から引き上げて良い感じに焼けた彼を適当な場所へ投げ捨てる。こんな奴でも賞金首だ。島民達が海軍に引き渡せばお金になるだろうから真っ黒で個人識別が無理なレベルまで焼く必要はないだろう。
船長があっという間にやられたからか、周囲が静まり返る。様子を見ていた島民も海賊達も何も言わず、炎だけがパチパチと音を鳴らす。
そんな中、私は真っ直ぐに進んで百獣船員がいる方を目指す。その道中には船長を亡くした海賊船員達がいるのだが、彼らは近付いてくる私に道を空けてくれたので何の手間もなく私は百獣船員のいるところへ到着出来た。
「イ、イブキお嬢? ご無事で?」
「この程度なら赤犬の方が熱い。で、あなた達は何しに来たの?」
「えーと、おれ達はイブキお嬢に届け物です。おい‼︎」
怪我の心配をしてくる彼らに心配無用と伝えつつ、要件を聞けばリーダー的な人が後ろの集団へ声をかけた。すると後ろから他の百獣船員が金棒を数人がかりで四苦八苦しながら持ってくる。
「これは……?」
「へい、イブキお嬢の金棒です。カイドウ様から製造するように命令があり、本来はカイドウ様自身が直接お渡しするつもりだったようですが、先日に起きたビッグ・マム本人による縄張り侵攻の対処に大口の取引とやることが多く、このままだと渡せる日がいつになるか分からないとのことでしたので代わりにおれ達が届けに来ました」
「へぇ? 使っていいの?」
「勿論でさぁ!」
渡された金棒を持ち上げると、ずっしりと重い。私の背丈以上に長いのでリーチも充分。試しにその場で振ってみると、ブォンと風を薙ぐ音がする。
うん、気に入った。流石カイドウ。良い金棒を造るね。丁度いい試し振り相手もいることだし、早速色々と確かめようか。
金棒を担いで後ろを振り返ると、様子を見ていた海賊達がビクッと身体を震わせる。そこでようやく自分達の状況がマズイと気付いたのか背を向けて逃げ始めた彼らに私は金棒を構えて襲いかかるのだった。
◆
「そういえばあなた達ってどうやって私のところに来たの?」
「あ、それはイブキお嬢のビブルカードに従って来ました」
「……いつ作ったの?」
「キング様がイブキお嬢に噛まれた際にサンプルを採取していたので恐らくその時かと」
ビブルカードとは作る際に人の髪や爪などの身体の一部が素材に必要で、完成すれば素材を提供した人がいる場所へ動き続け、その人の命と連動して小さくなったり元の大きさに戻ったりする不思議な紙だ。
つまり知らん間にGPSみたいなものをつけられていたのである。……あれ?その時にビブルカードを作ったのならそれより前のカイドウって本当にただのエンカウントなの?
……なんか怖くなってきたからこの件はこれ以上考えるのをやめよう。それよりも今のことを考えるべきだろう。
「ねぇ、あなた達ってカイドウとかキングとかに連絡出来たりする?あと私のビブルカード頂戴」
「キング様になら可能です。イブキお嬢のビブルカードは切れ端程度の大きさのものでいいなら今回使ったので渡せますが……」
「その程度なら貰っても使えないか。じゃあビブルカードはいいから電伝虫で電話して」
百獣って常に人員を求めていたようなことを海賊達を殺す直前に思い出せたので瀕死一歩手前で気絶させておき、未だに火だるまだった身体を鎮火させてから百獣船員にキングへ電伝虫を繋げてもらうことにした。
『おれだ。何があった?』
「あ、キング様? サインください」
『……切るぞ』
「あー!待って‼︎ 用件は別だから‼︎」
数コールで繋がって聞こえた押し除けキングの声にあの時の感動を思い出してしまい、思わずサインを求めてしまった。呆れて電話を切ろうとしたキングに慌てて用件は別だと伝えると、無言で促してくる。
「えっと、貰った金棒で早速海賊を潰したのだけど……いる? 瀕死一歩手前だけど」
『強いのか?』
「弱いよ。一番マシだった船長は殺しちゃったし」
『なら必要無い。それよりイブキ、お前もそこにいる船員達と船に乗って──』
「あ、そうなの。ならいいや。切るね?」
『おい待て話は──』
要件は聞けたので通話を切って船員へ返す。すぐに折り返しで電話がかかってきたが、指でバッテンを作って船員には出ないように伝えておく。
「じゃああなた達の用件も終わったよね?」
「いえ、おれらにはもう一つやることがあります」
「へぇ?私を連れ帰るとか?」
帰る気配を見せない彼らに貰ったばかりの金棒を構える。すると彼らは手をブンブンと振ってそうじゃないと伝えてきた。
「おれ達がやることはイブキお嬢に金棒を渡したという証拠を得ることです」
「どうやって?」
「はい、まずはイブキ様。金棒に抱きついてください」
「……? こう?」
船員の言葉に従って金棒を抱きしめる。すると彼らは小さな電伝虫を構えた。
「そのままです。そのまま……はい、にぱー!」
「にぱー‼︎」
船員の声掛けにのって笑顔を浮かべると、電伝虫の目からフラッシュが出た。それを確認すると撮った船員は頑丈そうな四角い箱に電伝虫を入れ、更に宝箱にそれを収納する。
「よし、撮れた。この写真がおれ達がイブキお嬢に金棒を渡した証拠になります」
「そうなんだ」
「はい。ではおれ達はこれで失礼します。イブキお嬢も早くワノ国へ来てくださいね」
「それはまだいいかなぁ」
やることが済めばサッサと帰るつもりだったらしく、彼らは来た道を引き返して船に乗り込むと大急ぎとも言えるスピードで帰っていった。
それを私は港で見送り、船の姿が小さくなったところで街へ戻ろうと踵を返す。が、その足は一歩踏み込んだところで止まった。
「……待って、証拠の写真?」
証拠ということは確認する誰かがいること。なら誰が写真を確認する?決まっている、カイドウだ。
そして写真。彼らは写真を一度しか撮っていなかった。あの、私が笑顔で金棒を抱きしめる写真しか。
つまりカイドウがぬいぐるみを貰って喜ぶような笑顔をした私の写真を見るってこと?
「……………ッ‼︎‼︎‼︎」
勢いよく振り返ると、百獣の船は既に点サイズとなっていた。不味い、急いであの写真を抹消しなければならない。
あの電伝虫がどうやって写真を現像するかわからない今、一分一秒を争う。慌てていた私はその場で覇気を全開状態にし、力強く金棒を構えて技を放つ。
「"
あまりにも距離が遠いせいで直撃とはならなかったが、帆を吹き飛ばすことは出来た。急いで空を駆けて私は船の元に向かう。
「船待ってぇ‼︎‼︎」
「ヤバイぞ!イブキお嬢が来た‼︎」
「元からわかっていたことだろ⁉︎ 次のプランだ!」
私が船に到着すると、船員達はみんな同じ宝箱を持って次々と海へ飛び込んでいく。これでは誰が本物を持っているのかわからない!
「お願い!撮り直しさせて!撮り直したやつならカイドウに見せていいから‼︎」
「駄目です!イブキお嬢はあの冷え切った家族関係に差し込む一筋の光!死んでも持ち帰ってみせます‼︎」
「あなた海賊でしょうが⁉︎ そんな侍みたいな覚悟をこんなところで見せなくてもいいから‼︎」
覚悟決まった顔してるんじゃねェよ⁉︎ こっちもあの写真をカイドウに見られるかもしれない恥ずかしさで顔真っ赤だよ‼︎ 別に真顔でも冷え切った家族関係なら喜ぶだろ!
「ッ‼︎ なら実力行使で行くよ‼︎」
「来るぞォ‼︎ 全員写真を守り切れェ‼︎」
「"雷蛇咆哮"‼︎」
「「「うわぁぁぁぁあ‼︎‼︎」」」
実力行使しか写真を取り返すことが出来ないとわかったので、まずは彼らの足である船を叩き壊す。どれだけ覚悟を決めようと船を壊されたら彼らではワノ国まで行けないだろう。
そう思ったのに、海の中を素早い動きで移動する影が見えた。明らかに人と同じ大きさの影なので、その正体は簡単に判断出来る。
「魚人族‼︎」
ちょっと待って‼︎ 私は海に潜れない‼︎ ああくそ!もう上から衝撃波をぶち込むしかない‼︎
「"雷蛇咆哮"‼︎"雷蛇咆哮"‼︎"雷蛇咆哮"‼︎」
絶対逃がさない。必ず仕留めてやる。
「待てやゴラァ‼︎ 写真……コイツじゃねェ⁉︎」
「やっと仕留めた。お前……でもない‼︎」
「───‼︎」
「──⁉︎」
「─!」
……
逃げられたぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎
オリ主……感謝の気持ちが写真で全部持っていかれた。