この話を編集している最中にネットワークが途切れたかなんかで編集してた部分がゴッソリ消えた時は虚無りそうになった……。自動保存でも取り返せなかったけど、チマチマ途中保存してたから致命傷だけは避けれた……。保存、大事。
「イ、イブキの姉御‼︎ あれはただの悪ふざけというか、男の逆らえない性というか……」
「そう……、確かに男なら女性の下着に興味があるってのは私も理解できる」
「で、ですよね‼︎ ……えっ?理解出来るの⁉︎」
「それはそれとして雷鳴八卦るけど」
「ちょっ、雷鳴八卦るってなん──」
「はい、"雷鳴八卦"」
軽い掛け声の割に地を割る踏み込みをもって薙ぎ払われた金棒が、件の下着を目隠し代わりとして顔面へ強制的に装着された男を天高く打ち上げるのだった。
ガープとの手合わせを済ませ、馬鹿な発言をしたナメドクの船員を宣言通りぶっ飛ばした私は、ナメドク達と別れてルフィ達がいる無人島へ帰ってきた。ナメドク達も私に付いてきたがっていたが、ルフィ達の居場所を知っている者は少ない方が良い。後は単純に彼らは無人島にいるどの生物達の中でも最弱だろうから連れていく気にならなかった。私達が見ていない間に猛獣に襲われて誰かがシレっと死んでそうだし。
そんなわけでナメドク達は自業自得の重傷者一名を担いでシャボンディ諸島から離脱。私の気配探知内から彼らがいなくなってから私もシャボンディ諸島を離れた。
いつも以上に周囲を警戒しながらルフィ達がいる無人島へ帰ってからはまたルフィ達と修行の日々だ。ウタも私が買ってきた服を着て、しっかり修行に励んでいる。まぁ買ってきた服をウタの目の前で私が広げた時に少し顔が引き攣っていたのは気になるところだけど。
ルフィも順調に覇気を覚え、実力を付けてきている。最近はレイリーの許可を得たのか無人島の猛獣達とも戦っており、私達との模擬戦とは違って命のやり取りをするからかメキメキと強くなっている。
うん、近くで見ていたからわかるけど、ルフィの成長率がヤバイ。猛獣一体と戦うたびにレベルアップしている感じ。私も成長率には自信があったけどルフィを見ていると自分は平凡だったのかと勘違いしそうになる。確かにこのスピードで強くなれるなら2年後のあの実力も納得するしかない。
そんな成長率がイカれているルフィを見ているからか、レイリーはあれこれ口を出すよりもルフィ自身に任せたほうが彼の成長に良いと判断したようで、明らかに間違いなことをルフィがしない限りは特にアドバイスをせずに静観の構えのようだ。
逆にエースには滅茶苦茶口や手を出し、時には剣を振るって彼の悪いところを指摘している。成長中のルフィとは違ってエースの戦闘スタイルは完成しているから手出ししても決してブレないという判断だろう。
ウタにも時々アドバイスはしているようだけど、最近はハンコックと能力を禁止した模擬戦ばかりさせているようだ。おかげでウタの足癖がどんどん悪くなっている。
そして最後に私だけど、特に何もない。
何も‼︎ なかった‼︎‼︎
なんでよ。一回模擬戦しただけじゃん。そしたらスタイルが違いすぎるし、変に教えると逆に弱くなりそうだからってその後ノータッチは酷くない?
その際に「殺しを大前提とした戦闘なら脅威度は最上位にあたる」なんて評価してくれたけど、嬉しくないからね? 必要ならやる覚悟はいつも持っているけど、好んでやりたいわけじゃないから。確かに相手を殺すことだけを考えた新技を思いついて彼なら初見でも死なないだろうと模擬戦でレイリーにぶち込んだ私も悪いとは思うけどさ。
あの時のレイリーの顔はヤバかったな。キチンと危険性とかを説明しても打ってみなさいってのほほんと言うだけだったのに、実際に私の新技を見た途端、孫と遊ぶようなお爺さんの顔付きから一転して歴戦の猛者みたいな顔付きになったもん。覇気もバンバン使い始めるし。
うん、正直反省してます。あれは模擬戦で……いや、そもそも私の敵以外にぶち込んでいい技ではなかった。だからレイリーさん、私とルフィの模擬戦中に必ず割り込める距離にいるのはやめてほしい。心配しなくても打たないから。
◆
ルフィ達が修行を始めてから月日が流れ、頂上戦争に対する話題が人々の口から出なくなり始めたとある日のことだった。
私は修行地に偶然いた設定だし、月歩で何処にでも行けるので別の島に出かけることも多く、必ずしも無人島にいるわけではない。今回は別の島で屋台を開き、売れ行き好調のタイミングで何故か落ちてきたカイドウと2日間ぶっ通しで戦い、満足して鬼ヶ島へ帰ってもらってから私もルフィ達がいる無人島へ帰ってきたのだが、私が帰ってきたことに気付いたルフィから模擬戦の申し込みを受けたため快諾したところ、ルフィは覇気を纏った自身の腕に噛みつき、風船に空気でも入れるかのように息を吹き込んだ。
空気が入るほど膨らむ腕。ルフィの体躯以上に大きくなったところでルフィは空気の注入をやめ、巨人族サイズまで腕を膨張させている空気を胴体へ移動させることで今度は胴体がまん丸に膨らんだ。
「ギア…
「え、なにそれ?」
「ここにいる怪物みたいな猛獣達をねじ伏せるために手に入れたおれの新しい姿だ‼︎」
ギア4のことは知っているけどここで私が知っているのは不自然なので強化された弾力で地面に立つことも出来ずに跳ね続けるルフィへ素直に聞けば、ルフィはニッと笑って答えてくれた。……ガープと似た笑いかたをするなぁ。
「それだけじゃねェぞ? 力も、技も、更に進化した…‼︎ いつもみたいなやられっぱなしのおれとは一味違ェぞ‼︎」
「そう……、じゃあ見せてもらおうかな? その新しい力ってやつを」
ルフィとガープの血の繋がりを私がしみじみと感じていると、ルフィは今までのようにはいかないと私に宣言した後、いつものように金棒を地面へ突き刺して使わないアピールをする私に向けて照準を定めるかのように片腕の手のひらを向けた。
明らかな攻撃の予備動作にどんな技を出してくるのかといつでも動けるように備えて様子を見ていると、ルフィのもう片方の腕の拳が音を鳴らしながら覇気を纏った腕の中に沈み込んだ。
「"ゴムゴムのォ‼︎
弾力で地面に立つことも出来ず、大きく膨らみ蒸気を羽衣のように纏ったルフィの身体。細身だけど腹筋が割れて引き締まった身体から一転してただ膨らんだだけに見えるこの形態の姿は人によってはふざけている、または弱体化と思うことだろう。
そんな勘違いによる油断を吹き飛ばすかのような速度でルフィは私に接近し、殴りつけてくる。予想以上の速度だったのでカウンターで迎え打つことは間に合わず、仕方なく片腕をルフィの拳と私の顔の間に挟み込んで防御。しかし差し込んだ私の腕にルフィの拳が当たると、押さえ込まれたバネが跳ね戻るかのように腕の中に沈み込んでいた拳が飛び出し、パンチの威力が遥かに上昇。その結果、今までのようにその場で踏ん張ることが出来ず、思いっきり後ろへ私は殴り飛ばされてしまうことになった。
両足を地面に突き刺して無理矢理止まろうとしても地面を削るだけでなかなか止まらず、私の進行方向にある木や岩にぶつかっても砕いてそのまま吹っ飛び続ける。原作ドフラミンゴみたいなぶっ飛び方はしなかったけど、身体が停止した時には足が地面を削ったことで出来た深い二本線が初期位置から私の現在地まで刻まれていた。
「……ちょっと骨に響くかな」
地面に埋まった両足を引き抜きながらルフィのパンチを防御した腕に意識を向ければ、殴られた箇所からじんわりとした痛みが伝わってくる。覇気を纏った防御でこのダメージなら、いつもみたいなノーガード戦法は流石にやめておいたほうが良いだろう。早くカイドウ並みの耐久力が欲しいものだ。
武装色による内部破壊や覇王色を纏って攻撃しないとダメージらしいダメージが入らないカイドウのことを思い浮かべつつ、グーパーと手を動かしながら腕に負ったダメージを確認していたところで遠方から空気を蹴り出すような音を私の耳が捉えた。その音は私から一定の距離まで近寄ると、今度は私を中心点として周囲を旋回するかのように動き始める。
「んー、ここか」
「"ゴムゴぶぅ⁉︎」
その音を聞きながら木々の間を高速で移動する影を目と耳と見聞色で追いつつ、タイミングを合わせて背後へ跳躍して振り向きながら裏拳をすると、私へ攻撃するために背後から迫ってきていたルフィの胴体へ命中し、ルフィのお腹から背中に裏拳の衝撃が突き抜けた。しかしゴムの弾力で衝撃の殆どを受け止めたのか、吹き飛ばずにその場で持ち堪えたルフィは私を睨みつける。
とはいえ今の裏拳でルフィの体勢は少し崩れていたので、ルフィが反撃してくる前に私は片足を軸にその場で回転して回し蹴りをルフィの胴体へ繰り出す。裏拳の際にギア4状態のルフィの身体の耐久力は確認出来たので、確実にダメージを入れるために力と覇気を多めに込めておくことも忘れない。
蹴りが命中するとルフィの身体がくの字に曲がり、私が脚を振り抜くと島の奥へとぶっ飛んでいく。んー、地面に叩きつけるつもりだったのに、弾力があるせいで地面を跳ねて遠くまで行ってしまった。
威力を弱くすれば覇気で強化されたゴムの弾力で弾かれるし、強くすればゴインゴインと跳ねて遠くへぶっ飛んでいく。なかなか面倒な性能だね。
かなり力を込めたためかあっという間にルフィの姿が私の視界から見えなくなるけど、どうせルフィは戻ってくるだろうから追撃はせずこの場で仁王立ちをしながら待機する。
それにしても私の覇気全力解放の参考にしたルフィのギア4を実際にこの目で見た訳だけど、なんというか勿体無いことをしているなぁ。
例えばだけど、私の覇気全力解放がコップの限界ギリギリまで水を入れて減るたびに水を足しているのに対して、ルフィは水がコップから溢れても関係無いと言わんばかりに常に水を注ぎ続けている感じ。
だからあんなに力を出せるのだと思うが、原作のデメリットがなぁ……。短時間しか戦えない上に時間限界までギア4で戦えばしばらく覇気が使えませんは流石に駄目でしょ。
短時間の大幅強化で相手のボスを倒す。格上ばかりが相手になるルフィらしい戦法だけど、制限時間内に倒せなかったリスクが大きすぎる。CP9編のロブ・ルッチにギア3を使い、倒し切れなかったせいで一気にピンチになったことを反省していないのだろうか? 正直言ってこの戦法を私相手にルフィが実行してきたのなら、私は彼を楽に殺せるだろう。
今回みたいな誰もいないタイマンなら、適当に流しながら相手をしてギア4の時間切れを待つ。後は覇気が使えなくなったルフィをボコボコにすればいい。覇気なし状態のルフィでは覇気を使う私には勝てないだろう。
原作みたいな総力戦となり、麦わらの一味と現地で味方になった勢力を引き連れてきた状態で戦う場合なら、きっと時間切れで弱体化したルフィを現地勢か一味の誰かがフォローするだろうが、私が敵ならルフィが時間切れになった時点で獣形態になって広範囲に毒ガスを散布してルフィ陣営を一網打尽にする。ルフィには毒が効かないだろうが、その他は別だろう。きっとチョッパーが解毒剤を作るだろうが、短時間かつ広範囲に広がる毒ガスにはあの子も事前情報と道具が無ければ対処のしようがないはず。
きっと沢山死ぬだろうし、毒で苦しんでルフィの近くで死ぬ人もいるだろう。それを見ればルフィは激昂するだろうから覇気が復活するなり私のもとへ帰ってくるはず。あとは同じように相手をして再びギア4の時間切れを待てばいい。
……なんて考えてみたけど、ルフィと私が本気で殺し合うなんてことはないだろう。多分。はぁ、ルフィも戻って来たし模擬戦に思考を戻そっか。
この世界で生きていくうちに癖になってしまった、コイツが敵になればどうやって戦うかというシミュレーションを打ち切って視線を上に向ければ、空を飛んで戻って来たルフィが再び拳を引き絞って私に狙いをつけたところだった。
「"ゴムゴムのォ!
先程と同じ構えだったのでまた猿王銃かと思って構えていれば、ルフィは距離が空いているにもかかわらずその場でパンチ。しかし彼はゴム人間なので腕が伸びて私が立つ場所まで届く。
腕が伸びる速度は速いけど、見切れないわけじゃない。ギリギリまで引きつけてから半歩横へずれて顔面狙いのパンチを躱す。そして伸びている腕を蹴ってやろうとするが──。
「追え!
通り過ぎたルフィの拳がカクっと角度をつけて曲がり、軌道変更をして再び私の方向へ伸びてくる。なのに速度は全く落ちていないし、ルフィがさらに力を込めたのかむしろ速くなっている。
これは確かに初見だと回避不可能な攻撃だね‼︎ うわ、危な⁉︎
咄嗟に屈んで回避し、続く二撃目はジャンプで回避。なおも追いかけてくる拳をその場でヒラリヒラリと躱していくけど、そうしているうちにルフィも学んだのか、私の回避方向を読んで腕の軌道変更をするようになる。
ひぃん、ルフィの成長速度が恐ろしい。まだ見聞色の未来予知は出来ないはずなのに未来予知をしているのかと思う精度で回避読みをしてくるぞ。
そのせいでパンチが私の身体に掠る回数が増えてきた。これは早急になんとかしないと当たってしまいそうだ。
とはいえルフィは腕の操作に集中しているのか技を繰り出した場所で固まって動いていないため、強めの遠距離攻撃があればなんとかなる。まぁ滅茶苦茶速いかつ追尾してくるパンチを躱しながらそれが出来るのかって話なんだけど。ダメージ交換上等なら余裕だけど、それは自分の体力とか耐久力に自信がないと取りたくない手段だからなぁ。
金棒で放つ雷蛇咆哮の拳バージョンはあるし、私なら別にダメージ交換でも構わない。現在進行形で私を追尾する拳の速度ならパンチを避けつつルフィに攻撃を放つことも出来るけど……。うーん、流石にこの距離だと躱されそうだし今回は別の方法にするか。
考えを纏めつつ、腕に覇気を纏ってから私は迫るルフィのパンチをあえてギリギリで躱す。そして横腹スレスレを拳が通り過ぎたところでがっしりと腕を絡めて拘束する。
よし、狙い通り手首辺りで拘束出来た。腕を伸ばせるとはいえ、伸ばす腕を拘束されたら何にも出来ないだろう。
「まだだ! 大蛇‼︎」
しかしルフィが叫ぶと、私に捕まっていた部分より先の部分だけルフィの腕が伸び始める。いや、そこからも伸ばせるんかい!
「嘘でしょ⁉︎」
流石に想定外だったため反応が遅れ、慌てて伸びた拳を視界に捉えようと振り返るが、拳は私の頭部へ最短の軌道変更で迫っており、振り返った時には既に目と鼻の距離だった。
「"ゴムゴムのォ! 大蛇砲"‼︎」
「ぶっ……⁉︎」
いくらなんでも振り返った時点で顔面スレスレの拳を躱せるわけがなく、更にダメ押しなのか直撃の瞬間に加速したルフィのパンチは改めて叫ばれた技名と共に私の顔面へ命中。ルフィと初めて出会った時に散々受けたギア
鼻を中心にパンチされた痛みが広がり、少しだけ視界が揺れる。いやぁ、これは確かに新世界でも通用する威力だ。結構痛いし、真正面から受けたからなのか鼻血も出ちゃった。
とはいえ再生能力によって鼻血はすぐに治ったので、立ち上がる際に鼻の穴から垂れた血を指で軽く拭けば元通りだ。私はまだまだ元気に動くことが出来るぞ。
「ぐっ、"ゴムゴムのォ──ぶへぇぇぇぇぇぇ⁉︎」
「あらま」
1発いいやつをもらったし、今度は私がいいやつをプレゼントしてやろうと立ち上がったはいいものの、どうやらルフィが限界だったようで、平然とした様子で立ち上がった私を見て次の技を繰り出そうと構えたところでルフィは口から大量の空気を吐き出しながら空気が抜ける風船のように空へと飛んでいった。その姿を見送りつつ落下地点に先回りして落ちてきたところでお姫様抱っこでキャッチしてやる。
「ん、お疲れ様。初めてモロに攻撃を貰っちゃったな」
「クッソ〜〜〜‼︎‼︎ 負けたァー‼︎」
ギア4の反動で満足に動けない状態のルフィへ声を掛ければ、手脚を動かす元気はあったのかジタバタと悔しそうに暴れている。
そんなルフィを落とさないように腕の中で抱えながら金棒を突き刺した場所まで戻ってくると、金棒のすぐ近くで私とルフィの模擬戦を見ていたであろうレイリー達が待っていた。まぁ見聞色で気付いていたから私に驚きはないけど。
「レイリー! エース! ……げっ、ウタ⁉︎」
「『げっ』って何よ? ルフィ〜?」
「ななな、何もねェぞ?」
レイリーとエースにルフィは目を輝かせて笑みを浮かべるが、彼らの身体に隠れて見えなかったウタが顔を見せたことでウゲッとした表情になる。当然それをウタが見逃すわけがなく、ムッとした表情をしながらルフィに詰め寄るが、ルフィは視線をウタから逸らして吹けない口笛でウタからの追求を乗り切ろうとする。
私の予想だけど、ルフィは師匠のレイリーや兄貴分のエースはともかく、幼馴染のウタには自分が負けるところを見られたくないのだろう。
「はい、ウタ。ルフィをあげる。さっきのギア4でルフィはしばらくまともに動くことも覇気を使うことも出来ないと思うよ」
「なっ⁉︎ イブミ⁉︎」
「イブキね」
そんなルフィの内心を見聞色で覗いたのかレイリーは笑みを浮かべ、エースは兄貴分として見抜いていたのかこちらもレイリーと同じように笑みを浮かべている。
ウタはルフィの内心をわかっているのかは不明だけど、私から渡されたルフィを向かい合う形で抱きしめて受け取った後、ルフィはしばらく動けないという私からの情報に悪〜い笑みを浮かべてルフィを見た。
「へぇ〜、じゃあ何をしても今のルフィは抵抗出来ないんだ? ふ〜ん?」
「ウ、ウタ? どこに行くつもりなんだ?」
ルフィをしっかりと抱き直したウタは悪い笑みを浮かべたままルフィを抱っこして何処かへ歩き去っていく。お金が絡んだナミみたいな雰囲気を出し始めたウタの姿になすがままだとヤバイと本能で理解したのかルフィも抵抗するが、ギア4の反動で手脚をジタバタさせる程度しか動けない状態ではウタから逃れることは出来ない。
「ふむ、エースにイブキくん。ルフィのあの形態をどう見る?」
「んー、まだまだ荒いかな? 覇気を維持することに意識を割いてて動きが悪い印象。とはいえこれは慣れてきたらなくなるだろうけど。後は小回りが難しそうだから、私みたいなすばしっこい相手だとギア2の方がいいかも。そもそもギア4ってデカくて力が強いパワータイプ……カイドウみたいな奴を想定した形態でしょ?」
「とはいえ方向性は良いと思う。ルフィが目指す先にはアイツより強ェ奴がゴロゴロいるだろうしな。多少のリスクは飲み込むしかねェ。膨らんだあの姿以外の状態でギア4を使えるのなら、イブキみたいな相手でも使用出来るだろ」
「でも制限時間があって、しばらく覇気が使えませんは駄目じゃない?」
ウタに連れ去られるルフィを私達はチラリと見るだけ見て、ルフィのギア4について意見交換をする。そんな私達へルフィは助けを求めるように手を伸ばすけど、私達は誰も相手にしなかった。まぁみんな視線を向けなくても見聞色で様子は見ているから、色んな意味で一線を越えそうになれば誰かが止めるでしょ。
『ぎゃぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎』
それまでは動けなくなるということはどういうことなのかを身をもって勉強しときなさいな。
ハンコックがもしここにいればあっちは修羅場になっただろうな。それが私達の共通認識だったのか、ウタ達が歩いて行った先でルフィの悲鳴が聞こえた際に一旦意見交換を中断してレイリーとエースの2人と無言で顔を見合わせ、少ししてから互いに軽く笑みを浮かべてから私達はルフィの新形態に対する意見交換を再開するのだった。
オリ主……個人的に大好きな技であるゴムゴムの大蛇砲を見れて満足。よく島の外へ出かけているが、屋台をする目的以外にも情報収集などがある。ちなみにカイドウがそろそろ落ちてくるかもと思えば外出の頻度が滅茶苦茶増える。流石に修行場の無人島にカイドウが落ちてくるとヤバイと分かっているので。
ルフィ……オリ主が出かけて少ししてからギア4を習得。まだ慣れていないので原作よりか持続時間などが少ないし、スネイクマンやタンクマンにはならない。
大蛇砲がオリ主に当たった時は喜んだものの、平然と立ち上がったので悔しい。オリ主は新世界でも上の方だと薄らと認識しているが、彼女に優勢と取れなきゃこれから先、仲間を守れないと考えており自分はまだまだだと修行に励む。
ウタ……メキメキと成長していくルフィに最近は負けることも増えてきて、大変悔しかったので動けないルフィを沢山弄った。満足。
オリ主が買ってきた趣きある服のデザインに思わず口角がヒクついたが、見ている人は少ないからと諦めて着ている。
主にハンコックと模擬戦をしているが、たまにルフィを自分はこんなにも知っているというマウント合戦を始める。
筆者は単行本勢だからまだイム様が登場したところしかわからない……。先行話だとどれだけインフレしているんだろう?