私の存在しないアーカイブ   作:台所にでたG

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初投稿です。小説のこと何もわかりませんが頑張ります。


私の存在しないアーカイブ

「どうしてもわからないことがある。記録が誰にも知られないまま、記した本人すら居なくなった時その記録は存在したことになるのかということ。」

 

上を見る。血色の空に、先の見えない穴が大量に空いている。辺りを見る。何十本もの赤黒い槍が、地面に突き刺さっている。今回も『ハズレ』だ。次の転移まで待たなくてはならない。

 

前回の転移時にかなりの物資を失ってしまった。弾薬に食料、医薬品を調達しなくては。

この世界は荒らされるだけ荒らされて、生物の気配も、無機物の動く音すら感じられない。壊すだけ壊して、飽きたら捨てるなんてひどい話だ。即席で作られたバリケード、荒く改造され、破壊された一般車両。戦闘の痕跡だけが、ここで何があったのかを私に伝えてくれた。

 

恐らく、内装がコンビニらしき施設へと着いた。外側が固く補強されており、明らかに通常のコンビニよりも多くの物資が集められていて、簡素な補給基地のような印象を受けた。ここなら失った物資の大半を調達出来るはず。

大量の弾薬にインスタント食品。久々の調理された食料だった。もうここに使う人はいない。詰め込めるだけバックパックへ詰め込もう。医薬品は絆創膏や消毒液のようなものしか手に入れられなかったがあるだけマシだ。

 

転移可能まであと1時間。置いてある雑誌を読んで気分を紛らわせる。流行りの服に、武器デコレーションのすゝめ。この世界では無価値になってしまったものばかり。特集ページにシャーレの先生の直近の活躍が書かれていた。気分が悪くなって、雑誌を読むのをやめた。

あと30分。バックパックに詰め込みきれなかった食料を食べよう。銀色のパウチを開封した。涙が出るかと思ったが、そんなことはあり得なかった

 

 

『本当にごめん。これは本来私が責任を取ることなのに、君に押し付ける形になってしまった』

『これは、私だけでは止められない、この世界を起点に他の平行世界群が連鎖的に崩壊することになる。』

『もう他世界の崩壊は始まっている。君はまだ崩壊していない世界を見つけて、このタブレットをその世界のシャーレに持っていって欲しい』

『…私は、ヘイローがなくて転移に耐えられないから、最後までここに残るよ』

 

『それが、今の私にできる償いだから』

 

夢を見た。だいぶ前の出来事の夢だ。私の使命、託された責任。もうどれくらいこんなことをしているのだろう。

 

転移再使用可能時間を大幅に過ぎてしまっていた。

長く休憩なんてしている暇はない。一刻も早く生きている世界を見つけなければ。

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます
もし続くなら、ブルアカの様々なバッドエンド崩壊後世界線を巡るお話にしようかなと思います

「多元宇宙とたんぽぽのお酒について」は、いいぞ
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