寮の廊下で待つこと1時間半、アヤベさんと高村トレーナーが学園に帰ってくる様子が窓から見えた。だから、すぐに外に出た。アヤベさんの優勝を祝福したかったし、笑顔を見たかった。でも、月明かりが照らす二人はなんだか言葉少なげな、二人だけの世界に居る感じで、話し掛けづらかった。会話を聞いてしまわないように、距離を取って体育科教員棟まで離れて追跡した。
高村トレーナーが体育科教員棟に入り、アヤベさんだけ入口に残ったのが見えたから、声を掛けようと思って歩を進めた。でも、高村トレーナーはすぐに教員棟から出てきた。そして、唐突に、アヤベさんの震える声が聞こえてきた。
「トレーナーのことが好きです」
驚きとともに足が止まり、思わず校舎の陰に隠れた。心臓が早鐘のように鼓動する。聞いているのがばれないよう、息を殺す。アヤベさんがトレーナーに告白している。アヤベさんがそんな感情を担当トレーナーに向けていたなんて、気付かなかった。高村トレーナーは何て返事をするんだろう。
長い間をおいて、高村トレーナーの声が聞こえてきた。
「アドマイヤベガ」
その言葉には、どこか距離と硬さが感じられた。高村トレーナーは、二人でいるときはアヤベさんのことをよく本名の「綾部」と呼んでいたはずだ。ターフネームの略称の方の「アヤベさん」は、ファンや仲のいい友人しか使わない。
「君はアスリートで、俺はその指導者に過ぎない」
明確な拒絶の言葉に、静かに息を吐いた。ああ、やっぱり。そう心の中でつぶやく。アヤベさんのトレーナーは、明らかに指導者と生徒の間に明確な一線を引いて、さらにそこから距離を取って行動する人だから。
でも、アヤベさんはすごいな。私も、杉崎トレーナーに好意を伝えたいと思わないわけではない。でも、この感情が「勘違い」なのだと指摘されれば、私はそれに反論できない。杉崎トレーナーの私を見る目も完全に保護者のもので、好意を受け入れてくれないことは明白だ。私が告白したら、きっと困ったように笑い、優しく拒絶するだろう。そして私は、きっと泣いてしまう。だから、この想いは心にしまい込んだままにしておきたい。アヤベさんの震える声からは、どれほどの勇気が必要だったのかがよく分かる。
高村トレーナーの声は続くけど、そのどれもが、大人として、指導者として、そしてトレセン学園教員としての立場を明確に、冷徹に、厳然と示す内容だった。
「わかりました」
消え入るようなアヤベさんの声に続いて、走り出す足音が聞こえてきた。近づく足音の方に目をやると、大粒の涙を流すアヤベさんが走り去るのが一瞬だけ見えた。気のせいかもしれないけど、肩が震えているようにも見えた。どれほど傷付けられたのかがよくわかる。その瞬間、気付くと飛び出していた。
アヤベさんのトレーナーが目に入る。まるで、自分は間違っていないとでも言いたげに突っ立っている彼を見て、急に怒りがわいてきた。彼の拒絶の仕方は、少しどころか、かなり言い過ぎだ。共にアヤベさんを支える仲間だと思っていたのに、裏切られた気がした。
「なんであんなことを言ったんですか・・・!」
自分でも驚くほどの大声が出た。 突然現れた私に、高村トレーナーが一瞬たじろぐのが見える。
「カレンチャン、聞いていたのか」
そして、一瞬の沈黙の後に、彼の目が急に鋭くなる。見たことがないほど怖い顔だった。心臓を射貫くような視線に、思わず息が止まる。地を這うような低い声で、彼は言葉を続けた。
「俺たちは指導者で、君たちはアスリート、それも有名人でもある競争バだ。指導関係にありながら恋愛関係になることが、競技や私生活にどれほどの悪影響を与えるか考えてもみろ。SNSでインフルエンサーをやっているなら、炎上リスクは良く知っているはずだ。応援してくれていたはずのファンも、何かあれば容赦なく銃口を向けてくる。変えようのない過去すら歪められて、その価値を貶められる。・・・それに、俺たちは大人で、君たちは未成年だ」
一瞬、言葉に詰まった。高村トレーナーの言うことは正論で、反論のしようがない。確かに正しい。でも、正しいだけだ。アヤベさんの気持ちに全然向き合っていない!
胸の中で湧き上がる感情だけが、私を動かす。震える口を開き、怒りをぶつけた。
「・・・正論しか言わないんですね!」
心の底から叫んだ。この人はアヤベさんを最も近くで見てきた大人なのに、なぜあんなひどい言い方しかできないんだろう。冷たすぎる。感情を知らなすぎる。アヤベさんが何に苦しんで、どれほど辛かったのか知っているくせに。あれだけアヤベさんに寄り添って、命まで救ったくせに。
「今はそういう話はしてません!」
一瞬だけ、全力で蹴飛ばそうと思った。担当トレーナーのくせにアヤベさんを傷付けたことが、絶対に許せない。だけどその瞬間、高村トレーナーは少しだけ重心を落とした。半身の構えへの、移行動作。明らかに私に対する護身術を準備している!
ますます腹が立った。この人は、私たちを単なる危険人物としか思っていない。こんな人に、構うだけ無駄だ。
「最低!」
私の全力の叫びに、高村トレーナーは鋭い目線を向けてきただけだった。
何も言わない高村トレーナーを無視して、アヤベさんを追いかけて走り出した。あの人を放っておけない。あんな危ういところがある人を、こんな状況で独りにはできない。
教室で、少し離れたところに座っているアヤベさんを見る。少し、様子がおかしい気がする。菊花賞のレース後は笑顔も見せていたのに、急にまた、表情が消えた。
「・・・さん」
先生が誰かを呼ぶ声をBGMにして、アヤベさんの様子を伺う。彼女はまるで皐月賞の頃みたいに、教室の隅で沈む姿を見せるようになった。話しかけても、反応が淡々としている。何かあったのかな。心配だ。ひょっとして、クラシック三冠を走り終わって燃え尽きてしまったんだろうか。次の目標レースを決められずにいるか、引退後のことを考え、まだ何も決まっていない私達の将来に圧倒されて、悩んでいるのかもしれない。
「ナリタトップロードさん」
急に自分の名前を呼ばれ、体が跳ねた。
「あっ、ハイ!」
「・・・この英文の”lay”は、”lie”の過去形か、”lay”の現在形のどちらですか?」
慌てて、黒板の英文を見る。主語は一人称”I”、”lay”の後には目的語があるから他動詞、接続詞の後の文の動詞は現在形。となると、あの”lay”は他動詞”lay”の現在形のはず。
「”lay”の現在形です!」
「・・・正解です」
先生は、意外そうな顔をして授業を進めていく。なんとか乗り切れた。
安堵の息をついて、アヤベさんを再度眺める。私たちは、レースに全てを賭ける学生生活を送っている。もちろん、普通の高校教育も受けているけど、レースの比重が高いのは確かだ。目標レースを走り終われば、その次の目標を定めなきゃいけないし、引退すれば、進学や就職が待ち受けている。そうなったときに、ターフネームから本名へ生活が切り替わることに戸惑うのはよくあると聞く。だから、通名制度を利用して愛着のあるターフネームを使い続ける人も多い。アヤベさんは、今後の生活を今から想像しているのかもしれない。
私も、アヤベさんも、9月のキャンプの時まで互いの本名を知らなかった。アヤベさんが
アヤベさんなら、本名での生活にもすぐに馴染めると思う。本名と愛称が同じだから。私たちみたいに、ターフネームも愛称も本名とかけ離れている訳じゃない。・・・でも、本人にしか分からない悩みも、多分あるはず。
私たちは、本名を教え合うことが禁止されているわけじゃないけど、トレセンという環境では自然とターフネームでお互いを認識する。だから、自然に本名を知ることになるのは教職員とルームメイトくらいだ。それでも、私たちの友情や、アヤベさんを心配する気持ちは本物だ。アヤベさんに、また独りになってほしくない。アヤベさんが落ち込んでいる理由が分からないのが、悔しい。無理に理由を話してほしいとは思わないけど、それでも、支えになりたい。今度、買い物か遊びに誘ってみよう。
去年からずっとカウンセリングしている生徒の様子がおかしい。アドマイヤベガさん、本名は綾部明里さん。夏の事故以降、学年主任からの依頼で彼女のカウンセリングは1ヶ月に1回から2週間に1回へと増やしている。彼女のサバイバーズギルトは、火葬と納骨という『別れの儀式』を経て急速に改善へと向かっていたはず。それなのに、先日のカウンセリングではひどく落ち込んでいるようだった。菊花賞は優勝。座学成績も優秀。となると、落ち込む材料は家庭問題か、進路か、競技活動の今後か、トレーナーとの関係か、友人関係の5つ。ただ、綾部さんの場合、家庭問題は違うだろう。
職員室に出向いて彼女のクラス担任に話を聞くと、進路希望は外部大学進学で、特に三者面談でトラブルの様子も無かったらしい。すると、進路関係の線は消える。
続いて、体育科教員棟に居るはずの高村トレーナーに通話をかけ、今後の競技活動方針について訊ねてみた。彼は特に口ごもることもなく答えた。
"まだ本人と相談はしていません。クラシック三冠が終わった直後ですし、しばらく休養を取らせてから本人の意向を確認する予定です"
今後の方針が未定ならば、競技活動方針も精神問題の原因からは外れる。・・・となると、残りはトレーナーとの関係か、友人関係。面倒くさそうだ。それに、なんとなく声に覇気がない。ちょっと探りを入れてみよう。
「分かりました。ありがとうございます。最近、アドマイヤベガさんに何か気になるところはありましたか?」
どう答える、高村トレーナー。
"・・・いえ、特にありません"
絶対嘘だ。あんなに分かりやすく落ち込んでいるのを担当トレーナーが見落とすわけがない・・・特に、高村トレーナーなら。つまり、隠したい何かがあるということだ。最初の沈黙も怪しい。友人関係より、トレーナー関係で何かがあった可能性が高い。
「分かりました。また何かあったら何でもご相談ください」
"はい。今後も担当生徒をよろしくお願いします"
相変わらず律義な青年だ、高村トレーナーは。24歳の割にしっかりしている。さて、アドマイヤベガさんの次のカウンセリングは、高村トレーナー依頼ではなく学年主任依頼の回だから、高村トレーナーへ報告する必要はない。予約時間を、普段の30分から2倍の1時間にすることにした。
翌週、相談室に現れたアドマイヤベガさんを椅子に座らせた。場合によっては深く踏み込むことになるから、圧迫感を与えないように椅子の配置は90度型に設定してある。
「やーごめんね、今日は少し長くて」
「・・・いえ、いつも渡辺先生にはお世話になってますから」
アドマイヤベガさんもアドマイヤベガさんで、礼儀正しい。高校生にしてはちょっと大人びていて、大学生っぽい気もする。でもそれは、私が年を取って若い子たちに対する解像度が落ちちゃったからだろうか。
とりあえず怪しまれないように、いつもようにアイスブレイクの雑談と、学生生活や競技生活の様子を聞き出してのカウンセリング、そして絵画療法を行っていく。話を聞く限り、教室内や寮生活でのトラブルは無さそうだ。トレーナーとの間にトラブルがあった可能性が濃厚だな、こりゃ。
精神状況は、2週間前と比べると改善されているっぽい。とはいえ、それは『何か』が起きてからの時間経過によるもので、解決を見たわけではないだろう。原因について確証はないけど、いくつか当たりはつけてある。ちょっと鎌をかけてみよう。
「高村トレーナーとは最近どう?ちゃんと指導してもらえている?」
「・・・はい、まあ、いつも通りです」
綾部さんの目が、少し泳いだ。やっぱり怪しい。
「そっか。あの人律義で、教え子思いの良いトレーナーだよね。でもちょっと堅苦しい所もあってさ、この間フラれちゃった」
綾部さんの反応を見る。
「えっ・・・先生も?」
「うん、ちょっとみんなで飲みに行きませんかって誘ってみたんだけど、忙しいからって断られちゃった。こっちは職場の人と親交を深めたいだけだったんだけどね~」
「・・・あの人、そういう所ありますよね」
その後、綾部さんは高村トレーナーの軽い愚痴をこぼした。『融通が利かない』『理屈っぽい』『口うるさい』といった程度のものだ。でも、本人は鎌にかかったことに気付いてはいないようだった。少しだけの罪悪感が、私の胸を刺す。ごめんね、綾部さん。私が高村トレーナーを飲みに誘ったというのは、嘘だ。そしてあなたが『先生も』って言ったということは、つまり高村トレーナーが誰かを振ったということだ。・・・そして、それは恐らく綾部さん。確証はないけど、状況証拠だけ見れば、たぶんそう。
綾部さんが部屋を出ていった後、天を仰いだ。やっぱり色恋沙汰か~。トレセンは全寮制女子校。教職員との距離が近くなりがちだ。そして、競技という先の見えない世界に身を置く思春期女子が、多感な時期の自分を全力で支えてくれた異性のトレーナーに対して強い信頼を抱き、それを恋愛感情に昇華させてしまうのはよくある話だ。
綾部さんの状況は、典型的な転移性恋愛の感情まで加わっている可能性が高い。相手はサバイバーズギルトなんて難題に真正面から立ち向かった心の恩人で、命がけで山奥からの救助をこなした命の恩人でもある。本人は『するべきことをしただけで、褒められたものではない』なんて本気で言っているけど、それが却って『高潔な人間』として思春期女子の目に映る。『命と心の恩人』という代替不可能性と、高潔な振る舞いは、思春期女子にとっては劇物に等しい。
教職員側には高い倫理観と理性が求められるものだけど、そんなものは本能が少しでも暴走したら簡単に崩壊する。つまり高村トレーナーは、イメージ通り本能の制御力が強いか、単に綾部さんが異性であることを必要な場面以外では意識していないだけのどちらかだ。そしてたぶん、高村トレーナーは高潔というより、真面目過ぎるタイプ。本格的なカウンセリングをしたら違う結論が出るかもしれないけど、残念ながらそれは私の業務ではない。
私が今まで見てきた、心のバランスを崩すタイプのトレーナーは皆あんな感じだった。高村トレーナーの燃え尽きリスクは、前より高まっていると思う。当然だ。彼は、サバイバーズギルトという難題を抱えた生徒を相手に一人で心理支援を半年も続けていた。6月になって私に助けを求めて来たけど、8月には事故を起こした綾部さんを失神しながら助けて、その末に譴責処分を下されている。普通なら、その時点で潰れていてもおかしくない。
彼の精神的支柱が何かは分からないけれど、なんとか持ちこたえているところを見ると、メンタルは相当に強いはず。今までの生徒想いの様子から見ても、綾部さんからの告白があっても穏当に断っているだろう。とはいっても、人間である以上告白されれば心は動くし、生徒を傷つけないように断るには感情労働が必要となる。燃え尽きへ向け、小さく着実な一歩を踏み出していることになる。念のため、告白疑惑は伏せて学園長にアラートだけ出すことにした。
『学園長、お疲れ様です。スクールカウンセラー渡辺です。高村トレーナーに燃え尽きの予兆が見られます。過去に燃え尽き症候群や鬱病の末に退職に至ったトレーナー達と非常によく似た兆候が見受けられます。現時点で緊急の対応は不要ですが、中長期的には産業カウンセラー面談の設定も視野に入れるべきと考えます。体育科主任にて状況を注視いただけますよう、対応お願い申し上げます』
でも、あれはトレーナーも悪いと思う。最高でも三位ばっかりで一位に入れない選手に『順位は一位じゃなくても、努力の価値は一位だ』なんて言ったり、手作りトロフィーなんてものをトレーナー室に飾られたら生徒がどうなるかなんて、分かるはず。とはいえ、似たような言葉がアスリート激励ハンドブックに載っているのも事実だ。新人トレーナーだったあの人が、それをそのまま使うというのも理解できる。
教職員として、当然生徒と教職員の間の恋愛は否定しなければならない。特に、転移性恋愛は悪影響の方が大きいから、カウンセリング上の重大課題になってくるだろう。
今後綾部さんと高村トレーナーの関係がどうなるかは分からないけれど、綾部さんのメンタルケアを強化する必要があることだけは確かだ。恋愛感情は信頼の勘違いだとしても、トレーナーとの距離が縮まったと感じた時の高揚感や、拒絶された時の胸の痛みは、本物だから。どんなに優しく断られても辛いし、むしろ「だからこそ好きだ」とすら感じてしまう。好意に値する教員であるほど好意に応えてはくれない構図は、本人からすればひたすらに残酷だ。
恋愛感情を直接的には否定せず、精神状況の墜落も避け、軟着陸を目指す。はっきり言って難易度は高い。スクールカウンセラーの力量が問われる。
最終手段として、『教職員として対等な立場になってから改めて関係を作る手もある』って伝えることも考えないといけないけど、できれば避けたい。決して分の良い賭けではないし、生徒の未来を縛るかもしれないから。
スクールカースト上位にいるようなキラキラさんたちは、教職員に好意を抱きにくいし、告白を拒絶された場合でもすぐに次の恋に進むタイプが多い。でも、そうじゃない子たちは失恋を長く引きずる傾向にある。だからこそ、『誤解』から覚めることを拒否して卒業後も想いを抱き続ける子は一定数いるし、中には本当に教職員としてトレセンに戻って想いを成就させてしまう人も居る。
ため息をついて左手を見下ろす。綾部さんとの面談中隠していた左手の薬指には、輝くリングがある。私にトレーナー適性は無かったけれど、カウンセラー適性があった。だからこうして職員としてトレセンに戻り、かつてのトレーナーの同僚という立場を手に入れて、ようやくこの指輪を勝ち取った。その私が、今となっては生徒とトレーナーの恋愛関係を阻止する側の一員だ。
幸いトレセンで教員生徒間の不祥事はほとんど聞かないけれど、一般中高ではたまに聞く。当然、教員側は懲戒処分になっている。かつての自分が引き起こしていたかもしれない可能性を見せつけられているようで共感性羞恥が止まらないし、卒業後の自分の進路をも否定するようで心理的自傷行為をしている気分だ。でも、スクールカウンセラーとしての責務は果たさないといけない。あ~、大人って辛い。最終手段を使うとき、私のことは伏せておこう。
アドマイヤベガからの告白に対して、高村は
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すぐ受け入れると思った
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「卒業したら良いよ」と言うと思った
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「卒業したら考える」と言うと思った
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優しく断ると思っていた
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事務的に冷たく断わると思った
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苛烈に拒絶すると思った