いらっしゃいませ。
こちらサービスの、いつも通りウマ娘ちゃんの尊みでお亡くなりになってるはずのアグネスデジタルが、実はトレ×自分の生モノ本を描いてるうえに資料としてトレーナーをめちゃくちゃ隠し撮りしてるしなんなら細かい私物集めて神棚作ってるのが見つかって「デジタル…これ…」からの「でゅふ…ばれちゃあしかたありません…そう、実はデジたん、トレーナーさんガチ恋勢なのでして…もう結婚でいいでしゅか…?」のやつです。
トレセン学園。コースを走るカツラギエースを、ストップウォッチ片手に観察する。コーナーを回ってエースが戻ってくるのに合わせてボタンを押した。
液晶に映し出された数値を見てバインダーに書き込むと、既に書き込まれたいくつかの数値とそれを見比べる。
うん、最後までタイムも安定してるし、調整は順調だ。
「よし、じゃあ今日はこれで上がろう。お疲れ様、エース」
「うっし!ありがとうございました!トレーナーさん!」
エースはこちらにぺこりと頭を下げ、それから顔を上げると満足気に笑った。ここのところトレーニングがうまくいっているのもあって、よくこうやって明るい笑顔を見せてくれる。こうして笑いかけられると、こちらも嬉しくて口角が上がってしまうな。
「ふーっ、あっちい…やっぱ最近、暑い日増えたよなあ」
腕で額を拭ったエースが空を見上げてつぶやいた。つられて俺も空を見る。
眩しく照りつける太陽の下を、小さな雲がわずかに流れている。今日は快晴。例年より長く感じた梅雨も明け、季節はいよいよ夏に突入しようとしていた。
着ているワイシャツにも汗がにじんでいるし、そろそろもう少し薄着に変えようかな。
「いつも言ってることだけど、熱中症には気をつけよう。体調不良はすぐに報告してくれ」
「ああ、わかってるよ」
エースを見れば、髪や首筋から汗が滴っていたので新しいタオルとドリンクを手渡した。
エースはタオルを受け取ったあと、それをじっと見つめている。何か気になることでもあったか?
「トレーナーさん」
エースはこちらに視線の向きを変えると、タオルを俺に突き返してきた。顔を見れば、いたずらっぽい笑みを浮かべている…
「この前、雨の日にトレーニングした時さ。わーってタオルで拭いてくれたことあっただろ?」
「ああ、そうだね」
先週あたりだったか。トレーニング中に突然強い雨が降って、エースがびしょびしょになってしまった日があった。エースはあまり気にしてなかったけど、身体を冷やさないよう着替えてもらって、大きなタオルで頭や手足を拭いて帰したことがあった。
「あれさ、けっこう気持ちよかったんだよな〜」
「あー…」
エースが笑みを深める。なるほど、俺に拭いてほしいわけか。この間のを気に入ってしまったらしい…まあ、そのくらいならお易い御用だ。
「いいよ。じゃあ座ってじっとしてて」
「っし!お願いしまーす!」
エースからタオルを受け取ってベンチに座らせると、タオルを頭からかぶせて、頭から首筋まで汗を拭き取る。ついでに軽く頭をマッサージしてやった。よし、あとは…
「あはは!くすぐったいぜトレーナーさん!」
「俺に任せたエースが悪いんだ」
耳も付け根から揉みこんでやる。ウマ娘は耳が敏感な子も多く、エースも耳を触られるとこうやって反応する。だが…
「顔も拭くぞ」
「あっ、ちょっと待っ…ん、あっ!」
エースはどちらかというと耳より目の下のあたりを触られるほうが苦手らしい。タオル越しでも、付近を触られるだけで尻尾と耳がぴんと立ち、身体が跳ねる。どうにも触られるとくすぐったくて、身体が勝手に反応してしまうようだ。
「ちょ、トレーナーさ、やめっ…ふ、くく…」
「どうした?ちゃんと言わないとわからないぞ」
「わ、分かってんだろっ…目、目の…んああっ!」
エースが身体をよじって逃げようとするのをつかまえて、そのまま続行する。ひとしきり楽しんだあと、エースが後ろに立つ俺の足をはたいてギブアップ宣言をする。限界みたいだったので解放してやった。
「はあ、はあ…や、やってくれるぜ…」
「ごめんごめん」
上気して紅潮した顔のエースがじとっとした目でこちらを見ている。謝りながら、これからの予定を思い出していた。
「じゃあ、クールダウンしたら今日は終了だ」
「あ、ストレッチ手伝ってくれよトレーナーさん」
「ああ、もちろん」
ぺたんと足をのばして座りこんだエースの背中を押したり、手足を軽く引っ張ったりして、エースの身体をあちこち伸ばす。運動後だけあってよく温まりほぐれているが、だからこそ細心の注意を払って伸ばしすぎないように…ゆっくりと動かす。
「ん…あー気持ちいい…トレーナーさん、こんだけ上手いなら整体師になれるぜ」
いつからだったか、トレーニング後のストレッチは毎回俺が手伝うようになった。はじめは身体をあちこち触っていいものか悩んだが、結局エースに押しきられる格好で継続して行っている。とはいえ今では慣れたものだ。
「エースだからどこを伸ばせばいいか分かるんだよ」
「はは、なんだよそれ」
「エースのことはいつも見てるし、いつも考えてるからね」
筋肉や関節の位置関係や発達具合などは、同じウマ娘でも微妙に異なる。ほかの子はともかくエースのデータは理論も経験もすっかり頭に入っているので、怪我をさせないように身体をほぐす方法も分かる、というわけだ。
「っ…!」
それを聞いたエースは俺から顔を背けてしまった。確かに発言が気持ち悪かったかもしれない。まずいことをしてしまったかな…
「…くそ、顔見れねえ…いきなり言うのはズルいだろ…」
◆◆◆
「あ、トレーナーさん、今日の約束のことだけどさ」
ストレッチを終えてトレーニング用具を片付けていると、エースがなにか思い出したように話しはじめた。
「えっ?」
しかし、エースの言う『約束』というのがどうしても記憶に引っかからない。思わず頓狂な声を出してしまった。
「『えっ?』って…まさか忘れたって言わねえよな?」
「………」
いや…わからない。苦しまぎれにあいまいに苦笑いした。明らかに俺が約束を覚えていないことを察したエースが、耳をぴんと立て、肩をいからせて抗議する。
「…あたしがトレーナーさんの部屋に泊まるって話!」
「あっ…ああ!そういえば!」
そうだ!先週、早朝の畑でそんなことを言われた気がする!
寝起きのぼんやりした頭で処理したうえに少し期間が開いたせいか、すっかり忘れていた!
「おい!けっこう楽しみにしてたの、あたしだけかよ!?もう外泊届出しちまったぞ!?」
「いや、ごめん。たまたまちょっと失念してたっていうか…」
エースの声が怒気を孕む。耳まで絞られている。こちらには落ち度しかないので、平に謝るしかない。手を合わせ、ぺこぺこと頭を下げる。
「ったく…こっちは色々用意してきてるってのに」
「すいませんでした…」
「だめだ。許さねえ!…とにかく行くぞ、ほら」
「ああ。…うん…?」
エースが左手をこちらに向け、ひらひらと揺らしている。
意図が読めずにいると、エースはふたたびじとっとした半目になって頬をふくらませた。
「あたしの手が空いてるんだけどなー!…機嫌とらなくていいのか?」
手を繋げ、ということか。こちらとしては選択肢は無い。差し出されたエースの左手を、右手で握る。
「…握り方、違うだろ?」
握ったまま、エースが素早い動きで指先を絡めてきた。
器用なものだな…って、このつなぎ方は…恋人つなぎじゃないか…!
「っ…」
「へへ…これでよし」
ついでとばかりにエースが俺の右腕に抱きついてきた。右腕からエースの高い体温や柔らかい感触が伝わってくる。尻尾が俺の右脚に巻きついた。これはちょっと距離が近すぎやしないかと思ったが…約束を忘れていたことへの申し訳なさが勝り、何も言えなかった。
結局、部屋に着くまでこの状態をキープすることになった。エースは時々こちらを見ては、柔らかく笑っている…まあ、機嫌も持ち直してくれたみたいだし…いいか。
◆◆◆
「おっ邪魔しまーす!」
「どうぞ」
エースと手を繋いだまま、左手で部屋のカギを回して扉をあける。部屋に入ると、エースはやっと俺の右腕を解放してくれた。一緒に靴を脱ぎ、玄関を抜けてダイニングへ。トレーナー室は一般的なワンルームタイプだ。
「へえー…これがトレーナーさんの部屋かあ…なんていうか、シンプルな感じだな」
部屋の電気をつけるなり、エースが部屋をきょろきょろと見回している。どうやら部屋の大きさの割に物が少ないと感じたようだ。そりゃ、まだ約束を覚えてた時に見られたくないもの色々隠したり捨てたりしたからな。男の一人暮らしだし、色々あるのは当然なのだ。いや、あった、か…一部は捨てたし。
「おっ!テレビがある。いつも何見てんだ?」
「色々だよ。ニュースも見るし、スポーツも」
「へえ…ウマ娘のレースも見るのか?」
「そりゃ、ね。勉強にもなるから」
俺がそう言うと、エースは少し眉をひそめた。
「……ふうん…まあトレーナーだしな。仕方ないか…」
「でも一番見てるのはエースのレースの録画だよ。俺個人としても、エースの走りのファンだからね」
「!…ははっ、ありがとな!トレーナーさん」
エースは目を細めて笑った。尻尾が大きくゆれている。なにが琴線に触れたのかわからないが、とにかく機嫌がいいのはいいことだ。エースが家探しを再開するのを微笑ましく眺める。
「テレビのほかには…あっ、ゲーム機だ!最新のやつ!」
エースがテレビデッキの下からゲーム機を引っ張りだした。確か、少し前に買ったやつのハズだ。家族や友人と遊ぶために、一人用コントローラーがふたつに分かれる珍しいゲーム機だった。
「今はレースゲームが入ってるよ。やりたい?」
「おう!あたし、案外ゲームも得意なんだ。一緒にやろうぜ」
「ああ、いいよ…よっこらしょ」
コントローラーの片割れを受け取り、テレビの前のソファに腰かける。俺のかけ声を聞いたエースが顔をしかめた。
「よっこらしょって…なんかおっさんみたいだなぁ……んじゃ、よっこらしょっと!」
エースも俺の隣に座った。一応、二人は座れるソファだが、実際に座ってみるとけっこう狭く、肩がくっついた。というか、俺のかけ声をとがめた割に、エースも同じことをしている。
「エースも一緒じゃないか」
「あたしはいいんだよ。まねっこ。…うーん、ここじゃちょっと画面が見づらいなあ」
「テレビの向き変える?」
「いや…いいこと考えた。トレーナーさんはそこ座っててくれよ。そうそう、そのへん…よし」
エースは立ち上がると、くるりとこちらに向き直した。またいたずらっぽい笑顔を浮かべている…嫌な予感がする。
「…エース?」
「ちょっと失礼!」
こちらに背中を向けたかと思うと、そのままどすん、と勢いよく俺の足の間に座った。いきなりのことで驚いていると、エースがけらけらと笑った。してやったり、ということか。
「ぐおっ」
「はは、特等席だ!」
そのまま俺の胸にもたれかかってくる。こちらを振り返るエースの空色の瞳が至近距離にある。
「背もたれもあるしな〜」
「全く…」
そのまますっかり居座ってしまったので、諦めて互いにちょうどいいポジションを探して微妙に身体を動かしたりしていると、ゲームの起動音が鳴った。
「おっ、ゲーム機も準備できたみたいだし始めようぜ」
「ああ」
◆◆◆
「…っかあ〜〜!強いなあトレーナーさん!今度は自信あったんだけどなあ!」
「はは。流石に一日の長があるからな。そう簡単には負けてやれないぞ」
何回か目のレースが終了した。エースが弱いと言われるキャラや編成を好んで使うおかげで勝てているが、エースはどんどん上達しているおかげで、次も勝てるかかなり怪しくなってきた。
しかしエースが暴れるおかげで、後ろで束ねた髪が首元に当たってくすぐったい。これは…少し反撃してやろうかな。ちょうどいい所につむじがあるし、アゴでも乗っけてやろうかな。
「…よっ」
「うひゃあ!?」
案の定、エースの身体が跳ねる。しっかり驚いてくれたようだ。よし、こちらもしてやったりだ。
「なんだぁ!?…って、トレーナーさんかよ!あ〜もうぐりぐりするなって!反撃だ!おりゃおりゃ!」
エースが両耳を勢いよく動かして俺の頬をはたく。そんな器用なことができたのか!
「あっいて、いてて、意外と痛い!」
「あっ喋るとぐわんぐわんするっ!やめっやめてくれトレーナーさん!あはははっ!」
ひとしきりそうやって遊んでから、満足したのでアゴを離してやった。
「はは…もう、また汗かいちまったよ」
後ろからでも、エースの紅潮した頬が見える。彼女の背中からも、少しだけ湿度が伝わってくる。
「拭いてやろうか?」
「それはもういいって…ゲームも止めるか。今はちょっとゆっくりしたいかな」
「ひと休みするか?飲み物取ってくるよ」
とはいえ、エースがどいてくれないと俺も立ち上がれない。察して立ってくれるかとも思ったが、思いのほか強い力で抵抗されてしまった。ううむ、動く気は無いらしい。
「う〜ん…いや、このままがいいや。…トレーナーさん、ちょっといいか?」
「うん?」
「手、借りるぜ」
エースは俺の両手を持ちあげると、そのまま自分のお腹の前に回して背中を俺の胸に預けた。ちょうど俺の手でエースを抱きしめる形になる。
数秒、互いに無言の時間が流れる。エースの耳だけがくるくると忙しなく動いている。
これは…
「うん。これがいい」
「エース…」
「あのさ、トレーナーさん」
「ここまですりゃ、言わなくたってもう分かってるだろうけどさ。ちゃんと言いたいから…ちゃんと聞いてくれよ」
「……よし…」
彼女がひとつ息を吐き、吸う。こちらを振り向く。
「あたしはトレーナーさんが好きだ」
「あの日、あたしのことを見つけてくれて、一緒に夢を叶えようって言ってくれて、本当に嬉しかった。あたしがここまで来れたのは、トレーナーさんがずっとそばにいてくれるおかげだって思ってる…あたしのこれから先に、もう、あんたがいないことは考えられないんだ。だから、その……これからもずっと、一緒にいてほしい」
「………」
実を言えば、彼女から伝えられた言葉に驚きはなかった。
もともと、彼女の自分に対する態度からは特別なものを感じていたからだ。
だから、いつか、そうなるかもしれない。そんな感覚がずっとあった。
それは彼女もだったんだろう。
彼女は一歩を踏み出した。ならば、あとは俺次第だ。
「…なあ、トレーナーさんは?何も言ってくれないのか?」
空色の瞳が不安げに揺れている。トレーナーが担当ウマ娘を不安にさせちゃ、いけないよな。
俺の答えをきちんと伝えよう。
「…分かった…言うよ」
「俺もだよ、エース。俺も好きだ。ずっと一緒にいよう」
エースの耳がぴんと立つ。俺の手を握る彼女の両手にも力が入る。身体が小さくふるえている。
「………は、ははっ…ああ…やっと。やっと繋がったって感じだ…やった…嬉しいな」
「ああ…あれ、…嬉しいのに…なんで…っ」
「ふ…うぐっ…うっ……うあああ…!」
涙を流すエース。しばらくして泣き止むまで、俺はずっと彼女を抱きしめ続けていた。
◆◆◆
「いやあ…はは、恥ずかしい所見せちまったな」
まだ少し目が赤いがおおむね落ち着いたようで、エースは立ち上がってキッチンでお茶を飲んでいる。
「かわいかったよ」
「んぐっ…!そ、そういうの禁止だ!しばらく禁止!」
「…本当に?」
「…………たまになら……嬉しい、と思う」
「かわいいなあ本当に。好きだよエース」
「っ!やめ、やめてくれって!このままじゃあたしドキドキして死んじまう!」
顔を赤らめたエースがあたふたと手足を泳がせる。うん、言ってよかったな。
「ははは…」
「このっ…勝ち誇ったようにヘラヘラしやがって…み、見てろよ…いつか見返してやるからな!あたしが反逆のエースだってこと見せつけてやる!」
「ああ、楽しみにしてるよ」
「…おう!あたしの色んないいとこ見せてやるからな!」
その時、どちらともなく『ぐぅ〜』とお腹の音が鳴った。
時計を見れば、確かにもう夕飯時だった。
「あ〜…」
「お腹空いたな。なにか食べようか。冷蔵庫に買ってきてたのが確か…」
「あっ!トレーナーさんは座っててくれよ。あたしがやってやるからさ!」
立ち上がろうとすると、エースに止められる。何か考えがあるらしい。
「本当か?手伝わなくて大丈夫か?」
「大丈夫だって!いいからほら、テレビでも見ててくれればいいから」
そう言われては仕方ないので、ソファに座り直す。
座った俺のことを、エースがじっと見つめている。
「…その、そこにはまたすぐ戻る予定だからさ…空けといてくれよ」
彼女はずいぶんと『特等席』が気に入ったらしい。顔を赤らめて言う彼女の様子が微笑ましくて、思わず口角が上がった。
「ああ、分かった」
「ていうかあたし専用にしといてくれよ!」
びしっ、とエースがこちらを指さす。
「もちろん」
「ははっ…よおし、じゃ、チャチャッと準備するから、待っててくれよな!」
◆◆◆
「お待ちどうさん!出来たぜ」
エースが大皿をテーブルに乗せていく。途中からいい匂いがしていたので、腹が空いて仕方がなかった。
トマトやキュウリを使ったサラダに野菜炒めなど、野菜中心のメニューだ。
「おおっ、色鮮やかだ…いい野菜っていうか、これは…」
どれも見覚えがある。一緒に学園の畑で育てていた野菜たちだ。
「察しがいいな!そう、今朝トレーナーさんと一緒に夏野菜を収穫しただろ?こういうのはやっぱ採れたその日に食べるのが一番だからさ、持ってきたんだ」
「エースもすごく上手に料理してくれたから、際立って美味しそうに見えるよ」
「ありがとな!んじゃ、そろそろ腹も限界だし、食べようぜ」
「…お邪魔しますっと…よし。…へへ…」
宣言通り、エースはまた俺の上に座り、背中を預けてきた。初めて見るくらいふにゃふにゃの顔で笑う彼女を見ると、もう何も言えなかった。
◆◆◆
翌朝、早朝に部屋を出て、トレーナー寮の玄関を抜け、一緒に学園の畑へ向かう。
東の空が白んで、朝日がのぼっている。歩くたび、身体にあたるそよ風が心地いい。
「へへ…」
エースは繋いだ手と俺の顔を見比べては、嬉しそうに目を細めている。
「朝一緒に起きて、手つないで、こうやって歩いて…それだけなのにさ、なんか、すげえ嬉しいんだ」
「トレーナーさん。あたし今、幸せだよ。そんできっと、これからも…トレーナーさんもそうだったら嬉しい」
「だからさ」
「これからもずっと、ずーっと一緒にいてくれよな!死ぬまで!」
彼女がにっ、と歯を見せて笑った。
もはやカツラギエースの魅力については語る術を持たないので、皆様ご自身でお確かめいただくほかないと考えております。
前に書いたのと繋がりはないと思って書きましたが、繋がってるように読んでいただいても問題ないです。
本当は別の話を書いてたんですけど、ちょっと進みが悪くて息抜きに書いた話なんですよこれは。何故か先にできたので上げました。
個人的な目標として色んな子の話を書きたいというのがあったんですけど、もう同キャラで出してしまった。8回裏ビハインドのツーアウトって感じですね。