架空TCGアニメゲーム実況RTA~実績解除【絶対無敗神話】を添えて~ 作:Tsutsutsuki
導入って難しい……。
このイベント開始時に、主人公のデッキを選ぶ事が出来ます。
ここで選んだデッキが、ストーリーの序盤を支える相棒になるわけですね。
本来の通常版(税込7400円)では、火・水・風・土・光・闇の6種類の内から1つ選びます。
しかし私が購入したのは、プレミアムコンプリートエディション(税込21000円)。
つまり現在の主人公のカードプールは、
私が選んだ闇属性のデッキ(40枚)
PCE購入特典のストラクチャーデッキ(各40枚)×10
合計440枚。
これがお金の力ッ……!
では早速、これから対戦相手のデッキをメタるデッキを作成し、本シリーズ動画の初陣を華々しく演出すると致しましょう。
☆
桜が舞う春の日。
胸に期待を抱き、この学び舎に足を踏み入れる若き蕾たち。
それらを迎え入れるは、私たち上級生。
遂に最高学年となった私、
あ、ナンバーズっていうのはね、校内カードバトルランキング上位100名の事を言います。
私って実は結構強いのです。
まあ、先輩方が卒業した後の繰上げ1位なのだけどね。
あと1年の間で必ず1位を守り抜いて、幼い頃からの夢であるプロカードバトラーになってみせるんだから!
さて、この始まりの季節と共に気持ちを改めたところで、早速お仕事に取り掛かりましょう。
実は先日、先生から応援要請を受けました。
生徒会に所属している生徒は、入学式当日にトラブルが起こらないように、校内のパトロールをお願いされていたのです。
このT専付属はカードバトルの名門校なだけあって、全国津々浦々から実力のある子たちが沢山入学して来ます。
そんな子たちは大抵が自信家で、入学式ではなにかとトラブルが起きがちなのだとか。
入学される生徒さんたちは、ちゃんと入学式のご案内を読んでいるのかしら。
入学式前は運営が忙しいので、不要な争いやカードバトルを避けて欲しいのだけれど。
(先生、生徒会、風紀委員は、争いを収めるためのカードバトルは許可されている)
入学式後はクラス分けのカードバトルがあるから、そちらでのバトルを盛り上げて貰いたいものだわ。
既に今朝から10数件ものトラブルを対応済み。
今年は特に活きの良い生徒たちだ、と先生らも流石に苦笑い。
「いいですか。まだ入学式前ですが、貴方たちは既にT専付属の生徒です。その自覚を持って行動してくださいね」
この世界はスペスピを中心に回っている。
この学校は日本の中でもトップクラスのカードバトラーが集まる。
その学校の治安が悪かったら、学校だけでなく日本そのものの品位を疑われてしまうだろう。
『強く、賢く、優雅たれ』
私が2年間学び続けてきたこの学校の伝統を守り、全国の学生さんたちの憧れの的で居続けなくてはならない。
「えー、アタシは十分強いし~。センパイに指図される筋合いは無いってゆーか~笑」
「マジそれな。てか俺はコイツの態度が気に食わないからカードバトルで性根を叩き直してやろうとしただけです。むしろ感謝して欲しいっす!」
目の前の新入生2人を見て、私はガッカリとしてしまった。
私の言ってることが理解出来ていない。
初対面の年上の人への敬語も出来ない。
この子たちは我が校に相応しくないのではなかろうか。
いや、駄目だ。
諦めてはいけない。
この学校に入れる時点で、カードバトルの実力は高いはず。
ならばこの子たちの将来のため、人間形成の道標になってあげなければ。
「これも生徒会長の務めかな……」
そんな感じで2人同時にカードバトルで適度にお灸を据えてあげる。
『す、すみませんでした~~!』
スタコラサッサと体育館の方へ逃げていく2人の生徒。
「2人とも、廊下は走らないでねー!」
2人ともカードバトルのセンスは持ち合わせているけれど、まだまだ経験が足りない。
まあ、1年生ってこんなものよね。
かくいう私も、この学校に来てから随分と成長できた。
あの1年生らも慢心で伸ばした鼻を折った分、これからの3年間でしっかりと学んでくれるはずだ。
私も止まっていられない。
さらに成長していくために、新たに強力なライバルでも現れてくれれば──。
廊下の曲がり角を、曲がるその瞬間。
急に現れた影にぶつかってしまう。
予想出来なかった衝撃に思わず尻もちを着いてしまう。
そして、見上げる、と──。
「あ……」
「……」
私を見下げる少年と目が合った。
他の生徒と変わらない、普通の容姿。
しかし目が違った。
どこまでも黒く、まるで吸い込まれるような深い黒。
私を見ているようで見ていない。
まるで興味が無いかのように。
初めて会ったはずの相手に、ここまで飽きたような目線を向ける事ができるのか。
「……」
その少年は、目線を私の顔から進行方向へ戻し、あろうことか私を置いてそのまま歩き出そうとした。
「え? ……ちょ、ちょっと待って!」
通り過ぎようとする彼を制止させるために、私は何とか立ち上がって彼の制服の裾を握る。
すると彼は動き止めて、こちらに顔を向けてまた
その瞬間、私は彼に少し興味を持ってしまった。
あ、違いますよ。
特殊な性癖がある訳ではないですから、勘違いしないでください!
突然の独白で申し訳ないけれど、私は結構顔に自信がある。
これは自他ともに認める美少女であると言って差し支えない。
これまでも数々の男子から告白されていたし、全国大会に出場した時は、他校の生徒からのアプローチもあった。
もちろんカードバトルに集中したいので、全て断りましたが。
その私を前にしても、この男子生徒はあの表情。
生まれて初めてだった。
先程のトラブルを引き起こした男子も顔を赤らめていたので、今日が特別可愛くない日で無いはず……だよね?
「ねぇ、君。名前は? 私は光崎遥。3年生よ」
「星見紋人……1年」
「星見、くんね。ぶつかった相手に謝罪も無しなのかしら」
少し強めに圧を掛けてみる。
さあ、どう来るかしら?
「……アンタは俺と戦いたいのか?」
「ッ!」
これはアレね。
口下手だけど、カードバトルで語れる系男子だわ。
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