もしもモモンガ様が人間だったら 作:15巻まだ?٩(๑•ㅂ•)۶
ではお楽しみください!
リ・エスティーゼ王国の王都。モモンガはガゼフに連れられ、関所を突破し、到着していた。壮麗な城門と活気に満ちた石畳の通り。そこに広がるのは、ユグドラシルでも現実でも見たことのない本物の王都だった。
そんな街中を、モモンとナーベはゆっくりと歩いていた。
「最初はエ・ランテルと思っていたが、まあ戦士長との出会いに感謝だな」
モモンは呟くように言う。ここまで来たのも、全てはガゼフ・ストロノーフとの偶然の出会いがあってこそだった。
「あの蛆虫をお助けになられたのはここまで見通されてのことだったのですか?」
「うん?……ま、まあ……な」
しかし、ナーベから見ればこれも全てモモンの計算済みのことなのだと感じていた。
「流石はモモン様です」
「言っただろう、ナーベ。私の言葉モモンと呼び捨てにしろと」
「はい、モモンさ〜ん」
「はぁぁ……それでよい」
この都市に来てから何度か分からないやり取りを躱しながら、モモンガとナーベは冒険者組合へと向かう。
「しかし、いつものメイド服を着せられなくてすまないな」
冒険者として活動するにあたり、モモンとナーベは準備を行っていた。その際にメイド服ではあまりに違和感がすごく、ガゼフにも疑問がられていたため、泣く泣く断念したのだ。
「御身が謝られることなど一切ございません」
「そうか」
主の謝罪にナーベは慌てて、それを否定する。
「しかし、ガゼフが紹介してくれるという冒険者は全員が女だと聞いているが」
「確か、蒼の……タンポポ?……いえ、蒼の向日葵でしたね。失礼しました」
「蒼の薔薇だ」
「はっ、失礼しました」
ここ数日でナーベに感じたことは見た目に反してポンコツだと言うことだ。未だにガゼフの名前は覚えないし、様呼びも治る気配はない。
「そうだ、しかもこの世界では珍しい復活魔法の使い手だとか」
ガゼフから事前に聞いた情報では変人揃いのチームのリーダーで貴族のお嬢様であるという。
「しかし、復活魔法であればペストーニャ様がいらっしゃりますし、他にもシャルティア様も行使できますよね」
「そうだな、だがこの世界の魔法は私達の知るものとは効果が変わっているものも多い。であれば現地の使い手に会ってみる価値はあるだろう」
例えばスキルではデスナイトが死体を媒介としたり、永続で出現したりと変更が行われていた。もし、この世界の魔法が自信の知る物と異なっていればそれは恐らく大きな隙になるだろう。
「なるほど、流石はモモン様です」
「モモンだ」
「失礼しました、モモンさ〜ん」
ナーベのもはや癖としか言えないものを訂正しながらモモンは冒険者組合へと足を進める。
――――――――――――――
「あ?ガゼフのおっさんが?」
リ・エスティーゼ王国の首都の酒場にて2人の女性が酒場で酒を酌み交わしていた。
「ええ、なんでも私達が以前戦った、スレイン法国の特殊部隊にストロノーフ様が狙われたらしいのよ」
「ほぉ……」
彼女らのことを知らぬものなどこの国には恐らくいないだろう。それほどまでに高名な彼女らはアダマンタイト級冒険者チーム、蒼の薔薇のリーダーラキュース・アルベイン・デイル・アインドラと戦士ガガーランだ。
「だがよ、法国に狙われたにしてはガゼフのおっさんは無事だったよな」
「ええ、その通りよ。ここからが本題なんだけどね、ストロノーフ様を助けた人がいるのよ」
「ガゼフのおっさんを助けた?」
ガガーランの大声が酒場に響き渡るが文句を言うものなどいるはずもなく話は続く。
ガゼフに手を貸せるということは彼よりも強いか少なくとも同等の存在である可能性が高い。そんな存在がいることには驚きだ。
「白銀の騎士様とすごく美人なマジックキャスターの2人組と聞いてるんだけど、騎士様の方は治癒魔法も使えるらしくてすごく楽しみなのよね」
ラキュースは似たような力を持つ騎士の登場に興奮気味だ。ガガーランとしてもガゼフを助けたものには興味が湧いた。
「それでそいつらはどこにいるんだよ」
「そう言うと思ったわ、今から冒険者組合へ行くわよ」
そう言い残し、ラキュースとガガーランは酒場を後にした。
というわけで王都編ですね。ここまで駆け足だったんですけど、ここからはゆっくり書いてこうと思います。特に貴族たちとの絡みをしっかりと描きたいですね。
ラキュースとかにとっては今のモモンガってまさに憧れの存在でぶっ刺さりな気がして命が心配です笑
お読み頂きありがとうございました!