もしもモモンガ様が人間だったら   作:15巻まだ?٩(๑•ㅂ•)۶

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本作では当然玉座の間にて終わった訳では無いのでアルベドの設定の書き換えは行われていません。


第3話:アルベドはビッチである

 

「モモンガ様?モモンガ様はどこ??」

 

 玉座の間には守護者統括の悲痛な叫びが響き渡る。その声に反応するように動揺はプレアデス、セバスへと伝播する。

 

「アルベド様!一体何が?」

 

 セバスが動揺するアルベドへと問いかける。

 

「セバス、モモンガ様から何かご連絡は?」

 

「ありません」

 

 アルベドはセバスに問いかけるが、望む返答は返らない。モモンガ様はこれまで毎日玉座の間に足を運んで下さっていたのだ。今日までずっと、しかし、今日はまだ来ていない。

 

 アルベドの脳裏に最悪の想像が浮かび上がる。

 

「昨日モモンガ様はお前たちと一緒に居られるのは今日が最後だと……」

 

 アルベドは今にも泣きそうな顔でそう告げた。

 

「それで本日はまだいらっしゃらないと」

 

 セバスはアルベドから告げられた情報を纏め、顔を青ざめさせる。

 

「モモンガ様まで……」

 

 誰が言ったか、玉座の間は最後の至高の御方を失ったショックで、お葬式のような空気だ。

 

「モモンガ様……モモンガ様……ももんがさま……ももんがさまぁ……ももんがさまぁぁぁ!」

 

 アルベドが玉座に顔を伏せ、泣き崩れると背後に何者かが転移した。後ろを見ずとも分かる。アルベドの絶望は一気に希望へと早変わりする。

 

 

 ――――――――――――――――

 

 

 モモンガは困惑していた。

 

 玉座の間に転移するや否や、入ってくる情報量が多すぎるのだ。玉座に顔を伏せ泣く美女、顔面蒼白の執事、慰め合う6人のメイド。

 

 何が起きているのか全く理解できない。

 

「ある……べど……?」

 

 フリーズした脳で何とか捻り出したのはその四文字だけだった。しかし、それは時代を動かすには十分すぎるものだった。

 

「もも……ん……が……さま……もも……んが……さま?ももんがさまぁぁぁ!」

 

 名前を連呼しながらこちらに振り向いたアルベドはものすごい勢いでモモンガへと突っ込む。パンドラが守りに入る隙もないほどだ。戦士職でなければ、骨くらい折れていても可笑しくは無い。

 

「うぉ……っ……!」

 

「ももんがさま……ももんがさま……ももがさま!」

 

 もはや獣と化したアルベドはモモンガの話など聞かず、モモンガにマウントを取る。今のモモンガであれば、振り払うのは不可能では無いはず、しかし、本能的な恐怖からフリーズしたまま動くことが出来ない。

 

「んぁぁ、父上っ!遂にお世継ぎがぁぁ!!」

 

 頼みの綱のパンドラもお世継ぎとか言い始める始末でもはや食べられるのも時間の問題だ。

 

「ちょつ………おい……止めるのだ……アルベド!」

 

 このままアルベドに美味しく頂かれるのを察知してか、モモンガの形態がオーバーロードへと戻る。

 

「「上位転移《グレーター・テレポーテーション》」」

 

 即座に魔法を発動させ、貞操の危機を回避することに成功する。

 

「ふぅ……危なかった」

 

 あんな美女に求められるなど、全男の夢のはずなのに全くもって興奮などしないどころか萎縮してしまうほどの事態からなんとか抜け出した。

 

「セバス、パンドラ。アルベドを押さえよ」

 

「「はっ!」」

 

 この場で1番力のある2人に命ずるとアルベドは即座に押さえられた。

 

「ちょっとセバス、今いい所なんですから止めないでよ!」

 

「アルベド様。モモンガ様は未だお世継ぎを望まれてはいないご様子です、お控えください」

 

 力では無理と理解したアルベドはセバスを説得しにかかるが、そうはいかないようだ。

 

「では、パンドラ。あなたでいいわ、手伝いなさい!」

 

「おっと、守護者統括殿。私としてもお世継ぎは望むところですが、それはモモンガ様が認めた相手との子こそ、ですよ」

 

 続くパンドラも拒絶したことでなんとかアルベドを押さえ続けることに成功する。

 

「アルベド、落ち着け」

 

 モモンガはアルベドを宥めるように呼びかける。そこでアルベドはモモンガの見た目がいつものオーバーロードの姿であることに気づき、冷静さを取り戻す。

 

「これはモモンガ様。先程のお姿は一体?」

 

 冷静さを取り戻した。アルベドは先の姿との違いに疑問を抱く。

 

「訳あって、私は人間職も兼ねるようになった以後知りおけ」

 

 モモンガはそう短く返す。その返しには支配者然とした風格を感じられるものだ。

 

 (なんかこの姿だと演技に身が入っちゃうな)

 

 不思議と見た目に引っ張られることにモモンガは気がついた。

 

「さて、アルベド、セバス、それにプレアデスよ。現在ナザリックは異常事態に見舞われている。」

 

 しかし、今は都合がいいとモモンガはその演技を続ける。

 

 一部魔法に異常があること、GMコールが出来ないこと。様々な異常を伝え、周辺地理の捜索をセバス及びプレアデスに、既存NPCの管理をアルベドへと命令する。

 

「そして最後にパンドラズ・アクター。お前は宝物殿に戻り、ワールドアイテムやその他の秘宝に異常がないか調べるのだ」

 

「Wenn es meines Gottes Wille(それが我が神のご意志なら)」

 

 モモンガの指示にパンドラはドイツ語と敬礼で返答する。

 

 (うわぁぁ、だっさいぁぁ…………)

 

 人間の形態の時とは異なり、精神の抑制化が働き羞恥心は抑制されるが、それでも自身の黒歴史を見せつけられるのはきついものがある。

 

 小学生の時に作った必殺技ノートを朗読されている感覚に近いかもしれない。

 

「では、各員行動を開始せよ」

 

 人間の形態とは違い、表情が出ないことだけが幸いして何とかその場を取り繕い、モモンガは指示だけ伝え「転移《テレポーテーション》」を発動させ、玉座の間を後にした。

 




まあアルベドは愛せよと言われなくてもモモンガ様の人間の姿を見たら速攻襲うと思いました笑

お読み頂きありがとうございました。
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