Z-ONE先生のブルーアーカイブ5D's   作:福留しゅん

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この話から対策委員会編1,2章の時間軸に入ります。
ただしアビドスには"先生"が行っているので、その裏での出来事です。


Vol.1 対策委員会編1,2章~裏~
Z-ONE、2年前の大会映像を見る


Vol.1 対策委員会編1,2章 OP 遊戯王DM OP4より WARRIORS

 

(イントロ中)

扉が開いた向こうにいたホシノが開眼する

(イツシカーイキルータメニー)

臨戦ホシノが暗雲立ち込めるアビドスで背を向けている

(イツワルーコトデー)

高1ホシノ→高3ホシノ

(タダノーマボロシーニー)

チロコ→シロコ

(ヒートミートジタシカイノー)

原作通り三幻神

(サガーシーテター)

太陽光で光り輝くアビドス高等学校の校章

(ユレテイルー)

中央のアヤネの後ろにホシノと臨戦ホシノ

(ボクーラハーユメー)

走るノノミと後ろを飛ぶ《ネフティスの鳳凰神》

(イツノヒカー)

昼の屋上で《青眼の白龍》を召喚するシロコ

(ムネニシマーッテター)

夜の街で《月光舞猫姫》を召喚するセリカ

(コノーオモーイ)

対策委員会4人の方へホシノが歩み寄る

(イマー)

顔を合わせるホシノとシロコ

(デッデッデッ)

ヒナの顔アップ

(アウトロ)

背景にカイザーPMC理事、その手前にアルを中心にした便利屋68

対峙する対策委員会

 

 

 ◇◇◇

 

 

 シャーレでは膨大な事務処理や各学校との顔合わせ、そして生徒の相談に乗りました。

 キヴォトス内に数千数万あるとされる全ての学校の生徒を一手に引き受ける立場となったシャーレについても驚くばかりですが、かつて一手に統括していたとされる連邦生徒会長の手腕には脱帽するばかりです。

 

 私と同時に赴任した"先生"はアビドスに出張に行ったため、現在シャーレの執務室では私と当番の生徒の二名で事務処理にあたっています。さほど難しいものではありませんが量が膨大なため、さすがにうんざりしてきます。

 

「もはやほとんど記憶に残っていないモーメントが暴走する前の多忙だった時期を思い出してしまいそうですね……」

 

 私は目元を揉んでから腕を回して伸びをしました。まだ世界が平穏だった時代、モーメントの研究開発部門で仕事に没頭していた時期は丁度残業や休日返上など日常茶飯事でしたっけ。こうして固まった身体を何度動かしたことやら。

 

 それにしても、キヴォトスの文明は不動遊星の時代とも遜色ない筈なのにどうしてこうも事務処理がアナログなのでしょうね。全てデジタル化してしまえば業務も効率化するでしょうに。

 

「先生、終わった。確認しておいて」

「ありがとうございます。次はこちらの書類束の確認を任せますので」

「了解した。待ってて」

 

 今日の当番はゲヘナ学園からやってきた空崎ヒナ。彼女は風紀委員会の委員長を務めるゲヘナでも著名な生徒です。本来なら自分の仕事で忙しいでしょうにシャーレの当番を割り振られるとは。有能であればあるほど多忙になるもの、と言ったところでしょうか。

 

 彼女との執務はスムーズに進みました。互いに集中力を切らして脱線することもなく、また彼女の作業は丁寧なのでこちらもチェックが楽なため、大変助かります。どうして私がなどと腐らずに素直に手伝ってくれるのも好印象です。

 

「大変助かります。この調子なら今日はさほど残業せずに業務を終わらせられそうですよ」

「そう、力になれてるなら私も嬉しい。ところでもう一人の先生はどこに出張へ?」

「アビドスへ行きました」

「アビドス……」

 

 私の回答を耳にしたヒナは手を止めて何やら考え込みました。ですがそれも短い間のことで、再び書類に目を走らせ始めます。書類をめくる際に手袋を外して舌で指を濡らす様は自分もよくやったものだと共感しました。

 

「アビドスについては私も軽く調べましたが、キヴォトスでも有数な学校のゲヘナが意識する学校なのですか?」

「学校自体はもう全然。けれど在籍生徒は注目に値すると認識してる」

「それは優秀だから? それとも実はゲヘナがマークするほどのキヴォトスでも屈指の戦闘力の持ち主がいる、とか?」

「どちらも該当者はいるけれど、Z-ONE先生の興味を引くのは別の生徒」

 

 ヒナは一旦書類をトントンと揃えてから私の方へと足を向け、少しパソコンのマウスとキーボードを借りると許可を得ながら操作し始めました。彼女がインターネットブラウザで開いたのは……デュエルモンスターズの大会の動画?

 

 参加者は誰もが未成年。どうやらキヴォトスの生徒達による大会のようですが、私が見慣れていないエクシーズやペンデュラム、リンクを駆使しての決闘は中々レベルが高いものでした。

 

 しかしそんな巧みなデュエルタクティクスは圧倒的な力の前には無力でした。

 トリニティのティーパーティー、ゲヘナの万魔殿。

 彼女らが召喚する大型モンスターに弱小校は尽く蹂躙されていきます。

 

 とりわけ目を引いたのは……、

 

「《降雷皇ハモン》……!」

 

 ゲヘナの万魔殿議長が召喚したのは第二の三幻魔、《降雷皇ハモン》。

 動画越しにも伝わってくる圧倒的な存在感、そして湧き上がる恐怖心。

 明らかに通常のモンスターとは一線を画す、まさに遊城十代の時代に蘇った三幻魔そのものでした。

 

 先日チナツにも《降雷皇ハモン》のカードは見せてもらいましたが、あの時は何の力も感じられないただの紙切れでした。私やチナツがデュエルで召喚しても重いだけで対して強くないモンスターに過ぎなかったでしょう。

 

 成程……これがカードの神秘を引き出す相性ですか。

 となれば、もしかしたらこのキヴォトスでは三極神をチーム・ラグナロクのように神として召喚するデュエリストもいるかもしれませんね。

 

「当時の万魔殿議長が召喚する《降雷皇ハモン》を初めとした三幻魔には誰も太刀打ち出来なかった。当時のこの人は完全に増長していた」

「三幻魔の力を最大限引き出せていたならその神秘はあの三幻神にも匹敵します。一筋縄ではいかなかったでしょう」

「今、三幻神って言った?」

「? ええ、言いましたよ」

 

 特に意識せずに三幻神という単語を用いましたが、意外にもヒナに通じました。どうやらキヴォトスにも三幻魔と同じく三幻神が存在するらしいですね。しかし、三幻魔の使い手がこうであるなら三幻神を召喚できる生徒は……。

 

 動画は進んでいき、ゲヘナの議長の少女は危なげなく勝ち進んでいきました。そうして迎えた決勝戦、ゲヘナの議長は自分が勝利することを確信しているようで、絶対の自信をもって堂々と対戦する決闘者を待ち構えていました。

 

 そうして現れた対戦相手は……何故かハーモニカを吹きながらやってきました。しかも所々音程が外れています。しかしそんなミスを一切気にする様子も見せずに登場。ゲヘナの議長の前に立ちます。

 

「か……格好いい! 思い切ってセルフBGMしながら入場して正解でしたね!」

「そうでしょうそうでしょう! 一流の決闘者ならBGMも自前じゃないと」

 

 対戦相手の後輩らしき小柄な少女が目を輝かしながら喜び、おっとりとした対戦相手は満足しきった表情で胸を張りました。なお観客の反応は賛否両論、そしてゲヘナの議長は舐めた真似をされたと挑発として受け取ったようでした。

 

「「デュエル!」」

 

 決闘が開始されました。ゲヘナの議長はサイドデッキも大していじらずに【三幻魔】デッキのまま。一方の対戦相手はどうやら【アマゾネス】のようですね。たくみなデュエルタクティクスもさることながら、私が目を引いたのは彼女の目でした。

 

「決闘になった途端に顔が引き締まりましたね。やはり彼女もまた誇り高きデュエリスト……」

「先生に見せたかったのは彼女。この人が二年前にゲヘナやトリニティの強豪としのぎを削ってたアビドスの生徒会長」

「……! 成程、そこに繋がるのですね」

「【アマゾネス】デッキよりも彼女の切り札に注目してほしい」

 

 ハスミが二年前はアビドス、ゲヘナ、トリニティの三強時代だった、と説明してくれました。つまりこの動画のデュエルは当時のトップ同士の戦いというわけですね。

 

「降来して! 第二の幻魔にして■■■のしもべ、《降雷皇ハモン》!」

 

 ゲヘナの議長がエースモンスターである《降雷皇ハモン》を召喚すると会場は異様な熱気に包まれました。ボルテージを最高潮にする者、絶望から天を仰ぐ者、もはや勝負は見えたと席を立とうとする者など、ゲヘナの議長が決闘王となることを誰もが疑っていませんでした。

 

 しかし、アビドスの生徒会長とその後輩だけは全く揺らいでいません。カードという銃とデュエルディスクという盾を武装した彼女の目の闘志は失われずにゲヘナのトップを見据えていたのです。

 

「アマゾネス3体を生贄に捧げて……」

 

 召喚権を使わずにアマゾネスを揃えたアビドス生徒会長が何をするのかと思いきや、フィールドに召喚していたアマゾネス3体をリリースしたのです。この動き、まさか……!と、会場内の観客は息を呑んだのが画面越しにも分かりました。

 

 アビドスの生徒会長が召喚したモンスターは……いえ、モンスターと呼ぶのはふさわしくありませんね。会場の空を裂き、雷鳴を轟かせながら降臨したのはまごうことなき神そのものでした。

 

 真紅の長い身体、二つの口。その姿、その名は遠い未来を生きた私の時代にすら伝えられています。それほどまでにこの存在はデュエルモンスターズ史上に衝撃を与え、そして絶対的な神として歴史に名を刻んだのです。

 

「降臨して、《オシリスの天空竜》!」

 

 三幻神の一角、《オシリスの天空竜》――!

 

 過去の決闘王である武藤遊戯が使役した天空の神。

 まさかキヴォトスでその真の姿を目にするだなんて思いもしませんでした。

 

「アビドスはごたついてるせいでこうして公式大会に参加することも少なかったから、まさか神のカードを扱える生徒会長がいるだなんて思いもよらなかったみたい。結局《降雷皇ハモン》を戦闘破壊された議長は強力な制圧力を持つ《オシリスの天空竜》を突破できず、そのまま敗北を喫した」

 

 ゲヘナのトップに勝利したアビドスの生徒会長が後輩と喜びを分かち合います。敢然と立ち向かった決闘者としての姿からは想像も出来ないほど穏やかな気性で、おそらく彼女の本質はこちらの方なのでしょう。

 

 一度会ってみたかったものですがこれは二年前の公式大会の動画。当時上級生だった彼女は既に卒業していることでしょう。しかしこの鮮烈な功績は誰の目にも焼き付き、ずっと語られ続けるに違いありません。

 

「興味深い動画でした。紹介していただき感謝します」

「礼には及ばない。……それに、多分Z-ONE先生も無関係ではいられなくなる」

「と、言いますと?」

「それだけ当時の最上級生達がキヴォトスに残した爪痕が大きいってこと」

 

 歓喜の笑顔でトロフィーを掲げるアビドスの生徒会長。悔しさをあらわにするも潔く負けを認めて健闘を称えるゲヘナの議長。祝辞と共に拍手を送りながらも次は勝つと宣言するトリニティのティーパーティーホスト。

 

 デュエルモンスターズを通じて絆を結ぶ三名の世代が今なおキヴォトスに影響を残している……ですか。時間を見つけて調べる必要がありそうですね。




二年前のアビドスの生徒会長はオシリスの天空竜を原作効果で召喚できる唯一のデュエリストです。サンダーボルトも発動するとオシリスの天空竜が降臨して破壊耐性を貫通して相手モンスターを全破壊します。

◇アビドス生徒会長(2年前)
デッキは【アマゾネス】
エースモンスターは《アマゾネス女帝》
切り札は《オシリスの天空竜(原作版)》

◇ゲヘナ万魔殿議長(2年前)
デッキは【三幻魔】
エースモンスターは《降雷皇ハモン(アニメ版)》
切り札は《混沌幻魔アーミタイル(OCG版)》、《幻魔帝トリロジーグ》
《次元融合殺》が開発出来てないのでアニメ版アーミタイルが使えない。

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