Z-ONE先生のブルーアーカイブ5D's   作:福留しゅん

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Vol.3 エデン条約編3,4章~表~
サオリ、アリウス分派リーダーになる


Vol.3 エデン条約編3,4章 OP 遊戯王5D's OP2より LAST TRAIN -新しい朝-

 

(イントロ)

避難を呼びかけるナギサ。巡航ミサイルの直撃で崩壊する古聖堂

(イントロ)

Dホイールで疾走するZ-ONE

(トオクカナタヲ)

シャーレオフィスビル屋上でD.U.を見通す"先生"

その傍を飛んでいく《希望皇ホープ》

(タンジュンニ)

《RR-ライズ・ファルコン》に乗って大空を駆けるサオリが《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》に乗って大空を飛ぶアズサを追い抜く

(ジブンステル)

スズミ。後ろには《The tyrant NEPTUNE》

(サイダイゲン)

SRTのFOX小隊他多数の面々

(ウーヲーオーキョウガドンナ)

《希望皇ホープ》とともにヒエロニムスと対峙する"先生"

(ウーヲーオーワズカナ)

《閃珖竜スターダスト》を従えてバルバラと対峙するミカ

(ウーヲーオーアスハマタ)

ベアトリーチェと対峙するサオリ

(トーモーセーバーイーイー)

Dホイールでスタンバイして発進するZ-ONE

(トギレナイヨウニ)

崩壊した古聖堂近くの町に走る炎。《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》が空を飛ぶ下にいるアズサ

(カエゾエキレナイ)

《教導の騎士フルルドリス》に《赫の聖女カルテシア》をチューニングしてシンクロ召喚される《赫聖の妖騎士》

召喚者は髪が真っ白になり瞳が真っ赤に染まったアツコ

(タシカナアシタガ)

《E・HEROシャイニング・ネオス・ウィングマン》で《デスピアン・クエリティス》を戦闘破壊するサクラコ

《V・HEROトリニティ》と共に《デスピアン・プロスケニオン》を攻撃を仕掛けるミネ

(ニドトナイキョウヲー)

《閃珖竜スターダスト》をシンクロ召喚するミカ

(トギレナイヨウニ)

アリウス自治区上空を飛ぶ《閃珖竜スターダスト》と《RR-アルティメット・ファルコン》

(アウトロ)

フードを被った状態のアリウススクワッド

一番奥にはベアトリーチェ

(アウトロ)

エデン条約編メインメンバー集合

 

 

 ◆三人称視点◆

 

「アリウスの生徒達の処遇ですが……サオリさんの希望とミカさんからの提案もあったので、基本的にはトリニティの生徒として迎え入れることにしました」

「強制じゃないのがミソだよ。トリニティ憎しゲヘナ憎しで教育されてきた子たちがトリニティに転校させられたら洗脳とか拷問されるんじゃないか、って思っても不思議じゃないし」

「なのでトリニティへの編入を拒否した者はトリニティを襲撃したテロリストとしてヴァルキューレ警察学校への引き渡しを昨日までに完了。おそらく連邦矯正局送りになるでしょう」

「一応公式な抗議文をアリウスには送ったんだけれど、案の定返事なし。半分以上の生徒をごっそり拘束されてるのに沈黙するなんてどうかしてるよね」

 

 アリウスの襲撃から数日が経過し、ようやく事態が落ち着いた頃、久々となるティーパーティーが催された。セイアは未だ療養中のためオンラインで参加。代わりにシスターフッドのサクラコと救護騎士団のミネが集合している。

 

 なお、セイア、ミカ、サオリの三名はナギサの命令で首から看板をぶら下げている。各々で書かれている文章は異なるが、概ね「私は暗躍してみんなに迷惑かけた悪い生徒です。反省中」的な内容だ。

 

「トリニティ入りを希望しているアリウスの生徒ですが、暫くの間は別棟で特別講習を受けてもらいます。トリニティの教育水準についていけないでしょうから」

「もっとも、トリニティ総合学園が発足した当時に各校の学力差の問題は克服した実績があります。学力差の解決には一年もかからないかと」

「そもそもアリウスの現体制派のスパイが混ざっている危険性も残っています。一応サオリさんとアズサさんで全員を確認したんですよね?」

「はい。ですが私たちが知らない間に誰かがマダムに洗脳されている可能性もあります。当面は他のトリニティ生とは離して様子を見たほうがいいでしょう」

 

 サオリは参加者の発言を逐次議事録として記録する。これにパテル、フィリウス、サンクトゥスの代表者三名が署名して効果を発揮する。こうしてトリニティの大方針は定められ、これまでトリニティは運営されてきた。

 

「それで、今アリウスに残っている者は一部を除いて現体制派とみなしていいんですね?」

「はい。そう考えてしまって構わないかと。私の知る限りの残りは私に情報を漏らしてくれる幼馴染、アリウススクワッドの三名だけです」

「その残存勢力がエデン条約調印式を狙って再襲撃するだろう。そうサオリさんは予測しているのですね?」

「はい。セイア様の暗殺とエデン条約調印式での襲撃。マダムはこの2件に向けて重点的に訓練されました。仮想敵にはトリニティの正義実現委員会、ゲヘナの風紀委員会を筆頭に、連邦生徒会傘下のSRTやヴァルキューレも入っています」

「ゲヘナとトリニティの要人を一網打尽にするつもりですか……。でしたら私を襲撃したのは余計だったのでは? おかげで手勢を半分以上失ってますし、もし成功してミカさんが代わりにホストになればエデン条約はなかったことにされていたでしょうし」

「トリニティの総合戦力を確かめたかったんじゃない?」

 

 ナギサは紅茶で喉を潤して一旦間を取った。ミカも小さなケーキをフォークで刺して口に運ぶ。サオリは緊張しっぱなしなのでお茶もお菓子も一切口に入れる気がしなかった。

 

「サオリさんが連邦生徒会とコンタクトを取っていたのはエデン条約調印式の警備体制の打ち合わせのため?」

「そうだ。私が許可を出してサオリに進めてもらっている。元々エデン条約を言い出したのは連邦生徒会長だ。言わば我々は行方不明になった彼女の尻拭いをしている状況だろう。それぐらい働いてもらってもバチは当たらないだろうね」

「ただ、SRTには別件を対処してもらおうと思っているので、会場の警備にはヴァルキューレを回してもらい、防衛室長の推薦でカイザーPMCにも一部委託する予定です。その費用についてまとめた資料はこちらです」

「一つの学園そのものを相手にする以上、過剰対処はやむを得ませんか……。この場で挙手で議決を取ります。この案に賛成する方は挙手を。……では反対する方は挙手を。……賛成多数で可決します。経費は補正予算に追加を」

 

 ミカは肘をテーブルについて手に顔を乗せる。それからもう片方の手でフォークを起用に回し始めた。行儀が悪いことこの上なかったが、セイアもナギサも気にする様子が無いため、他の者も口出ししなかった。

 

「SRTって連邦生徒会長の切り札、懐刀だよね。そこ使って何するの?」

「今の戦力が半減したアリウスが目論む起死回生の一手を阻むためにSRT派遣を要請したのは何となく分かりますが、既に詳細な情報はアリウスの内通者から得ているのですか?」

「正直、私は技術者ではないので提供された情報の詳細は分かりませんが……こちらが資料です」

 

 参加者に配られた資料に目を通したナギサ達一同は大小の差あれどほとんどが驚きをあらわにした。ただ一人、セイアだけがどこか諦めにも似た表情を浮かべて視線を逸らす。

 

「巡航ミサイル? キヴォトスの外の技術が使われた、超音速の……?」

「へえ、エデン条約調印式の会場……確かゲヘナの連中から「通功の古聖堂」を指定されて、ナギちゃんがオッケー出したんだっけ。そこを狙ってミサイル打ち込むつもりなんだ」

「マダムが用意したのは合計3発。1発がメインで2発がバックアップ。古聖堂を破壊した後にアリウスの部隊が古聖堂を強襲、生き残りを処理する。なので巡航ミサイルが発射準備に入った段階でSRTを派遣して制圧します」

「トリニティの構内に侵入した際はミカ様の手引があって発覚が遅れましたが、厳戒態勢を敷いている状況下でアリウスの部隊が気づかれずに古聖堂まで接近出来るすべがあるのですか?」

「古聖堂の地下……いえ、トリニティの広範囲に広がるカタコンベ。それを使ってアリウスは外と行き来しています。本隊はそこから攻めてくるかと」

「でもサオリちゃんやアズサがこっちにいて情報が筒抜けかもってアリウスだって分かってるよね。対策に防御陣地組まれても強行突破してくるつもりなのかな?」

「そこまでは分かりません。連絡手段が限られていてミサキたちから詳細な情報が得られないので」

 

 サオリは当日そのカタコンベの古聖堂出口付近でアリウスの行く手を阻む予定だ。無論一人で殿を務める無謀な真似をするつもりはなく、SRTの数個小隊を含めて全体で一個大隊規模で迎え撃つ計画を立てている。

 

 なお、その防戦において正義実現委員会を大人数動員するつもりはない。勿論加勢した方が頼もしいのだが、正義実現委員長ツルギや副委員長ハスミ等の主力が調印式に不在ではゲヘナ側に怪しまれかねないからだ。

 

「それじゃあ私も参加すべきかな? ほら、調印式でゲヘナと顔合わせるのはナギちゃんの役目だし、警備は正義実現委員会がやるんでしょう? 何かあるって分かっていながらトリニティでお留守番はちょっと落ち着かないんだけど」

「いえ。申し訳ないのですが、ミカ様には古聖堂の屋上で待機していただきます」

「へ? あんな高い建物の上に一人で風に吹かれてろって? 酷い先輩いじめじゃん」

「そうではなくて……」

「分かってるよ。SRTがしくじってミサイルが飛んできたら撃墜すればいいんでしょう? もしくは、このカードで古聖堂を守ればいいかな?」

 

 ミカは自分のエクストラデッキから一枚のシンクロモンスターを抜いて皆に見せびらかせた。

 

 ミカのエクストラデッキは光属性シンクロモンスターが主軸となっていて、エースモンスターの《天穹覇龍ドラゴアセンション》を初め、《閃珖竜スターダスト》、《エンシェント・ホーリー・ワイバーン》はミカが多用するモンスターだと知られている。

 

 だが、ミカが手にするシンクロモンスターはサオリを初めとして殆どの者が所見だった。何ならセイアすら初めて見るようで少し画面に前のめりになっている。ナギサだけは優雅に茶を飲む辺り、彼女のみ見たことあるようだった。

 

「《真閃珖竜スターダスト・クロニクル》……?」

「ミカさん、まさかそれはアクセルシンクロモンスターですか? ミレニアムが研究開発中の……」

「ですがアクセルシンクロはライディングデュエル中でデュエルディスク内のモーメントを加速させないと駄目だと論文で読みましたが……」

「リアルソリッドビジョンで実体化した《閃珖竜スターダスト》に乗りながらなら普通にアクセルシンクロ出来るよ。ま、破壊から守るだけなら《スターライト・ロード》使うだけで済むけれどさ」

「ミカ様のデッキは守ることに秀でています。なので、最終防衛ラインになっていただきたい」

「いいけれど一人寂しく屋上で待機するのは嫌だなぁ。勝手にパートナー選んじゃってもいいよね?」

 

 その後はエデン条約調印式での各々の配置を確認しあい、それ以外のセイア不在で滞っていた諸問題を処理していく。皆判断が速いため書紀のサオリは筆が止まらない。段々と手が痛くなってきた。

 

「次に、迎え入れたアリウスの生徒達ですが、どの派閥に入れます?」

 

 どくん、とサオリの心臓の鼓動がはねた。

 

 ナギサたちにとっては数多の議題の一つに過ぎないが、サオリにとってはアリウスの行く末を左右する重大事項だ。いかにアリウスの環境から多少改善されるとは言え、トリニティで迫害されては全く意味が無いから。

 

「ナギちゃんさぁ、それって聞く意味ある? こっちのパテル派がアリウスを受け入れるわけ無いじゃん」

「ミカ。ティーパーティーで議決したという事実が必要なのだよ。サンクトゥス派は受け入れてもいいが、そうしたら他の派閥との人数差が拡大する。均衡が崩れるのはこちらとしても避けたいし、他の派閥が許すとは思えない」

「そうですね。一応フィリウス派内でも意見を聞きましたが、フィリウス派に加えるのは論外だがサンクトゥス派などに加わるのは阻止しろ、なんて身勝手な主張が目立ちました」

「じゃあやっぱりヨハネ分派みたいにアリウス分派を作るしかないね。派閥は元々トリニティに統合する前の学園単位の集まりだったし、それがあるべき姿じゃないかな?」

「では議決を取りましょう。アリウス分派の設立に賛成する方は挙手を。……では反対する方は挙手を。……全会一致で可決します」

 

 もちろんサオリも賛成に挙手した。なにもアリウスの権利を主張したかったからではない。アリウスの生徒達がトリニティの生徒に迫害されないためにも徒党を組むべきだと考えたからだ。一つの小さくない塊になればおいそれと手出し出来なくなる。自分が入学してから受けた仕打ちを他の者には味わわせたくなかった。

 

 もっとも、群れるということはトリニティに馴染みにくくなる諸刃の剣でもある。それでトリニティ内で孤立したままになっては本末転倒だ。その辺りは上手く調整していかねばな、とサオリは気を引き締める。

 

「では暫定的にアリウス分派のリーダーにはティーパーティー所属のサオリさんを指名します。落ち着いた頃合いにアリウス分派で集会を開き、正式な代表者を任命してください」

「謹んでお引き受けいたします」

「セイアさん。サンクトゥス派の頼れる片腕をもいでしまう形になってしまいますが、よろしいですね?」

「構わない。むしろこれまで雑務をサオリに押し付けていた他の幹部にはいい薬だろうさ」

 

 これでアリウスの生徒たちを受け入れる体制は整った。無論課題は山積みなのでサオリの業務量はむしろ増える一方だし、そもそもアリウスの生徒がはいそうですかとトリニティへの転校を素直に受け入れるとも思えない。矯正局入りした生徒もなるべく早く釈放されるよう連邦生徒会に働きかけつつ次の学校を見つけ出さないと。

 

 しかし、未来が見えてきたことは良いことだ。世界は虚しいばかりではないと他のみんなにも是非知ってもらいたい。そんな願いとともにサオリは新たなティーパーティー派閥のリーダーに就任した。




こういったミーティングパートは書いてて凄く楽しいですが、盛り上がりに欠けるのが難点ですね。

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