Z-ONE先生のブルーアーカイブ5D's   作:福留しゅん

82 / 195
Z-ONE、アロナとデュエルする④

「カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

 現在は私のターンが終わったところ。

 私のフィールドには《閉ザサレシ世界ノ冥神》、《無限光アイン・ソフ・オウル》、伏せカードが1枚。

 アロナのフィールドには何も無し。手札は1枚。

 私のライフポイントは4,000。アロナは5,800で変わらず。しかしふとした拍子で決着が付いてしまう値でしょう。

 

 私の時械神は9体まで召喚しておきながら思うようにデュエルを進行できず、またアロナの夢幻虚神も十全の力を発揮できぬままに退場しました。そろそろデュエルの決着も近そうですね。

 

「私のターンです。ピンチな状況はトップ解決します。ドロー! 手札から速攻魔法《禁じられた聖杯》を発動して、《閉ザサレシ世界ノ冥神》の効果をターン終了まで無効にします!」

「《閉ザサレシ世界ノ冥神》の効果を発動し、その効果は無効にします」

「これで邪魔はなくなりましたね。私は手札から魔法カード《貪欲な壺》を発動! 4体の「ヌメロン」モンスターと《ヌメロニアス》を回収して2枚ドローします」

 

 アロナはデッキに手を置きますがドローはしません。代わりに精神集中し始めます。この動作、確かエデン条約で"先生"がヒエロニムスなる存在を相手した時と同じ様子……。

 

「最強のデュエリストのデュエルは全て必然! ドローカードさえもデュエリストが創造します! シャイニング・ドロー!」

 

 アロナがドローしたカードは光り輝いていました。まるで流星のように帯となってデッキから離れていきます。もし宣言どおりに希望通りのカードを引いたのだとしたら、もはや絶体絶命の危機でしょう。

 

「2枚目の《ヌメロン・カオス・リチューアル》を発動します!」

「《ヌメロニアス》ですか……」

「再び現れなさいCNo.1000、《夢幻虚神ヌメロニアス》! 《ヌメロニアス》で《閉ザサレシ世界ノ冥神》を攻撃します!」

「罠カード《ガード・ブロック》を発動、戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローします」

 

 再び出現した虚ろな神により冥界の女王は粉砕されました。貴女は充分役目を果たしてくれましたよ。今後リンク召喚についてはもっと研究をした方がいいかもしれませんね。

 

「くっ、やりますね。戦闘破壊した《閉ザサレシ世界ノ冥神》は……要りませんので蘇生させません。カードを1枚伏せてターンを終了します」

 

 む……1ターンに1度のコストなし妨害可能なモンスターを蘇生させないとは。よほど《ヌメロニアス》に自信があるのか、それとも伏せカードが鍵なのか……。それを事前に暴くだけの余裕は今の私にはありません。

 

「では私もアロナに習って、このカードに全てをかけます。ドロー!」

 

 引いた。この手応えは見なくても分かります。

 私はドローしたカードを見ないままに自分のフィールドにセットします。

 

「私は《時械神サンダイオン》を召喚」

「それはさっきマルさんが召喚してた時械神……。攻撃力4,000は破格ですけど、攻撃力10,000の《ヌメロニアス》には遠く及びませんね!」

「ですが、これで条件は整いました」

「へ?」

 

 《時械神メタイオン》から召喚していき、《時械神サンダイオン》で10体全ての時械神を召喚しきりました。そしてフィールドには《無限光アイン・ソフ・オウル》が存在しますので、これで勝負を決めさせてもらいます。

 

 まさかキヴォトスでこのカードを使うことになるとは思いもしませんでした。不動遊星とのデュエルでは私の絶望と嘆きの表現でしたが、今度は違います。生徒の青春、そして未来を守るため、今少し私に力を与え給え。

 

「10の光からなる時械神の先に、選ばれた聖者にのみ扱うことが許される、隠されたダアトがある」

「!? 11番目の隠されたセフィラ……!」

「無は無限となり、無限の光から生まれる究極の時械神!」

「究極の時械神!?」

 

 アイン・ソフ・オウルの3つの輪が変形し、三連となって光の柱が立ちました。やがて光の柱は生命の樹となり、それぞれのセフィラにこれまで召喚した時械神が収まっていきます。そして、開いている中央にカードが出現し、やがて眩い光とともにこのLINK VRAINSに神が降臨しました。

 

「《無限光アイン・ソフ・オウル》の効果を発動! このカードを墓地に送ることで、デッキから《究極時械神セフィロン》を特殊召喚!」

 

 どうやらこの仮想現実世界においても《究極時械神セフィロン》は力を発揮出来るようです。先程アロナが召喚した《ヌメロニアス・ヌメロニア》にも匹敵する存在感を示していますから。

 

 さすがのアロナも究極時械神を前にして戦慄しているようでした。警戒心を顕にしていますが、しかし鋭い視線で究極時械神に向き合い、犬歯を見せて笑います。強敵を相手にしてわくわくするデュエリストそのものでした。

 

「これが、ユウセイ先生の切り札……」

「《究極時械神セフィロン》の効果を発動。1ターンに1度、デッキ・手札・墓地より時械神を攻撃力4,000として可能な限り特殊召喚します」

「時械神がいきなり5体も!? インチキ効果もいい加減にしてくださいよ!」

「「ヌメロン」カードに比べれば可愛いものでしょう……。そして《究極時械神セフィロン》の攻撃力は自身を含む時械神の攻撃力の合計となる」

「攻撃力20,000!? そ、そんな……」

 

 ええ、さすがに《ヌメロニアス・ヌメロニア》をエクストラデッキに2枚入れているとは考えづらく、《ヌメロニアス》を破壊してしまえばもはやアロナに打つ手は無いでしょう。

 

 さあ、シャイニングドローしたもう1枚のドローカード。これでどう防ぎますか? 《究極時械神セフィロン》の攻撃をしのいでも4体の時械神が控えていますよ。見せてもらいましょう!

 

「バトルです。《究極時械神セフィロン》で《夢幻虚神ヌメロニアス》に攻撃!」

「この瞬間、魔法カード《RDM-ヌメロン・フォール》を速攻魔法扱いで発動します!」

「ランクダウンマジック……!?」

「このカードは「No.」モンスターエクシーズを対象にして、選択したモンスターよりランクが低い「ホープ」モンスターエクシーズにランクダウンエクシーズします」

「まさか、《ヌメロニアス》を!?」

「そうです! 私は《ヌメロニアス》でオーバーレイ! 1体のナンバーズでオーバーレイネットワークを再構築! ランクダウン・エクシーズチェンジ!」

 

 アロナが伏せカードをオープンすると、君臨していた虚ろの神が異世界への入口へと光になって消えていきました。そして爆発が起こり、光とともに1体の異世界の戦士が降りてきます。

 

「縦横無尽なる希望の力とともに、新たな時代の天地開闢を成し遂げます! これが私たちの青春です! 《SNo.0 ホープ・ゼアル》!」

 

 降り立った戦士は《希望皇ホープ》のようであり、"先生"のようでもあり、"先生"とアロナが合体した(と"先生"が言っていた)究極体ZEXALのようでもありました。先程までの《ヌメロニアス》とは全く異なる……いえ、対局に位置する存在ですか。

 

「《ホープ・ゼアル》の攻撃力は2つのうち1つを選択します。私はオーバーレイユニットにしたモンスターエクシーズのランクの合計×500にします」

「《ヌメロニアス》と4体の「ヌメロン」がエクシーズ素材になっていますから、攻撃力8,000ですか。しかし《究極時械神セフィロン》には遠く及びません。更に《究極時械神セフィロン》は攻撃対象の効果を無効にする効果があります。意味がありません」

「それはどうでしょうか? 《ホープ・ゼアル》のエクシーズ召喚は「召喚出来ない」効果を無視出来ますし、「効果を無効にする」効果も効きません!」

「なるほど。しかしいずれにせよ、この一撃で決まりです。《究極時械神セフィロン》で《ホープ・ゼアル》に攻撃! アカシックストーム!」

 

 《セフィロン》の鏡面から放たれた閃光が《ホープ・ゼアル》に襲いかかり、瞬く間に姿を消し飛ばします。少々名残惜しいですが、これでアロナとのデュエルも決着ですか。

 

 しかし、次の瞬間、私は目の前の光景に目を見開く他ありませんでした。

 《ホープ・ゼアル》は《セフィロン》の攻撃を耐え続けているではありませんか。

 奇跡などではありませんし、LINK VRAINSの誤作動でもありません。

 

 まさか、これはアロナが手繰り寄せた必然……!

 

「《ヌメロン・フォール》でランクダウンエクシーズしたモンスターエクシーズは、戦闘中相手モンスターの効果を無効化する効果を得ています!」

「なんですって!?」

「これで《セフィロン》の攻撃力は元々の攻撃力4,000までダウン! 更に破壊耐性効果があっても、戦闘ダメージを0にする効果があっても、丸ごとぶった切りますよ!」

 

 くっ、《究極時械神セフィロン》にはフィールド上の時械神をリリースして戦闘ダメージと破壊を無効に出来ますが、それも発動できません。手札のカードは《女教皇の錫杖》ですが、条件を満たしてないので手札から発動出来ません。

 

 《ホープ・ゼアル》は攻撃力8,000、《セフィロン》は攻撃力4,000。私の残りライフは4,000。ジャストキルですか。まさか不動遊星に続いて《究極時械神セフィロン》を攻略するのがアロナになるとは……。

 

「……これだからデュエルモンスターズは面白い」

「いっけぇ《ホープ・ゼアル》! 《究極時械神セフィロン》に反撃です! ホープ剣・ゼアルスラッシュ!!」

 

 《セフィロン》の光を切り開いて《ホープ・ゼアル》が立ち向かっていきます。それはまるでここから未来へと駆け抜けていくキヴォトスの生徒たちを示しているようでした。

 

 《ホープ・ゼアル》の剣が振り落とされ、《究極時械神セフィロン》は一刀両断されました。衝撃が私にも襲いかかり、勢い余って吹き飛ばされ、地面を転がりました。やはり何度受けても慣れませんね……。

 

「これで私の勝ちです、ユウセイ先生!」

「ええ……楽しいデュエルでした」

 

 次にデュエルする時は時械神の力には頼らず、【遊星】デッキで挑まさせてもらいますよ。




決着。アロナがホープでZ-ONEを倒す展開にしたかったのですが、まさかセフィロンを出せる展開になるとはこのデュエルを構成し始めた時は思いませんでした。
カード効果の処理間違ってないといいなぁ。

◇アロナ(※情報が更新されました)
使用デッキは【ヌメロン(アニメ版)】
各「ヌメロン・リライティング」による【パーミッション】と各「ヌメロン」Xモンスターの【ビートダウン】両方の性質を併せ持つ。
エースモンスターは《CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアス(アニメ版)》
切り札は《CiNo.1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニア(アニメ版)》
しかし実は「ホープ」Xモンスターも数枚入っている。主に「RDM」でX召喚する。
真の切り札は《SNo.0 ホープ・ゼアル(漫画版とOCG版の良い所取り)》、《No.93希望皇ホープ・カイザー(漫画版とOCG版の良い所取り)》、《No.99希望皇ホープドラグナー(OCG版以外の効果もあるもよう)》

ご意見、ご感想お待ちしています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。