東方死霊録   作:SCOPEWOLF

1 / 61
どうも、お久しぶりの方はお久しぶりです。
ハイ、懲りずに東方で二次創作です。
今回の作品こそは最後まで描き上げたいですねぇ……
それでは、本編をどうぞ


プロローグ

ある日の冬も終わるころのとある山の中。

 

雪解けで土が湿り、山登りに慣れぬ人間が踏み込もうものなら瞬く間に足を滑らせてしまいそうなほどに軟らかい坂を、一人の若い男が黙々と歩いていた。

 

歳は、顔立ちや身の丈からしてまだ成人どころか義務教育も終えていないのであろう。

 

どことなく優し気な雰囲気の容姿だが、ほどほどに整っている故によく見ないとわからない程に印象が薄い。

 

体格は一見するとほっそりとしたやせ型の人間に見えるが、分かる者には相当に鍛えこまれていることがわかる程

にがっしりとしている。

 

その証拠に彼を包む服と、山登りの装備なのだろうバックパックは見ただけで重いと思わせるものだった。

 

だが、見た目の重さからは想像できない程に軽快な動きで、まるで何度も通ったことがあるように迷うこと無くけもの道を歩いていく。

 

彼はそのまま山を登り続け、そして広々とした山頂の空き地へとたどり着いた。

 

そこで彼は足を止めると、道中で拾ってきた比較的乾燥していた木の葉や木の枝を組んで火をつけ、簡易的な焚火を起こす。*1

 

火の加減を見てうまく調整しながら、彼は手慣れた動きでバッグからキャンプ用品らしい椅子と机を取り出し、設置を手早く終える。

 

その後乾電池式のランタンを取り出すと、山頂に置かれた何かの制御盤らしい機械に近づき電源を落として、これまたバッグにしまっていたのであろう工具箱を開けて中身をいじりだした。

 

配線を確認し接続不良等が起きてないかを確認すると、そのまま流れるように基盤やスイッチの動作を確認。

 

すると、コンデンサの一つが限界を迎えていたため、基盤ごと取り外して持ってきていたらしい新しい基盤に付け替える。

 

スイッチ系に異常はなかったが、経年劣化でレバーが壊れそうになっていたのでこれも取り外して廃棄。

 

スペアで持ってきていた新品の物に変えていった。

 

彼の動きは手慣れたものであり、まるでこの動きを何回もしてきたかのようであった。

 

そうして整備作業を終えると制御盤の蓋を閉め、機械の電源を入れる。

 

するとキュリキュリという音を立てて、そばにあったレールまで荷台がついたレールカーがのぼってきた。

 

レールカーには誰かが置いていたらしい荷物がそのまま載せられており、彼はそれを確認すると懐から出した携帯端末をとり出して誰かに連絡をとった。

 

「……あ、もしもし。倉田さん、荷物は無事でしたよ。……はい、途中で機械が不調を起こしてました。……はい、こちらの不手際で申し訳ございません。……はい、わかりました。今そちらに送り返します。」

 

そう言って彼は操作盤のスイッチを入れると、レールカーは再びキュリキュリという音を立てて動き出し、山の木々の中へと消えていった。

 

そう予定していったん通話を切った彼は焚火の元へと戻り、携帯鍋をセットしてお湯を沸かし、インスタントコーヒーを淹れだす。

 

寒空の下、徐々に昇っていく日を見ながら焚火で暖をとって休息を味わっていると、今度はこちらの携帯端末に電話がかかってきた。

 

「……はい、霊宋寺です。……ああ、問題なく届きましたか。……はい、以後気を付けます。……ふむ、最近多いみたいですが…。……ええ、僕は大丈夫です。それでは失礼します。」

 

どうやら先ほど話していた人物からの着信らしく、歳相応の物とは思えない口調で電話の向こうの相手の言葉をいなして通話を切る。

 

最後に何やら気になることを聞いたのか、その顔はあまり浮かない様子だった。

 

彼は急いだ様子であまりおいしいわけでもないインスタントコーヒーを喉に流し込み、火の始末をしてキャンプ道具をしまっていく。

 

そして、近くにあった手ごろな大きさの細身の樹木に近づくと、根元のあたりからバッグにつるされていた鉈で叩き折り、ナイフで軽く形を整えだした。

 

ある程度形を整えると木の皮を完全に剝ぎ、ふところから先ほど焚火の着火にも使ったオイルライターを取り出して全体的に炙りだし、その表面を硬化させていく。

 

あまりやりすぎると逆に耐久性を損ねるのでほどほどに焼きを入れると、その先端に先ほどけがくのにも使ったナイフを取り付けて槍のようにする。

 

そして、腰に下げていた獣除けの鈴付きのひもで固く結びつけ、軽くそれを振りだす。

 

シャランシャランと音を鳴らして一見お遊びにつけたように見えるが、こうすることで歩きながら杖のように突くことにより、古い時代の修行僧たちが使っていた錫杖のように獣に威圧をかけることができる。

 

腰につけてもいいのだがこうしたほうが音も鳴りやすく、より広範囲に音を響かせることができる。

 

少なくとも激しく動くわけでもないのであればこちらのほうが効果的なのだろう。

 

まあ気休め程度であり、本当の目的は単なるナイフの接続の補強なのだが。

 

そこまで用意を済ませると、彼は体に荷物をしっかりと括り付けて下山を開始する。

 

彼が進むその先に、運命の転換点があるとも知らず。

 

*1
よい子の火の扱いに慣れてない小中高生はマネしてはいけない




いかがでしたか?
多分シナリオは前作よりは面白い……ハズ。
まぁ、文章力がカスなのは相変わらずですが。
因みに、幻想郷は次の話の後から登場となります。
展開上ね……ユルシテ
それでは、次の話をお楽しみに
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。