東方死霊録   作:SCOPEWOLF

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どうもこんにちわ。
ちょっととあるゲームの攻略をしてて投稿遅れました。
まぁ一応不定期投稿とはしていますが……
可能な限りは定期的に投稿できるようにしたいところです
それはそうと本編をどうぞ


三.異変――道中

「あらよっと!」

 

「あ、当たらな……ぐへぇ!?」

 

魔理沙さんの撃った光弾に被弾し、いつもより元気な様子で喧嘩を売りに来たチルノさんが墜ちていった。

 

「まったく、騒がしいったらありゃしないわね。」

 

「妖精なんてあんなものでしょう?まぁ、魔理沙相手にあれだけ粘れるのは中々見どころあるけど。」

 

「おいおい、私に労いの一つもないのかよ。」

 

傍から観戦していた霊夢さんと十六夜さんに対し、魔理沙さんは若干膨れながら文句をつけていた。

 

「はいはいお疲れ様〜。」

 

「貴女ならあれぐらい余裕で倒せるでしょ?」

 

「……カズ?」

 

あっ、なんか僕の方に魔理沙さんの視線が……

 

「あー、えっと……お疲れ様です魔理沙さん。」

 

「カズ……お前もか……!」

 

あんまりだぜと嘆く魔理沙さんに対し、僕は苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷において、異変解決の主役とは誰か?

 

異変というものは妖怪が起こすもの。

 

ならばそんな妖怪に対抗する者というのは古来からただ一つ。

 

 

 

つまり、人間なのだ。

 

 

 

もちろんただの人間では自殺行為に等しい。

 

だが、幻想郷には人間でありながらも妖怪と渡り合える人物が主に二人いる。

 

一人は魔理沙さん。

 

人里の道具屋の娘でありながら、自力で魔法使いとしての道を切り拓いてみせた変わり者。

 

だが、今ではもう一人と並んで妖怪退治の専門家として語られる人里の英雄。

 

そして、そんな魔理沙さんと双肩を為すのが博麗の巫女である霊夢さん。

 

彼女はスペルカードルールが制定される前からの幻想郷の守護者であり、人里の守り人として畏怖される人物だ。

 

幻想郷内において彼女は、人に害をなそうとする妖怪たちへの抑止力とも言えるほどの影響力がある。

 

この二人が主体となって解決された異変は数多くあるが、その一方で妖怪やそれに準ずる者たち、それに加えて妖精といった人ならざる者たちは異変を解決することがない。

 

それは、幻想郷のパワーバランスに関わる故だ。

 

妖怪が妖怪を治める……それは妖怪という存在を揺るがしかねない行為だ。

 

妖怪は基本、人を脅かし恐怖させることによってその存在を維持している。

 

では、妖怪が妖怪を治めて無害だと認識されるとどうなるか?

 

簡単な話、存在を保てなくなってやがて消滅する運命を辿ってしまう。

 

故に妖怪は人に恐れられなければならず、異変を解決して助けてしまえばその途端から人からの恐怖が薄れ始めていってしまう。

 

だからこそ、本来は妖怪は異変解決に手を出さない。

 

それが常識ではあるのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これ、僕が来た意味ってあります?」

 

「うーん……正直、今のところ私たちだけで充分すぎるわね。」

 

現在僕は異変解決に赴いてる人間……霊夢さん、魔理沙さん、十六夜さんに引き連れられて異変解決の手伝いをしている。

 

とはいえ、僕がやれることは少ない。

 

精々、時折彼女たちの死角から襲撃してくる妖精の子たちを撃ち落とすことで援護しているぐらいだ。

 

だが死角から飛んできていても彼女たちはすぐに気づく。

 

一人だけ撃ち漏らしたときがあったが、あっさりと霊夢さんが撃墜して見せていた。

 

事実上、今の僕は彼女たちにただ同行しているだけなのである。

 

「……っと、そこですね。」

 

「ヤバッ……見つか……のわぁぁぁっ!?」

 

霊夢さんの真下。

 

足元という死角から奇襲を仕掛けようとする妖精の子に対し、手にあらかじめ持っていた札を一枚投げる。

 

札は霊力によって燃え尽き、そこから霊力で構築された鎖のようなものがヘビのような動きで妖精の子へと襲いかかる。

 

妖精の子はそれに気づいて逃げようとしたものの、勢いを殺し切ることができずに捕縛。

 

そのままゆっくりと地面へと落ちていった。

 

「……あんた、妖精に対して随分と甘いわね。」

 

「そうでしょうか?」

 

「そりゃそうだろ。わざわざ拘束術で無力化するような手間をかける奴なんてカズ以外いないぜ?」

 

……それはそうなのかもしれない。

 

基本、幻想郷において妖精の子たちの扱いはかなり雑。

 

イタズラをした結果一回休みになるだけならまだしも、最悪妖怪たちの暇つぶしにやられてしまうことまである。

 

噂だと、体の小さい子にいたっては人里で瓶詰めにされて遊び道具のような扱いを受けることまであるらしい。

 

だが……だが、僕にはそんなことはできない。

 

「……僕は、僕なりの戦い方をしてるだけですよ。」

 

ただ、僕はそれだけを彼女たちに答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔法の森を抜けた頃……。

 

どこからか誰かが勢いよく飛んでくる気配がした。

 

「……うん?あれは……」

 

十六夜さんが何かに気づいたように呟いた。

 

その時――

 

「こぉぉらぁぁぁぁッ!!」

 

遠くから一人の少女……いや、女性?

 

ともかく一人の妖怪がこちらに飛んできた。

 

「ん?あれは……」

 

「見つけたわよ、人間の魔法使い!」

 

……どうやら、魔理沙さんのお客さまらしい。

 

大方、先ほどの調査中に撃墜でもしたのだろう。

 

「よくもさっきはやってくれたわね!その"桜"を返しなさい!」

 

「へ、やなこった。それに私は死ぬまで借りてるだけだよ!」

 

"桜"というのは今回の異変に関わる物質……というよりはエネルギーの塊のことである。

 

名前の通りに桜の花びらの形をしており、魔理沙さんがいろんなところで調査した結果、今幻想郷中から失われている春のエネルギーが固まって具現化したものなのだそうだ。

 

今僕達が向かっているのは、そんな桜が集まる場所なのだそう。

 

「ふ、ふふふ……そんな態度を取るのなら、私も力ずくで奪わせてもらうわ。」

 

「あー……ちょいと面倒だな。んじゃカズ、頼んだ!」

 

 

 

 

 

 

………え?




白く染まる空を駆けるは、人型と光。
弾幕という芸術を描く空を閃くのは、美しくも凶悪たる殺意の塊。
美と死を鍋でかき混ぜて生み出されたそれは、幻想的なる遊戯である。
次回、「レティ•ホワイトロック」
硝煙を失えども、その弾は穿つ。
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