東方死霊録   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
みなさんはWAVEさんのスコープドッグターボカスタムは手に入れましたか?
私も一時間かけて地元の模型屋まで探しに行って無事に手に入れました。
ついでにAC6のナイトフォールも見つけて購入したのはちょっとした余談ですが……
まあ、とりあえずはまだパーツの研磨中で止まってるレッドショルダーカスタムを完成させないとなあ…。
まあそちらも何とか頑張るしかないですね。
というわけで、本編をどうぞ


二.上白沢慧音

「これは………一体……?」

 

人里にいる月に関わりのある半妖に接触をはかりに来たはずの僕たちだったが……。

 

その人里は今、正体不明の結界によっておおわれている状態であった。

 

「おいおい、なんの冗談だよ……人里がどこにも見当たらないぞ?」

 

「一体どういうことなの……?

間違いなく人里はここにあるはずなのに……」

 

……なるほど、そういうことか。

 

「魔理沙さん、アリスさん……おそらくですが、今の人里には認識疎外の結界らしきものが貼られているみたいです」

 

僕の言葉に二人は怪訝そうな顔をしたが、アリスさんはなんとなく察しがついたようですぐに納得したらしい顔になった。

 

「あー……つまり、アレか?

私達だけ幻覚みたいなもんで見えてなくて、カズは普通にそこに里があるのが見えてんのか?」

 

「そうですね。

何らかの結界……というよりは能力の残滓のようなものの向こうにですが、存在が薄くなったような状態の人里が見えます」

 

どういうわけなのかはわからないが、僕だけはこの認識疎外の効力が薄いらしい。

 

強いて言うのであれば、この能力の残滓も含めて呪いのような負の力は感じられないため人里の人々にとって悪いものではないということしかわからないが……

 

こうなると件の半妖に合うことも厳しいかもしれない。

 

「……里に悪影響がある物ではないとはいえ、このまま突破しようとすれば厄介なことになりそうです」

 

「……間違いなくその結界を展開している術者とやりあう羽目になるわね。

それも、かなり最悪な形で」

 

アリスさんもまた苦い顔をしながらそれに同意していた。

 

この場合、無理にこの結界を破ったり無遠慮に踏み込もうとしようものなら厄介な事態になりかねない。

 

具体的に言うのであれば、最悪僕たちは里への襲撃者としてお縄につけられかねない。

 

さすがにそうなると僕やアリスさんだけじゃなく魔理沙さんにも影響が及び、今後の里での商売ごとに影響が出てしまう。

 

そのことがわかっているため、三人そろって現状に頭を抱えることしかできない。

 

「ここまできて手掛かりなしとか冗談じゃないぜ……!

なあカズ、何とかならないのか?」

 

「さすがにこれは僕もどうしようもないですよ……

強いて言うなら正面の門にいるはずの門番さんにかけあえることを祈るだけなんですが……」

 

もっとも、里がこんな状態では門番さんがいるかもわからないのだが。

 

 

 

 

 

 

――……ッ!………ッ!!

 

 

「うん……?」

 

突然、僕の耳は妙なものを感じ取った。

 

叫び声……なのだろうか?

 

空気が震える感覚があるのだが、肝心のその声自体は全く聞こえない。

 

「カズ、どうした?」

 

「いえ……何か先ほど叫び声のようなものが……」

 

 

 

 

 

「おぉぉぉい!こっちだぁぁぁぁぁッ!!」

 

 

 

 

 

魔理沙さんに声をかけられたその時、聞き覚えのある特大の咆哮が下の方から轟いた。

 

驚いて三人そろって下を見てみると、そこには二人の人物……。

 

里の長老と見知らぬ女性が僕たちを見上げて手招きしていた。

 

一瞬どうすべきか戸惑ったが、顔を見合わせて三人ともうなづいたため高度を落として二人の元へと降り立った。

 

 

「お前さんたち、もしかしてこの異変の解決をしに来たのか?」

 

 

「確かにそうなんだけどよ……長老、この人里はいったいどうなってんだ?」

 

降りてきた僕たちに早速長老が言葉を切り出したが、それにすかさず魔理沙さんが切り返した。

 

それにこたえようとした長老だったが、その隣にいた女性がそれを制止して前に出てきた。

 

「里については私の能力で妖怪たちから隠していた。

誤解を与えたならすまないが、これは殺気立った妖怪たちが里を襲うのを防ぐためなんだ」

 

「……なるほどな。

あんたがやったんてんなら納得だぜ」

 

女性の謝罪と説明に対し、魔理沙さんは納得したようにうなずいていた。

 

「……あぁ、カズ。

この人が例の半妖……といういか半獣の先生だぜ」

 

「この人が……!」

 

どうやら、探していた人物の方から出迎えてくれたらしい。

 

「……なるほど、君が例の外来人の子だな?」

 

「人里で寺小屋を開いている『上白沢慧音』という。

噂はかねがね聞かせてもらってるよ」

 

そういって女性……上白沢さんがこちらに手を差し出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なるほどな、もう霊夢が来てたのか。

先生もよく無事だったな?」

 

 

「いやぁ……危うく先生が退治されかけて危なかったがな」

 

 

「まったく……相変わらず話を聞く前に弾幕を撃ってくるから肝が冷えたぞ」

 

二人の話によると、どうやら僕たちよりも先に霊夢さんがここにきていたらしい。

 

ただ上白沢さんに疑いの目を向けられてしまったらしく、長老が止めに入らなければ危うく濡れ衣で退治されかねなかったらしい。

 

……まあ非常事態である今であればそれも仕方ないだろう。

 

彼女は基本的に人外に対して厳しく接するが、特に異変が発生した時はそれが顕著になる。

 

僕はかなりマシ……というよりかなり優遇されてはいるが、それも彼女の無茶ぶりにある程度応えつつうまいこと接することができているからである。

 

それがなければここまで気にかけられることなく、他の妖怪たち等と同じように力ずくで従わされていたことだろう。

 

まあその話は一旦置いておこう。

 

それよりも気にかかるのが……

 

「八雲紫……まさか妖怪の賢者まで動くなんてね」

 

「私もさすがに面食らったよ。

あの妖怪の賢者が博麗の巫女と行動を共にしているとはな」

 

そう……人里に来ていたのは霊夢さんだけではなかった。

 

なんと、霊夢さんと共に紫さんがここへと来ていたらしい。

 

いやまぁ……二人の関係性を知ってはいるのだが、それにしても驚くべきことだった。

 

あの霊夢さんが幻想郷の賢者とはいえ妖怪と行動を共にしている……

 

それはつまり、今回の異変は相当にまずい状況らしい。

 

「二人は迷いの竹林に向かっている。

お前たちもこの異変を解決するつもりならそっちに向かうといい」

 

「竹林……?

なんだってそんなところに?」

 

――迷いの竹林。

 

まるで迷路のようになっている地形と竹の生え方によって、入ったが最後運が悪ければ脱出することもかなわず永遠にさまようことがあり得る幻想郷屈指の危険地帯の一つである。

 

どうやら上白沢さん曰く、今回の犯人と思われる人物はその竹林の中に隠れ住んでいるとのことだった。

 

なんでも同じく竹林に住んでいる彼女の友人の知り合いらしく、何かしら訳があって人の近寄らないこの場所に屋敷を構えているとのことだった。

 

「……んじゃ、私らも霊夢を追うことにするか!

カズ、アリス、竹林まで一気に飛ばすぜ!」

 

「え、ちょ、ちょっと待ちなさいまr……きゃぁぁぁぁぁぁッ⁉」

 

「魔理沙さん!?

あ、えっと……すいません、情報ありがとうございました!」

 

箒を急発進させ、まるで流れ星のような速度で魔理沙さんたちが竹林の方へと飛んで行ってしまった。

 

僕も慌ててお二人に礼を言って彼女たちを追う。

 

とはいえいつものようにゴーストの浮遊では絶対に追いつけないため、今回は別のものへと姿を変える。

 

走り出す僕の体を瘴気のような黒い靄が包み込み、体から感覚がなくなるとともにガチャガチャと音をたてて走る速度が上がる。

 

 

――死霊変化「スケルトン」

 

 

耐久力や筋力などが一切なくなる代わりに、身体が軽くなってほかのどの形態と比べても圧倒的といえる速さを手に入れることができる速度特化の姿。

 

空を流れる一筋の流星を追いかけ、一体の骸骨が地上を駆ける。

 

偽りの月は未だ天高くにあり、偽物の月光で地を照らし続けていた。




生い茂る竹林にて、いくつもの閃光が瞬く
それは行き違いによる交錯か、あるいは必然の運命か
偽りの月の狂騒は鳴りやまず、夜闇を貫き焼き焦がす
次回、「迷いの竹林①」
最後に立つものは巫女か魔女か、それとも従者か
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