東方死霊録   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
はい、予告しておりました日がやってまいりました。
私の誕生日……はどうでもいいとして、ついにオリジナル作品の試作がお披露目となります!
計画そのものが始まって約8年。
最初の頃作っていたシナリオはほぼお蔵入りかジャンクとなり、今のこの作品たちへと継承されています。
まあ下手したらすべてが無に帰すんですが……
その時にはまた作り直しですね。
リンクはこちらです↓

https://syosetu.org/novel/411383/

それでは宣伝もしたので本編をどうぞ


十.守矢の風祝

――時刻は16:10、河童の里防衛陣地

 

またたく間に壊滅したその防御陣地には、無数の河童たちと一人の人間の少女がいた。

 

「「「「「「「キュ〜〜………」」」」」」」

 

「本物の妖怪がいるって聞いて期待してたんですが……

なんか、想像していた河童さんと違いましたね」

 

どこか残念そうにしながら倒れ伏した河童たちを見下ろすその少女の手には御幣が握られていた。

 

「それにしても、この武器凄いですね!

まるでレーザーみたいに撃ち出せる水鉄砲とか、外の世界にもありませんよ!」

 

しかし、次の瞬間には目を輝かせて河童たちが持っていた武器を手に取ってそれを絶賛していた。

 

どうやら河童製の武器がお気に召したようである。

 

「なるほど……たしかにこれほどのものを作れるなら秘密兵器の一つや二つはありそうですね!」

 

とはいえ、彼女も遊びでここに来たわけではない。

 

名残惜しくはあるが、彼女は河童の武器を手放して里の中へと………

 

 

 

 

 

 

 

 

――「恋符「マスタースパーク」!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入ろうとしたところで、どこからともなく極太のレーザーが飛んできた。

 

「わわっ、危ない!?」

 

レーザーに気がついた少女は咄嗟に結界を張り、ギリギリのところでソレを防いだ。

 

「これは……もしかしてスペルカード……!?」

 

「御名答だぜ。

まさか初っ端から防がれるとは思わなかったがな」

 

少女が声のした方向をみると、そこには自分と同じぐらいか少し下ぐらいの歳の魔女の格好をした少女……

 

箒に乗り、上空でミニ八卦炉を構える魔理沙が彼女の前に立ちはだかった。

 

「ま、魔法使い!

凄いです!幻想郷には魔法使いが実在してたんですね!」

 

「……その反応、やっぱり外の世界の奴か。

だが、カズとは違って術の扱いに慣れてるとなると……こりゃ面倒な奴が来たもんだ」

 

魔理沙は外から来たと思われる少女をそう冷静に分析しつつ、すぐに次のスペルの発動と繋ぎの通常弾幕の準備をする。

 

一方少女はというと、まるで御伽ばなしの存在を目にしたかのごとく目を輝かせて興奮していた。

 

「さて……これ以上先に行かれるのは色々と困るんだが、どうだ?今すぐここから立ち去るんなら見逃してやるぜ」

 

「う〜ん、ご忠告はありがたいのですが……

私にはこの先でやらないといけないことがあるんです」

 

そう言いつつ、御幣を構える少女。

 

どうやら彼女もまた引く気はないらしい。

 

「こちらからも提案させていただきたいのですが……

私たちと共にこの妖怪の山を天狗たち妖怪から解放し、幻想郷に真の信仰を取り戻しませんか?

今なら幻想郷の記念すべき一人目の信者として色々と手厚く歓迎を……」 

 

「断る。生憎と私は神なんぞに頼る必要がないんでな」

 

少女の提案を蹴り飛ばし、魔理沙もまたすぐにでも弾幕を展開できる体勢を整えた。

 

「……これは困りましたね。

見たところ同い年ぐらいの人間の方ですし、できれば争いたくはなかったのですが……残念です」

 

「私が通う神社は博麗神社ただ一つ。

他の神社に行く余裕なんざ持ち合わせてないもんでなぁ」

 

「……!なるほど、あの神社の関係者の方でしたか!

でしたら貴女も未来の信者ということに……!」

 

「アンタんところの信者にはならないし、そんなことはさせないぜ!」

 

そう言うやいなや、魔理沙は少女に向けて通常弾幕を展開し始める。

 

それに対して少女もまた弾幕を展開しようとして……

 

そこでふと、特に名乗りを上げていないことに気がついた。

 

「そういえば自己紹介がまだでした!

私、守矢神社の風祝で「東風谷早苗」と申します!」

 

「こりゃご丁寧にどうも。

私は普通の魔法使い、霧雨魔理沙だ。

幻想郷流の歓迎をしてやるよ!」

 

魔理沙の星型弾とレーザーに対し、少女……早苗は木の葉を模したかのような小型弾を展開し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃……

 

和人は鳥ゴーレムの操作から一旦手を離し、作戦の最終フェーズの準備をしていた。

 

「にとりさん、機体の同調率はどうですか?」

 

『うん、OK!

問題なく各部位のシリンダーが完璧に可動してる!

後5分ぐらい時間をくれ!』

 

「急いでくださいね?

いくら魔理沙さんが時間を稼いでくれてるとはいえ、今そちらのほうで戦っている相手の実力は未知数です」

 

『あいよ!こっちだって盟友がやられちまえばあっという間にお陀仏だ!

そっちもしくじらないように気をつけな!』

 

そう言いきり、にとりは一旦席を外して作業側の方へと戻っていった。

 

「……僕もできることを早いうちにやっとかないと」

 

そう呟きつつ、和人もまた自身の座る遠隔操縦席のパネルを操作。

 

何らかのプログラムを弄り始めた。

 

「……メインシステム、正常。

OSと姿勢制御系の同調完了。

モード切り替えプログラム、実行開始」

 

小さく、確認をするように呟きながら彼は作業を進める。

 

「……こっちの方も落ち着いたわ。

神社側の祟神をなんとか天狗たちが抑え込んだみたい」

 

「お疲れさまです、鈴仙さん。

しかし、祟神……ですか。

例の結界ってほとんど人間や妖怪用に調整してて神に効くかは微妙な性能のはずですが……?」

 

「どうにもあっちの神も一枚岩じゃ無いみたいね。

捕らえられてる方はあまりこの戦に乗り気じゃなかったみたいよ」

 

「ふむ……

油断はできませんが、脅威が一つ減ったと思えばこちら側の方に勝機がありますね」

 

彼は自身が用意した特殊な結界を発生させる魔道具の強度を疑問視するも、それについて鈴仙から大まかな事情を聞いてある程度納得したようだった。

 

「鈴仙さん、そちらのイーグルの飛行箇所はどちらです?」

 

「もう里の方に来てるわ。

見た感じホークの方もこちらに合流しに来たみたい」

 

「ということは……今頃、霊夢さんは山の上で花火を咲かせてるんでしょうかね?」

 

「かもね。

こっからじゃ神社の辺り見えないからわからないけど」

 

花火というのは比喩だが、実際に炸裂させるものは対して変わらない物だ。

 

上がどんな状況になっているかは想像に難くないが、今は敵の心配より自分たちの事が優先。

 

あまりにも酷いようなら復旧の手伝いでもしようと思いつつ、和人は最後の仕上げに大急ぎで取り掛かるのだった。




博麗の巫女が浮く、飛ぶ、蹂躙する
弾幕が閃き、スペルカードが展開される
霊夢の腕に抱かれた花火玉が、奴らの拠点を吹き飛ばす
御柱に座りて待ち受ける、神々しき影は何者だ
いまに語られる、神の真の目的
夕焼けの中始まる、神と人との神遊び
次回「花火」
霊夢、牙城を撃て
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