東方死霊録   作:SCOPEWOLF

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どうもこんばんわ。
ここ最近やってるゲームがマイクラばかりでしたが、つい最近の発表でエスコン8が10月発売と聞き……
多分、今度はエスコン7に潜り続ける可能性があるかもです。
身体が闘争を求めてますわ……
それはそうと、本編をどうぞ


十四.戦車

ソレの登場により、戦場の流れが大きく変わった。

 

物量による飽和攻撃で弱らせていたはずの天狗陣営より、河童達からの刺客……

 

試作歩行戦車「ファイティングドッグ」が現れたことで、その圧倒的だったはずの数があっという間に瓦解してしまった。

 

 

本体下部に搭載された弾幕ごっこ用ガトリングガン。

 

 

着弾と同時に中に封入された魔理沙特性の魔法薬が爆発し、簡易的に高密度の弾幕を放射するかのように放つミサイル。

 

 

そして……着弾地点から半径2メートル範囲にわたる大きな球型弾幕を爆発するように発する高速弾を放つ、本体正面から伸びる大きな霊力弾用の主砲。

 

 

武装という武装はソレだけなのだが、それに加えてこの機体は地面を滑るかのように走る。

 

よく見て聞いてみると4脚の長い蜘蛛のような脚の先端には何らかのホイールのようなものが付いており、これを使って高速移動をしながら次々に神社側の妖怪や神々を無力化しているようだった。

 

それに加え、ファイティングドッグ達が暴れている間に天狗達は態勢の立て直しを完了。

 

正面から叩き潰してくるファイティングドッグ二機に加え、木々を盾にしたゲリラ戦術で次々に妖怪たちを仕留める白狼天狗達。

 

烏天狗達も援護するように弾幕を展開しており、数名の大天狗も前線に出張って大立ち回りを見せつけている。

 

戦場の空気は天狗優勢のものへと変わっており、木っ端の妖怪達だけではなく一部の神社側の神々まで討ち取られ初めていた。

 

……しかし、その優勢なばかりの空気もすぐに崩れ始めた。

 

 

 

 

「クソ……こんなのどうすりゃいいんだよ……!

弾幕も剣も弓も、どれもこれもあの鉄の絡繰に効いちゃいねぇ!」

 

「弱気になってどうする!

とにかく奴らに撃ちまくれぇッ!!」

 

次々に狩られてはいったが、それでもなお天狗たちに反抗しようとする妖怪たちはそれなりに生き残ってはいた。

 

生き残りたちは持てる限りの力を振り絞り、ファイティングドッグ三号機……鈴仙が操縦する機体へと集中砲火を浴びせだした。

 

『うわっ!?よくもやったわね!』

 

もちろんだが、このファイティングドッグは弾幕ごっこ用の兵器。

 

多少の妖力弾やら弓矢やらでどうにかできるようなやわな装甲なわけがなく、そのほとんどを弾き返す。

 

『お返しに……!』

 

傷一つないとはいえ視界が光塗れで見づらくはなるために、鈴仙はその怒りの矛先として主砲を弾幕を展開してきた妖怪たちの方へと向けた。

 

……その直後だった

 

 

――ズドンッ!!!

 

 

――ガギャッ!!!

 

 

『………え!?』

 

 

突然、鈴仙のかけていたゴーグルの映像が真っ暗になった。

 

鈴仙は何があったかと慌てふためくが、わからないのも無理はない。

 

当の三号機だが………ターレットレンズが丸ごと吹き飛ばされていた。

 

どうやら運悪く相打ち覚悟で放たれた弾幕の一発がレンズへと被弾してしまったらしく、敵の妖怪十数名を吹き飛ばしたのと同時にファイティングドッグも行動不能に陥ってしまった。

 

……そして、行動不能となった兵器が待つ末路はただ一つ。

 

「動きが止まった!総員、一斉にかかれぇぇぇッ!!!!」

 

「「「「「「「「ウオォォォォォッ!!!!」」」」」」」」

 

まるで餌に群がるイナゴのごとくファイティングドッグはあっという間に囲まれ、いたる方向から叩かれ切られと袋叩きにされていた。

 

『ま、まず……!?緊急脱出ッ!!』

 

音声コマンドを読み取り、ファイティングドッグの上部ハッチが開く。

 

 

――キィィヒョロロロロロッ!!

 

 

そんな鳴き声一つ、ファイティングドッグの中から一羽の鳥が飛び出した。

 

「………はっ?わ、鷲……?」

 

突然飛び出してきた鷲に驚きつつも、ファイティングドッグに取り付いていた妖怪の一匹はあれがこの兵器を動かしていたのだと悟って開け放たれたハッチの中を覗き込む。

 

……しかし、そこにあるのは一本のケーブル端子のみ。

 

妖怪視点ではこんな紐一本で操縦できるのかと疑問符が湧いたが、そう思ったのも束の間。

 

 

――ピッ、ピッ、ピッ、ピッ………

 

 

「ん?何の音だこれ?」

 

突然中から謎の音が聞こえる。

 

中を見回してみるが、特に音を発してると思える物がない。

 

妖怪は不気味に思ってさっさとこの場から離れようとしたが………

 

 

 

 

その判断を下すには少し遅かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ドゴォォォォンッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「ギャァァァァッ!?!?」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然爆炎と共にファイティングドッグの内側から大量の光が溢れ、機体と纏わりついた妖怪たちを巻き込んで弾幕を伴う大爆発を引き起こした。

 

その爆発はかなりの広範囲に影響を及ぼし、神社側の妖怪や神々だけではなく天狗の一部にまで至っていた。

 

「くっ、まさか河童のところの虎の子がやられたのか!?」

 

「おい、大丈夫か!?」

 

「う……あぁ………」

 

「ちくしょう、なんであんなに弾幕がばらまかれてるんだ!

河童め、とんだポンコツを送りやがったな!」

 

散々な言われようではあるものの、三号機の損失による戦況の変動はごく僅か。

 

まだ和人の動かす二号機と現在こちらへと向かっているにとりが動かす一号機が生きているというのもあるが、そもそもの彼らの制圧射撃による神社側の被害が甚大故にそこまで痛みのある損失としてみなされていなかった。

 

しかし……それでも虎の子であったはずのファイティングドッグの一体が破壊された衝撃は、天狗側へとまるで毒のようにじわじわと浸透していっていた。




皆、傷ついた
あるものは戦いのなかで、あるものは吹き抜ける嵐のなかで、またある者は絶望のなかで
しかし、祭りには終わりがある
なれば最後の締め、忘れられぬ爪痕を残そう
次回「終戦」
祭りの終幕を飾るは特大の打ち上げ花火
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