春休みを終えると、局長からダンジョンの聞き取りを受けた。
ダンジョンにはダンマスがいて、コアがあって、それらに手を出したらダンジョン組合全体を敵に回し、スタンピードとか起きるかもよーと言っておく。
現状、安全なダンジョンを心がけていることも、採取しすぎるとダンジョンの維持に支障が出る事も。
大きな団体が移住に来ていて、この流れは妨害不可避である事も。
局長さんは頭痛そうにして、とりあえずβテストの鍵を要求していた。
ダンジョンに入った人は審査されてて、来年鍵を配布されるから、それを待つように告げた。
再来年にβテスト解禁だから焦らずともいいんじゃない? とも。局長さんに逆だと怒られてしまった。
なんだか凄く必死だったので、βテスト早めにお願いしといてあげよう。
それと、局長さんから負荷テストは全然足りないんじゃないか、自衛隊とかで入場制限や負荷テストの申し出などがあった。それは受けてもいいかな。
そして夏休み。
鍋に魔石と薬草を入れて、果実水をいくつか入れてお玉でぐるぐる。
最下級ポーションの完成である。
「あ! 果実水入れてる!」
「美味しいポーションの謎が解けたね」
「下手に入れると失敗するけどな」
「教えろー教えろー」
「自分で研究するのも楽しいぞ」
「スパルタすぎん?」
「めっちゃ甘やかしてると思うけど。カバンとハロワダンジョンだけでも」
「それはそう」
「いまだに薬草と雑草の区別がつかないわ」
「それは採取スキルと鑑定スキルを取れば解決する」
「鑑定スキル、出ないんだよね」
「他のスキルスクロールは取れた?」
「便利スキル四種は取れた」
「じゃあ行くか。カジノダンジョン!」
ということで、翌日はカジノダンジョンに向かう事にした。
カジノダンジョンでまずは戦闘をしてコインを集める。
「ここでガチャ機に使うんだ。スクロールが出るまで頑張れ。持ってるスクロールは出にくいからな」
「おー」
「ガチャか……」
「なあなあ、闘技場あるんだろ?」
「10階層にな。参加と賭けどっちもできる」
「行こうぜ、葵! 都!」
「あっ おいていくな!」
「待ってください、兄様!」
「私も出るわ!」
元気である。さ、ガチャを回すか。
大量のコインを抱えて来た4人がガチャを回すのを待つ。
どうやら、無事狙っていたスクロールが出たようだ。
「じゃあ、1人ずつツアーするぞ。まずは葵」
「トップバッターは私かい? 楽しみだな」
「スパルタするぞ」
「こっからスパルタ!?」
「さらに!?」
というわけで、葵達を連れてスローライフダンジョンの深部に連れていく。
蜘蛛を攻撃して、トドメを刺させる。
「糸取れた?」
「とっ取れた!」
「じゃあ、次は染料を集めていくよ。次は強いから気をつけてね」
「これ以上!?」
そんなこんなで染料の素材もゲットして、1階層に戻ってレッツ裁縫。
「ダンジョン内で作った方が出来が良くなるんだ」
「そうなのかい?」
「そう。魔力の関係でね。スキルや魔法もダンジョンの中の方が出やすいだろ?」
糸を染めて、ミサンガを作る。
「完成! ミサンガを100個作ったら布が作れるようになるよ」
「またあの蜘蛛にチャレンジするのか……カジノダンジョンの素材は使っちゃダメかい? 糸がいっぱい取れてるから」
「低レベルで使うのはもったいないよ。せめてミサンガ終わった後にしな。自分で採取できるように頑張れー」
次に、鉱山エリアに突撃する。その次は森エリア。最後は料理で締めた。
夏休みの最後は、やはり美容ダンジョンで締め。
そうして、夏休みを終えた。
春、βテストの鍵が配布された。