ダンジョン始めました   作:かりん2022

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策謀始めました

夏休みを終えて、葵達は仕事に復帰した。

以前苦戦した相手が全く苦戦しなくなった。

まずスタミナがある。パワーがある。回復力がある。

こっそりポーションなんかもある。

相手の攻撃も避けられるようになった。

たとえダメージが1ずつだったとしても、1000回当てられるほど強くなった。

いつの間にやら覚えた危険察知は妖魔にも対応してくれた。

 

今までも強かったのに、呪力以外の基礎能力が大幅に向上して負けるわけがなかった。特に、呪力以外も効く対人戦がエグいぐらいに強くなった。

 

ついでに呪力も伸びて、葵は妖魔調伏という新たなる能力に覚醒した。

雅は雷の術の他に水の術が開花した。

 

調子に乗っても良さそうなものだが、ダンジョンの中では2階に行けないクソ雑魚なので、調子に乗りすぎる事もなかった。

 

呪力以外にも取り柄とか長所ってあるよね。そう自然に認められるようになった。

琥珀が呪力ないので。

 

強さと謙虚さを手に入れた二人に、陰陽寮は逆に慄いた。

 

あの強さを鼻にかけた問題児に一体何が。

 

そして、鍛えた方法を調べ、向こうからの接触もあり、一般人に鍛え方を聞く事となった。これを業腹だと思う心は、道具を送られた時点で吹き飛んだ。

 

スライムという訳のわからない妖魔ではない魔物、亜空間収納鞄、修復機能のついたやたらと頑丈な服。

 

既にこの時点で困惑しきりだったが、ハロワダンジョンは想像を超えていた。

そして、スローライフダンジョンである。

 

日本人の強さの基準が変わる。

 

それは恐るべき事だった。

 

なんとしても。なんとしても、自衛隊と警察を優先してダンジョンに入れねばならない。

必死の懇願と一年の交渉が功を奏し、ダンジョンのβテストの開始時期は変わらなかったが、βテストの期間が1年延長されることに。

また、βテスターのダンジョンの鍵も配布された。

 

βテストが始まるからと二年次のダンジョン案内は請け負ってもらえなかったが、雅から情報を流すことは公認となった。

 

こうして、ダンジョンには多くの人間が行く事になったのだった。

もちろん、ダンジョンが姿を表せば、こんなの問題にならないほど人が押し寄せるのはいうまでもない。

国はダンジョン法案設立の準備と管理の準備に躍起となるのだった。

 

そして、ダンジョンの噂は静かに世界に浸透していった。

陰陽寮が大々的に動けば、当然国が管理する。国が動けば、当然米国が気づく。

つまりはそういう事である。

 

そんなとても大変な状況にある中、琥珀は宣った。

 

「ダンジョンがどこも満員だからさ、新しいダンジョン作ってみる?」

 

 




マシュマロ
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