転生先はガンダムの世界?え?生き残れ?は?   作:スウェーデンクラス

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第5話 士官学校

士官学校での訓練内容は実技的なものもあれば当然座学もある。

 

「ジオン公国の理念と歴史」というタイトルの講義が開かれ、大勢の候補生たちが教官の言葉に耳を傾けている。

 

(……まあ、当然の内容だよな)

 

この世界が『機動戦士ガンダム』の世界であることは、転生直後から理解していた。とはいえ、原作のストーリーには詳しくない。

なんとなく「ジオンって悪役側だったはず」くらいの認識しかなかったが、こうして実際にジオンの立場から歴史を学んでみると、また違った印象を受ける。

 

「ジオン・ズム・ダイクンは、地球連邦政府の腐敗に異を唱え、宇宙移民者(スペースノイド)の権利を主張した——」

 

教官が淡々と語る。

 

(ジオン・ズム・ダイクン……たしか、この人がコロニー国家の独立を唱えたんだっけ?)

 

「しかし、彼の志は道半ばで潰えた。ダイクンが急逝し、後継者争いが勃発したのち、ザビ家が政権を掌握した」

 

候補生たちは皆、真剣な表情で講義を受けている。

 

ふと隣を見ると、シャアが静かに座っていた。

 

相変わらずの金髪碧眼。

そして何より、驚くほど冷静だ。

 

彼はジオンの歴史をどう思っているのだろうか?

 

(……まあ、口に出すようなことじゃないか)

 

軽く首を振り、講義に集中し直した。

 

座学のあとは、体力測定と軍事訓練が始まる。

 

「まずは体力測定からだ!」

 

教官の掛け声とともに、候補生たちは整列する。

 

「腕立て伏せ100回、腹筋100回、スクワット100回! その後、1.5キロのランニングだ!」

 

(うへぇ、いきなり厳しいな……)

 

そう思いながらも、地道にこなしていく。

 

転生前の自分より遥かに若く健康な肉体を持っているとはいえ、士官学校の訓練は本格的だ。

 

「50! 51! 52……」

 

隣を見ると、シャアが黙々とこなしていた。

息一つ乱さず、涼しい顔で腕立て伏せを続けている。

 

(……化け物かよ)

 

俺や他の学生が苦戦しているのをよそに、シャアは全く疲れる気配を見せない。

 

その後のランニングでも、シャアは軽々と先頭を走り抜けた。

 

(やっぱり普通じゃないな……)

 

そう実感せざるを得なかった。

 

 

そして、ついに実戦的な訓練が始まった。

 

候補生同士の模擬戦だ。

 

「では、次の組。クローネ対……アズナブル!」

 

(シャアと戦うのか……)

 

俺は木製のナイフを握りしめ、シャアと向かい合う。

 

「よろしく頼む」

 

シャアが静かに言う。

 

「……ああ、こっちこそ」

 

合図とともに、シャアが一瞬で間合いを詰めてきた。

 

(は、速い!?)

 

俺は咄嗟に防御姿勢を取るが、次の瞬間にはシャアのナイフが肩をかすめていた。

 

「くっ……」

 

反撃に出ようとするも、シャアはすでに次の動きに移っている。

 

攻撃の流れが全く途切れない。

 

(ダメだ、圧倒されてる……!)

 

わずか数分後、俺は木剣を弾き飛ばされ、敗北した。

 

「……完敗だな」

 

息を切らしながらそう言うと、シャアは軽く頷いた。

 

「君もなかなかやる。だが、まだまだ改善の余地がある」

 

「……ははっ、そうかもな」

 

こうして、俺とシャアの間に一方的なライバル関係が生まれた。

 




連続投稿ー
もう弾がない、どうしよう

ヒロインは誰でしょうー!

  • ニナ・パープルトン
  • トップ 08小隊のザク部隊の隊長
  • モニク・キャデラック
  • ケルゲレンの女性オペレーター
  • シーマ・ガラハウ
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