思い付き小説倉庫   作:yakyo

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「モブ男がワンパンマンのサイタマみたいになる話」


全力回避フラグちゃん!
一撃のモブ男


俺の名はモブ男。

 

全力回避フラグちゃんの主人公だった。

 

 

 

そう「だった」のだ。

 

 

 

宝くじ500万円当たって、フラグちゃんが来たかと思えば俺でなくモテ男の方に彼女は行ってしまい、何と彼女の口からモテ男を主人公と言い出したのだ。

 

オープニングもモテ男に代わってたし、フラグちゃん以外にも生存フラグさんや師匠、失恋フラグちゃんまでも俺の事ただの通行人Bだと思われてしまった。

 

俺は主人公の座を取り返すべく卓球のラケットを持ってモテ男に襲い掛かったら、おばあさんの腰に当てて治したり、バ〇キンマンやル〇ンなどの悪を意図もせずに倒してしまって周りから称賛されてしまった。

 

そして何故かN〇SAに飛ばされた。

 

 

宝くじのお金使ってN〇SAから帰ってきた俺だったが、もう俺の居場所は無いんだなっと思い、ひっそりと暮らす事にした。

 

流石にこのままだとマジで孤独なニートになると思って、就活するのを決意するも、何処へ行っても落とされる始末・・・・。

 

今日も落とされてその帰りだ。

 

 

俺・・・生きてる意味あるのかな・・・・・。

 

 

「わー!!」

 

「きゃあぁぁぁぁ!!」

 

「何かキモい変なのが出たぞ!!逃げろおぉぉ!!」

 

 

トボトボと家に帰ろうとしたら、悲鳴を上げながら俺の横を通り過ぎる人達。

 

そして、俺の目の前には・・・

 

 

「あれれ~?君は逃げなくてもいいのかな~?プクプクプク(笑)」

 

上半身が蟹で下半身がブリーフを履いた人間の足。

所謂こいつは怪人という奴だろうか。

 

そんな怪人の前で俺は溜息を吐いた。

 

 

「・・・プクプク。会社疲れの新人サラリーマンって所か。蟹を食い過ぎて突然変態を起こしたこの俺、カニランテ様を前にして逃げないとは・・・プクプク。死にたいんだね。そうだろう。」

 

 

確かに、何もない俺は死にたいと思い始めてる。

だけど一つだけ違う。

 

 

「俺はサラリーマンじゃなくて無職。そして今、就職活動中だ。今日も面接だったが見事に落とされたよ。」

 

 

主役は奪われるわ、フラグちゃん達には忘れられるわ、就活は上手く行かないわ、モブ美には浮気されるわ・・・あ、これはいつもの事か。

 

とにかく・・・。

 

 

「何か全部どーでもよくなって、カニランテ様が出現した所で逃げる気分じゃないんでね。んで?逃げなきゃどうなるの?」

 

 

カニランテが薄ら笑みを浮かべ、俺を見た後

橫を通り過ぎた。

 

 

「プクプクプク(笑)君は俺達と同じく目が死んでいる。死んだ目のよしみだ。特別に見逃してあげましょう。」

 

 

何だ、見逃してくれるのか・・・。案外いい怪人かも?

 

 

「それに今は別の獲物を探していてね。」

 

 

獲物?

 

 

「顎の割れたガキを探してるんだよ。見つけたら八つ裂きの刑だ。ポーックックックック(笑)」

 

 

そのまま、カニランテは何処かへと行ってしまった。

 

顎の割れた子供ねぇ。

いったい何をしたらあの怪人に恨まれてるのか。ご愁傷さまだね。

 

明日から生活どうしよ・・・。もう宝くじのお金が無くなりそうだ・・・。

いっそ自殺でもしようかな・・・。

 

 

こんなこと考えても、やっぱりフラグちゃん達は来てくれないか・・・・。

 

 

家に戻ろうとした時、ふと近くの公園の方を見たら、一人の少年がサッカーのリフティングをしていた。

 

いいよなぁ。子供は呑気で・・・・ん?

 

 

「ん?何見てんだよおじさん。」

 

 

 

 

 

あ、顎の割れたガキ!!?

 

まさか偶然遭遇するとは思わなかった。

 

無視すればいいものを、俺は好奇心で子供に質問した。

 

 

「な、なぁ君。蟹の怪物に何かしてないか?」

 

「え?公園で寝てたからマジックで乳首書いたよ。」

 

 

 

コイツだ。

 

 

 

この子、自分がやった事をまだわかってない!。どうする!?今ならまだどこかに隠す事も出来るが・・・。

 

・・・・・でも可愛くないなコイツ。俺には関係無いし放って置くか?

 

 

「・・・・。」

 

 

そうだよどうでもいいじゃないか。

 

この子がどうなろうと俺には関係・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見~~~っけ・・・たぁっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

俺の背後に居た怪人が、その蟹のハサミの腕で子供を殴ろうとした所を、俺は助けてしまった。

 

何やってんだよ俺は!?

 

 

「あ~?」

 

「あっ・・・あぁ・・・。」

 

 

っち、助けてしまった物は仕方がない!!

 

 

「オイ!!狙いは君だ!!早く逃げて!!」

 

「で・・・でも・・・。」

 

「俺に構うな!!早く行って!!」

 

「サッカーボールが・・・。」

 

 

ボールかよ!?こんな危ない状況でよくボールの心配するなこのガキ!!

 

 

「キミ~何のつもりだい?まさかクソガキを庇う気かい?」

 

「おいおい、まさかとは思うけど子供のイタズラごときで殺意を起こしてるのか?よく考えろアンタ。」

 

 

恐怖で震えながらも俺は怪人に語り掛けた。

 

 

「ププ(笑)もう何人も切り裂いてきたよ。この姿を馬鹿にした奴はもれなくね。プクク(笑)」

 

 

俺の語り掛けに返事を返した怪人。

笑って答えたと思ったら急に殺気立てた。

 

 

「そのガキャア俺様のボディに乳首を書きやがったんだ!!しかも油性だぞ!!この手でタオルで強く拭く事も出来ん!!許すまじ!!邪魔をするなら君も一生就活できない身体にしてやる!!」

 

 

落書きされた位でここまでキレ散らかして子供一人殺そうとするなんて・・・

 

 

「くく・・・。」

 

 

そう思ってくると・・・

 

 

「くくくく、あーっはっはっはっはっは!!」

 

 

笑えて来る。

 

 

「おい、笑ったか今?」

 

 

こんなの笑わずにはいられないよ。

 

だって・・・

 

 

「何か思い出しちゃって!お前昔見たアニメの悪役にそっくりだったからさ!」

 

 

バキッ!!

 

 

俺は怪人に思いっきり殴られて遠くまで吹き飛ばされてしまった。

 

超絶に痛いな。

 

 

「ひっひぃいいいいいい!!」

 

 

怪人はそのまま子供の方へ向かおうとしたから、痛めた身体に鞭打って石を持って怪人の顔面にぶつけた。

 

子供一人のために何やってるんだか・・・。

でも・・・・・。

 

 

「待てコラ・・・・。この少子化の時代にガキを殺すなんて見過ごせないなぁ。」

 

 

また思い出したよ・・・。

 

 

「俺・・・小さい頃、ヒーローになりたかったんだよ。サラリーマンでもハーレム王でもなく、お前みたいなあからさまな悪役を一撃でぶっ飛ばすヒーローに・・・なりたかったんだよ・・・。」

 

 

ネクタイを腕に巻いてスーツの上着を脱ぎ捨てた。

 

就活は辞めだ・・・

やってやるよ!!

 

 

「かかって来いやコラァ!!」

 

 

ボゴッ!!

 

 

「なぁにがヒーローだ!!」

 

「ぐっ!!」

 

 

カッコつけたものの、やっぱり俺はモブ顔の一般人。

 

怪人に何度もボコすかと殴られた。

 

イテェ・・・超イテェ・・・。

でもここで倒れる訳には・・・いかない!!

 

 

「君に勝機なんてねーよ!!プーックックック(笑)」

 

 

そんな事、お前が決めるな!!

 

 

「・・・ク?」

 

 

俺は蟹怪人の目の部分を輪っかで結んだネクタイを引っかけて、思いっきり引っ張った。

 

 

「プグァァぁッはぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

思いっきり引っ張った事で目と繋がった脳やら何やらが出て来た。怪人は叫びあげ大量に血を出し倒れた。

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハッ・・・。」

 

 

この時から・・・俺は強くなる事に決めた。

 

怪人を一撃で倒せるくらいに。

 

子供頃の夢だったヒーローに・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は死亡フラグです。

 

立派な死神になる為に、今日も仮想世界で、モテ男さんの死亡フラグを回収するために常に頑張っていはいます。

 

・・・・でも、心のどこかで何かが違うと悩む事が多くなりました。

 

本当はモテ男さんじゃなくて、違う誰かの死亡フラグを回収していたんじゃないかと思い始めました・・・。

 

っ!こ、これは!!

 

 

「く、くそ・・・何で僕がこんな事に・・・。こんなギャグ作品の主人公なったって良い事ないじゃないか。」

 

「立ちました!」

 

「ふ、フラグちゃん!?僕はまだ死亡フラグなんて・・・。」

 

「そう言われましても、何で死亡フラグが立ったのか私にもわからなくて・・・。」

 

 

モテ男さんの質問に答えられずに困っていたら、いきなり街全体が光線のようなもので一瞬で破壊され、当たりは瓦礫と化してしまいました。

 

巻き添えを食らった私とモテ男さん。

私は全身傷だらけの状態で、モテ男さんと逸れてしまいました。

 

私達死神は怪我しないハズなのに、全身が痛いです。

また何かのバグでしょうか?

 

いったい全体何があったんですか・・・。

ひとまずモテ男さんを探さないとっ。

 

 

「も、モテ男さ〜ん!!何処ですか!!返事して下さい!!」

 

 

大声で呼び掛けても返事は返ってこなかった。

もしかして、さっきので死んでしまったんじゃ・・・!

 

すると私の背後から、全身黒く筋肉質の高身長、頭に触覚が2本生えた人型の宇宙人が立っていました。

 

 

「ひっ!」

 

 

その人の圧に、腰を抜かしてしまった。

 

その宇宙人は、私の方をじっと見て、手を差し伸ばしてきました。

 

もしかして、いい人?なのかもしれません。

 

 

ですが、私が思っていた事とは違い、手をメキメキと変化させて私を握り潰そうとしてきました。

 

 

「い、いや・・・!誰か・・・!」

 

助けて・・・・モブ男さんっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブゥン!!

 

 

「!?」

 

私は、宇宙人に握りつぶされる前に誰かに助けられました。

 

半袖Tシャツにジャージズボン。

そして傍から見ても分かるモブ顔・・・。

 

この人は・・・・この人は・・・・。

 

 

「何者だお前は。」

 

「趣味でヒーローをやってる者だ。」

 

 

モブ男さん・・・。

 

 

全て思い出しました。

私はいつもこの人の死亡フラグを回収しようとしてました。

 

クズでニートで巨乳好きの変態で・・・優しい人。

 

やっと、会えました。

 

 

「何だ?その適当な設定は。」

 

 

モブ男さんの一言で宇宙人は殺気立てました。

 

これは超絶な死亡フラグです!!

 

 

「私は人間どもが環境汚染を繰り返す事によって生まれたワクチンマンだ!!」

 

 

ワクチンマンという宇宙人が叫びながら名乗り、段々と姿形が変化していきました。

こ、怖いです・・・。

 

なのに・・・。

 

 

「地球は一個の生命体である!!貴様ら人間は地球の命を蝕み続ける病原菌に他ならない!!私はそんな人間どもとそれが生み出した害悪文明を抹消するため、地球の意志によって生み出されたのだ!!」

 

「・・・・・・。」

 

「それを趣味?趣味だと!?そんな理由で地球の使徒である私には向かうとは!!」

 

何故、平気で立っていられるんですか。

 

とうとう、ワクチンマンが私たちの何倍の大きさになってしまいました。

 

 

「やはり人間、根絶やしにするほかないようだ!!」

 

「モブ男さーーーーーーん!!」

 

 

殺気立て、大きく狂暴化したワクチンマンがモブ男さんを襲い掛かって・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッゴォォオオオオオオン!!

 

 

「ぐっはあああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

モブ男さんのパンチ一発で瞬殺されてしまいました。

 

・・・・え。

 

 

「えええええええええええええええええええええええ!!!!」

 

 

ももも、モブ男さんが敵をかかか簡単に倒した!?

しかもワンパンって何ですか!?

 

いつもぶっ飛んでると思っていましたが、ぶっ飛びすぎですよ!!

 

 

「・・・・また・・・。」

 

「へ?」

 

「またワンパンで終わってしまった・・・・。くそったれぇええええええええええええええ!!」

 

「どこに悔しがってるんですか!!?」

 

 

はぁ・・・まったくこの人は・・・。

変な所は変わってませんね。

仕方がない人ですよ。全く。

 

 

「モブ男さん。」

 

「あ?」

 

「やっと・・・。」

 

「や、やっと見つけたぞモブ男」

 

 

すると、どこからかモテ男さんがこちらにやって来た。

よかった。生きていたみたいです。

 

 

「全力回避フラグちゃんの主人公はやはり君しか務まらない!頼む!戻ってきてくれないか!」

 

「モブ男さん。これからも主人公として死亡フラグを立ててください!」

 

 

私とモテ男さんは、モブ男さんに帰ってくるようにお願いした。

 

モブ男さんはというと、なぜか困った表情して頬を掻いた。

 

 

「いや・・・あの・・・・・・誰?」

 

「え・・・。」

 

 

この時、モブ男さんの口から

3年より前の記憶を忘れてしまったと聞くことになりました・・・・。

 

 

 

 

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