思い付き小説倉庫   作:yakyo

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「全力回避フラグちゃん!の世界に斉木楠雄が居る話 その3」


Ψ強のフラグが!?

 

モブ男「やぁ斉木にフラグちゃん・・・。」

 

 

僕は今、モブ男が入院している病院の入院室に居る。

 

どうやらこの男は癌になってしまってる様だ。

頬がこけ、声が柄ついている。

見るからに元気がない。

それで死亡フラグがやって来たようだ。

 

 

モブ男「お見舞いに来てくれたんだ。」

 

死亡フラグ「ごめんなさい。残念ながら・・・。お見舞いではありません・・・。」

 

モブ男「そっか・・・つまり、そういう事なんだね・・・。若いと進行が早いらしいからどうしようもなかったよ・・・。でも君らに看取ってもらえるなら、それでもいいかな・・・。」

 

 

いつもば馬鹿うるさいのに、調子が狂う。

 

 

死亡フラグ「モブ男さん・・・私が言うのは変ですがそんな悲しい事言わないでください。助かる方法はきっとある筈です!希望を持ってください!」

 

モブ男「無理だよ・・・フラグちゃん。確かに今日、俺は全身に転移した癌の摘出手術を受ける。だけどそれは、とても難しい手術らしいんだ・・・。」

 

 

確かに、モブ男の癌の摘出手術は難しい。医者が言うに、どんな名医でも成功率は1%しかないそうだ。

これだけ聞けば絶望的だろう。

 

 

 

 

だが、こういう状況下において希望はある。

 

彼女(・・)が来たからな。

 

 

??「命拾いしたな。立ったぞ?」

 

死亡フラグ「へ・・・?」

 

モブ男「き、君は・・・。」

 

 

そう、天使の羽根を生やした銀髪の女。

 

「生存フラグ」だ。

 

 

生存フラグ「ワシは生存フラグじゃ。貴様の隣に居る死亡フラグの真逆。物語の登場人物が通常なら命を落とすような場面でも、なんだかんだ生き残る時に立つのが『生存フラグ』じゃ。」

 

 

ドラマやアニメの「成功率が極端に低い手術」は逆に典型的な生存フラグという事だ。

 

 

   つまり、今のモブ男の状態が生存フラグを立たせた事で来たって訳だ。

 

生存フラグ「そういう事じゃ。」

 

モブ男「なるほど・・・フラグちゃん、知ってる?」

 

死亡フラグ「はい・・・よく知ってます。私達は所謂ライバルの関係なんです!!!!」

 

生存フラグ「おい死亡フラグ。偉そうな口を叩くな。」

 

死亡フラグ「え?」

 

生存フラグ「出来損ないの貴様などライバルには程遠い。」

 

死亡フラグ「むっ!」

 

生存フラグ「今日も実力の差を見せつけてやる。ワシはこの男の命を助けてやろう。」

 

死亡フラグ「負けませんよ!」

 

 

何だか面倒事になったな。

見舞い品も渡した事だし、僕は帰る事にしよう。

 

 

モブ男「待って!!俺を1人にしないでくれ!!」

 

   離せ。僕は帰ってみたいアニメがあるんだ。

 

モブ男「え?斉木ってアニメ見るの?・・・じゃなくて何とかしてよ!!何か嫌な予感がするんだよ!!」

 

死亡フラグ「斉木さん!どっちが勝つか見届けてください!」

 

生存フラグ「貴様は判定係じゃ。この場に大人しく残っておれ。」

 

 

やれやれ、結局巻き込まれるのか。

 

仕方がない、まぁ僕に被害が出なければ良いだけの話だ。

 

 

モブ男「あの~斉木?・・・それ俺用の見舞いのゼリーだよね?何で勝手に食ってるの?」

 

 

巻き込み料だ。現金じゃないだけありがたく思え。

ふむ、こんな事ならコーヒーゼリーを買えばよかったな。

 

 

死亡フラグ「生存フラグさん!いくら貴女が現れたとはいえモブ男さんはもう助かりません!だって成功率1%ですよ?日頃の行いが悪い人間のクズにはこういう時こそ天罰が下るものです!」

 

モブ男「いや君、さっきまで「希望持ってください」とか言ってなかった?」

 

 

来世に希望持ってくださいって意味だろ。

 

 

生存フラグ「確かにこやつは人間のクズじゃ。」

 

モブ男「ゴフッ!」

 

 

止め刺しに来たぞ。

 

 

生存フラグ「だがそれとこれとは別の話。今回モブ男の手術を担当する医療チームを見てみろ。」

 

 

そこには明らかに他の医者キャラが立っていた。

 

いやダメだろ。版権的に。

 

 

生存フラグ「一癖も二癖もある個性派揃いじゃ!こういう漫画みたいな医療チームは手術が困難であればあるほど結果的に成功する!!」

 

 

ふむ、それは一理ある。

 

だがフ〇ウストとチョ〇パーは来ちゃダメだろ。

本家に帰れ。

 

 

死亡フラグ「あの戦うお医者さんがいるから立ってますね。死亡フラグが。」

 

生存フラグ「ふん!」

 

 

フ〇ウストを殴り飛ばして退場させだ生存フラグ。

 

本家からクレーム来ても僕は知らないからな。

 

 

その後。

 

個性派揃いの医療チームによりモブ男の手術が行われ、癌の摘出は無事に成功した。

 

 

死亡フラグ「すごい!成功率1%の手術が成功してしまった・・・。」

 

生存フラグ「貴様とは格が違うんじゃ死亡フラグ。」

 

死亡フラグ「く・・・。」

 

 

特に問題なく勝負がついたな。

やれやれ、これでやっと帰れる。

 

 

モブ男「これで他に転移が見つからなかったら普通の生活に戻れるかもしれない。」

 

死亡フラグ「でも私だって負けてませんよ!まだモブ男さんの死亡フラグは完全に下がったわけではありません!」

 

 

確かに。手術成功してるなら死亡フラグは無くなって彼女は消えてるはず。

 

まだここに居るという事は、死亡フラグは他にあるという事になる。

 

 

死亡フラグ「モブ男さん。窓を開けて外を眺めてみません?せっかく手術が終わったんですし、少し気分転換しましょうよ。」

 

 

え、まだこの勝負続けるの?

 

 

モブ男「う、うん。」

 

 

お前は素直に頷くな。

少しは疑え。

 

 

死亡フラグ「モブ男さん何か感じませんか?」

 

モブ男「あぁ・・・感じるよ。何気ない・・・青い空が・・・すごく美しい・・・。それに風が爽やかだ・・・いつもは気にもしなかったけど、世界はこんなに輝いてるんだね・・・。」

 

 

どうやら、病室で今まで気に留めなかった日常の美しさに気付かせることが死亡フラグの様だ。

 

少々強引ではあるが、ドラマとかで希望が見えたとたんに絶望へと変わる事があるからな。

今のモブ男で言うなら、成功したはずの手術だったはずが予期せぬ事態が発生したりするとかな。

 

 

死亡フラグ「あの木を見てください!」

 

モブ男「ん?」

 

 

病室から見える枯れ葉一枚の木をモブ男に見せた死亡フラグ。

 

 

モブ男「あの最後の一枚が落ちたら・・・俺も・・・。」

 

生存フラグ「最後の一枚が何だって?」

 

モブ男「ぶべらっ!」

 

 

生存フラグがモブ男の顔面を蹴り上げ胸ぐらを掴んだ。

 

生存フラグとは・・・。

 

 

生存フラグ「目を覚ませモブ男。貴様は手術が成功して助かったんじゃ。アイツの悪あがきなど気にするな。生きろ。」

 

モブ男「ゲホッ・・・。」

 

 

その助かりそうな命がお前によって消えそうだがな。

 

まぁ今回は生存フラグの勝利でやっと幕は閉じたな。

 

 

死亡フラグ「うぅ・・・今回は負けですね。悔しい・・・。」

 

 

そのまま死亡フラグは消えていった。

 

これでもうモブ男の死亡フラグは無くなっただろう。

 

 

生存フラグ「当然の結果じゃ。」

 

モブ男「ありがとう生存フラグさん!」

 

生存フラグ「じゃあこれ。」

 

モブ男「ん?」

 

 

彼女がモブ男に渡したのは請求書。

値段は5000万円と書いてあった。

 

 

生存フラグ「貴様の命を救ったんじゃ。安いもんだろ?期日までに振り込んでおけ。」

 

 

悪魔かな?

 

 

生存フラグ「ひょっとして金が無いのか?」

 

モブ男「はい・・・。」

 

生存フラグ「それは仕方がない。ならヘンテコ頭の眼鏡にでもお願いしたらどうじゃ?」

 

 

誰がヘンテコ頭だ。

 

 

モブ男「そ、そうか!俺には親友の斉木が居たんだ!頼む斉木!俺に5000万を貸して・・・あれ?斉木?」

 

生存フラグ「どうやらいつの間にか帰っていった様じゃな。」

 

モブ男「そ、そんなー!!」

 

 

悪いなモブ男。

僕にたかった所で5000万の大金はない。

 

せいぜい肝臓を売られない様に気を付けるんだな。

 

 

 

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