《懐かしい夢を見ている、これは、
「誰か!生きてる人はいないか!」
痛い、身体中が痛い。でもどうやら、生き残れたらしい。
声を精いっぱいだそうとするけど
「たす…け、て」
くそ、喉が掠れて声が出ねえ、気づいてくれ、頼む
「よかった、生きてる人がいた」
「は…やく」
「あぁ、すまない、私の働いている病院で手当をする。だからもう少しだけ我慢してくれ」
目を覚ますと知らない天井だった。どこだよ、ここ
あー思い出した。あのおっさんに助けられてここに来たんだ、うん、そのはずだ。
丁度、そのおっさんが、部屋に入ってきた。
「起きたのかい?おはよう」
「おはようございます、ええっと、手当ありがとうございました。」
「あー、その事で、少し、聞いてほしい事があるんだ。」
何だ?金か?
「まずは謝罪をさせてくれ、すまなかった。端的に言おう。君はもう余り長く生きられない。今出来る限りのことはした、だけど、体についた傷が深すぎたんだ。」
あーマジか、あれ生き残れたのも奇跡みたいなんもんだしまぁしゃーねーか
「そこで、一つ提案があるんだ。それは、コールドスリープすることだ。今の状態のまま未来に送って治せる環境が整うまで、待つんだ。幸い、この病院にはその機械がある。」
「僕なんかが使っても良いんですか?」
「あぁ、もちろん。と言うか、この辺に怪我をした人がほとんど居なくてね、きっと、あれに襲われて殺されたしまったからだろうね。」
「どうだい?、未来に賭けて見ないかい?」
「分かりました、お願いします。」
どこだ、ここ?とりあえず誰かを呼ぼう
「ぁぁあ」
声が出せねぇ。あっ、そういえば、ここが病院ならナースコールあるはずだ。えーと、あった。
ドタバタなんか聞こえる、こっち向かってきてる感じだし看護師さんかな?
あ、ドア開いた
この後色々検査とかして、一度病室に戻ってきて、少ししてから医者が話しかけてきた。
えーっと、俺は30年間寝てて?しかも、今回の怪我の治療費と機械の維持費が必要で、両親が死んでるから返済義務は俺にあって、それが大体1億あると
えぇ嫌だぁ
「現在、君には、2つ選択肢がある。一つ目は、施設に入り、大人になってから借金を返していく道だ。二つ目はとある研究所で働き、今から借金を返していく道だ。」
「返済に掛かる年数は、月に20万で計算すると大体40年位だね。でも研究所で働くって今言ってくれたら、借金を半分にしてあげよう。当然、研究施設で働いた分の給料も出るから、普通に働よりはずっと早く返済できるよ。」
めっちゃ怪しけど40年以上自由がほぼ無くなるのも嫌だなあ
「研究施設で働くって何をするんですか?」
「簡単なお手伝いさ、大丈夫そんなに難しいことはさせないから。」
多分裏あるんだろうな、はぁ
「やります、でも、本当に借金半分にしてくれるんですよね?」
「あぁ、もちろん」
「君が今日来たばかりの紫苑君だね?」
「はい、そうです。これからよろしくお願いします」
見た目について何も言われなかったな、てことは8歳の俺を欲しがった激ヤバ研究所ってほぼ確定しちまったよ
「詳しい説明はまた明日する、今日はもう部屋に戻ってゆっくり休んでくれ」
意外と悪くないのかもって思ってた時期が僕にもありました。
こっから先は、同じことの繰り返しだし、辛い辛い辛いの三拍子だしで思い出したくない
「今日から君には、人工的に異能を発現される研究の実験体になってもらう。」
はっ?やっぱり悪魔の契約でした。てか、異能って何だよ個性かよ、この世界はヒ◾️アカだったのかよ、あーぁぁもう過去の自分を今すぐにでもぶん殴りたい
「具体的にはどんな実験をするんですか?」
「それを説明する前に、少し質問させてくれ、君は異能の発現方法を知ってるかい?」
「いいえ」
「分かった、まずはそこから説明させてくれ。異能は、禍根が体から放出している特殊な粒子を妊婦が取り込むことで、お腹の中にいる赤子に変化が起き、発現する。」
「というか、禍根って何ですかあと、異能って本当にあるんですか?」
「禍根とは、30年前に落ちてきたアレの総称だ。あと、異能は本当にある。」
「君は本当に、コールドスリープしていたんだな、今のやりとりで確信したよ。」
まじかぁ、30年寝たただけで世界がファンタジーになってやがる
「君も、何をされるのかを理解した所で早速実験に移ろう。」
「まずは、ここに座ってくれ。」
は?座った瞬間体がベルトで固定されて、動かなくなっだんだけど、怖すぎるって、てか早くねもちょっと心準備時間欲しいって
「君には、今から禍根の粒子を体に直接流す。これを流して生き残れれば、適性があるということだ。ワクワクして待っていたまえ」
ふざけんなってやっぱりそあいう感じかよ、クソ
「やめてくれ、嫌だ、やめてください、お願いだから、ねえ!」
嫌だ嫌だ嫌だ怖い怖い怖いまだ、死にたくねぇって
「アッッッあぁあぁああああっ」
針が突き刺さる瞬間、体の中が燃えるような熱さに変わった。骨が軋み、頭の奥で何かが弾けるような感覚——。
目を覚ます、病院の天井だ
あれ、えーと何でこんな所いるんだっけ
だんだん頭が回ってきて思い出した。アレと戦ってぶっ倒れてた俺をここまで運んで貰ったんだ。
なんか懐かしい夢見てたな。死にかけた上であんなの見せられるなんて
ついてねえ
とりあえず誰か呼ぼう
体の状態について聞くと回復系の異能と医術のお陰で全身完治済みだって
会社に連絡入れなきゃだけど今もう夜の11時だし、明日朝連絡入れればいっか。
出社して早々に声をかけられた
「紫苑ちょっといいか?」
「はい」
「ちょっとやってもらいたい事があってな。討禍士を養成してる高校が授業の一環で近くの廃都に入るんだがその時に生徒が死なないように警護をしてくれないか?」
「分かりました、けど僕なんかで大丈夫ですか?あんまり強く無いですけど」
「そんなに深い所までは行かないらしいから大丈夫だ」