ニチアサの世界に転生とは聞いていたが…!   作:よく酔うエンジン

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二日に一回投稿…無理でした…ごめんなさい…!

いや、本当は昨日投稿頑張ればいけたんですけど…コナン映画見に行ってて…コナン好きの姉に連行されてしまって…書く時間なくて…まあ、映画めちゃめちゃ面白かったっすハイ()
まあ、ネタバレになるので言えませんが…色々と最高でした!

そう言えば、ゴジュウジャーもガヴも面白くなってきましたね…!早くゴジュウウルフに変身させてデカリバー使わせてぇなぁ…え?君プリに対してコメントはないのかって…?えっと…そのー…今は、とりあえず過去作を追ってるので見てませんハイ(クソ野郎)

引きニートさん。笹乃木寸さん。さけさん。エース(流刑の人)さん。雪森さん。じゃものさん。誤字報告あるがとうございます!

いや…今回…というか、これまで無意識でめちゃめちゃ恥ずかしいミスしてました…なんだよ、”バッドエンド”を”バットエンド”って書くとか…感想でやんわり教えてくれてたのに誤字報告くるまで気づかないとか…バカか私。




プリキュアの正体を追え!

 

「ふーっ…まあ、色々吹っ切れたとはいえ…どうしたもんかなぁ」

 

 

 俺は、神様から貰った水色と黄色のアバタロウギアを見つめながら、てくてくと帰路についていた。

 

 

(さて…結局どうするかなぁ…()()()()

 

 

 俺のせいでヒトツ鬼云々でずっとさっきから悩んでいたけど、元を辿れば俺が迷っていたことは()()()()()()()()()()()()()()()()である。

 

 変に介入するとバタフライエフェクトで色々と未来が変わって面倒くさくなるとか、大切なイベントを邪魔してしまうとか思っていたのだが…んー……

 

 

(ぶっちゃけ…よくわかってないけど俺以外にもこの世界目線イレギュラーな存在がいるわけで…そいつのせいでこのまま何もしなかったら悪い未来になるんだよな……)

 

 

 となれば、俺は確実にこの世界の物語にしっかり介入するべきである。

 具体的には、プリキュア達と積極的に交流して、彼女達の仲間となり共に戦うことだ。

 何もしなければ、俺が守りたい縁を結んだ人たち…親父さん。れいか、なおと言った幼馴染。黄瀬さんや日野、星空さんと言ったクラスメート。鉄さんや大さんと言った近所の人達。他にもたくさん俺が出会ってきた人。その笑顔を守るため…何もしないなんてありえない。

 

 俺が介入することで、少しでもより良い未来になるように努めるべきだ。

 

 

(とはいえ…俺が介入しすぎると…逆に悪影響になる可能性もある…)

 

 

 しかし、俺の力も本来ならばこの世界に本来なかったはずの力…プリキュアと交わることで変な方向に未来が捻じ曲がり出してもおかしくない。

 神様も言っていたが、未来というのは些細なきっかけでころりと変わる。あまりにも派手に原作に介入し出すとより悪い未来が待っていてもおかしくない

 

 じゃあどうするか。

 

 わからない…が一つ確実なことがある。

 

 ヒトツ鬼を狩ればいいのだ。

 

 

(ヒトツ鬼は、本来ならばこの世界には存在しなかった存在……本来ならば存在しなかった俺が倒したところで何も問題はないはずだ)

 

 

 ウルフルンとかアカンベェは、おそらくこの世界でのプリキュアと戦う運命にある敵達なのだろう。そいつらを俺が倒してしまうのは思いっきり原作改変になるので、おそらく何かしらの影響が未来に及ぶだろう。

 

 だが、ヒトツ鬼は違う。本来ならこの世界の物語に関わるはずのなかった存在だ。

 

 つまり、ヒトツ鬼を倒そうが、おそらく本来のこの世界の物語に大幅な影響を及ぼすことはないはずだ。

 

 どのみち、ヒトツ鬼は放っておいたら人々を襲う。それに、取り憑かれて暴れさせられている人を助けるためにも、そしてその人に町に危害を加えさせない為にも、俺は戦うつもりだ。

 

 おそらく、原作に下手に刺激を与えずにみんなを守るには…それが一番手っ取り早い。

 

 

 というわけで一応、俺の中で今後の方針は決まった。

 

 俺がまず大事にするのは、人々を守ることだ。

 原因特定やら誰のせいでとかそんなのどうだっていいので、まずは街の人たちが襲われないようにヒトツ鬼から守る。そして、ヒトツ鬼を浄化する。

 これが第一である。

 

 

(んで、まー…んー…一旦保留かな…プリキュアに関しては)

 

 

 プリキュアに関してだが…深く介入すべきか否か、まだぶっちゃけ判断がつかないので一旦保留にする事にした。

 

 おそらく、ヒトツ鬼が現れる際に毎度生じるあのどんよりした空間にて今後とも邂逅する事にはなるだろうが…俺の目的はヒトツ鬼を退治すること。積極的に関わるようにして共闘できるようになるのもアリだと思うが…一人でも今のところ倒せるので未来に与える影響のリスクを考えると今過度に関わる必要はない。

 

 いやまあ、もうド派手に神輿に乗りながら邂逅してしまったけど…かといって、まだ一回しか会ってない。今後あまり接触しないようにすればいいだけだ。

 

 まあ、保留とはいえ、別に共闘したくないとは思ってない。彼女達の近くにいることで神様も言っていた通り俺が知らないヒーローにひつような何かを学べるかもしれないしな…それに、俺一人じゃどうしようもない敵もいつか現れてしまうだろう。その時は協力を頼まないと守れるものも守れなくなる。

 

 それに、単純にあのキュアハッピーって子、すごく可愛かったし、可愛い女の子の側で戦ってみたい…けど…いや…なんか…横で戦うと色々と照れてしまったりしそうな気がする…うーん…いや、どのみち不純だしこのこと考えるのはやめとこう。

 

 それは置いといて、俺は力をつけたつもりではあるが、自分で全て解決できるとは思っていない。

 ヒーロー達も、一人じゃ解決できない困難は仲間と共に乗り越えてきた。

 キツくなったら素直に頼らせてもらおう…まあ、虫のいい話かもしれないが。

 

 まあ、その時はその時でまた考えよう。

 

 

(ていうか…ヒトツ鬼を彼女達が退治できるかもわからないしな)

 

 

 あのアカンベェやウルフルンがおそらく原作での敵対勢力なのだろうが…あくまでもそれらと戦う力は持ってるけど、ヒトツ鬼は倒せません!みたいな感じの可能性もある。

 やはり、人々を守るためにヒトツ鬼を倒す。それが俺の一番優先すべきことだな。

 

 そもそも、俺はプリキュアがなんの目的で戦っているのかすら知らない。他に何人いるのか、どんな力で、どんな戦闘スタイルなのかすらも知らない。初めて会った時は爆上鬼の相手で精一杯だったし、キュアハッピーのことを注視できなかったからな。

 

 そう考えると、俺はあまりにも彼女のことを知らなさすぎる。

 

 

(うーん……いくら保留とはいえ…非常時に備えて、多少は向こうのことも知っておきたいし、こちらからコンタクトを取れるようにしておきたいな…)

 

 

 保留とはいったものの、ある程度彼女のことは知っておいた方がいいだろう。

 何ができるのか、俺が関わらなくてもちゃんと敵は己の力で倒せるのか、みんなをちゃんと守ってくれるヒーローなのか…色々と気になることはある。

 神様曰く色々情報統制してたらしいし、プリキュアに対する前提知識が本当に足りてない状態だ。

 

 今の所、一度しか会っていないしなんともいえないが、多分あのアカンベェが現れる場所じゃないとプリキュアには会えないだろう。そうなると、あの空間以外での非常時に咄嗟に協力を頼むのも難しいかもしれん。

 

 

(うーむ……できれば、変身前でもコンタクトを取れるようにしておきたい)

 

 

 いくらあまり関わらない方針とはいえ咄嗟に連絡を取れるようにしていた方が色々と便利だろう。電話番号交換…とまではいかなくても、向こうの変身前の顔くらいは知っておいて、何かあったら言いに行けるくらいにはしといてもいいかも…とはいえ……

 

 

(あの子……誰なんだろう……)

 

 

 変身前の顔…と考えてふと思ったが、あの子の中身は誰なんだろう。

 

 あんな見た目こそしていたが、ニチアサヒーローである以上ほぼ確実に変身前の姿があるはずだ。いくらプリキュアに疎い俺でもそれは流石に予想が付く。とはいえ……その肝心の変身前の人物が具体的に誰なのかは流石にわからない。

 

 

(んー……!!思い出せ俺…!!フォーゼやゴーバスを見てたあの時の記憶を…!CMとかで出てたんじゃないか…?んー……いや、だめだ…わからん…)

 

 

 きっと、どこかのタイミングで、俺がライダーや戦隊を見ていた時のCMとか、”このあとすぐ!”みたいなテロップが出る時に写っていた変身前の姿が写っていた可能性があるので、頑張って思い出そうとしてみるが…特に何も思い浮かばない。

 

 俺がフォーゼやゴーバスターズを見ていたのは、転生前なので精神年齢換算すると30年くらいは前のことになる…そんな遠い記憶かつ、当時は興味がなくて覚えようともしなかった少女の顔…思い出せるはずがなかった。

 

 

(くっ……なら、彼女の言動から予測……いや…だめだ、あの時のショックがデカすぎて…あそこら辺の記憶が曖昧だ…)

 

 

 彼女の言動から予測して変身前に心当たりがないか考えてみようと思ったが…爆上鬼との戦闘後、いくらか会話したけど、あの時の記憶がはっきり思い出せない。

 プリキュアの世界に転生した事実に気づいた時のショックがデカすぎて記憶が薄れてしまってるのだ。

 自分の力にめっちゃ驚いていた記憶はあるのだが…まともに会話した記憶が頭の中に正確に残ってない…

 

 

(んー……くそ……一旦諦めるか…?)

 

 

 別に、無理に正体を知る必要はないだろうし…俺の優先すべきことはあくまでヒトツ鬼を倒すこと…ここまで深く考える必要もない気がしてきた…

 

 

(いや!将来何が起こるかわかったもんじゃない!誰かの手を借りたくなるほどの非常事態が明日や今この後すぐ来たっておかしくない…!何はどうあっても、彼女達について多少でもいいから調べはつけておいた方がいいはず…!)

 

 

 とはいえ…どうするべきか……彼女達に直接聞こうにも…ヒトツ鬼とかアカンベェが出現しない限りおそらくこちらから会いに行けないし…そもそも現時点では彼女達と直接の干渉はさっきも言ったが避けた方がいい…

 

 

(思い出せー…!思い出せー…!なんでもいい!彼女達の特徴………!)

 

 

 俺は必死に頭を回転させる。何か…何か無いか…何でもいいから正体に繋がる何か…!

 

 

(前世の知識もそうだ……頼む…!俺の脳…!いくらプリキュア見てなかったとはいえ何かしらあるだろ!何かしら俺が知ってること…!)

 

 

 必死に知識を絞り出す。確かにプリキュアと前世の俺には縁がなかったが、同じニチアサ作品…なんも知らないなんてことはないはず…何か…何か無いのか……!?何か……何か……!!プリキュアの正体を探る手掛かりとなるもの……!!

 

 

 

キラーン!!!

 

 

 

「はっ…ひらめキーング!

 

 

 そうだ…思い出した…!確か…記憶が正しければ…!

 

 

「わかったかもしれない…!プリキュアの正体!!!」

 

 

 厳密にわかったわけではないが…正体の手がかりを思い出した…!この情報が正しければきっと…!

 思い立ったが吉、今すぐに会いに行かなくては。

 俺は、気がついたら駆け出していた。

 

***

 

 

「やー…急に押しかけてごめんね?」

 

 

 俺は、とある家の玄関前へと来ていた。

 レンガの壁が目立つ綺麗な一軒家である。

 この家は、前に引越しの時に手伝いで色々手伝って縁を結んだご家族が住んでいる。

 

 

「良かったよ…君に用があってさ…いなかったらどうしようかと…」

 

 

 そして、その玄関前で俺の目的の子が出迎えてくれていた。

 

 

「あ、これ良かったら食べて?さっき買ってきたんだ…」

 

 

 そう言って、俺は手に持っていた紙袋からとあるものを取り出す。

 これは肉だ。さっき駅前で買ってきた。他にも色々買ってきた。

 結構お高いやつで、急に押しかけている訳だし、何も持っていかないのは失礼だろう。慌ててさっき買ったのだ。

 お金に関しては心配しなくていい。これでも中学生にしてはバイトとかもあって金持ちだからな。他にも色々やってるし。

 

 

「いやー…相変わらず可愛いな…」

 

 

 本当に、この子はいつ見ても可愛らしい子だなと思う。

 初めて会った時には何か運命のようなものを感じた。

 

 

「前に会ったのは…ってさっきぶりだよね、」

 

 

 彼女とはもうさっき会っている。

 何日ぶりだね!的なトークをしようと思ったが、別に今日もう既にこの子とはあってただろうに…何下手な盛り上げ方しようとしてるんだ俺。

 

 

「おっと…すまん、今日急に押しかけたのには理由があるんだ」

 

 

 俺は、慌てて本題に入る。

 

 

「実は……聞きたいことがあってね」

 

 

 わざわざこの子も忙しいだろうに時間を割いてもらっているのだ…要件は手短に済ませなくては。

 

 

「君…”プリキュア”って知ってるかい…?」

 

 

 ……返事はない。じっとこちらの方を見てきている。

 何を言っているんだという顔なのか…それとも当てられたことに驚愕している顔なのか…うーん、駄目だわからん。

 

 

「……まあ、どのみちそういう反応になるよね…たとえプリキュアだったのだとしても、正体をバラすわけにはいかない的な掟があってもおかしくないしな…」

 

 

 うーん…とはいえ直感だが…この子ではない気がする。

 こんな可愛らしい平和な生活を送ってきたであろう子が、あんな危険な場所で戦っているなんて信じたくない。

 

 

「すまん、急にこんなことを聞いて、びっくりしただろう」

 

 

 俺は、慌てて頭を下げる。まあ、とにかく、他をあたってみるとするか……そう考えていた時だった。

 

 

「あら?用事は終わった?」

 

 

 家の庭の奥の方から、女性が出てくる。

 前に引越しの手伝いをした近所の人だ。

 

 

「あ、もう大丈夫です。すみません急に押しかけて…」

 

「大丈夫だよ!引越しの時にお世話になったし、うちの子もすっかり桃冴君のこと好きになっちゃったし…うちの子のツラ貸すくらいお安いご用だから」

 

「そう言ってもらえると助かります」

 

 

 本当、この街は優しい人が多くて助かる。急に押しかけた形だというのに…こうも歓迎してくれるだけでもありがたい。

 とはいえ…彼女は言い方が悪いがハズレのようだな…他の候補の家に行くしかないか…

 

 

「いやー…時間取らせて悪かったな…」

 

 

 俺は改めてその子に向けて謝罪の言葉を述べる。

 とりあえず、日が落ちるまでに手がかりだけでも見つけたいな…

 

 俺の前世の記憶が正しければ…候補を絞ることはできたものの、やはり聞かないといけない子達の数は多い。

 一軒一軒回って行かなくては……

 

 

「ねえねえ、桃冴君、急いでそうなところ悪いけど…ちょっとだけ質問いい?」

 

「ん?いいですよ?」

 

 

 もう出発しようとしていると、お母さんから待ったの声がかかる。

 

 

「そのね…さっきからずっと気になってたんだけど…」

 

「はい……?あ、もしかして、食べ物渡さない方が良かったですか…?」

 

「いや、それはいいんだけどね?確かにいつもは止めて欲しいけど…桃冴君のことだしそこは心配してないけど…ね…?そのー…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでさっきからうちの犬と喋ってるの?」

 

『………クゥン?』

 

 

 あっはっはっは…相変わらず可愛いなあこのワンちゃん。

 飼い主さんであるお母さんの質問と一緒に可愛らしく首傾げたよこの子。

 

 引越しの手伝いをした時にすっごい可愛らしいスマイルをこちらに向けて、遊んでって戯れてきた時は…もう何かの運命を感じたよ。

 まあそれは置いておいて…

 

 

「今朝の新聞配達の時に加えて今も来てくれたのは十分ありがたいんだけど…どうしたの?ついに動物とも縁を結ぶようになったの?」

 

「いやそういうことじゃないです!この子に聞きたいことがあって…それでお伺いしただけですよ!」

 

「お…お伺い…?普通、それ犬じゃなくて私にすることじゃないの……?うちの犬、感情豊かな方なのかもしれないけど、犬だから人語は喋らないよ…?何も聞けなくない…?」

 

 

 そうなんだよなぁ…人の言葉が犬も喋れたらいいんだけど…まあ、普通の犬は喋らんからねぇ…

 しかし、だからこそだ。

 だからこそ、その事実がプリキュアの正体を突き止める鍵になる。

 

 

(俺のなけなしのプリキュア知識が正しければ…プリキュアは確か()()()()()()()()が変身していたはずだ…!)

 

 

 ずっと記憶を辿ってようやく思い出したこと…前世にて確か俺がつい前に爆上鬼を倒して手に入れた力の元ネタヒーローである、”爆上戦隊ブンブンジャー”についてネットで調べていた時…何かの記事かコメントで、『人語を喋る犬がプリキュアに変身する』という情報を見た記憶があるのだ。

 

 プリキュアのセオリーや常識すら知らん俺にとっては数少ない貴重なおそらく正しいであろう前世のプリキュア知識……これを参照した結果、俺はここら近辺の飼い犬や野良犬の元を周ることに決めたのだ。

 で、そんなわけで俺は今、今朝もバイト中通りかかって撫でたことのある子の黒柴のワンちゃんの元に来たというわけだ。

 

 無論、ここが終われば他の俺が知っている限りでの犬を飼っている人たちの元にお邪魔させてもらうつもりだ。

 

 

(これで俺の言葉に明確に反応して返すようなことがあれば…その子はプリキュア確定ということになる…!)

 

「とにかく、他のワンちゃん達にも聞いて回らないとなので!じゃ!」

 

「あっ…相変わらず変わった子だなあ…いい子なのはわかってるけど…」

 

『ワン!』

 

 

 プリキュア変身する犬は人語を喋るらしい。即ち、俺の問いかけに明確に何か人間らしい反応を示せば…人語を理解できていると言うこと!それ即ちその子はプリキュア確定ということだ…!俺はこの問いかけを町中の犬にやるつもりだ…!

 

 

「よっ!縁があるな!」

「……?」

「なあ初対面で悪いが質問させてくれ…君プリキュア?」

『ガルルル…』

「おっと!食事中だったか!失礼!」

 

「ねえ、君プリキュアって知ってる?」

『………』

「成程…その様子プリキュアと縁は無さそうだな…お、どうした腹見せて…撫でて欲しいのか?ほーらわしゃわしゃ!!」

 

「プリキュアって知ってたりするかい?」

『キャン!キャン!』

「おいおい…わかったわかった、遊んでやるけどちょっとだけだそ?ほら、いくぞー?そら!ボール取ってこい!………よーしいい子だ!」

 

 

「あれー?ママーえんむすび君が犬と喋ってるー」

「あら…ついに動物とも縁を結ぶようになっちゃったのかしら…」

 

「あいつの縁結びっぷりもあそこまで広がったか…相変わらず変わってるなぁ」

「まあまあいいじゃないですか…犬と触れ合ってるだけですし、悪いことじゃ無いでしょう?」

「誰も悪いなんか一言も言ってねえよ!ていうか、あいつのこと悪く言う奴この近辺じゃまずいねぇだろ。確かにうるさいけど悪い奴じゃ無いし、むしろ底抜けのお人好しだしよ」

「それもそうっすね…俺らも前家具運搬手伝ってもらいましたし…ああいう子は変に拗れずまっすぐ育って欲しいもんすけどねぇ…」

 

 

 なんかさっきから色々言われてるけど気にならない。側から見たら手当たり次第に犬と触れ合いまくってる可愛いもの好きの変人に見えるのかもしれないが、俺は元々タロウ補正のせいで変人だ。今更である。

 

 

「ふんふんふーん♪あれ…?桃冴、何してるの…?」

 

「お、なおじゃん。買い物帰り?」

 

「え?ま、まあそうだけど…どうしたの?そんな大量にペットショップの紙袋引っ提げて毛まみれになって…犬とか飼ってたっけ?」

 

「飼ってないけど諸事情あって町中の犬に会いにいってるのさ…ちなみに、これは犬達用のお土産で色々買ったのさ!日が暮れる前になるべく回りたいから行くわ!じゃ!」

 

「あ、ちょ!桃冴!?……行っちゃった…小5の時から性格変わったとは思ってたけど…ついに犬にまで…」

 

 

 とにかく、日が暮れるまでひとっぱしり行くとしましょうか!さあさあ!プリキュアは一体どこのどいつだぁぁぁ!!!!

 

 

***

 

 

「駄目だぁ…収穫なし…か…」

 

 

 そして、なんやかんやあって俺はトボトボと河川敷を歩いていた。もう日が暮れる頃合い…特にプリキュアの手がかりは得られずに終わってしまった。

 

 

「俺にレッドワンやガオレッドみたいに動物と話せる能力があれば何かわかったのかな…自分では無いけど、どの犬がプリキュアかわかる的な感じでワンちゃん達知ってる可能性もあるだろうし…」

 

 

 はあ…とはいえ、まだ街の半分も回りきれてない。とにかく明日も放課後やバイトの時に回ろう。

 今日はもう日も暮れるし他人の家にお邪魔できる時間帯じゃないからな…と、ぼーっと河を眺めながら歩いていた時だった。

 

 

パァン!パァン!

 

 

 なんか、ゴムが跳ねる音が河川敷の下の方から聞こえる…何だ?

 

 

「ふぅ…ふぅ……星空さん!もっぺん頼むわ!」

 

「任せて!はいっ!」

 

「よっしゃ…!とりゃぁぁあああ!!」

 

パァァン!

 

 

「あれは……日野に星空さん…?」

 

 

 ふと見下ろしてみれば、高架下にて体操着姿の日野あかねと、制服姿の星空みゆきがいたのだった。

 星空さんがボールを持って、日野にパスして打ち出してる……この音…あの色…バレーボールかな。

 

 日野は確かバレーボール部だったはず。次期エース候補として期待されているらしい…のだが、確かもう一人強い子がいて、その子と直接争ってる訳じゃないけどエースの座を争ってるとか何とか…噂程度だからよくわからないけど。

 

 大方その子に負けない為とか、今度の試合で勝つためとかそういう感じで自主練をしていたのだろう。んで、日野の練習に星空さんが付き合ってるって感じか。

 

 

「……ここで見かけたってことは縁があるってことだな…よし」

 

 

 折角だし、俺もその練習を手伝ってあげよう。今日はもうこれ以上プリキュア探しもできないし、ずっと走り回ってたのでなんか別の運動がしたくなってきた。

 俺はそう思って、河川敷を駆け降りて、彼女達の元へと行く。

 

 

「よっ!縁があるな!お前ら何やってんだ?」

 

「えっ……?あーっ!赤峰君!」

 

「はぁ…はぁ…っえ!?赤峰!?どうしてここにおるん!?」

 

 

 練習を中断してこちらの方を二人とも見てきた。

 日野のやつ、結構汗かいてるな…相当熱心にやってたんだな。

 

 

「いや、たまたまそこを通りかかったら二人を見つけたからな…気になって少々な。で、バレーの練習か?」

 

「うん!そうだよ!誰にも言っちゃいけない日野さんと私だけの秘密の特訓!日野さんのお手伝いしてるの!」

 

「って!それ言っちゃったら秘密じゃないやろ星空さん!」

 

「あっ……えへへ……///」

 

 

 ほう…日野も努力家なんだな……コンクリの壁の跡を見る限り…相当な数打ち込んでるな。

 

 

「なるほど…あ、そうだ。良かったらこれ飲みな。未開封だから安心しろ」

 

 

 そう言って、俺は持っていた袋の中から水を取り出した。犬達へのプレゼント用にかった普通の水であり、まだ冷えてるので運動後ならとびきりうまいはずだ。

 

 

「ええんか?じゃあお言葉に甘えて……くーっ!!体に沁みるわぁ!あんがとな赤峰!」

 

「ありがとう!ゴクゴクゴク……美味しい!ウルトラハッピーかも!!」

 

「元々犬用に買ってた天然水だったが…今日はもう不要になったからな。本当ならスポドリの一つでも持ち合わせてば良かったんだが…犬は飲めないだろうし…」

 

「犬…?あれ、赤峰犬飼っとったっけ?」

 

「いや、飼ってないが色々あって町中の犬に会いに行ってたんだ」

 

「何やそれ!?何があってそんなことになったんや!?はっ…まさか…ついに犬とも縁結ぶようになったん…?」

 

「いや、そういう訳じゃない。まあ色々あったんだ気にするな」

 

 

 まあ、プリキュアかどうか犬に聞き回ってた…っていうのも何だそれってなるだけだろうし。一旦はぐらかしておこう。

 

 

「ほへぇー…にしても、私、赤峰君が元に戻って良かったかも!」

 

「ん?どうした?急に…」

 

 

 日野と会話していると、急に星空さんがよくわからないことを言い出した。

 

 

「ほら!学校にいた時に全然ハッピーじゃない顔して落ち込んでたからずっと心配してたんだけど…今はいつもの赤峰君の顔に戻ったから!」

 

「あーなるほどな…心配かけて悪かったな」

 

「ううん!大丈夫だよ!それで…何があったの?」

 

「あーいや、色々悩んでただけだ。それが吹っ切れただけだ」

 

「ほえー…縁結び君でも悩む事ってあるんやな」

 

「おい日野、どう言う意味だそれは」

 

 

 あの時はヒトツ鬼が俺のせいで現れたんじゃ…とか色々悩んでたけど、今は吹っ切れた。星空さんにも感謝しないとな…心配してくれたし…笑顔の事とか忘れかけてたの彼女の言葉で思い出せたし。

 

 

「さて、まあそれはそうとて…日野、良かったら練習手伝わせてくれないか?ここで会ったのも何かの縁だしな」

 

 

 ここで本題に入る。どのみち日野が困っているかはわからないが…こう言う手伝いもタロウならきっとやるだろう。1話の時点で司法試験受けようとしていたけど諦めてた人のやる気を出させたりしてたし。

 

 

「うぇっ…?あはは…星空さんに加えて赤峰も…?一人きりでゆかに勝つつもりやったんやけどなぁ…まあええか!じゃあお言葉に甘えてよろしゅう頼むわ!…って、練習付き合う言うても、赤峰ってバレーの経験あるん?」

 

「体育で少しだけだけだがある……星空さんちょっと借りるぞ」

 

「へ?わわっ!?」

 

 

 俺は、星空さんからボールを拝借して、空高くボールをあげてそれを追いかけるように飛び上がる…そして…

 

 

パシィィィン!!!

 

 

 快音を鳴らして、凄まじいスピードで壁にボールがぶつかった。

 ふふ、久々にスパイクを打ち込んだが綺麗に決まったな。

 俺は昔っから体を鍛えてきたので、スポーツ全般割と得意だったりするのだ。

 

 

「ま、こういう感じだから、ある程度のことは教えられるぞ?」

 

「わぁ…!すっごーい!!赤峰君自己紹介の時も言われてたけど…運動神経抜群…!バレーもできたんだぁ…!!」

 

「おー流石スポーツ万能の赤峰やなぁ…とはいえ、ウチのスパイクに比べたら確かに勢いはあるけどまだまだ鋭さが足りてへんで?うちも舐められたもんやなぁ…ウチに教えるって豪語するにはちょいと物足りない気もする…でっ!!」

 

 

バシィン!

 

 

 おおいい音…しかも女子にしては結構いいパワー…日野が俺に触発されてかスパイクを披露してくれた。

 確かに、これほどのスパイクが打てるのに俺が教えるってのは傲慢だったな…これでもエース取れないってかなり魔境なんだなウチの中学の女子バレー部は…

 てか、よくよく考えれば日野は本職バレー部。こっちはバレー経験体育で少々ってだけ。教えるなんて身の程知らずだな、うん。

 

 

「こいつはすごい…確かにこれじゃ俺が教えるなんて烏滸がましいことだったな…だがまあ…俺のスパイクでも打ち返す練習くらいには使えるだろ?」

 

 

 男女間のパワー差は少し怖いが…差があると言ってもまだ中学生。いくら俺が鍛えてると言っても、気をつければやばい怪我には繋がらないだろう…多分。

 

 

「それはそうやな!赤峰クラスの速い球受けられればゆかの球も止めれるだろうし…よっしゃ!いっちょやったるで!!星空さん!今度は赤峰にパスお願いしてもらってもええか?」

 

「うん!行くよー!!」

 

「よし!思いっきり行くから腕怪我すんなよ!」

 

「当然!ばっちこいやで!!」

 

 

 そんなこんなで、プリキュア探しは一旦置いておいて彼女達の練習に付き合うことにした。こんな寄り道してないでさっさとプリキュア探しをするべきなのかもしれないが、こうやっておせっかいをかけるのが俺である。

 それに、リフレッシュだとかおせっかいだとか何とか言ったが…まあ、こうやって何かの目標に向けて練習するのもアオハルぽくて楽しいからな!第二の人生、前世じゃあまりできなかったアオハルっぽいことをするのも目標の一つだし!

 そう思って、完全に日が沈むまで俺も日野さんの特訓に付き合うのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「太陽が沈み…やがて真っ暗闇の()()()()()()が世界を覆う……ウルッフ……」

 

 

 だが、俺は気が付いてなかった。最悪の結末の魔の手がこの街にまた迫っていることを…





主人公、ギャグパートになるとIQが下がる模様。

この街の人たちの妖怪縁結びへの馴染み具合がすごい()
流石桃冴がこの世界の住民は優しいというだけある()

Q.なんでドンモモタロウとスマプリ掛け合わせたの?

A.(その16)カオスなギャグになってもドンブラ補正とスマプリ補正ででまとまりそうだと思ったから。

感想、お待ちしております!

スマイルプリキュア 17話…ご存知かと思いますが、おもいっっっきり実在の人物が出てくるんですけど…ハーメルンって実在の人物は利用規約的に出せないんですよね…どうしましょう…やるべきかやらないべきか…

  • 少しだけその人達の名前変えてやろう!
  • リスクあるならやめときな
  • 筆者の判断に任せるわ
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