ニチアサの世界に転生とは聞いていたが…! 作:よく酔うエンジン
今日のお話なんですが…構成的にキャラ紹介みたいな感じになるのでつまらないかもです…
じゃものさん。エース(流刑に流刑を重ねた社畜)さん。雪森さん。誤字報告ありがとうございます!
交わり始める縁
キーンコーンカーンコーン…
「ふー…やっと昼休みか…」
「とうごー!ご飯一緒に食べよ!」
4限も終わり、昼休みの時間となった。
俺は、机の横にあるひっかけから弁当バッグを取り出して、机の上にドスっと置く。
「そう言えばさ〜…とうご昨日、またドブさらいしてたんだって?僕の聞く限り2日連続だよね?相変わらずお人好しだねぇ…」
「相変わらず情報通だなお前は…まあな、とは言え昨日のは物を落として必死に探してただけだ」
しのぶと談笑しながら机をくっつけ合う。
この犬上忍という男、新聞部だからってのを考慮しても…何かと飛耳長目な奴である。俺がドブさらいしていた事を知っているとは…こいつの情報網はどうなってるんだろうか。
そういえば、昨日ギアを発見した後にバレーコートに行ってみたものの、やはり誰もいなかった。プリキュアには結局会えず終いだった。
(はあ…どこの犬なんだろうな…)
「どうしたの?また悩んだ顔して…前よりかはマシだけど、また悩み事?」
「いや…ん?待てよ…犬上…犬…もしや!しのぶ!お前"プリ…"いや、ごめんなんでもない」
「……………?」
何考えてんだ俺、疲れてんな。
しのぶの苗字に"犬"があるからってコイツがプリキュアな訳ないだろう。
第一コイツは男だ。プリキュアなはずがない。*1
(てか…今思ったけど…プリキュアって女の子が変身してなかったっけ…?てことは…犬が変身するプリキュアってもしかしてキュアハッピーじゃなくて別の奴って可能性あるか…?)
仮面ライダーだって、怪人が変身したり武器が変身したり神が変身したり色々とバリエーションがある。もしかして、犬が変身するというのもそのバリエーションの一つだったりするんじゃ…
……バカじゃないかな俺。前世のプリキュア知識を思い出せて舞い上がってたが…よくよく考えれば女の子が変身するもんだろう多分プリキュアは。犬が変身するのはそう言ったプリキュアのバリエーションの一つに違いない。いやでも…
(そうなると…マジで誰だ?くっそー…昨日会えてれば何かわかったかもしれねぇのに…誰なんだろうマジで…)
「なぁなぁ"みゆき"ー!この後ウチら屋上でご飯食べへん?」
「うん!いいよ!あ…でも、お手洗い行きたいから…"あかね"ちゃんは先に行ってて!」
「ほな、じゃあ屋上で!」
教室の左側の方から、元気のいい二人の声が聞こえてくる。
この声…日野と星空さんか。
「おー…あの二人、ずいぶん仲良くなったねぇ…もう名前呼びかぁ」
「だな…まあ、お互い転校生同士だし色々あったんだろう」
だし巻き玉子を摘みながら俺は一昨日のことを考える。お互いこの学校に途中から転校してきたからっていうのもあるだろうが…俺も付き合った秘密の特訓を経て仲良くなったんだろうな、うん。
「うーん…なんか…にしてはすぐ名前呼びかぁ…なんか大きなイベントでもあったのかなぁ」
「…お、というと?」
「いやー流石にそれはわかんないよ〜」
「まあ、だろうな…とはいえ仲良くなって何よりだ。入学当日にあんな事になって、一時は星空さんしっかり友達が作れるか不安だったしな」
「お、心配してたんだ〜…やっぱりぃ、こういう意味で気になっちゃってるの?星空さんのこ、と♪」
手でハートマークを作りながらこちらにニヤニヤした表情を向けてくる。
「んな訳あるか。単純に自己紹介のあの騒動を巻き起こした原因が半分は俺にあるから気になってただけだ」
「そう言って〜…本当は好きなんでしょう?あんな興奮しちゃってさぁ」
「黙れ。そもそもその騒動の半分の原因はお前だろしのぶ」
「ウッ…それはあそこまでなるとは思ってなかったというか…本当にやりすぎたというか…あの後星空さんには謝ったから…ね?」
「ハァ…」
勿論星空さんを周りの目など気にせず自転車の後ろに乗っけた俺も悪いが、俺に星空さんとはどういう関係だと大声で問いかけたコイツもコイツで間違いなく星空さんが一歩間違えれば赤っ恥をかくことになっていたであろう原因のうちの一人だ。
まあ、ある意味あの騒動があったおかげで、星空さんが結構キャラ立ってクラスにもう既に結構馴染めたっぽいし結果オーライという奴なのかもしれないが。
そんなこんなで話していると、俺の背後から低い声が聞こえた。
「桃冴、忍、もしよかったら一緒に食っていいか?」
「お、"奏凪"か。勿論いいぞ」
「助かる」
そう言って、近くの椅子を持って俺らの机の前に座った。
彼の名前は"
表情筋が硬いが義理人情に厚い優しい男である。
「なんか久しぶりだな、3人で食うのは」
「確かに…最近ナギって確かゆあちゃんとご飯食べてたもんね〜」
「一緒に食べたいってよくせがまれててな…今日はゆあは委員会があって居ないから久々にと思ってな」
そう言って、ドスっと俺らの弁当箱よりも一回り大きそうなお弁当包みに覆われた箱が机の上に置かれた。
そして、奏凪がその包みを解くと、蕎麦粉のいい香りが立ち、コシのある打ち込まれた蕎麦が姿を現した。
「あいっかわらずシブいねぇ…うーん…いい香り…二八蕎麦?」
「いや、十割だ。オレが今朝打った」
「いつ見ても美味そうだ…そういえば最近奏凪の家に行けてねぇな…また行きたい所だ…」
「いつでも来い。一割引で打ちたてを食わせてやるぞ」
奏凪の家は蕎麦屋である。しかも、超美味い店だ。
どれくらい美味いかというと、俺が死んだ事があるレベルだ(?)
俺は、桃井タロウの性質を受け継いだせいなのかわからないが、秒で復活するとはいえ超絶美味い飯を食べると文字通り脈が止まって死ぬ変な性質を持ち合わせている。
自分で言うのもなんだが、俺が死んだ事ある店はどの店も優れた店という証拠だ。『お好み焼き屋"あかね"』もその内に入る。
俺は、前世から食には割とうるさい性格だった。なので、俺を唸らせるのは結構すごい事だったりする。
「美味そうといえば、お前の弁当もそうだな。お前の親父さんもオレの知る限りじゃ卵料理で右に出るものはいないはずだ」
「確かに〜!だし巻き玉子とかフワッフワで美味しそう!前雑誌にも紹介されてたもんね!とうごのお父さんの喫茶店!」
「まあ、本人はコーヒーで有名になりたいらしいがな…」
「え…あのコーヒーで…?」
「ああ。雑誌にコーヒーについてしっかり載せてくれって頼んでたけど、コーヒーのコの字も載ってなかったぞ」
「ぷっ…くすっ…待って、笑うと失礼なのに笑っちゃいそう…!」
「…正直、良い豆だったのにあれほど不味く入れられるとは驚いたなあの時…豆が泣いていた」
「あ、しのぶ。もし笑ったら親父さんのコーヒー家に10杯ほどデリバリーしてやるよ」
「ひっ…すごい。それ聞いて想像するだけで笑う気が消え失せたよ…」
散々な言われようだな…まあ、しょうがない。
二人とも、うちの喫茶店に遊びに来た時に親父さんのコーヒーを飲んだことある。
美味いから是非飲んでくれ!って渡されて飲まされた時のあの顔…しのぶに関しては本気で吐きそうになってて笑いかけた記憶がある。
出された物を吐いてたまるかと当時は耐えてたけど…まあ、それくらい不味いのだ。うちの親父さんのコーヒーは。
「そういえばさ、今日の
「おそらくだが…クラス対抗の美化習慣のポスターコンテストの代表決めだろうな」
「あー…そういえばずーっと引き伸ばしだったもんねぇ…とうご描いたら?確かスケッチとか上手くなかった?」
「いや…俺は…」
確かに、俺はタロウの才覚のお陰でスケッチなどが上手かったりする…が、実を言うと…
「でもさぁ…他にやりたい人いるぅ?確か美術部の部長さんとか出るらしいし、ぶっちゃけ負け戦感すごいから誰もやりたくないでしょー…そもそも他に絵が描ける子居たっけ?」
「いや…まあ…うーん、そう言われると…」
「まあ、
奏凪がそう付け加えた。
「と言うと…?」
「黄瀬さんだ」
「黄瀬さんって…席一番前の…?あ、そういえばスケッチブックよく持ってた!絵描いてた…ような気がする」
ポンっとしのぶが手を叩いて納得したような表情を見せる。
え…?黄瀬さんってそんなに絵が上手いのか…?いや、特撮好き仲間として良く話す仲ではあるけど…絵に関して話したことなど無いのだが…
「彼女とは俺の好きなロボットアニメが一緒で何度か話した事がある。その時、彼女がよく持ってるスケッチブックがチラッと見えてしまったんだが…とても上手かった」
「ほえー…じゃあ、なんで立候補しないんだろう…そんな上手いなら適任なんじゃ…」
「まあ、恥ずかしいとか忙しいとか色々あるんだろう。あんま気にしてやるな」
「だろうな。最悪オレたちの桃冴がやってくれるだろう」
「それもそーだねー…」
「おい。まあ、誰も他やりたい奴いなきゃやるよ…」
そんなこんなで話している内に、俺らの昼休みはあっという間に過ぎていった。
***
「みゆきのお母さんの卵焼き最高やな!」
「お母さんに言っておく!あ、さてと…」
屋上にて、仲良く日野あかねと談笑していた星空みゆきは、徐にスマイルパクトを取り出した。
「この”バラデコル”をスマイルパクトにセットすると…」
ピカーン!
『Let's GO!”バ・ラ”!』
すると、スマイルパクトから光が溢れ一直線に空へと伸び、その光がある場所で集まり出して可愛らしい小さなバラが現れたのだ。
「ス〜〜ッ!いい匂いクル!」
「スンスン…癒されるって感じ…!」
「キュアデコルってそんなこともできるんや…!」
キュアデコルは、スマイルパクトにセットするとこうしてデコルに対応した物を出したり効果を生み出すことができるのだ。
「キュアデコルは、メルヘンランドを救う宝物クル!」
「あかね君!キュアデコルを手に入れるのがプリキュアの使命なのだよ!」
「たった1日先輩なだけで、偉そうやな」
「えへへ…」
こう見えて、まだみゆきがプリキュアとして覚醒してから日はさほど経っていなかった。
「それよりも!プリキュアは全部で合わせて5人いるんだって!一緒に探そう!」
「クルクル!!」
「よっしゃ!うちに任せとき!…ん?」
「ん?どうしたの…?って…あれ…」
プリキュア探しを頑張ろう!と思い立った矢先、あかねが自身の背後を見たので、みゆきもそれに釣られて振り返る。
あかねの視線の方へと振り返ると、そこには一人の黄色い髪の少女がいた。
名前は”黄瀬やよい”。実を言うと、転校初日にとうご、あかねの次にみゆきの緊張をほぐすべく話しかけてくれた少女だ。まあ、話しかけてしまったせいで日野から泣き虫という自己紹介を受けてしまったのだが。
それはそうとて、うつ伏せになって、何かに熱中しているようである。
「おー…?」
「んー…?」
気になるので忍足でこっそり近づいてその少女が夢中になっているものを背後からのぞいてみる。
そこには、サングラスをつけたヒーローと一人の少女が描かれたイラストがあった。
「わー…!すごーい!黄瀬さん!」
「わああぁぁっ!!み、見ちゃだめぇ!!!」
みゆきが思わずその絵のうまさに声を上げると、やよいは慌てて自分の体でイラストを描いていたスケッチブックを覆い隠した。
「めっちゃ上手いやん…!」
「うんうん!!」
「え…?ほ…本当に?」
やよいが驚いた表情でそう問いかけてくる。が、二人はこういったことで嘘やお世辞を言うような女の子ではなかった。
「お世辞ちゃう」
「それ…自分で考えたの…?」
「うん…私…こういう絵を描くのが好きなの…でも…子供っぽいよね…」
そう言ってやよいは恥ずかしそうな表情を見せた。現に、彼女が今描いているのは子供向けのヒーロー番組にありそうな構図であった。しかし、二人の反応はやよいの想像とは違ったものだった。
「ううん!そんなことないよ!私だって絵本が大好きだし!」
「やよいにこんな特技があったなんて知らんかったわ〜…」
「クラスのみんなにも見せればいいのに!」
「うん!」
「は、恥ずかしいよ…!どうせ揶揄われるもん…!赤峰君や笊畑君にも言ったことないのに…!二人とも!みんなにわ言わないでよね!」
「あちょっ…」
「あっ…」
逃げるかのようにあっという間にやよいは屋上からそう言って去ってしまった。
「行っちゃった…」
「…やな…あんな恥ずかしがらんくてもごっつ上手いんやし気にせんくてええと思うんやけどなぁ…」
「うーん…でも…あの絵…」
「ん?何かあったん?みゆき」
みゆきは、何かやよいの絵に引っ掛かるものがあったようだ。
(あの絵…女の子の後ろにいたヒーロー…どこかで見たことあるような…)
やよいの絵の構図は、可愛らしい衣装を着た女の子の後ろに一人ヒーローがカッコイイポーズで立っているというものだったが…そのヒーローにみゆきは見覚えがあった。
丁髷のようなパーツに羽織を着て、サングラスをつけたような、一見すると個性が噛み合わず暴走しそうな要素なのに、割と上手くまとまったデザイン…
「あーっ…!わかった!!桃太郎さんだ!」
「えっ…?どないしたん?急に…」
「黄瀬さんの絵に描いてあったヒーロー!きっとあれ桃太郎さんだよ!」
「も、桃太郎さん…?え?あの絵本のか…?」
「あ、えっと…そうだ、まだ話してなかったよね…」
彼女は、初めて変身した時に邂逅した。あのサングラスをつけた桃太郎の戦士について日野に説明した。
「ほへ〜…うちら以外にも戦う戦士っておったんやなぁ…その人はプリキュアじゃないんやろ?」
「きっと違うクル!似た浄化の力を持ってたけど、違う戦士クル!」
キャンディからも否定の言葉が入った。最初はドンモモタロウもプリキュアだと勘違いしていたが、キュアサニーを新しく見たことで、プリキュアがなんとなくどんなものでどんな法則性があるか知ったのだろう。ドンモモタロウはハッピーやサニーと比べれば側から見ても色々と違いすぎる。
「そう…!私、またいつか会えたら、いろいろなことを聞いて…できたらプリキュアのお手伝いをして欲しいなって思ってて…」
「ほ〜ん…桃太郎さんについてはわかったんやけど…その桃太郎さんとやよいになんの関係があるん?」
「あ、実はね…黄瀬さんの描いていた絵にいたヒーローさんが…その桃太郎さんと似ててね…」
「ほえ〜…不思議な縁を感じるなぁそれ…ってあかん!赤峰みたいなこと言ってもうた!ウチも縁結びウイルスに感染しかけてる!」
そんなこんな会話しながら、二人また仲良く昼休みを過ごすのだった…
(にしても…桃太郎さん…一体誰なんだろう…)
その今あかね口に出した赤峰桃冴がお求めの桃太郎であることを、二人は知らなかった。
***
ここは、どこかに存在するバッドエンド王国のお城…どんよりした雰囲気が漂う、薄暗く悍ましい場所だった。
「プリキュアめ…手間のかかる奴らだ…」
そう悪態を吐きながら城の中を歩くのはウルフルンだ。ここらで2回もプリキュアにアカンベェを討伐されて、キュアデコルを浄化されてしまっている。苛立って当然と言えば当然なのかもしれない。
カン…!カン…!
「あん…?」
廊下を歩いていると、金属音を打ち鳴らす音が聞こえてきた。
「やかましいぞ!アカオーニ!!」
「俺様の金棒…完成オニ…!」
ウルフルンが音の鳴る場所へと行くと、そこには金棒を鍛えていた真っ赤な巨体を持つ”アカオーニ”という赤鬼がいた。
この鬼の名前は"アカオーニ"。ウルフルンと同じバッドエンド王国に仕える幹部の一人であった。
どうやら、自分の出撃に備えて武器を鍛えていたようだ。
「お前が役立たずだから…俺が手本を見せてやるオニ…!」
そう言って、ドスドスと足音を鳴らしながらアカオーニと呼ばれた鬼は出ていってしまった。
「ウルゥ…!チッ」
「ん…?どうしたの?ウルフルン。そんな顰めっ面して」
明らかに不機嫌そうな表情をしている狼に、一人この空間には似つかわしくない
「アン?お前か…なんでもねぇ。さっさと失せろ」
「わわっ…そんな風に言わなくても…あ、そんなことよりクッキー焼いたんだけど食べない?結構力作なんだよね〜」
「はぁ…?スンスン…確かにいい匂いだな…」
「結構味濃いめでワイルドな感じの味付けにしたんだよね〜ほい!どーぞ!」
そう言って、その少女はクッキーの入った袋をウルフルンに押し付けた。
「ッチ…仕方ねえ、受け取ってやるよ…じゃあな!」
「ん〜?あ〜行っちゃった…匂いにつられて尻尾まで振ってるのに、素直じゃないなあ…」
くつくつと笑いながら、その少女は部屋を後にするウルフルンを見送るのだった。
「にしても…プリキュアかぁ…へぇ…ついに…
そう彼女か呟くと同時に、彼女の周囲にバッドエナジーが集まりだし、まるでヒトツ鬼が纏うかの如く
「どのような方々なのか…楽しみですわ…!ふふふ…!」
変貌した少女は、傘を取り出してふわふわと城の外を出た。
戦士たちが変わりない日常を楽しむ中で…またもや世界に、バッドエンド王国の魔の手が迫ろうとしていた…!
はいまあ、今話はそんなお話動きませんでしたね()
次回からしっかり絡み出すかな…?
Q.なんでドンモモタロウとスマプリ掛け合わせたの?
A.(その18)特撮ヒーロー好きのやよいにはドンモモタロウのような戦隊ヒーローには好感を持ってもらえると思ったから。
感想お待ちしています!
読者層調査です。この小説を読んでいる皆様に質問なのですが、どの作品を見た上でこの小説をお読みになっていますか?
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ドンブラもスマプリも見たことあるよ!
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ドンブラは見たことあるけどスマプリはない
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スマプリは見たことあるけどドンブラはない
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実は両方とも見たことない