ニチアサの世界に転生とは聞いていたが…! 作:よく酔うエンジン
お気に入り登録や感想、本当ありがたい限りです…!
さっさと本編に行きたい……けど、一日2本投稿とかするとストックとか本編入ってからの描くスピード考えると詰む…!
数年経って、俺は地元の小学校に入学していた。
一応、前々から図書館に行くなり、パソコンを使うなりで色々調べてはいるものの、俺の知ってる仮面ライダーやスーパー戦隊作品の町の名前は勿論やはり俺が知ってる作品に出てくるような単語は出てこなかった。
むう、探し方が悪いのかもしれないが…とにかく、神様は時がくればわかるといっていた。その時まで待つしかないのかもしれない。
それに、俺はいまだに変身できずにいた。
一体…今の俺に何が足りていないのだろうか。
「今日は調理実習の授業です!」
それはそうとて、俺は俺なりにセカンドライフを満喫させてもらっている。
本当、神様のおかげだ。前世だと色々後悔したことが沢山あったからな…後悔しないようにやり直すことができる。
さて、今日の家庭科の授業は調理実習である。
「献立は…白米に豚汁、野菜炒めに卵焼き…か」
まあ、オーソドックスだな。小5に作らせるんだしこんなもんか。
料理は前世でも経験がある。
「うへー…僕、全然練習して来てないから足引っ張っちゃうかも」
「安心しろ、俺もしてない。だが、料理には自信がある」
エプロン姿に身を包んだ友人にして調理実習の班員の一人が話しかけてくる。
だが、俺は前世では両親が早世してしまったことも相俟って、昔から自炊して来た。人並みには料理はできると思っている。
俺の前世で後悔している事に、前世ではまともに友達を作って遊んだりすることができなかったというのがある。
前にちらっと触れたと思うが、ヒーロー志望にしてはお粗末な人間関係と言っても過言ではなかった。
ヒーロー目指してがむしゃらに努力したり、曲がったことを好まなくて、隣の席の人間と言い合いになったりすることもあったせいか…やけに避けられたり気味悪がられたりすることも多く、前世には友達と言える人間はいなかった。
だから、第二の人生では、人並みに友人関係を持って、学生生活をエンジョイしたい。
ヒーローになるための修行は勿論大事だが、前世で歳をとるにつれ、学生生活がいかに素晴らしくかけがえのないものか思い知ったので、今のうちにしっかりエンジョイしておきたいのだ。
「とりあえず、俺は野菜を切っておく。そっちはお米を炊く準備をしていてくれ」
「OK任せてー」
班員に指示を出して、俺は野菜炒めに使う用のキャベツやらニンジンをまな板の近くに置く。まずはニンジンの皮剥きからだな…で、食べやすいようにカットして…いや、その前に水で洗わないとか…と思ったが、もう洗われてるなこれ。
と、頭の中で調理工程を確認を確認しつつ、包丁を持って、野菜をまな板の上に置いた瞬間だった。
(ん……?なんだ…?)
前世でよくやっていたように食材を切ろうとしたのだが…なんか…こうしない方がいい気がして来た。
(いや…というより…ここを…こうして切れば…)
ズドドドドド!!
「えっ!?ちょっ!?早くない!?」
「あ、赤峰君!?」
「はっ…早い…!目で追いきれない!!」
何だろう。手が勝手に動く。とでも言えばいいだろうか。こうした方がより美味しくできると根拠のない確信が、包丁を突き動かしている。
「…切り終わったぞ」
気がついたら、包丁を置いていた。
目の前には、実ごと切ることなく綺麗に向かれた皮の山と、綺麗に等分されて切り分けられた野菜の山があった。
「えっ!?桃冴早くない!?他班まだ下拵えとかの段階だよ!?」
「わー!形もめっちゃ綺麗じゃん!すごい!自信あるってマジだったんだ!」
「いや…まあ…な…」
どういうことだ…俺は別に前世でも料理はそんな得意というわけではなかった。
自炊していた分さっきもいった通り人並みにはと思うが、ここまでの腕前ではなかった。
ぶっちゃけ野菜もこんなに綺麗に切れなかったし、こんな早く切ることなんてできなかっただろう。同じ速さで終わらそうとしたら多分手を怪我している。
何というか…体の感覚に身を任せて切ったのだが…それでここまでうまくいく物なのか…?
実を言うと、最近同じようなことが何度も起きている。
家事の手伝いで洗濯物を取り込んだ時に、しまう際直感に身を任せて洋服を畳んだら、業者並みに綺麗に畳めてしまったり、洗い物をする際に、とんでもない速度で終わったり…
何というか…直感的に物事を行ったら、優れた結果にて終わることが多かったのだ。
(まさかとは思うが…)
俺は、こう言ったことをそつなくこなせる人間に一人心当たりがある。
それは、原作でドンモモタロウに変身した
あくまで予想ではあるが、これは俺が神様から貰った力が原因なのかもしれない。
俺が神様から貰った力はドンモモタロウの力である。
原作における、ドンモモタロウの変身者である「桃井タロウ」は色々と多才な人物なのだ。
彼は宅配便の配達員として働いているのだが、それにしては多種多様な特技を持っており、あらゆることを卒なく熟すどころか、達人ではないかと錯覚する程色々なことができる。
洗い物や整理整頓といった日常的なことから、十数個重ねた椅子を腕力で粉砕すると言った超人的なことまで、もはやできないことを探す方が難しいほどのハイスペックな人間だ。
一応嘘がつけないだのの弱点があったり、そのハイスペックぶりから、普通の人の気持ちがわからなくて人間関係でトラブルを生じてしまうこともあったのだが…それは抜きにしても常人とは比べ物にならない能力を併せ持っている。
コレは…おそらくだが、ドンモモタロウの変身能力をもらった事による「副作用」ではないだろうか。
副作用…という言い方は変かもしれない。というよりかは、「副次的効果」という方がいいかもしれない。
どういうことかというと、俺が転生特典としてもらったドンモモタロウの変身能力に、桃井タロウの原作のような多才っぷりも特典として多少混じっていた…
そして、それが、歳をとるにつれ、成長していく俺の体と呼応して、変身能力が目覚める前に開花した…という事だ。
つまり、意図せずおまけみたいな感覚で桃井タロウの個性が転生特典として貰えたということだ。まああくまで予想でしかないが。
ちなみにだが、俺がこう考える理由がもう一つある。
***
あれは、確か数日前のことだっただろうか。
昼休みに、トイレから教室に戻るがてら歩いていると、同級生がアームホルダーをつけていたのを見かけた。
腕を怪我した時に首に引っ掛けて腕を吊るす時に使うアレである。
俺は、一眼見てその人の腕が脱臼してしまったのだと気がついたのだ。
その時点で色々とおかしいのだが。痛そうな顔をしていて、放って置けなくなってしまい、そのまま俺はそいつに話しかけ、腕をそのまま掴んだ。
「うわっ!おい!!?何するんだっててて!痛い痛い!やめっ…」
「ちょっと黙ってな!ここをこうすれ…ばっ!」
ゴキッ
「いってぇぇぇええええええ!!!!」
そのままぐいっとそいつの腕を押し込んだ。その結果、人体から鳴って欲しくない音が鈍く響いた。
「えっ…あれっ…全然痛くない!!脱臼しちゃってあんなに痛かったのに!」
ブンブンと肩を回しているが、全く顔は痛そうではない。上手くいったな…これは、原作の桃井タロウもやっていた脱臼の施術だ。
「正しい位置に戻しておいた。脱臼はもう治っただろうが、一応医療機関に診てもらいな」
「すっ…すげぇ!めっちゃ痛かったけどありがとう!」
「感謝されるほどのことをしたわけじゃない。それに…」
その際に、俺はこう口走ってしまったのだ。
「これでお前とも縁ができたな!」
この言葉を言った時、相手がキョトンとした顔でこちらを見つめて来たのは今でも覚えてる。
「えっ…えん?」
「えっ…あっ…そ、そうだ!縁だ!」
反射で口から出た言葉に、俺自身も呆気に取られてしまった。
「この世では無数の縁が絡み合って、結び合って、奇跡が生まれる!俺は縁を大切にしているんだ!」
「そ…そうなのか…な、何はともあれありがとう!お前のおかげで明日部活に出れそうだよ!じゃ!」
やばそうな奴だからあんま関わらない方がいい。ってその時彼の目が物語ってた気がする。
そう、何と言えばいいだろうか。
最近、思考や言動まで桃井タロウに染まって来ているのだ。
今の「これでお前とも縁ができたな!」は、桃井タロウの口癖の一つである。
原作の桃井タロウというのは、何よりも「縁」を大切にする性格なのだ。
荷物の受け取りサインをした、名前を尋ねられた、果ては「自分を見た」というだけで「縁ができたな」と認定してしまう不思議な感性を持っている。
その縁結びっぷりから、放送当時ではネットで「妖怪縁結び」と言われたり、「ドンクリック詐欺」という、強制的にドンモモタロウの画像を見せることで縁を結ばせる詐欺(笑)が流行ったりするなど…まあ、とにかく縁を大切にする性分なのだ。
前世じゃこんなこと口にすることもなかったのに…こうして反射的に口に出てしまったりしているということは…俺にもそれが移り始めている…ということ…なのだろうか。
***
と、まあこんなことがあったのだ。
これが、俺が桃井タロウの特徴、というか個性含めドンモモタロウの能力と一緒に授かったと予想する理由の一つだ。
ぶっちゃけ、勘弁してほしい。
こっちは普通に学生生活をエンジョイしたいのだ。縁ができたな!なんて連呼してたら変な奴認定されて避けられるに決まってる…
(だが…完璧に桃井タロウになっているというわけでもないんだよな…)
桃井タロウのように、嘘がつけないということもないし、タロウが原作で行なっていた様な、椅子を十数枚重ねて腕力で叩き割ると言った行為は出来ない。
あくまでも、ある程度桃井タロウの力や性質を貰っただけであり、完全に桃井タロウの技能や性格に染まるまで貰ったというわけではないのだろう。
まあ、縁を大切にする桃井タロウの性格は…そんな嫌いというわけでもないし、むしろ形はどうあれ積極的に人と関わろうとする姿勢はいいことだと思うので好きだ。
「………お…い」
まあ、思考がまるまる桃井タロウに染まるでもないなら、そんなに気にしなくてもいいのかなぁ…そんなに大きく性格が捻じ曲がるっていうわけでもないだろうし。
「おーい!お米炊けたってば!赤峰くん!さっきからぼーっと立っててどうしたの?」
「っ?あっ、ああ!すまん」
しまった、色々考えすぎた。
少しぼーっとしていた様だ。俺は慌てて炊飯器を開けていた友人の呼びかけに答える。
どうやら、どれくらい量が欲しいか聞いてくれていたらしい。いつの間にか完成していた様だ。
見たところ、俺らの班がぶっちぎりのトップで早く作り終わったらしい。
先に作り終わったところから食べていいとのことだったので、俺たちは家庭科室の端で配膳を行い、少し早めの昼食を頂く。
(ふむ…この俺が作った野菜炒め…65点と言ったところだろうか。我ながらまだまだだ…)
って、こういう点数をつけるところも桃井タロウそっくりだ…全く…
「にしても、赤峰君ありがとう!」
「え?どうした急に」
箸を口に運んでいると、班員の女子から急に声をかけられた。
「ほら、赤峰君が野菜爆速で切ってくれたおかげで、みんなよりもすぐご飯にできたし…なにより、この赤峰君が作った野菜炒め、すーっごく美味しいんだもん!こんな野菜炒め食べたことないよ!」
「そ…そうか、それは良かった」
「お?桃冴もしかして照れてる?」
「それはない」
「いや即答!?けど、この野菜炒め本当に美味しいよ!僕たちが担当した味噌汁が惨めに見えてくるよ…」
「やめてよ…それ私にも刺さるんだけど…」
「そんなことないぞ、この味噌汁も美味い」
男友達と、俺の対岸に座る女の子が少し申し訳なさそうな顔をする。が、そんなことはないと否定する。この二人がこの味噌汁を作ったのか…ふむ…
(点数をつけるなら…40点と言ったところか。色々茹ですぎだし味も濃い。けど一生懸命さが伝わる。いい味だ。)
「この濃さも、不味くなる要因ではあるが、一労働終えた後の体に染みる物だ。俺は好きだぞ」
「えぇ!?それ褒めてる?貶してる!?」
「安心しろ、褒めてる」
「もう!ややこしいなぁ!!でも、ありがと!頑張って作った甲斐があったよ!」
「まあ、少しでも練習してれば結果はさらにいいものだったと思うぞ」
「うっ…やめてよぉ…練習してこなかったこと若干後悔してるんだからぁ…」
あっはっはと、班員の女子から笑い声が上がる。
転生してからよく思う。
ここの世界の住民は、何でか知らんが優しい人が多い。
こうやって、素直に感謝を述べてくれるだけで嬉しいものだ…その分、俺の受け答えがなんとまあ原作タロウのように無愛想な俺様系に聞こえて嫌になるけど…まあ、それはそうとて…
(……だからこそ…強くならないとな…)
幸福なことに、拾ってくれた親父さんやら、幼馴染やら、こうやって気軽に名前で呼び合える友人やら、俺はこの世界に来てから前世と違って人との縁に恵まれている。
前世とは比べ物にならないほどにだ。
こうやって、友達同士で何気ない会話をする時間というのは、やっぱり楽しい物だ。何物にも変えようがないかけがえのない時間だろう。
だからこそ、強くならないと。
せっかく出来たこの縁を守るために。
この優しい人たちを守るために。
早く変身できるようにならなくては。
(まだ見ぬヒーロー達よ…俺はあんたらに会いたいぜ…早く色々学ばせてくれよな…俺が誰かを守れるヒーローになるためにも…)
俺は、この世界のどこかに存在しているであろう、憧れのヒーローにそう話しかけてみる。
心の中で思ってるだけで、誰からも返答など返ってくるはずもない無駄な思考だろう。だが、そう思わずにはいられない。
この世界のヒーローは…一体誰なんだろう…やっぱり、気になるなぁ…早く会ってみたいぜ…
「…っしゅん!」
「わ!黄瀬さん!料理中にくしゃみしないで!」
「あ! あわわ!ご、ごめんなさい!!」
「マスクとかつける?俺換えで予備持ってきてるよ」
「……じゃあ、少し借りるね…?うう、どうして急にくしゃみが……」
ちなみに原作タロウと違って、桃冴の採点基準はさほど厳しくないです。つまり、採点した点数に二倍したりする必要もございません。
脳内や言動にまで侵略してくるとは…これがドンブラの力か(白目)
Q.なんでドンモモタロウとスマプリ掛け合わせたの?
A.(その3)ドンブラザーズもスマイルプリキュアも、互いに黄色が”漫画キャラ”
感想、お待ちしています!
いつ頃最新話投稿してほしいとかありますか?(現在迷走中)
-
朝で頼む!
-
昼にお願いしたい!
-
夕方かなぁ…
-
いや、夜っしょ
-
ここは深夜で!
-
いつでもいいから早く投稿してくれぃ