ニチアサの世界に転生とは聞いていたが…!   作:よく酔うエンジン

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 下書きを清書していた時、気がついたら10000字になっていました(!?)

 前回、ただでさえ書きすぎてしまったというのに、これ以上増やしたくない…けど、削っても1万字は超えたまま…どうしよう!

 となった私に天啓が来ました。

「そうだ、前後半に分けよう」

 というわけで、序章ではこの話だけ2話構成になります。今日の6時に後半も出すつもりなので許してくだせぇ…

 元々序章は九話くらいになる予定だったのに…こうなると十話になってしまう……すみません…!


ふたりのまいご

 

「ふぅ…えっと、あと必要なものは…」

 

 

 俺は、テクテクと街の中を鞄片手に歩いていた。目的は新聞配達ではない。おつかいである。

 

 

「ったく…姉貴までお使い押し付けてきやがって…何このぬいぐるみ…え?何これ…」

 

 

 お使い行くならついでに買ってきてとよくわからないぬいぐるみとか化粧品の買い物まで言われてしまった。まあ、別に暇だったからいいのだが。とはいえ、なんだこれ…

 

 

(うさぎちゃんシリーズ…?ナニコレ?なんか事細かに品名書かれてるけど何がなんなのか…まあいいや、今は親父さんからのお使いを終わらそう)

 

 

「えーっと、卵のストックはあったはずだから…」

 

 

 実を言うと、うちの親父さんこと桐治さんは、喫茶店を経営しているのだ。

 

 オムライスやらプリンやら、卵を使った料理が有名であり、雑誌にも載ったことがあるほどである。

前職は別の職業だったらしいが、十分金は稼いだと言うことで趣味で始めたらしい。

 

 ちなみにだが、本人としてはコーヒーの方でも有名になりたいらしいのだが、普通のコーヒーは全然美味しいのに、本人のオリジナルブレンドはアホみたいに不味い。

 

 育ててもらった恩があって、世辞を言う立場だとしても不味いとしか言いようがない。

 

 

(待てよ…いや、ないないないない絶対無い)

 

 

 コーヒーがクソ不味いということで、一瞬火星から来たアイツが俺の頭で"チャオ♪"って言ってきたが…いや、親父さんはそう言うのはないはず…!

 

 

 あいつは…もう、あの世界ではありとあらゆるものに対する元凶だ。俺の転生した世界がそいつがいる世界だというならば、全力でそいつが作品でやらかした悪事を阻止しに行く。原作ブレイクを起こしてでもだ…でも、そうなると、その作品のヒーローも誕生しなくなったりするのだが…

 

 

(ああ…ヒーローといえば…)

 

 

 前に、かっこよく"俺はライダーや戦隊たちが開拓したヒーローになる道を進む!"みたいなことを言っていたと思う。俺は、れいかのおかげで自分に足りないヒーローとしての条件や、忘れていた目標を気づいて思い出すことができた。のだが…

 

 

(俺は…何を一番に目指せばいいのか…)

 

 

 俺は、いまだに悩んでいた。

 いや、俺が今まで悩んできたことはれいかのおかげで確かに解決したのだ。おかげで、先輩方がやっていたことをそのままやってみたりして、色々新しい気づきや学びを得たのだが、その次に新たに悩みが出てきたのである。

 

 と言うのも、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と言うことだ。沢山ある道のなかで、どの道を進めばいいかということである。

 

 確かに、俺がテレビで見てきたスーパーヒーローたちが示してくれたヒーローへと至る道はあるにはある。それも沢山だ。

 

 でも、それはヒーロー毎に違う道だ。その道を辿った先にあるものは、同じヒーローであり、本質は同じだが、細部は異なる。

 

 

 たとえ小さな悪であっても許さないと敵を倒すヒーロー

 どんなに邪悪でも敵すら救うヒーロー

 正義のためなら悪側がやるような手段を使うことも構わないヒーロー

 

 等々と…そう、一口にヒーローと言っても色々あるのだ。

 

 れいかのおかげで、ヒーローとしての最低ラインとして大切なものを思い出せたはいいものの、あくまでも最低ライン。そこからどう俺はヒーローとして派生していくかということだ。

 

 昔の俺は、どんな道を進めばいいのかすらわからない状態だったが、今の俺は進むべき道は絞れたけどどの道に進めばいいのかわからなくなっている状態である。端的にいえば人生の迷子だ。

 

 確かに、俺はその先輩たちが切り拓いてきたヒーローになる道を辿って、同じ様なことをし、同じ様な成長を積み重ねればヒーローにはなれるだろう。しかし、それが俺が望むヒーローなのかどうかは分からない。

 

 なので、俺がなりたい理想のヒーローになれる道へと進まなくてはならない。まだまだ若いだろうし、色々やってみるのもアリだとは思ったが…いつこの世界の作品の原作エピソードが始まるか分からないのでなんともいえない。

 

 じゃあ、俺が望む理想のヒーロー像とはなんなのか、というと…

 

 

「うーん……」

 

 

 それが分からないのだ。具体的に俺はどんなヒーローになりたいのか…

 

 人を救えるヒーロー、そして悪を倒せるヒーロー、そしてみんなを守れるヒーロー…とでも言うべきか?でも、それってどのヒーローも同じだ。俺がなりたいのはどんなヒーローなのか、それを今一度考えなくてはならない。

 

 俺には、好きなライダーや戦隊がたくさんある。だからこそ悩ましい。俺が知っている道の中で、誰を目標に、誰を参考に、誰を目指して修行をすればいいのか。

 

 

「はぁ…どのヒーローになる道を進むべきなのか…せっかくれいかに道を示して貰ったのに迷子だぜ…悩み解決したと思ったら別の悩み…全く情けねえ限りだ…って、ん?この音…」

 

 

 そんなこんなで悩みながら道を歩いていると、車の音や風になびく木々の音に加えて、何かあまり聞き慣れない音が聞こえるような気がする。

 

 

(これは……泣き声か?)

 

 

 俺は、そう察した瞬間、足が勝手にその声がする方向へと走って行った。

 

 そして、建物と建物の間、少し薄暗い所にその声の発生源があった。

 

 

「うえぇぇぇぇん!!お姉ちゃん!!どこぉ!」

 

 

 そして、その路地の奥の方、一人の女の子がえんえんと泣いているのを発見した。

 

 

(……迷子か?)

 

 

 俺は、路地の方に入っていき、腰を屈んで声をかけ…ようとした時だった。俺は、泣いている顔に見覚えがあることに気がついた。

 

 

「………あれ?もしかしてはるちゃん?」

 

「ぐすっ…ぐすっ…えっ…そのこえ…とうごおにいちゃん?」

 

 

 その泣いていた子は、俺がよく知る子だった。

 特徴的なサイドテールで、年は多分5くらい離れていたはず。

 そこに居たのは、俺の幼馴染の一人である緑川なおの妹、緑川はるだった。

 

 

***

 

 

「成程な…それではぐれちまった訳か…」

 

「うん…かわいい猫さんを追いかけてたら…ひぐっ…気がついたらここにいて…」

 

 

 話を聞くと、なおと一緒に両親への誕生日プレゼントを買いに街へ来ていたのだが、その道中で可愛い野良猫を発見したらしく、気になってなおから離れてその猫を追っかけて行ってしまったらしい。

 で、気がついたらこんな場所にいたと。

 

 前に言ったと思うが、俺と緑川なおというのはいわゆる幼馴染であり、昔よく一緒に遊んでいた。

 最近は学校でクラスも違うのであまり話してはいないが、昔は虫が怖くて泣きついてくるくらい可愛い女の子だったが、今となっては妹や弟がいる家庭の中長女として責任感が強く竹を割ったような性格の、男より男らしいしっかりものな女の子だ。

 それもあってか女の子からめちゃめちゃモテてる。他にも、めちゃめちゃ大食いだったり可愛いもの好きだったり虫が苦手だったりするのだが…それは置いておいてだ。

 

 

(珍しいな…なおが妹のことしっかり見てないなんて…)

 

 

 一応、このはるちゃんとは顔見知りである。なおの家に遊びに行った時によく遊んであげた。なので、特に警戒されることもなく、今こうして事情を話してくれているのだが…

 あのしっかりもののなおが、妹から目を離してしまうとは……まあ、それはひとまず置いておいてだ。

 

 

「ふむ、ちなみに、最後になおと別れたのはいつとか分かるかい?」

 

「ひぐっ…えっと、えっとね…うーん、そんなに経ってないと思う。ぐすっ」

 

 

 んーむ…そんなに経ってない…か、はるちゃんの体内時計感覚がどんなもんか知らないからなんとも言えないが、信じるならば逸れてからそこまで時間は経っていないということか。

 

 

(うーん、どうしたもんか…)

 

 

 普通なら、交番に迷子がいたと連れて行くのも一つの手だろう。だが…ここから最寄りの交番はそこそこ遠いはず。

 

 はぐれてからあまり時間が経っていないのなら、あいつのことだし自分の足で探しててもおかしくない。

 

 

(…最悪だ、携帯持ってれば良かったんだが…)

 

 

 俺は今日、携帯を家に置いてきてしまっていた。

 てか、まず俺はなおが携帯を親に買い与えてもらえてるのかどうかすら知らない。だから、たとえ携帯を持っていてもなおの連絡先がわからない。最近会ってなかったし…

 

 と、なると…最善手は…

 

 

「とりあえず…はるちゃん。俺が一緒にお姉ちゃんを探してやる。俺と縁があって良かったな。とりあえず泣くな、絶対になおの所に連れて行ってやるから」

 

「うっ…うん!ひぐっ…」

 

 

 俺がなおを探し出して会わせてやることだ。

 

 

「取り敢えず、立てるかい?取り敢えず、最後になお達と出会った場所に連れて行ってくれないか?」

 

「う…うん!」

 

 

 こうして、俺達はなお探しの旅に出るのだった。

 

 

***

 

 

「えっと、この辺りで合ってるかい?」

 

「うん。で、あそこに猫さんがいて、それで追いかけて…」

 

 

 俺らが来た場所は、色々なお店が立ち並ぶ商店街エリアの一角の広場だ。

 

 商店街って言っても、アーチで覆われた、アーケード商店街みたいな、the商店街ではなく、店が並びつつ、キッチンカーがあったりカフェがあったりと、そこそこおしゃれな場所であった。

 

 

「んー…この場所に居ないってことは、やっぱ探しに行ったっぽいな…よし、はるちゃんよ、ここ来る前にどこ行ったか教えてく…ん?」

 

 

 はるちゃんの方を見ると、明後日の方向を一直線に向いているのに気がついた。俺もそちらの方を見てみると、そこにはアイスクリームのキッチンカーがあった。

 

 

「……食いたいのか?アイス」

 

「う、うん…」

 

「よし、いいぞ、何がいい?」

 

 

 俺は、即決で買うことを決めた。

 

 

「えっ!でも…」

 

「いいっていいって、こう見えて俺お金はある方だから」

 

 

 お小遣いも結構貰ってるし、何より自分でバイトして稼いでる。子供一人のアイスくらいへっちゃらだ。

 

 それに、今はるちゃんは家族と別れて不安になっているところもあるだろう。アイスを食べることで少しでも不安が和らぐかもしれない。

 

 

「えっとね…じゃあ、これとこれと…これ!」

 

「おぉ、随分食うなぁ。流石なおの妹さんだな」

 

「うん!私お姉ちゃんと違って太りにくいから!」

 

「…それ絶対なおの前で言っちゃダメだからな?」

 

「…なんで?」

 

「いずれわかるさ、うん。あ、えっと、トリプルでこのフレーバーと…」

 

 

 女性の前で太る太らない系統の話は禁句中の禁句だ。それをこうも平然と…恐ろしい子…最近の若者はこんなに大胆不敵なのか…?

 

 

(なおのやつ、確かに結構食う量すごいけど…そんな太りやすいとかそういう子だったっけ?俺の頭の中でのなお、いっつも体は引き締まってた気がするけど…)

 

 

 緑川なおという女の子は、サッカーをやっているだけあって体はかなり引き締まってるのだが、無茶苦茶食う。大食いだ。

 でも、俺の記憶に太ってるなおの姿はない。そんな太りやすい体質とは思えないんだけどなあ…

 

 まあ、きっと子供の戯言だろう。妹が姉を冗談がてら揶揄ってるんだ。うん。

 

 いやでも…失礼なことを言うが、なおのお母さんは割とふくよかな体型をしていらっしゃる…と、考えると…遺伝的には…普通なおは…

 

 いや、これ以上このことには触れないことにしよう。うん。

 この場にいないけどなおに殺されてしまいそうだし。

 

 

「とうごおにいちゃん!ありがとう!」

 

「いいってこんくらい。あ、一個約束して。絶対落とすなよ?勿体無いからな」

 

「うん!」

 

 

 俺は、自分のアイス片手にそう注意する。

 ちなみに俺もチョコとバニラのアイスを一つずつ乗っけてもらったやつを頂いてる。シンプルイズベスト。とはよく言ったもんである。俺はこういう王道の味が好きだ。

 どこぞの指輪の魔法使いもドーナツ食べる時はプレーンシュガーという何もトッピングがかかってない王道のやつを選んでいたしな!やはりシンプルなものこそこういう甘いものは最高なのだ…!多分

 

 

「美味しい!」

 

「お、そうか。それは良かった」

 

 

 俺は、はるちゃんが笑顔になっている様子を見てホッとする。不安はだいぶ和らげた様だな…

 

 

(笑顔…か…)

 

 

 俺が尊敬するヒーローたちは、笑顔を守るために戦っていることが多い。もしかしたら、俺も…ヒーローになるとしたら、こう言った身近な人の笑顔を…

 

 …いや、それよりもまずははるちゃんだ。

 

 

(さて…アイス買ったはいいけど…見つかるかなぁ…これ)

 

 

 俺は、心に少し不安を残しながら、はるちゃんの手を握ってその場を発つ事にした。

 

 

***

 

 

「あれは…」

 

 

 手を繋ぎながらテクテクと歩いていると、見覚えのある緑色のポニーテールに、黄色いリボンをつけた女の子を道路の向こう側に見つけた。

 ゼーハーと息を切らして、ガードレールに寄りかかって辛そうな顔をしている。

 

 どうやら、無事に会えるかという不安は杞憂だったらしい。俺の迷子届けの旅はこれにてエンドマークの様である。

 

 そう、あの女の子こそ、俺たちが探し求めていた”緑川なお”本人である

 

 俺がその子に気がつくと同時に、向こうもこちらに気がつく。

 

 

「お姉ちゃん!」

 

「ハーッ…ハーッ…っ!あっ!!はる!よかった!!」

 

 

 はるちゃんが、なおの存在に気がつくと同時に、俺の手を離して、道路を渡ってなおの所へと駆け出す。

 

 なおも道路の向こう側にいたままだが気がついたらしい。本人もこちら側へこようとしているが、おそらく足がもう疲労困憊なのだろう、ガードレールに寄りかかってその場から動いていない。

 逆にいえばそれほどになるまでずっと走って探していたということだ。流石だ。

 

 俺自身アイス奢った以外何もほぼしてないが、出会えて何よりだ。

 

 

「ふう…良かった。これにてめでたしめでたし…って、ん?」

 

 

 俺の視線は、感動の再会を迎えているなお達ではなく、右横へと勝手に向いていた。

 なにやら、あまり聞き慣れない音がしたからだ。

 

 

(あのトラック…挙動が…)

 

 

 聞き慣れない音の大元はトラックだった。なんというか…ハンドリングがお粗末で、キーキーとタイヤの音を鳴らしながらこちらに向かっている。

 

 

「なんか…スピードおかしくないか…?」

 

 

 思わずそう口に出してしまうくらい、一般道を走るにはスピードがおかしかった。

 

 そのトラックを見た時、俺の頭の中にとある情景が思い浮かぶ。

 

 それは、俺が死んだ時のことだ。

 

 確か俺は、あの時のんきに道を歩いていたはず。だったのだが、酔っ払い運転か何かわからないけど、とてつもない勢いでトラックが横断歩道目掛けて突っ込んでいるのを見かけた。で、その先に親子がいたと言うわけだ。無論彼らはトラックには気がついてなかった。

 で、俺はトラックが親子にぶつかる前に彼らを跳ね飛ばして、代わりに俺がトラックと衝突。当たりどころと着地の仕方が悪かったのか、そのまま血を大量に吐いて首の骨が折れて死んだ。

 

 首の骨が折れる音をリアルで聞いて、気づいたら神様の前にいたわけだが、それは置いておいて…

 

 

(なんというか、この空気感…似ている)

 

 

 あの時の様だと、僕の中の記憶がそう告げている。

 

 

(………っ!まさか…!!)

 

 

 俺のその時の記憶がこう告げている。

 

 

(このままだと…はるちゃんにぶつかる!)

 

 

 はるちゃんは今路上にいる。道路の対岸にいるなおに会うために。対して、なおは疲れの余り、その場から動けていない。

 そう気がついた時、俺の足はすでに動いていた。

 

 

「っ!!ダメーッ!!はる!!来ちゃダメ!!」

 

「ふぇ?」

 

 

 なおの悲鳴が響き渡る。

 そこで漸くはるちゃんは状況を察した。しかし、足が動いていない。

 

 

「あっ……」

 

 

 べちゃり、と俺が買ってあげたアイスが落ちる音がする。はるちゃんの顔は恐怖に染まっていた。

 小さいながらも、自分の身に迫る危険を察知したからだろう。だが、動けていない。無理のない話だ。恐怖を感じたら止まってしまうのが生物というものなのだから。

 

 だが、動かなかったら、はるちゃんが死ぬ。

 あの巨大なトラックの衝撃に、あんな華奢で小さな女の子が耐えれるはずがない。

 

 

「っ!!いやっ……!嫌だっ!!はる!!!はるッ!!!」

 

 

 なおが慌ててはるの元へと駆け出そうとするが、ガードレールが邪魔しているのと、はるちゃんを探し回る為に酷使し続けた足がいうことを聞いてくれない様だった。思う様に動けていないのが側から見てもわかる。

 

 

「あぶねぇぇええええ!!!!」

 

 

 咄嗟に俺の体は駆け出していた。

 持っていた鞄を捨てて、道路上にいるはるちゃんに向けて無我夢中で飛び込んだ!

 

 

キキーッ!!

 

 

ガシャァァァン!!

 

 

「おい!今人が!!」

「トラックが建物に突っ込んだぞ!!」

「え?何これ…え!?」

「おい誰か警察を呼んでくれ…!!」

 

 

 現場は阿鼻叫喚となる、どうやら、スピード全開でそのまま付近の建物に突っ込んでしまったらしい。ガラスの割れる騒々しい音も聞こえたし。で、俺はというと…

 

 

 

 

 

 

「ふう…大丈夫かい?はるちゃん…」

 

 

 俺は、はるちゃんを抱き抱えたまま立ち上がる。いってて…突っ込んだ時にちょっと膝を擦りむいたな。まあでもこれくらいかすり傷である。生憎だが、こちとら前世で一回轢かれて殺されてるんだ。これくらいへっちゃらだ。

 

 間一髪、反応できた俺が飛び込んだことで、轢かれる前に救出することができた。

 

 

「危ないだろ?道路に出ちゃ…」

 

「う…うう…うえぇぇぇぇん!怖かったぁ!!」

 

 

 そう笑顔で問いかける。すると、はるちゃんがえんえんと泣き出した。見た所、傷だったり汚れたりしている場所はない。

 

 本当、はるちゃんにとっては今日は厄日だろう。迷子になって心細くなって、姉と出会えて嬉しくなった瞬間トラックに殺されかけたんだから。子供にはハードすぎる感情のジェットコースターである。泣かない方が無理がある話だ。

 

 それに、俺がなおを見つけた時に、手を離してしまったからはるちゃんが危険な目に遭いかけたということもある。怖い思いをさせてしまったな…本当に申し訳ないことをした。

 

 だが…伸ばした手が届いて…よかった。

 

 

「桃冴!はる!!」

 

「なお!俺と縁があって良かったな!お前の妹は無事d…」

 

ガバッ!

 

 

 無事だぞ!と、そう言おうとした瞬間、俺ははるちゃんごとなおに抱きつかれて、結果的になおの腕に口が塞がれてしまう形になってしまった。

 

 

「良かった……良かったぁ……ごめんっ……桃冴ぉ!はるぅ!うわぁぁぁぁん!!」

 

ふぉい!?ぁお!?(おい!?なお!?)

 

「なお姉ちゃん……!ふええぇぇぇん!!!」

 

ふぇ!?ひょっ!ふはひおも!?(ウェ!?ちょっ!二人とも!?)

 

 

 俺は、感極まって泣き出してしまっている二人を見て慌ててしまう…が、よくよく考えてみれば当たり前か。俺だって二人の立場だったら泣いている。

 とはいえ……

 

 

(……どうしよっかな…この状況)

 

 

 流石に、なおが俺ごと抱きついてくるのは想像できなかったが。まあ、そんなこと気にしている余裕などないだろう。俺は、泣いている二人がとりあえず落ち着くまで待つしかなかったのだった。

 




 いっつも悩んでんなこの主人公。

Q.なんでドンモモタロウとスマプリ掛け合わせたの?

A.(その5)髪も服も基本それぞれの色で統一されてるスマプリメンツに戦隊レッドで基本的には頭も体も赤いドンモモは合いそうだから。

感想お待ちしています!

いつ頃最新話投稿してほしいとかありますか?(現在迷走中)

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  • 昼にお願いしたい!
  • 夕方かなぁ…
  • いや、夜っしょ
  • ここは深夜で!
  • いつでもいいから早く投稿してくれぃ
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