フィンside
ここはロキファミリアのホーム《黄昏の館》そこではファミリアの幹部3人フィン リヴェリア ガレスと神ロキがマーリンを取り囲んでいた。
「それにしてもとんでもない事件やな、人理焼却に人理白紙化とても人間に解決できるもんとちゃうぞ」
「ロキ、人理とはなんだ?」
質問したのはリヴェリアだった、彼女は聞いたこともない単語に興味が湧き神に聞いてみる。
「んー、まぁええか。
ええか、人理ちゅうもんはな人類をより強く、より永く繁栄させるための理のことをいうんや。これを破壊されると人類の繁栄そのものがなくなってしまうんや」
「まぁ、詳しくは知らんけどな。こんな話はオーディンとかの領域やし」
「そうなのか。しかし、よくその少年は事件を解決出来たな。」
彼女の疑問はもっともだろう、確かにマーリンの話によるとカルデアという組織が協力していたとはいえ、世界を滅ぼす巨悪に一般人が立ち向かうことが出来たとはとても思えない。
「そこは、彼の諦めない気持ちと、彼と絆を結んだサーヴァント達のおかげだね!」
嬉しそうに話すマーリン。その表情は自分の大切なものを褒められとても嬉しい様子が見られている。
「サーヴァント?使い魔のことか?」
「まぁ、概ね間違ってはいないかな。サーヴァントとは過去の英雄を呼び出し使役することさ。マイロードは数多くの特異点で色々な英霊に遭遇し、彼らと絆を育んできた。彼の真っ直ぐに諦めない姿勢に私達は惹かれたんだ」
「ん?私達?」
「おや、言っていなかったかい?私も英霊の一人だ。とはいえ私の場合は少し事情が異なるんだけどね」
入ってきた情報が多すぎて、頭の中が整理できない。今この男なんて言った?は?自分も英霊の一人だって?
「ちょお!待たんかい!有り得へんやろ、お前が英霊だっていうんやったらなんでここにおんねん!英霊だとしたらや、誰に召喚されたっていうねん」
「さっきも言っただろう、私は少し事情が異なる。私は夢魔との混血だからね、人よりも長い時間を生きていられる。さらに私の本体はアヴァロンという塔に幽閉されている。そのため、あの世界では死ぬことはなかったんだ。」
「しかし、それでは先ほどの回答になっていない。そしたなら何故貴方は藤丸という少年に召喚されている?」
こうゆうときリヴェリアがいてくれて助かる。僕もそれなりに知識はあるが、魔法への造詣は深くないから疑問にも思わないところが多くある。
「それは私のスキル、単独顕現だね。あとは私のエゴで召喚の真似事をやってみたんだ」
「なるほど、ならば今この世界にいる貴方もサーヴァントということか?」
「いや、今この場にいる私は本体だ。アヴァロンにいたところをモルガンの魔術によって強制的に転移させられたと言ったところかな。」
「なるほど、凄まじい魔術師だな。そのモルガンとやらは」
「全くだ!一体私がなにをしたっていうんだい」
聞きたいことも聞くことが出来た。取り敢えずは彼が異世界の住人で間違いはないようだ。ロキも嘘と判断していないことだし。
そろそろ彼の方針を決めねばならない。
「さて、マーリン。この世界に転移させられてしまった君だけど今後の予定などはあるのかい?」
「それが帰り方わかんないんだよねぇ」
「それだったらどうだろう、ロキファミリアに入らないかい?ロキいいだろう?」
「まぁ、ええんちゃう?どのみち帰り方わからんのやったらウチの方ファミリアの方がええやろ。コイツの実力をその辺に野放しにしておくんのも勿体無いしな」
「いやぁ、助かるよ。ここで野放しにされたらどうなることかと思ってたよ。」
あんまり危機感を感じていないようだが、まぁ彼ほどの魔法の才能があるのならきっとどうにかする方法があるのだろう。
「ほんなら早速、服脱ぎ!」
「すまないがフィン君。君の主神に伝えてくれ、私に男色の気はない事を」
「いやぁーすまないね。まさか女性だったとは。こちらの世界ではロキといえば男神のイメージがあったからね」
そこには服をひん剥かれ、うつ伏せに倒れているマーリンがいた。先ほどと違うことといえば顔がボコボコに腫れていることだけだろう。
「それじゃいくで」
「あぁ頼むよ」
ロキがマーリンの背中に神血《イコル》を垂らす。すると背中にはファミリアのエンブレムと文字が現れる。
英霊と呼ばれる人のスキルなどがとても気になる。僕もリヴェリアもガレスもソワソワしながら見ている。
「ん、なんや」
ふとロキが困惑しながら呟く。すると浮かび上がっている文字が突然化け始めた。
「な、なんじゃぁ〜こりゃ〜!?」
ロキが驚くのも無理はない、恩恵を刻む時に異常が起こるなんて聞いたこともない。僕やリヴェリア達もすぐに動けるように身構えている。
数秒もしないうちに文字が収まる。ロキが彼の背中を見る。
「レ、レ、レ、レベル9!?」
その言葉を叫びながらロキは失神してしまった。