【問題】凱旋門賞に出走したウマ娘を3人答えなさい。
サトノダイヤモンドの答え
「エルコンドルパサー・ナカヤマフェスタ・オルフェーヴル」
吉井明久のコメント
「正解。全員2着という惜しい成績だったよね…今後も挑戦を続けて、日本のウマ娘の誰かが1着になってくれる日が来るといいな。」
キタサンブラックの答え
「ダンシングブレーヴ・モンジュー・トレヴ」
吉井明久のコメント
「これも正解。問題文は日本のウマ娘限定にしていないため、海外のウマ娘も解答に含まれるよ。」
ゴールドシップの答え
「リガントーナ・ブロワイエ・ヴェニュスパーク」
吉井明久のコメント
「こ、これは…どうコメントしようかな…」
『観察処分者』吉井明久…彼がそう呼ばれていたのは今は昔の話。現在の彼は…
「吉井先生!今の科目は!」
「現代文だよ。」
文月学園で教師となっていた。
「新房、靴剣、俺らは撤退するから殿を頼む!」
「「了解!」」
「逃がさないわよ!Dクラス、マックスポイント!Fクラス代表の海老原君に勝負を挑みます!」
「Fクラス、靴剣が代わりに受けます!」
「いいわ…あなたから倒してあげるわ!」
「承認したよ。2人とも召喚してね。」
『
【現代文】
Dクラス
マックスポイント 102点
VS
Fクラス
靴剣円 79点
───
召喚戦争はこの文月学園においては目玉とも言える大イベントだ。まだ僕は教師としては日が浅いが、さっそく珍しい光景を見た気がする。
【現代文】
Dクラス
マックスポイント Dead
VS
Fクラス
靴剣円 14点
まさかFクラスの生徒が正面からDクラスの生徒に勝つ所が見えるとは…
「戦死者は補習うぅ!!」
「いやぁぁぁ!この鉄人、ウマ娘パワーでも逃げれないぃぃ!」
「西村先生と呼べ!…靴剣、お前も戦死前だが補給するか?」
「い、いえ…教室まで撤退します…」
戦死したマックスポイントさんを鉄人が俵のように抱え、補習室へと連行した。靴剣さんはそのまま教室へと帰るらしい。
「さて、そろそろ補給を受けにきた子の点数をつけないと…」
僕も僕で忙しい。鉄人の後に付いていき、補習室で山のように積まれたプリントの採点を行っていく。
……この子は白紙が多いな。分かるところを解けるだけ解こうとしたのだろう…今度、別の課題を出さないと。この子は…字が汚い。けど、理解力があるから…分かる範囲で丸を付ける。残りは…5人。早く点数を付けて、戦線へと復帰させなくては。
「吉井、残りは?」
「後、3人です。…たった今、戦死者6人増加の通知を受けました。連行をお願いします。」
「とりあえず残りの3人の採点が終わったらお前は戦線に戻れ。採点ミスは許さないからな。」
「分かってますよ鉄…じっ!?」
鉄人の拳が僕の目の前に表れた。勢いがあったそれは顔面スレスレで止まったものの…普通に怖い。
「西村先生と呼べ。」
「パワハラじゃん…分かりましたよ西村先生。」
………
【数学】
Dクラス
上原鐙 Dead
VS
海老原八光 67点
新房才童 3点
「Dクラス代表の上原君が戦死したため、Fクラスの勝利となります。」
『うおぉぉぉ!!』
この戦争はFクラス代表の海老原君による自らの奇襲により、まさかのFクラスの勝利で幕を閉じた。あぁ、いい忘れていたけど…今の僕はFクラスの副担任。どんなクラスか分かっていたけど…正直勝てるとまでは思っていなかった。
「みんな、お疲れ様。明日までには設備を入れ替えておくから…また頑張ってね。」
「吉井先生!祝勝会をしたいのですが、今日の補習は無しですよね!?」
「あー、僕からは特に無いけど…」
「戦死者は補習!!」
「鉄人が帰してくれるかな?」
「ぎゃあああ!!」
「逃げろ!まだ戦争は終わってない!」
「これは戦争じゃない…厄災だ!!」
鉄人の一声によりFクラスの生徒は勿論、Dクラスの生徒までもがその場から逃げ出していた。…鉄人の恐ろしさはまだまだ健在のようだ。僕は僕で自分の仕事を…
「吉井、学園長がお前を呼んでいたぞ。」
「僕をですか?でも設備の入れ替えが…」
「学園長の話を聞いてからでも遅くはないだろ?」
「話の時間次第では凄く遅くなるのですけど…」
今日も残業が確定した瞬間である。ババア長に呼びだされる話は絶対に長い。
………
「失礼します…お呼びですか学園長?」
「吉井先生、ノックの後は返事を待てと…まぁいい。前に話していたことは覚えてるかい?」
「『試験召喚システム』を外部の学校でテストすることになった件ですよね?トレセン学園じゃないか、と噂で聞きました。」
「そこまで知っていたとは話が早い…噂通り、そこに決まった訳だ。」
「ふふ…これくらい読めてますよ。それで僕にそこへ行けと言うのでしょ?」
「ふん、吉井先生のくせにやけに察しがいいじゃないか。」
「はい!ですので既に学内に入るために中央トレーナーの資格を取ってきました。」
「ちょっと待て!…アンタ、トレーナーに転職する気かい?」
「…はい?」
何でそうなるの?
「トレセン学園って中に入るためにトレーナー資格が必要なのですよね?」
「…吉井先生、まさかとは思うが…アタシやURA職員は全員トレーナー資格を持っているとか思っていないだろうね?」
「え?学園長は持ってないのですか?」
「…はぁ、教師になってもアンタはバカのままさね。」
「…はい?」
このババア長、ストレートに失礼なことを言う。
「ウマ娘への理解が深い者が行くことになる、という意味では悪い話では無いのだが…面倒なことになりそうさね。」
「は、はぁ…?」
「…吉井先生、アンタは明日から副担任から外れ、召喚システムの基礎を頭に叩き込んでもらうさね。…ここでやり残してることがあるなら…今のうちに終わらせてきな。」
「やり残したこと…はっ!FクラスとDクラスの授業設備を入れ替えてきます!」
「…アンタはやっぱりバカだよ。」
ババア長の言った通り、僕は翌日から試験召喚獣の仕組み、召喚フィールドの調整などについてを覚えることなり…頭が何度もショートした。…今さらだけどこれって学園内でもトップシーレットなことだよね?僕に教えても良かったのだろうか?そして、後に僕は学園長の言った面倒の意味を嫌と言うとほど理解することとなった。
───
そして…ついにその日は来た。僕は理事長秘書である駿川たづなさんに言われ、体育館のステージの端に座っていた…正直、凄く緊張している。事前に秋川理事長(何か聞いたことある声だったな)と駿川さんの前でプレゼンはしているものの…他のウマ娘やトレーナーらがいる前で説明するんだ。当然だろう…解すには人をカボチャに思えとか、人の字を手に書いて飲むといいらしい。なら、カボチャと手に書いて飲めばもっといいのかもしれない…あれ?カボチャって漢字でどう書くっけ?
「吉井さん?大丈夫ですか?」
「駿川さん…すみません、正直緊張してますね。カボチャはありますか?」
「カボチャ…ですか?それをどうするつもりで?」
「ちょっと飲み込もうと思いまして…」
「はいっ!?何故今それを!?」
「緊張しているので…」
「落ち着いてください吉井さん。カボチャを飲んで緊張を解すとか聞いたことが無いですよ?」
「…はっ!そうでした!人を飲む、でした!駿川さん、人はありますか?」
「吉井さん、本当に落ち着いてください!あと、私は人では無いので飲まないでください!?」
僕は誰を飲めばいいのだろうか?
「とにかく!まずは深呼吸ですよ吉井さん。吸って…吐いて…吸って…吐いて…」
「すぅ…はぁ…すぅ…はぁ……ふぅ。」
「落ち着きましたか?」
「…はい。もう大丈夫です。」
『以上ッ!ここからは彼に任せよう!紹介ッ!吉井明久氏、詳しい説明を!』
秋川理事長の話が終わり、僕へとバトンが渡された。
「吉井さん、出番ですよ!」
「は…はい!」
僕はマイクのあるステージの真ん中へと歩いていくと…生徒たちが騒ぎ出した。
「男の人だ…」
「…あれ?襟にトレーナーバッジ付けてない?」
「可愛い…アタシの勝負服着てウイニングライブをして欲しい…」
最後の子が言ってること可笑しくない!?とはいえ…とにかく、最初が肝心だ!
『トレセン学園のみなさん、初めまして。文月学園より来ましたカボチャです。』
………。早速やらかしたぁぁ!?
「なるほど…文月学園ではカボチャさんが召喚システムを動かしてたと…」
「ダイヤちゃん、流石に違うと思うよ。」