バカとダイヤと召喚獣   作:アマノジャック

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テスト科目・英語

【問題】下の文章を英語で書いてください。

『彼女は豆を見つけました。』


サトノダイヤモンドの答え
「She found beans.」

吉井明久のコメント
「正解。ちなみに特定の豆を見つけた場合は『beans』は『the beans』になるけど、今回はどちらも正解とします。」


キタサンブラックの答え
「She finds beads.」

吉井明久のコメント
「残念!今回は『見つけました』なので過去形にする必要があるのと、『beads』は豆じゃなくて飾りガラスのビーズになるよ。」


スペシャルウィークの答え
「She found bread.」

吉井明久のコメント
「惜しい!『bread』はパンのことで…あれ?もしかしてお腹すいちゃった?」


第二十二問 清涼祭アフター(前編)

「もしもし瑞希ちゃん?今日は飲みに行くことになったから晩御飯は…違う違う違う!浮気じゃない!浮気じゃない!月…長谷川トレーナーとじゃないから!鉄人と久保君の3人だからね!…いやいやいや!僕にそっちの気は無いし、鉄人も久保君も結婚してるから!…うん、本当にごめんね。今日は先に寝てて。とりあえず、僕の仕事が落ち着いたら2人でどこかに……ありがとう瑞希ちゃん。僕も……あ、愛してるから。うぅ…慣れないんだってば!」

 

───

 

清涼祭が終わって数日後、トレセン学園での仕事が終わった僕は文月学園近くのチェーン居酒屋へと来ていた。

 

「すみません、遅くなりました!」

 

「急がなくてもいいと言っただろ…」

 

鉄人こと西村宗一…現在の三年Fクラス担当。去年も二年Fクラスを担当していたためほぼ同じ生徒たちと過ごすこととなっている。問題児たちによるストレスで頭の白髪化が激しいものの、鬼みたいな強面とウマ娘すら逃がさないフィジカルの強さは今も健在である。僕が卒業した数年後に高橋先生と結婚したらしい。

 

「お久しぶりですね吉井先輩(・・)。」

 

久保良光(・・)…現在の三年Aクラス担当。4年前からずっとセンター試験に向けた指導をしており、何人もの生徒を難関大学へと合格させた名教師。僕と同級生であった利光(・・)君の弟で学年は2つ下で…まぁ、とにかく自慢の後輩だ。ちなみに文月学園に配属された時点で既にムッツリーニの妹と結婚していた。

 

席にはこの2人がすでに座っており、空のジョッキが2つ、机の端へと置かれていた。1杯ずつ飲んだみたいだけど…おつまみはまだ何も頼んでないな。

 

「ご注文は?」

「あ、生を……2人は?…了解です。では、生を3つで。後は軟骨からあげと炙りエイヒレと枝豆をお願いします。」

「かしこまりました~」

 

店員へと注文をし、スーツをハンガーへとかけて席につく。まずは鉄人へと頭を下げる。

 

「先日はチームカペラのサブトレーナーとして色々とお世話になりました。あと、ダイヤちゃんとルパンちゃんを守っていただきありがとうございました。」

「…俺は普通に仕事をしただけだ。吉井こそ、あの2人からずいぶん慕われているようだな。」

「僕の姪にもなりますので…西村先生、ありがとうございました。それにしても先輩がトレセン学園のチームのサブトレーナーになっていたとは思いませんでした。」

「実はカペラに誘ってきたのはダイヤちゃんからで…」

 

ビールが来た後も僕がトレセン学園で何をしていたかの話は続く。鉄人と久保君は相づちを打ちつつ最後まで聞いてくれた。

 

「す、すみません…僕ばっかりベラベラと喋ってしまって…」

「教師とトレーナーを両立できているようで何よりですよ先輩。」

「トレーナーとしては全然だけどね…」

「あの問題児だった吉井がこうなるとはな…」

「その話、まだしますか…」

 

鉄人と飲むと必ずこの話題が出てくる…もう勘弁してほしい。

 

「西村先生は…はい、今年もFクラスで大変そうですね。」

「何人か更正したかと思ったら…また増えることになるとはな。」

「朱も交われば赤くなる、ってことですね。」

「吉井…お前、いつからそんな知性な言い回しを…」

「鉄人が僕を褒めた!?あの、もう酔ってます?」

「まだ1杯目ですよね?」

「お前らなぁ…!」

 

何度も試召戦争を仕掛けてきたこともあり、全体的に学力の上がったFクラス。そこからEクラスやDクラスに上がった生徒がいた。ならば…当然EクラスからFクラスに下がった生徒も出てくる。こんなことを思うべきじゃないけど…今年Fクラスになった生徒は欠席者を除くと多分、クラス内でも下の方の成績になる。

 

つまり、クラス内での立場も低く…Fクラスの色に染まりやすい。これは生徒個人というよりはFクラスそのものが問題だけど…これが文月学園の根幹でもある。

 

今のところは鉄人に物理的に抑えてもらうしかないのだ…退職したらどうする気だろ?殺せ○せーでも召喚するのかな?もし出会えたとして最初の挨拶は…

 

「うーん『ヌフフフフ』とか?」

「先輩、何で急に変な笑い方を?」

「いや、殺せ○せーならFクラスを上手く制御出来るかもって…」

「俺に人間を超えろと?」

「既にウマ娘も超えて……あ。暗殺○室を知っていたのですね?」

「…それを参考にした襲撃を何度されたと思っている?」

「あ、はい。」

 

鉄人への対策に漫画を参考にするとは…。高校生だなと思うことはあれど、本当に実行するのは流石はFクラスだ。

 

「はぁ…そんなアイツらも丸くなったものだ…」

「10年に1度の問題児たっぷりの学年でしたからね…」

「個性的な生徒と言ってあげてください。それに先輩は人のこと言えませんよね。」

「…そういえばちょうど10年くらいだったね。」

 

個性的と言われれば聞こえは良いが、担任する上では凄く不安の種になる。補習からの逃走とか設備破壊とか校内だけの問題ではなく、他校の生徒と揉めたとか…バイトテロとか…モンスターペアレントとか……全部、鉄人が拳で沈めてくれたけど。

 

「た、たまには仕事以外の話をしませんか?」

「仕事以外…ですか?先輩…トレセン学園ってそんなに暇なんですか?」

「そんな訳ないじゃん!?今はG1シーズンだから日曜もレース場に出勤だよ!?」

「久保、お前な…!」

「ふふふ…すみません。冗談ですよ。そんな僕もこの前康太(義兄)さんと一緒にルパンちゃんのレースを見にいってましたよ。先輩を見つけたとのことで一緒に見てたようですが…まさか先輩がチームトレーナーとしてそこに来ていたとは…」

「それは僕も思った。ちなみに久保君のトレーナーのイメージってどんなの?」

「そうですね…ペーパー試験時点での倍率からやっぱりかなり賢い人がなるかと。ごめんなさい、先輩がなれたことが未だに信じられないです。」

「久保君…」

 

ずーんと暗いリアクションを返すけど…実のところ、僕自身も信じられないのだ。いくら教師といえどたかが数ヶ月レースの勉強しただけで合格とか…僕が文月学園の教師だから合格が緩和されたのか、秋川理事長がババァ長とのやり取りを円滑にするために僕だけを通したのか…真実は分からない。

 

「吉井。少なくとも俺はお前がトレーナーに向いていると思っているぞ。」

「…へ?」

「ペーパー試験の手応えはどうだった?」

「そりゃ、満足感はありましたけど…」

「─なっ!?」

「面接は?」

「うーん、分からないです。思ったことをそのまま答えました…」

「…そういうことだ。」

 

…どゆこと?あと、久保君。驚いてるけど、ペーパー試験は普通に一般常識の問題とかもあったからね?レースやウイニングダンスだけ勉強してた訳じゃないからね?僕はもう、そこまでバカじゃないから…

 

「トレーナー試験のペーパーで手応えがあったと答えれる試験者は…全体の1割もいない。俺もその段階で落ちたくらいだ。」

「へ?」

「先輩、本当です。僕も勉強してたのですが…受験前の模擬試験での段階で心が折れました。」

 

いや…え?鉄人も受けてて…久保君が諦めた?え?

 

「…人類はみんな、僕よりバカになった?」

「西村先生、今からヒノ○ミ神楽をこの人に食らわせていいですか。」

「判断が早い。」

「もししたら霹靂一○で逃げるからね!あと、鉄人は色々と間違ってる気がする!」

「反論がメタい。」ぷちっ

 

などと言いつつも唐揚げにレモンをかけるふりをしながら、皮から汁を僕の目に飛ばす鉄人。しかも、それが綺麗に入り…

 

「のぉぉ!?目が!目がぁぁ!僕の顔に目玉焼き(リアル)がぁぁ!」ジュゥゥ

「暴れないで下さいよ先輩。」

「吉井、もう酒が回ったか?」

 

コイツら…!い、いや!今は目を…!とりあえず、トイレに……先に誰かが入ってる!?早く出て!早く僕の目を焼いてるレモン汁を流させて!!

 

………

 

「…」むすっ

 

3分後…手洗い場で目を洗った僕は不機嫌にジョッキのビールを飲み干し、雑に机の上へと置いた。

 

「機嫌を治せ吉井…ほら、刺身が来た。舞鶴も来たぞ。」

「あー、そういえばですけど…そろそろ僕と陽向ちゃんの子供が生まれそうで…2人の話を聞いておきたいかなーって。」

 

露骨に話を変えた久保君だけど…あ、そういえばもうすぐだった。とりあえず、目の前のお猪口を口に付けつつ、顔を向ける。

 

「西村先生の所の…えーと、理人(りひと)君でしたっけ?確か来年にはもう小学生でしたよね?」

「へー、いるとは聞いていたのですが…もうそこまで大きかったとは。」

「あぁ…ママがかなり甘やかして育ててしまってな…不安な所だ。」

 

鉄人は久保君が在籍中に結婚したらしく…しばらく文月学園はお祭り騒ぎだったらしい。それと同時に恋愛禁止の校則も無くなったのだとか…まぁ、あれは僕らへの嫌がらせでババァ長が出してたことだし。というか鉄人も高橋先生ことママって呼んでたんだ。

 

「先輩のところはどうですか?」

「んー、僕のところはあまり参考にならないかも。ずっと姉さんが預かってるままだし…」

「そろそろ落ち着いてきた所だろ…早く返してもらわないと面倒なことになるぞ。」

「と言いますか先輩って子供いたんですね。」

「いるいる。ほら…世界一可愛いでしょ?」

 

プライベート用のスマホのロックを解除して2人にホーム画面を見せる。そこには瑞希ちゃんの柔らかな胸……んん!柔らかな笑顔に抱かれる女の子『吉井小豆(あずき)』の姿がそこにあった。




サトノレーヴ…お疲れ様。
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