【問題】ある姉妹が小遣いを持って買い物へと出掛けました。そして、買い物が終わると2人が持っていた小遣いの金額はどちらも3000円でした。始めに持っていた金額の比が5:3、買い物で使った金額の比が2:1であった時、姉が最初に持っていた小遣いの金額はいくらでしょうか?
サトノダイヤモンドの答え
「15000円」
吉井明久のコメント
「正解。この連列方程式は最初に持っていた金額をX、使った金額をYとして考えると
5x-2y=3000
3x-y=3000
となり、これを計算するとx=3000で姉の持っていた5xに代入して15000円になるね。」
ヴィルシーナの答え
「…何でこの姉は妹の分を出さなかったのかしら?」
吉井明久のコメント
「そういう問題だからだよ。しかもy=6000だから足りないし。」
サトノルパンの答え
「お死枚♡」
吉井明久のコメント
「えぇ…」
「あちゃ…すっかり遅くなっちゃった。」
中間テストの赤点で再試験者に向けた対策プリントを作成していた僕だったが…午後の授業を頼まれたため、慌てて昼食を済ますためカフェテリアへと来ていた。そこは昼休みだということでかなりの数の生徒がいて…僕は邪魔にならないように端の席で食べる。するとある集団に目が付いた。
「ヴィルシーナ先輩、連覇おめでとうございます。」
「次はまた安田記念ですか?」
「その…また併走を…」
「ふふふ…ありがとう。」
中心にいるのは…この前のヴィクトリアマイルを勝った『ヴィルシーナ』さんだ。女王らしく堂々とした態度で話しかけてきた全員の言葉を受け止めていた。
「姉さん。その…連覇おめでとう…」
「シュヴァル!!ありがとう♪」
「じゃあ、僕はこれで…」
「待って!私の隣空いてるし、一緒に食べましょう!先月、シュヴァルが入学してきたのになかなか話せる機会が無くてちょっと寂しかったの……ね?いいでしょ?」
「う、うぅ…」
あの子は確か…ダイヤちゃんと同じクラスにいる『シュヴァルグラン』さんか。へー、ヴィルシーナさんの妹だったんだ。そして、ヴィルシーナさんの雰囲気が女王から姉へと変わった。
おっと、僕は早く食べないと…ん?あそこにいるのはアラジンちゃんと…誰だろう?いや、最近の重賞のレース映像で見たことはある筈だけど…名前がすぐに出てこない。
「『ラキシス』姉さん、この前のレースは見に行けなくてごめんね。折角のG1レースだったのに…」
「いいのよアラジン。それに…後方でのゴールだったから見られなくて逆に良かったわ。」
「そんなこと無い!G1出れる姉さんは本当に凄いんだ!だから…私と勝負して!私が姉さんよりも先にG1勝つから!」
「フフフ…なら、それまでに身体をしっかりと整えておきなさい。そういえば、聴いたわよ。アナタのチームって面白いトレーニングをしてるのでしょ?」
「召喚トレーニングのこと?まぁ、確かにその件でレースを見れなかったけど…」
「機会があれば私も使ってみたいわね。もしアラジンが活躍したら…私も使わせてもらおうかしら。」
「分かった。吉井トレーナーに言ってみるよ。」ちらっ
アラジンちゃんがこっちを見る。ジロジロ見てたかな?とりあえず、自然に見えるように別のところへ目をそらすと…今度はルパンちゃんの姿が目に写る。そばには2人のウマ娘…あ、1人は重賞を4勝してる『クラレント』さんだ!確か、清涼祭と同日に行われた東京レース場のG2レースで2着だったよね…どんな関係だろ?
「ルパン、召喚大会というので優勝したと聞いた…おめでとう。」
「………ありがとうクラレント姉さん。」
「そのついでに聞いたよ~?ダービー出るんでしょ~?」
「……『アリオン』姉さん。うん、出れるかもしれないから。……G1に出て、サトノの初G1ウマ娘になる。」
「そうか…応援しよう。」
「ん~、アリもルパン応援してるけどぉ~、やっぱり前レースからローテ短いのと2400の距離はルパンに長くね?クラ姉もそう思わない~?」
「アリオン…ルパンが決めたことだ。あまり乱れさすようなことを言うんじゃない。」
「……お父さん、ビックリしてカメラ落とした。」
「だろうね~。コウタはそうなるよね~。とりあえず、次はアイコも来てくれたらな~…」
「アリオン、父さんと母さんを名前で呼ぶなとあれほど…」
「別に
「………トレーニングは月日トレーナーと通常のをしてる。……あと、お父さんと吉井トレーナーの関係は…よく分からない。」ちらっ
ごちそうさま…よし、食べ終わった。午後の授業の準備して…ん?ルパンちゃんがこっちを見た気がした。
───
「すみません、明久さん。お手数をおかけします…」
「いえいえ。これくらいは…」
午後の授業が終わり、トレーニングに向けて準備をしていた僕と月日トレーナーだったが…月日トレーナーが資料で指を切ってしまったため保健室へと来ていた。早く消毒しないと…ん?
「明久さん?」
「しー。月日トレーナー、廊下に出たら駿川さんを呼んでください…侵入者です。」ぼそっ
「!?」
「今は僕に合わせてください。」ぼそっ
「…」こくっ
「ありましたありました!月日トレーナー、早速消毒しますね。」
「お願いします。」
手早く消毒、絆創膏を済ませる僕。そのまま、何事も無かったかのように保健室の出入口へと移動した。
「それじゃあ、チーム部屋に戻りましょうか。」
「はい!」
バタンっ
月日トレーナーを廊下に出し…少し派手に扉を閉め、そのまま誰かの気配がしたロッカーの死角へと静かに移動した。数秒後…不審者が中から出てきた。
「はぁ…危な…バレたかと思った。」
「──!?」
予想外の声が聞こえてる…姉さんだ!変な仮面に金髪ウイッグ被ってて…何か胸が小さい気もするけど…僕の姉さんだ!?ボディコンスーツに白衣とか変態な格好、でも姉さんならやってても不思議じゃない。よって姉さんだ。
「…ねぇ、こんな所で何してるの?」
「げげっ!?まだ誰かいたの!?」
姉さん…だよね?何かおどおどしてるけど…
「日本に帰ってたなら連絡くらいしてよ。」
「ん?んんん?」
「まぁ、寝込みを襲われるよりはマシだけどさ…」
「ちょっと待ちなさい!?誰かと勘違いしてないかしら!?あたし、貴方の恋人じゃないわよ!?」
「はい?姉さんだから恋人じゃないのは当たり前でしょ?」
「いやいやいや!貴方みたいな弟いないし…絶対、貴方の方が年上よね!?」
「小豆ちゃんはどこ?大分、落ち着いてきたからそろそろ返して欲しいのだけど?」
「小豆って誰!?」
「誰って…僕と瑞希ちゃんの子供じゃん。勝手に海外に連れていったのは姉さんでしょ?」
「さっきからあたしに存在しない記憶を聞かせないでくれるかしら!?え?何?あたしって子供のいる弟の寝込みを襲う姉なの?」
シラを切る姉さん…全く、困った人だな。
「もうすぐ駿川さんが来るからさ、大人しくしといてよ。僕も謝ってあげるから…」
「え"…!?やば…早く逃げないと…」
「その変な仮面とウイッグも取りなって。」がしっ
「ちょっ!?離し……力強っ!?待って!これ地毛で…痛い痛い痛い!」ぐぐぐっ
「え?ウイッグじゃ…ない?」
「何するの!髪は女の命……あら?」
「……え?」
今、僕の手にあるのは姉さんの付けていた変な仮面。その素顔はやや強気そうで…金髪碧眼の女性で…
「誰だお前は!?僕の姉さんをどこにやった!?」
「いやだから貴方の姉さんとあたしは何の関係もないってば!?」
「じゃあ…ただの不審者ってこと?」
「そういうこと☆」
「吉井さん、お待たせしました!」
タイミングよく駿川さんが来てくれた。
「駿川さん、この人が僕の姉さんに扮した不審者です!捕まえましょう!」
「吉井さんの…お姉さん?」
「だから貴方の姉さんについて何も知らないって……とりあえず、退散☆」ダッ
「あ!待ちなさい!」ダッ
逃げる不審者と追いかける駿川さん。僕も追いかけ…
「あの…明久さん、何があったのですか?」
月日トレーナー!とりあえず、短く説明すると…
「侵入者が姉さんで、姉さんかと思ったらただの不審者でした。」
「……はい?」
「後で詳しく説明します!」ダッ
僕はそのまま逃げる不審者を追いかけるも…逃がしてしまった。生徒よりも逃げ足が速いとか、本当に厄介な不審者である。
───
「ってことがあったんだよ。実際はずっとフランスにいるんだよね?」
『うぅ…まさか…まさか…アキくんがシスコンを拗らせ過ぎて姉さんの幻覚をみてしまうなんて…』
「うん。いつもの姉さんで安心した。そういえば、小豆ちゃんはいつ返してくれるの?」
『その件ですが…すっかり母さんも父さんもメロメロでして…』
「え?姉さんって今、母さんの所にいるの?」
『後、瑞希ちゃんの両親もいますよ。』
「えぇ!?海外行ってるとは聞いたけど、同じ所なの!?」
衝撃の事実なのだけど!?
『アキくんが姉さんと赤ちゃん作ってくれるなら今すぐに日本に帰りますが?』
「いや、小豆ちゃんは!?」
『私が産めば母さんは返してくれ……はっ!?そんな保証はどこにもありませんね。』
「そもそも作らないからね!?1×1、ダメ絶対!」
『…では瑞希ちゃんと2人で楽しい時間を過ごしてください。国際通話なのでそろそろ切ります。』
「ちょっと姉さん!……はぁ、切れちゃったか。」
何はともあれ…久々に姉さんの声を聞けて安心する僕だった。
サトノレーヴ連覇おめでとう!