村雨、大海賊時代にいっきまーす!   作:海江山風

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やっつけなので続きは期待しないでください


村雨ドロップ

 大海原に浮かぶ一つの人影、芦黄色の長いツインテールを靡かせ海面をスケートのように滑って航行していく。あの戦いで沈んだ私がこんな女の子になっているかはわからないけど、おそらく転移ないしドロップしたと考えられる。

 そして私は落ちた世界が前とは違うようだった。 

 私を落とした者がいるならかなりのおっちょこちょいか確信犯かと考えてしまう。見たことのない生き物が海や空にいて、私に害をなそうとしてくるのだからどちらにしろタチが悪い。私は偵察機等を搭載していないしそもそもできないので人は居るのかとか陸地はあるのかすらわからない。

 最初のうちは自由気ままな旅ができると思っていたけど流石に寂しくなってきた。前は乗っていた人たちの話や生活を間近で聞いたり見たりして退屈しなかった。……種子島艦長、村雨の搭乗員さんたちはあの後無事に本国に帰れたのかな? 

 しんみりしていると遠目ではあるが島が見えてきた、久しぶりの島にすこし気分が高揚していく。人は居るのかとか先ほどからうるさい腹の虫を抑えられるかと考えながら速度を少し上げ島に向かって前進する。しばらくして島に近づき上陸できそうな場所を探していると揚がれそうな場所を発見する。そこには駆逐艦より2回りも小さな船が停まっていて、船は木製であり帆船だが少なくとも人は居ることは確認できた。停まっている船を横目に陸に上がる、船には髑髏の旗が付いておりこの世界には海賊がいるのかと考え警戒しながら坂を上がっていく。艤装を背負いながらだと少しキツイと感じる坂を上がり終えると4人の男女が立っていた。

 

「あら?」

「ん?」

「お?」

 

 少しの間、沈黙が続き麦わら帽子を被った男が口を開いた。

 

「お前、誰だ?」

「名前を聞く時は自分からじゃないかしら?」

 

 唐突に現れた私を麦わら帽子の彼以外の3人は警戒心を露わにし刀を3本も腰につけてる男は睨みをきかしている。そんなことは知らず、麦わら帽子の男はそれもそうかと納得する。

 

「俺はモンキー・D・ルフィ! 海賊王になる男だ!」

 

 胸を張って名乗る麦わら帽子の男……ルフィ。気持ちのいい名乗りにうんうんと頷く。こういう自信を持ち夢がある青年は好印象だ。海賊みたいだけど……

 

「私は村雨だよ。よろしくね? ルフィさん」

「んで、あんたは何しにこの島に来たんだ? ただのひとり旅にしちゃあんたの船が見当たらねぇが」

 

 腰の刀に手を当てながら緑髪の男はそう聞いてくる。答えようとすると大きな腹の虫が鳴る音がする、音の出所はどうやら私だったようで、先ほどまで警戒していたのが嘘のように彼らは呆れた顔をした。それに気付いた時私は顔が赤くなる感覚がした。

 

 

 

 

 

 ◇

「お前海の上歩けるのか!」

 

 ルフィは食べ物を口いっぱいに頬張りながら喋る。そんなに急いで食べても料理は逃げないと思う、ナミと名乗ったオレンジ髪の女性はそんなルフィを見て呆れながら

 

「このアホは放っておいて、それで海の上を歩けるってホント? 悪魔の実の能力者ってわけ?」

「悪魔の実ってなんですか?」

「食べた者に不思議な能力を与える果実よ。ちなみにこいつは体がゴムみたいになってるの」

「体がゴムに!? それってつまり体の構造を変えちゃうような実ってこと!? 危険性とかないの?」

「海に嫌われてカナヅチになるな」

 

 恩恵に対して代償が弱く感じるけど、この世界大半が海っぽいし結構死活問題なのかしら。あ、そういえば

 

「私お金持ってないのだけど、これ食事代に出来ないかしら?」

 

 ポケットから金色に光る腕輪を取り出し、ナミに手渡す。

 

「それくれたらここの食事代は出すわよ、ていうか今までどうしてたのよ?」

「私生まれて半日なのよ? お金なんて持ってるわけないじゃん」

「なにそれ、ふざけてるの?」

「ふざけてない、大真面目。私沈んで気付いたら海の上だったもの、神様も酷だよね。あっこのお肉うまい」

 

 ケラケラと笑い、お肉を頬張る。初めての食事であるが乗員が食べてるのを見ていたので問題ないはず。ナミはまだ訝しむ顔でこちらを見ているが気にせず食を進めていく。やがて長鼻の彼……ウソップが立ち上がり

 

「時間だから行くわ」

 

 そう言い、店から出ていった。どうやらこの村唯一の豪邸に向かうみたいだが何しに行くのかしら。

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