ドキプリ世界で蒐集家 作:大きいお友達
「いやぁ、ここは相変わらずだな」
久しぶりに帰還したトランプ王国はこれが弄繰り回したままの状態だった。だが今はそんなものに興味はない為一直線で城、の裏手に封印されているキングジコチューの下に向かう。
「やっほー。キングジコチュー。意外と元気そうだな」
“貴様の目は節穴か? これの! 何処が! 元気に見えるのだ!”
「うおっと。元気そのものに見えるがな」
怒りと共に発生ていた雷を避けつつ悪態をつく。どう見ても封印されていること以外元気そうに見えるけどまぁ、封印されているのが気に食わないなら元気ではないのかもしれないな。
「それで? 態々呼び出したわけは?」
“レジーナの事だ。あやつは貴様と同様にプリキュアに心を許してしまっている”
「うわ、見てたのかよ」
娘の全てを監視するとかストーカーじゃん。
「まぁ、確かにこの調子ならプリキュアのもとに行ってしまうと思えるくらいには心を許しているな」
俺とは違いレジーナにはプリキュア側についてもおかしくはないからな。俺? 俺は味方する時もあるけど基本こっち側の方が居心地がいいからな。
“レジーナがプリキュアにつくというのであれば罰を与えねばならん。よってその場合は貴様にレジーナの力を吸い取る権限をやろう。娘が改心するまで徹底的にやれ”
「娘にも容赦なしか。まぁいいですよ。俺としてもそうできるならありがたいことだからな」
ジコチューの力が欲しいと思っていたところだ。渡りに船とはこのことだ。
“貴様には期待している。特に貴様が執心するその計画、私も期待している。見事成功して見せよ”
「っ!? それまでバレているのか……」
やっぱキングジコチューの誘いに乗ったのは正解だったな。まさかバレているなんて思わなかった。こりゃ失敗すれば粛清されるんじゃないか? 絶対成功させないとな。
“まもなくリーヴァとグーラが3つ目の世界を滅ぼす。その後はそいつらと共に人間界をジャネジーで溢れさせよ”
「おや? ジコチュートリオは解任と?」
“ここまで時間を与えたのに満足に任務を果たせないあ奴らに任せる事などあるわけがない!”
……どうやら人間界を滅ぼせない事に大層お怒りのようだ。ジジィがお怒りだと言っていたがまさにその通りだったわけだな。
「それじゃぁ精々満足いく結果を残して見せましょうよ」
“期待しているぞ”
うっは。期待重すぎ。
「パパ! 人間界に手を出すのはやめて!」
そして、結果はキングジコチューの読み通りとなった。マナとの交流は想像以上にレジーナの心を侵食していたらしい。まさかキングジコチューに逆らうまでになっているとは思いもしなかった。
「な、なにを!? キングジコチュー様に逆らうのは……!?」
同じく、王女の体を持ってきたジコチュートリオのジジィが慌てているが安心していい。キングジコチューは最初から想定済みだ。
“嘆かわしい。よもや私の娘がここまで愚かだったとは……。やれぃ!”
「はいよ」
【蒐集】
「え? あ、ああぁぁぁぁぁっ!!!???」
予定通りにレジーナから蒐集を開始する。それによる痛みでレジーナが絶叫するが逃げる事は出来ないぞ。
「あんた、一体何を!?」
「キングジコチューは全てを見ていた。レジーナが段々とマナに心を許している姿に怒りを覚えていてな。もし、逆らうような罰として蒐集しろと言われていたのさ」
ババァは何やら慌てているがただ蒐集しているだけなのに何を慌てているのか……。ああ、ジコチュー相手に蒐集したことはないからびっくりしているのか。見ればジジィとガキも同様に動揺しているからな。同様に動揺って笑えねぇな。
「ぱ、ぱ……」
【蒐集終了】
「肉体を維持するギリギリまで吸い取った。ひと月くらいは満足に歩く事さえ出来ないだろうな」
“よくやった。お前は今すぐ計画を始動させよ。一刻も早く成果を持ってくるのだ!”
「了解です。んじゃジジィ。俺はこれからやる事がある。後は任せたぞ」
「あ、ああ……」
さてはて、これで目的の物は全てそろった。早速計画を、人造プリキュアの制作を開始しようではないか!
ベースにするのはマナだ。彼女の遺伝子を中心に作成する。肉体はたまに送られてきたリーヴァからの巨大生物を利用する。滅ぼした世界の獣でグーラに食われる前に送ってきてくれたようだ。それを用いる。
続いてマナから失敬した髪の毛数本を元にマナの遺伝子を採取。それを増殖させ巨大生物の遺伝子を上書きしていく。失敗すればマナとは違う遺伝子になるか壊れると思うので慎重にやっていく。
ふぅ、何とかうまくいった。後は肉体を人型に凝縮し、一部は肉体を改造して無理やり収めさせる。見た目や遺伝子がマナならベースの肉体なんてなんだっていい。ついでだ。リーヴァから送られた奴を全部つぎ込むか。
続いて稼働させるのに必要な臓器と血管を配置していく。脳も闇の書に会った人工脳の設計図を基に作成する。その過程で色々な情報や俺への忠誠心、感情などをある程度インプットする。これで目覚めて直ぐにでも動かすことが可能だ。
最後に重要な事だがプリキュアの力とレジーナから吸い取ったジコチューの力、ジャネジーを注ぎ込む。だが、普通にやったのではジャネジーが浄化されてしまって出来ない。そこで登場するのが俺由来の魔力だ。これでジャネジーをコーティングし、浄化されないようにする。その状態で少しずつ両者を混ぜ合わせながら肉体に流し込んでいく。決して交わる事のない二つの力は俺の魔力を間に挟んだことで自然と混ざり合い、二つの特性を持った新たなエネルギーとして生まれ変わった。どうやら両方の力を使える上に吸収も出来るようだ。だがその分肉体への負担が大きいようだが使った巨大生物のおかげで負担は気にしなくても問題ないようになっている。これなら無事に完成できそうだ。
「出来た……!」
どれだけの月日が経ったのか分からないが、俺の目の前にはマナにそっくりな少女が眠っている。心臓はきちんと動き、呼吸も乱れはない。無事に動き出したようだ。
やがて、ピクリと眉が動き、ゆっくりと目を開いた。マナとは違う赤目は俺を捕えている。視力も問題なさそうだ。
「俺が分かるな?」
「……は、い」
「初めて発声するからな。たどたどしいがそのうち喋れるようになるだろう。先ずはおめでとうと祝わせてくれ」
プリキュアとジャネジーの力を両方みにつけしハイブリット生命体。
「名前はそうだな……。相田マキ。そして、キュアスートだ。これからよろしく頼むぞ。マキ」
俺はそう言って生み出した娘とも言える存在、マキに手を伸ばすのだった。
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