ドキプリ世界で蒐集家   作:大きいお友達

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第十九話「海デート」

「父さん、お久しぶりです」

「ん。久しぶり。元気してた?」

「ええ。勿論です」

 

 元気だったか、なんて態々聞く必要もないでしょうに。サーチャーでずっと見守っていてくれていたのは知っているのですから。でも態々聞いてくれることにうれしいという感情があふれてきます。

 

「それは良かった。まぁ、食べ歩きしているみたいだし体力的には問題ないか」

「はい。むしろ有り余っているとさえ感じます」

「成程。それなら問題ないな。早速行こうか」

「はい」

 

 何処に、なんて疑問は持ってもそれを口にすることはない。父さんの言う事は絶対であり、機嫌を損ねる事をする意味はない。そのうち父さんから説明されるだろうしそれまで待っていた方が良いだろう。

 

「こういう事態に備えて準備は出来ています。直ぐにでも出発できますよ」

「さすがはマキだ。んじゃ直ぐに向かうぞ」

 

 いつ、父さんが戻ってきてどんな命令をされてもいいように私は常日頃から心構えと準備を行ってきました。なので私はまだ8割ほど残っていたクレープを一口で食べて父さんに告げます。口全体にイチゴの香りが広がってとてもおいしいです。

 そんな私の言葉に父さんは誉めてくれた後、転移魔法を発動しました。私が使用するよりも強大で素早い発動はほれぼれする程素晴らしいものでした。そして、一瞬で景色が変わり、あたりを見回していると海の上でした。慌てて浮遊魔法を発動し、海への落下を防ぎます。

 

「ああ、すまんすまん。言うのを忘れていたな。今は遥か彼方の大海原にいる。狙いはあそこだ」

 

 そういって父さんが指を指す方向には小さな島があります。無人島のようですが何やら不思議な気配がします。プリキュアたちと共にいる妖精と似た雰囲気をしていますがそれよりもはるかに強大です。少なくとも、私では絶対に勝てないと分かる程度には。

 

「サーチャーで見ていたが聞いて驚け、なんとあそこには古のプリキュアと共にジコチューと戦った妖精が住んでいるのだ!」

「なんと……!」

 

 まさか未だに生きている個体がいるとは驚きですがそれならばあの強大な気配にも納得ですね。私では決して勝てない相手のようです。

 

「そんなわけで今からそいつの力を奪い取ろうと思ってな。肉体も見た限り強そうだしマキの妹を作ってもいいかもしれないと考えてな」

「……そうですか」

 

 正直、妹が出来ては独り占めできなくなるので嫌ですがそれが父さんの意思なら仕方ないですね。

 

「っと、どうやら感づかれたようだな」

「っ! ……そのようですね」

 

 見れば先ほどの無人島から大きなドラゴンが姿を現してこちらに向かってきていました。その大きさは軽く人よりも大きい姿をしています。私の肉体となった生物にもあれだけの大きさをしている物もいたのでしょうか?

 

『貴様、何者だ』

「おお、近くで見ると迫力が凄いな」

「……」

 

 ギロリと睨まれると私の体はまるで石化したように動かなくなります。これは肉体を構成する生物たちのせいでしょう。人とは違い弱肉強食の彼らのせいで私の肉体は圧倒的な強者を前に身がすくんでしまっているようです。

 ですが、そんな相手を前にしても父さんの態度は変わる事はありませんでした。別に無理をしている様子もなく、本当に自然体のままなのです。それが私に父さんへの尊敬と力の差による畏怖を抱かせます。でもそれ以上にこの状況ではすごく頼もしいです。

 

「これだけの素体ならかなり良質なクローンが生成できそうだ」

『貴様……。聞いておるのか?』

「あ? ああ、別にどうだっていいだろう? 俺はお前の敵。それだけ分かれば十分、だ!」

 

 父さんはそれだけを答えると魔力スフィアを生み出し、高速で打ち出してきます。その数は6つ。私が作り出す物よりも強力なそれはドラゴンが生み出したバリアに阻まれ、あっけなく消えてしまいました。

 

「まぁ、このくらいでは倒せないか。マキ、下がっていろ。というか近くに誰か来るようなら俺が許可する。落とせ」

「っ! ……了解しました」

 

 父さんが取り出したそれを見た瞬間、私の体はまた動けるようになりました。それによって私はかなり離れたところに向かい、戦闘の邪魔にならないようにします。

 最初、ドラゴンが恐ろしいと感じていましたがそれは間違いでした。所詮、あれはこの世界の中で屈指の実力者というだけ。その程度のものに比べればあらゆる世界を飲み込み、滅ぼしてきたというあのデバイス、闇の書とナハトヴァールに比べれば恐ろしくもなんともありませんね。

 

「ああ、やはり父さんは素晴らしい。私の全てを捧げるに足る全生命体の頂点に君臨する方です……!」

 

 味方ですら恐怖を感じ、殺されると考えてしまう程の濃密な気配を完全従える父さんに私は心の底から感じる興奮に顔を歪ませながら父さんの命令を遂行するべくデバイスを起動するのでした。

 




現時点での強さ
オリ主>メラン>キュアスート≒キュアエース>残りのプリキュア

もし続編を出すならどのプリキュアが良い?

  • ハピネスチャージプリキュア!
  • 魔法つかいプリキュア!
  • キラキラ☆プリキュアアラモード
  • HUGっと!プリキュア
  • ひろがるスカイ!プリキュア
  • 小説版ドキプリ
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