金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 襲撃事件で夜嵐イナサは空中コンボで対オールマイト用調整脳無を足止めしましたが、再生とショック吸収のせいでダメージは殆どありませんでした。
 脳無はまず破壊できる攻撃力が必要なのが厄介ですね。

 なおスパイから夜嵐イナサの情報を得た某金玉頭一派は、夜嵐イナサが戦った「ウンコティンティン二世」について真剣に調べようとするとかしないとか。
『本』が後始末したから無駄ですけど。



第十話 よく考えたらオリンピックに代わるのが一学校の体育祭とか凄いよね。全高校生ですら無いという。

 

 雄英高校がヴィランに襲撃された翌日は臨時休校となった。

 その日、母と兄が心配な為、俺はナゾナゾ博士から借りてるマンションではなく実家で過ごすことにした。

 リカバリーガールにより治療されているから怪我は治っているが、兄が怪我をしたことを知った母は気絶しそうなくらいショックを受けていたからだ。

 そしてその日は久方ぶりに兄と話す機会があり、個性のことや、受験の実技試験の出来事、クラスでの生活について話した。

 昔は使うことすら避けていた個性でどんなことが出来るのか訊かれたり、実技試験で麗日さんと飯田君と知り合ったんだと伝えられたり、担任の方針で授業やホームルームが全然違うことに驚いた。

 ただまあ、イナサとどこで知り合ったの?という質問は困った。

 魔界の王を決める戦いを話すわけにはいかないし、出会いにしても、向こうから勝負を申し込んできたからなあ。

 とりあえずはキャンプをしてた時に友達になったと誤魔化すことにした。

 あながち間違いではないしな(勝負後にそのままキャンプをしたから)。

 そうなんだと頷いた兄さんだけど、他にも何やら訊きたそうにしていたように見えた。

 襲撃の恐怖を払う為にあえて事件には触れずに会話を続けたけど、結局全然気は休まらなかったみたいだ。

 ただ就寝しようと兄さんの部屋に布団を敷いて寝たら、ベッドの上で兄さんが「夜嵐君は成二が居たらもっと早く片付いたのにと言っていたけど僕の知る限り成二の個性にそんな攻撃力はなかったけどバスの中で夜嵐君は成二は自分より強いと言ってて耳郎さんも試験で零ポイントヴィランを一撃で破壊したのを見たというし実際に一年首席だし中学校生活三年で一体どんな訓練をしたのかを訊くべきかなでも僕はオールマイトに習ってるしそもそも学校のカリキュラムをこなす上で自己鍛錬までする予定はそれにまだ僕は実際に成二の実力を見たわけではないので・・・・・・・・・ブツブツブツブツブツブツ」、とずっとブツブツ言っていた。母さんに兄さんの部屋で寝たらと言われたけどリビングで寝た方が良かったよねコレ。思考に集中するのは理解できるけど黙ってやってほしいなあ。

 そんな(今後兄さんと同じ部屋で寝るのは辞めようと決めた)夜は過ぎるのであった。

 あとニュースを見た戦友達から連絡が来ていた。皆が俺を心配していてくれて胸が暖かくなった。

 

 

 翌日雄英高校。

 誰かさんのせいで寝不足なまま一日を過ごす。

 襲撃事件もありさらに増えたマスコミに辟易し、さらにクラス内でもニュースや新聞で取り上げられたA組を気にする人がチラホラいる(物間君とか鉄哲君とか)。

 兄がA組にいる俺にも話を訊こうとしてたけど、それは拳藤さんや骨抜君などのモラル高めな子達が止めてくれた。

 仮に訊かれても答えようがなかったけどね。

 またブラドキング先生が、雄英体育祭が二週間後に迫っていると告げた。

 襲撃事件があったけど、警備を増やした上で開催するそうだ。

 雄英高校体育祭がオリンピックに代わるビッグイベントという理由と、自分という存在を全力でアピールする絶好の機会。

 生徒達の将来に関わるがゆえに中止するなんてありえないのだ。

 体育祭か。

 大きなイベントだし、誰か戦友達も見に来てくれるかもしれない。

 そう考えるとモチベーションも上がるってもんだ。

 

 放課後。

 なんか爆豪勝己さんがやらかしたらしい。

 A組に話を訊きに行った鉄哲君が苛ついた様子で戻ってきた。

 彼のことは小学生時代までしか知らないけど、なんかずいぶんと不敵な性格になってるらしい。

 そして、

 そんな爆豪勝己さん、否、A組の態度を知った我がクラスの性格アレな人こと物間寧人君が「ずいぶんと驕ってるねA組ィィ」と呟いてから何かを企むかのように思考しだしていた。

 

「止めなくていいノコ?」

 

「まあ悪いことするわけじゃないみたいだし」

 

「ね」

 

 体育祭での戦略、A組を地に這いつくばらせる方法、下剋上、とか何やら呟く彼を俺達はそっと遠巻きに見守るのであった。

 

 

 

 

 

 時間は巻き戻り、

 USJ襲撃事件直前、A組バス移動中。

 

「私思ったことなんでも言っちゃうの緑谷ちゃん」

 

「あ!?ハイ!?蛙吹さん!!」

 

「梅雨ちゃんと呼んで。

 あなたの個性、オールマイトに似てる」

 

 A組の生徒達はこれから起こる襲撃を知らず、移動時間を雑談しながら過ごしていた。

 話題となるのはこの個性社会らしく個性について。そういった場合は、外見から予測できる異形型より発動型の方が話題になりやすい。

 人気なヒーローと似たような個性だとか派手で目立つ個性だとか会話が弾むものだ。  

 

「派手で強えっつったらやっぱ夜嵐と轟と爆豪だな」

 

「自分ッスか!!でも風は砂塵を巻き上げないと見えないのが難点っス!!」

 

「ケッ」

 

「そう?ウチは成二の方が派手だと思うけど」

 

 そんな中でふと話題がここにはいない人物について触れる。

 

「それは言えてるっスね!!」

 

 耳郎響香は実技試験で見た緑谷成二の個性を思い出しながら呟き、戦友でありその実力を知る夜嵐イナサも同意する。

 

「ほほう、成二。

 耳郎ちゃんがお熱なB組男子だね(ニヤニヤ)」

 

「B組の娘と毎朝取り合ってるんだよねえ(ニヤニヤ)」

 

 だが彼女が成二のことを言うと、女子の一部、恋バナに飢えた芦戸三奈と葉隠透がニヤニヤしながら追求しだす。

 

「しょうがないじゃん。格好良かったんだし」

 

 クラス内でもしょっちゅう弄られる為、耳郎響香は顔を赤らめながら不貞腐れたようにそっぽを向く。

 実技試験での出会い。

 そしてそれをきっかけに関わるうちに、好意があることを自覚していったのだ。

 

「彼のことならば緑谷君が詳しいんじゃないか?双子なんだろう?」

 

「似てないけどな」

 

「つーか個性もまるで違うよな」

 

 恋バナ関連で話題となるが別のクラスであるがゆえに緑谷成二の詳細を知る者は少ない。

 だから双子の兄である緑谷出久に訊ねるのだが。

 

「ごめん、僕も成二のことは殆ど知らなくて」

 

 中学受験の為に実家をでて祖父母の元で暮らしていた弟の現在を、緑谷出久は何も知らない。

 ゆえに訊かれても答えようがないのだ。

 むしろ話題となる度に違和感しか湧かない。記憶にある小学生までの弟、年に数回だけ田舎で会う弟とはまるでかけ離れているからだ。

 緑谷出久にとって緑谷成二とは、引っ込み思案で内気で自分の後ろに隠れるような、そんな気弱な少年なのだ。

 それが今では、雄英高校を首席で合格し、実技試験では仮想敵を打ち倒し、美少女二人を侍らしているのだから、まるで別人物だ。

 

「けどよ首席っていっても夜嵐の方が強えんだろ?何せ推薦トップだしな」

 

 切島鋭児郎は個性把握テスト、ヒーロー基礎学戦闘訓練での夜嵐イナサの圧倒的実力を思い出しながらそう言う。

 いくら首席と聞いてはいても、実際に目撃した方を信じてしまう。

 

「いや、成二の方が強いっスよ」

 

 けど当の本人がそれを否定する。

 共にあの戦いを切り抜けた戦友ではあるし、機動力と操作精度ならば勝っている自負はあるが、

 

「攻撃力と技の数が半端ねぇんスよ成二は」

 

 火自体が風よりも攻撃性が高く、さらに個性による魔物の呪文の再現で威力は増している。

 夜嵐イナサとて呪文の再現を試みたことはあるが、形状に集中すると出力が弱まることに気がついたのだ。

 

「身体能力も高いし、一年最強は間違いなく成二っスね」

 

 タイマンバトルでそう簡単に負ける気はない。だがどちらが強いと言うならば成二の方だと夜嵐イナサは告げた。

 

「そうなんだ」

 

「ケッ」

 

「へぇ」

 

 そしてその夜嵐イナサの発言により、緑谷出久、爆豪勝己、轟焦凍は、緑谷成二という人物を意識するようになったのである。

 





 補足・説明。

 今回は繋ぎ回で、。体育祭開始前の出来事です。またA組バス内の会話を加えました。このタイミング以外だと厳しいので。

 臨時休校は実家へ。
 事件あったので流石に行きます。引子さんも心配してましたので。
 そこで久方ぶりに兄弟トークをしました。
 ただお互いに秘密があるせいでどこかぎこちない感じではありました。緑谷出久君からしたら個性関連を追求されたら困るから追求できなかった感じです。
 でもブツブツは溢れてしまい、成二君も寝不足になったそうです。
  
 バスでの会話。
 説明などを含んだ轟君が成二を意識するきっかけとなる話です。
 この後に夜嵐君の実力を見て、彼より強い成二に興味を持ちます。
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