金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 原作で物間君が爆豪君に、ヘドロヴィランと襲撃事件の事で煽るのは被害者に対してどうかなと思い、本人のモブ発言に対して煽らせたらより刺さった感がありますね。
 


第十四話 第二種目騎馬戦?後編。

 

 轟焦凍。

 雄英高校一年A組においてイナサに次ぐ実力者とされる生徒。

 父はあの入学式でなんか爆発したナンバー2ヒーロー・エンデヴァーであり、その個性は氷と炎を操るという。

 ウマゴン(シュナイダー)とカルディオが同時に襲いかかってくると考えるとまさしく脅威だが、イナサの話ではなぜか冷気は使うが熱は氷を溶かす以外では使用しないらしい。

 その冷気の広範囲攻撃はギガノ級か下手したらディオガ級の呪文に匹敵し、よほど相性がよく無ければ防ぎようはないとのこと。

 なるほど厄介だ。

 

「とりあえず無視して、物間君の援護だ」

 

「無視っスか!?」

 

 後七分少々、別にすべてのポイントゲットを狙ってるわけではないのだから避けるべきだ。

 組んでいる騎馬、先頭の飯田君は機動力は高いが飛んでるイナサほどじゃない。

 というかそれ以上に、

 

「煽りすぎだよ物間君」

 

 個性は身体能力とか言われてるくせに、その性能は感情と直結している(気がする)。本人が思い込めば、ありえない解釈でも実現するし、激昂すれば出力は上がる。

 個性因子という物理的な物質が存在するにも関わらず、心の力のような性質があるのだ。

 ゆえに今の勝己さんは危険だ。

 その激情は個性に反映し、物間君の計算を上回る能力を発揮する。

 経験浅い物間君は感情による爆発力をまだ理解できていないのだろう。

 ならば経験ある俺がサポートする必要がある。

 雄英体育祭はあくまで個人競技。

 他者を気にせずに自分をアピールし売り込むことを第一とすべきだ。

 けれど入学してからの期間、同じ教室で過ごしてきた彼らの為に動きたいと俺は思うのだ。

 

「夜嵐ーー!!

 そこまでB組に加担して、オイラ達を裏切る気かーー!!」

 

「峰田ちゃん責めちゃ駄目よ、競技なんだから仕方ないわ」

 

 だがそれはイナサも同じこと、人間関係的に悪いことしてしまったな。

 

「すまねっス皆。でも成二もダチなんス、組んだ以上は全力でやらねえと」

 

 峰田君の糾弾にイナサがクっと辛そうに顔を背ける。すまない峰田君、でもイナサだって本位ではないんだ。

 

「そもそもどういう間柄なんだよ!クラス違うだろうが!!」

 

 まあ、ただの友人にしては連携できてるし疑問を持たれるか、でも戦友と言っても詳しくは説明できないし。

 

「成二とは、成二とは」

 

 でもナニカを言わないと今後の関係に差し障りがでるよな、どうしよう。

 

「イタリアの英雄、パルコ・フォルゴレさんに二人一緒に『チチをもげ♡』の振り付けを習った仲っス」

 

「「「「「どんな仲だっ!!」」」」」

 

「つーかイケメンもあの神曲聞くのな」

 

「ムカつくイケメンだと思ってたけど意外と仲良くできそうだ」

 

「そもそもなんで習う状況になった」

 

 驚きツッコむ生徒達と、意外だと呟く二人、そしてフォルゴレさんに習う状況に疑問を持つ者と反応は様々だ。

 

「けっこう好きなんだけどな踊り」

 

 あと魔物は基本的に踊りが好きだ。

 エンマは実家の仕事(祭事)を思い出すから嫌がってたが、ガッシュもキャンチョメもウマゴンもティオもノリノリで踊っていた。

 もしかしたらブラゴやバリーやデモルトだってミュージックを聞いたら踊りだすかもしれない。

 魔物とパートナー皆一緒に『チチをもげ♡』を踊ったらどんなに楽しいだろうか。

 

「そんなわけで全力で天馬に徹するっスよ!!」

 

「まあ『チチをもげ♡』仲間じゃ仕方ねえか」

 

「『チチをもげ♡』仲間だしなあ」

 

 イナサの言葉に峰田君と上鳴君はどうにか納得してくれたようだ。

 

「成二、中学校生活の間に君になにがあったのさ」

 

「知らないことそのものがどうなんだ緑谷よ」  

 

「デク君も大変やね」

 

 と、若干和んだところで、

 

「もういいか?

 こっちの準備は終わったぞ」

 

 轟君チームは容赦なく動いていた。

 

「飯田、前進。

 八百万、ガードと伝導を準備。 

 上鳴は、「いいよわかってる!!」」

 

 轟君チームの動き、これは。  

 

「イナサ」

 

「合点!!」

 

 彼のチームの狙いを察して急速上昇、放たれる攻撃の範囲から俺達は逃れる。

 

「「「「!?」」」」

 

 他のチームがこっちの動きに気づいて反応しようにももう遅い。

 

『無差別放電130万ボルト!!』

 

 八百万さんが腕から創造した棒を伝い、周囲一帯に稲妻が走る。

 轟君チーム自身は絶縁シートで逃れる辺り抜かりはないね。

 

「やっぱりか」

 

 対応できたのは上鳴君の個性を知っていたからではない。

 俺とイナサはあのバオウ宿す大器ガッシュのパートナーである天才高嶺清麿と一緒に戦ったのだ。

 雷撃使い、あるいは雷撃使い使いの動きをよく知る俺達が電気による攻撃を察知できないわけがないのだ。

 

「あと清麿からザケルツッコミされ過ぎて、電流が来るのがなんとなくわかるんだよね」

 

 こう予兆的な感じで。

 

「スね。ナゾナゾ博士とフォルゴレさんと一緒に毎回ザケルされてたっス」

 

「「懐かしいなあ」」

 

 俺達はいったい何回チリチリになるまでザケルされたのだろうか。

 しかし空中に逃れた俺達とは別に、A組、B組のチームの大半が放電をくらい動きを止め、そこへ今度は冷気を地面に伝導して騎馬の足を凍らせる。

 解説のイレイザーヘッドがそれを障害物競走で避けられたから二段構えにしたと説明する。

 

「逃さねえぞ、緑谷成二、夜嵐」

 

 轟君の鋭い眼差しは俺達を逃すつもりはないようだ。

 

「参ったな、これじゃあ物間君が危うい」

 

「自分は大丈夫って態度だなお前」

 

「まあね。

 悪いけど、負ける気はしないかな」

 

 こちらから攻めるというリスクを侵さないで拳を構えて守勢の型。

 有利なのはこちら。

 ただまあB組のサポートに回れないことが正直申し訳がないけど。

 轟君を俺に釘付けにしておくから。

 

「なんだその構え?」

 

「カンフー」

 

 ウォンレイさん直伝の妙技。

 舐めてかかるなよ。

 イナサが適切な距離を取り、対応できるように構えておけばどんな奇襲も防ぎきれる。

 轟君がフィールドを闘技場のように氷壁で囲う。これじゃあ皆を助けようとしたら隙ができてしまうし、捕まってる皆に目を向けると手助けするなと、訴えかけていた。

 そこから暫く、逃げる俺達と追う轟君という状態で場は膠着することになる。

 

 

 

『爆豪!!

 執念で物間から鉢巻を奪い返したあー!!』

 

「やられたか」

 

 流れる放送にB組の勝ち残りが危ういことを悟る。まだ鉄哲君チームがいるとはいえ、下手したら俺一人しか残らない。

 この状況の立役者は上鳴電気。

 あの放電に対処する術がない時点でB組は詰んでいた。

 

「残り時間一分弱、コチラも奥の手を使う」

 

「飯田?」

 

「しっかり捕まっていろ」

 

 来るか。

 

「とれよ轟くん!

 トルクオーバー!レシプロバースト!」

 

 飯田君が激しくエンジンを鳴らし急加速。それはロケットフットに匹敵する俊足。

 だが、もとより俺はそういった予想以上の奇襲を防ぐ為に構えていた。

 

「『風手双掌』は風をも捕らえる双手の掌!万槍を弾く鋼の門!」

 

 高速で飛来する呪文も捕らえる武技。

 速度はひけをとらなくともこのサイズならば充分に見切れる。

 限界を越えた速度の奇襲、伸ばされた轟君の手はこの防御を破れない。

 

「クソ」

 

「次はテメェだああああ!!」

 

 轟君チームを防いだすぐ後に物間君から鉢巻を奪った勝己さんが氷壁を飛び越えて猛襲。

 けれどそれを想定しない俺ではない。

 

「『白王・虎爪』は封龍の虎!龍をも摑む豪傑の爪!!」

 

 爆破による推進力で突っ込んでくる勝己さんのその身体を肩を掴んで受け止める。

 

「噴ッ!!」

 

 奇襲の失敗、それでもなお戦意を失わない勝己さんに俺は追撃の正拳を放ち氷壁へと叩きつけた。

 

「やるっスね」

 

「ウォンレイさんが教えてくれたモノだ。功夫を怠ったことはないよ」

 

 本当にあの戦いは俺に沢山のモノをくれた。

 その宝物を俺は更に磨き上げるんだ。

 

『タイムアップ!!』

 

 態勢を立て直した轟君がコチラに向かおうとした瞬間、第二種目は終了。

 途中から確認している余裕はなかった。

 果たして結果はどうなったのやら。

 

『一位、緑谷弟チーム!!』

 

『二位、轟チーム!!』

 

『三位、爆豪チーム!!』

 

『四位、緑谷兄チーム!!』

 

『五位、心操チームだあああ!!

 最終種目は定員16名!!

 二人多いのでそこは後ほど決める!!

 1時間程昼休憩挟んでから午後の部だぜ!!じゃあな!!』

 

 B組での勝ち残りは俺と庄田君だけか。

 心操君という普通科の生徒と組んでいたみたいだけどなんか様子がおかしいな。

 

「ごめん、皆。

 こんな結果で」

 

 B組が集まったところで物間君が頭を下げていた。

 

「ま、しょーがないでしょ。

 この騎馬戦、A組に比べたらB組は個性を使えないヤツばかりだしさ」

 

 道具が必須な者。

 効果範囲が広い者。

 騎馬として組んでは使用できない者。

 体型差が大きい者。

 A組にも砂藤君と口田君のような個性発動ができない者もいたが、それでもB組よりはマシだ。

 あとやはり襲撃事件の経験差が動きに如実にでたことも事実ではある。

 

「それでも作戦を提案したのは僕だ。

 謝らせてほしい」

 

 そう言って再度頭を下げる物間君。

 彼は自身の敗因が勝己さんを煽り過ぎた結果だと自覚がある。

 確かに彼の言動は問題はある、それでもそれはクラスを思っての行動なのは間違いないのだ。

 

「緑谷、庄田、最終種目でB組生徒は君たち二人。後は頼んだよ」

 

「ああ、一位を目指して頑張るよ」

 

「その・・・・・・すまないんだが」

 

 そして最終種目に残った俺達にエールを送られたのだが、庄田君は申し訳なさそうな態度となる。

 彼の態度の理由とこれから告げる言葉。

 それにB組の皆は納得し受け入れるのであった。

 

 

「?」

 

 イナサが居ないなどうしたんだろ?

 昼休憩の時間。

 スタジアムから離れようとしたが、あの賑やかなイナサがいない。

 あとは兄さんと轟君もか?

 気にはなるが時間も限られてるからサイフを取りにロッカー室に入ると、ロッカーにしまってあったスマホにメッセージが届いていた。

 それは殆どが魔界の王を決める戦いに参加した戦友達からのメッセージで、彼ら彼女らも雄英体育祭を見ていてくれたのだ。

 嬉しくて微笑みながらメッセージを見ていると、とある意外な人物からも届いていた。

 そしてその内容だが、

 

【雄英高校に現在居る、話があるから夜嵐と二人で指定の場所に来い。弁当は用意してある】

 

 そのメッセージを見て、俺はすこしばかり固まってしまった。

 内容は良い。

 他の人も来ていたら食事くらい誘うだろう。

 実際に応援に来た保護者と過ごす生徒もいる。

 だが問題なのは送ってきた人物だ。

 トウヤ。

 当時は荼毘と名乗っていた蒼炎を操る人物。

 ファウード復活を巡る戦いにおいてリオウ側につき、復活後はファウードをリオウから奪い日本破壊を目論んでいた青年。

 下手をすればあの戦いで一番殺意の高かった人間であり、パートナー。

 そんな彼は現在、顔を隠しヴィジランテとして活動していた。

 

「どうやって雄英高校に侵入したんだろ?」

 

 例年より五倍強化された警備をすり抜けて、幾人ものネームドヴィランを焼き払った高名な『蒼炎のヴィジランテ』は雄英高校へと降り立ったのである。

 

 





 補足、説明。

 ナゾナゾ博士、フォルゴレ、成二、イナサはザケルツッコミの常連です。毎回こんがりプスプスとザケルされてました。

 物間と爆豪戦。
 原作のような戦いでした。
 ただやはり騎馬で援護できるのが円場だけなのが厳しかったです。
 爆豪チームは全員個性使用できましたし。

 成二と轟戦。
 実はこの騎馬戦。ウォンレイのカンフーをしたかっただけです。だけどその状況に持っていくのが大変でした。トルクオーバーレシプロバーストはオル・ウイガルより早いけど、大きいので防げました。

 勝ち残ったチーム。
 原作に成二とイナサを加えて、塩崎と鉄哲を引いた感じになります。
 緑谷出久チームが残れたのは心操チームから離れていたのと、黒影に洗脳が効くかわからなかった心操人使君が避けたからです。足元が凍っても黒影ならなんとかなったのもあります。
 ポイント計算は勘弁してください。
 作者はその辺が苦手なので。
 後はB組に致命的だったのは、やはり上鳴電気君の存在かなと。
 身体能力が上位ではない彼は第一種目で走り抜けるのが精いっぱいで個性を使用せずに済み、だから秘匿されてしまったのかなと。A組だと彼より下は葉隠さんと青山君ですし。
 
 トウヤ登場。
 はたして彼の目的とは?
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