金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 展開に悩みました。
 期末テストなのに繋ぎ回です。



第三十二話 期末テスト?

 

 林間合宿での補習を賭けた期末テスト。

 筆記試験の方は問題がない。

 赤点は点数の順位で決めるのではなく最低限の合格ラインから決めるもので、B組ではそこまで低い生徒はいなかった。

 吹出君は漫画、凡戸君はプラモ、角取さんはアニメ、などと割と趣味人の多いB組だが、きっちりとやることはやってから趣味に勤しむのだ。

 だから筆記試験終了後の反応からして皆も大丈夫なんだろう。

 そしてもう一つの課題。

 ヒーロー科のみにあるヒーロー基礎学の演習試験(サポート科では作品、経営科ではプレゼン)だ。

 拳藤さんの情報により、例年なら一般入試実技試験のような対ロボットの実戦演習だとわかってはいるのだが、雄英高校の今までからもしやという懸念が拭えないでいた。

 

「それでは演習試験を開始する」

 

 ブラドキング先生の一言でコスチュームに身を包みズラリと並んだB組一同の気は引き締まる。

 

「この試験にも赤点はある。たとえ筆記試験で結果を出していようがカバーはされないことを頭に入れておけ」

 

 総合ではなく別試験として扱うようだ。

 しかし演習試験なのだが、監督するにしては教師が多い。

 プロヒーロー資格をもつ、ヒーローランキングに載ったことのある面々が勢揃いだ。

 

「さて、あえて詳細説明をしなかった演習試験だが可愛い我が生徒達ならば情報収集を怠らずに何をするのか知っているだろう」

 

「やっぱ受け持ち生徒に入れ込み過ぎじゃねブラキン?(ヒソヒソ)」

 

「うるさいぞ山田」

 

「本名止めてイレイザー」

 

 ブラドキング先生の横でプレゼント・マイクが軽口を叩いていると。

 

「けどね!!諸事情あって今回から内容を変更しちゃうのさ!!」

 

 イレイザーヘッドの首に巻かれた捕縛布の中から根津校長がひょこりと現れて説明を引き継いだ。

 なんでもフォルゴレに返り討ちにされた『ヒーロー殺し・ステイン』の英雄回帰思想の蔓延(これはメディアの過失ではあると思うが)により、ヴィラン活性化が懸念されているらしい。

 また雄英高校襲撃を実行したヴィラン連合も襲撃実行犯を大量に捕縛したがリーダー格はまだ見つけることすら出来ず、再度の襲撃の恐れがある。

 ゆえに対人戦闘・活動を見据えた、より実戦に近い教えを重視すると決めたそうだ。

 画期的だと思っていたロボとの戦闘訓練ではあるが、実は実戦的ではないと教師陣では結論づけていたらしい。

 個性を全力で放って問題ない動く的、という点では有効的ではあるが、ロボットの警備を保有するヴィラン組織など殆ど存在しないので実際のヒーロー活動で戦う機会はほぼないらしい。

 公的な機関やI・アイランドなどでは警備として採用しているが、やはりコストがかかり過ぎるのだとか。

 

「というわけで諸君らにはこれから。

 二人一組でここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!」

 

 プロヒーローとの戦闘か。

 如何に2対1とはいえ勝ち目のまるでない戦い、単に戦って打ちのめすではなくなんらかの勝利条件があると予想できるな。

 

「なおペアの組と対戦する教師は既に決定済み。動きの傾向や成績・親密度、諸々を踏まえて独断で組ませて貰った」

 

 ん?

 

「あの、先生。

 二人一組とのことですが、二十一人なので一組だけ三人一組になるんですか?」

 

 取陰さんがそう質問する。

 授業でも度々そうしてきたしね。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それなんだけどね」

 

 すると根津校長は気まずそうに顔を逸らした。

 

「緑谷成二君」

 

「はい!」

 

 突然名指しで呼ばれたので俺は大きく返事をした。

 

「君は今までの成績と実績から演習試験を免除なのさ☆」

 

「はい?」

 

 すると校長先生から予想外のことを告げられた。

 

「一般入試、普段の授業成績、体育祭での活躍、そして職場体験先のエンデヴァー事務所からの評価。それらを踏まえて君には必要ないと判断したよ」

 

「いや、評価は嬉しいですが。なんかズルいというか」

 

「君が納得できないのはわかるさ☆でもね、この試験形式であるとサポート慣れし過ぎている君は誰と組もうと合格させてしまうだろう」

 

 うん、これは魔物とのパートナー経験があるからだよなあ。

 しかし誰と組んでも合格させてしまう、か。周りを見渡せばクラスの皆は全員納得の表情をしている(吹出君は顔に納得と表示されていた)。普段のヒーロー基礎学の実戦演習でも俺と組むと必ず勝ってたのを思い出しているみたいだ。

 

「ならばいっそオールマイトと試験、と考えていたけど」

 

「いたけど?」

 

「昨日のA組の演習試験で、彼も生徒達も試験会場も盛大にぶっ壊れてしまって無理になってしまったのさ☆」

 

 なるほど、教師を大人数動員するから演習試験日はA組とB組が別の日だったのか(試験会場修繕とかもありそう)。

 そしてA組のオールマイト担当生徒がやり過ぎたから俺は免除になったという。

 というかオールマイトも壊れたって、リカバリーガールでも治しきれないくらいの怪我をしたのか?あのナンバー1ヒーロー・オールマイトが。

 

「誰が何をやらかしたんですか?」

 

 物間君が恐る恐る訊ねた。

 A組に対抗意識ある彼としたらオールマイトを一日は活動不能にする生徒の情報は気になるよね。

 

「緑谷出久君、爆豪勝己君、夜嵐イナサ君と三人一組にしたのさ」

 

 試験形式は生徒の課題に合わせた演習会場で、ハンドカフスを教師につけるか、どちらか一人がステージから脱出、という条件を満たすというもの。

 なるほど、それなら機動力の高い勝己さんとイナサ、あと自壊せず強化できるようになった兄さんならば、プロヒーローでもオールマイトじゃないと厳しいな。

 他の先生方では逃げに徹された一人ならともかく三人は捉えきれない。

 

「爆豪の、緑谷兄との不仲、夜嵐への対抗意識の強さからこの組み合わせにしたんだが」

 

 まあこの組み合わせなら組んだ瞬間空中分解どころか空中爆散すると予想するよなあ。

 勝己さんてば全方位に喧嘩売ってたし、何気に兄さんとイナサって仲が良くないらしいし。

 

「だがこちらの予想に反して爆豪が協力的でチームで団結し、ゲートを目指しつつも交戦し、最終的に三人で協力した最大攻撃につい焦ったオールマイトの全力パンチがぶつかりあい、全てがぶっ壊れたんだ」

 

 フォルゴレ効果凄いな。

 勝己さんが成長しすぎて試験で突く予定だった欠点が完全に克服されてるよ。

 逃げの一手ではなく交戦したのは、ヒーロー相手に逃げることが無謀だと理解してるからだろう。

 ただでさえ追う相手に背を向ける逃げるという行為の難易度は高い。

 そして現代においてヒーローと好んで戦うヴィランなんて少数派、基本的にヴィランとは逃げる存在なのだ、よくあるヴィランとヒーローの戦いは戦わざるを得ないからやっているだけの破れかぶれの最終手段なんだ。

 つまりヒーローとは逃げる相手を捕らえる専門家であり、ましてやオールマイトならば交戦よりも逃げるヴィランを捕らえた回数の方が多いだろう。

 だから最終的に最大攻撃のぶつかりあいになったんだろうな。

 

「オールマイトは試験官をやれる体調ではない、かといって他の教師では緑谷の相手は厳しく、さらに試験本来の目的も果たせない。

 だから免除だ、理解したな」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」

 

 体育祭でシン・シュドルクを使ったのもよくなかったか。あれを使えばオールマイト以外の雄英教師陣なら振り切れるからな。

 

 こうして俺の期末テストは無事終了した。

 納得できないけど、そもそも勝己さんにフォルゴレを紹介したのは俺だから納得せざるを得ない。

 

 意外な終わりに俺はクラスの皆が合格するよう祈るしかできないのであった。

  

 結果、物間君が赤点になった。

 彼の課題、応用力はあるけど基礎身体能力の低さを突かれた末のリタイアでした。





 補足・説明。
 
 期末テスト演習試験。
 成二君しません(笑)。  
 普段からのサポート力の高さと高火力が仇になりました。
 日頃の授業でも成二と組んだら勝てる。というのはB組の常識です。
 ちなみに小大さんの個性は再現呪文にも効果があり、組めば火力が一気に増大します。
 この演習試験、成二が翼を作るだけでかなりヌルゲーになってしまうので。

 オールマイト、緑谷出久、爆豪勝己、夜嵐イナサ。
 四人とも一日たったけど寝込んでます。
 オールマイトは元からなんで戦えるんだコイツレベルですが、その肉体でこの三人は厳しかったです。
 爆豪君が反発せず、オールマイトには勝てないと臆病風に吹かれた出久君を一喝しつつ、交戦しつつ撤退しました。
 イナサと出久が不仲気味なのは、成二に対してのことが要因です。お互いの成二への認識でギクシャクしています。

 オールマイトとのバトル展開を考えたんですが、成二君はオールマイトを新米教師としか見て無くて思い入れがないため、書いてて盛り下がったのでやめました。
 
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