金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 原作ではヴィラン連合にトガヒミコと荼毘が加入する時期ですが、そんな彼らは今。

 トガヒミコ。

「♪〜♪〜♪〜」

「ご機嫌ねヒミコちゃん」

「だって明日はセイ君とデートですから♪」

「ふふ、それは良かったわね(成二君が鈍いから心配だけど)」

「恵さんは魔お清麿くんとはどうですかぁ?」
 
「(スン)清麿君、今留学してるのよ」

「大丈夫ですか?清麿くんだし留学先で彼女とかできたりして?」

「ハ?(圧)」

「チャージルサイフォドン最終形態!?」

 
 こんなことがあったりなかったり。




第三十三話 期末テストを終えて。

 

 期末テストが終わり、雄英高校一年目の一学期もあと僅か。

 A組のように入学初日から除籍されかけたり、授業中にヴィランから襲撃を受けたり、などの大騒動とは無縁だった学校生活は雄英高校のレベルの高さと、ヒーロー科のカリキュラムの多さから忙しなくやることだらけではあったけど、とても楽しく緩やかで穏やかな時間だった(魔界の王を決める戦い経験者の狂った感覚)。

 一学期内で残すイベントは終業式。

 それから学生の楽しみである夏休みだ。

 まあ、夏休みを楽しめるのはヒーロー科でも一年時だけらしいけどね。

 二年生と三年生で未取得の生徒は仮免許取得の為の最後の追い込み期間で、三年生はヒーロー事務所に自身の売り込みなどの就職活動や大学や医大などの受験勉強で忙しくなるそうだ。

 林間合宿を広大な雄英高校敷地内でやれば良いのでは?と思ったりもしたが、二年三年が夏休み中に使用するのもあり学外で行うのだろう。

 

 と、そんな風に俺達B組生徒達は雑談に興じていた。和気藹々と笑顔のまま、意図的に教室のある一点から目を逸らしながら、あの塩崎さんや鉄哲君すらもそちらへは目を向けないように必死に取り繕っていた。

 

「フフフ、君達ィィィィ。ボクに気を遣って期末テストに触れないよう、ボクに触れないようにしているのはわかるけどそれが傷口に塩をなすりつける行為だってわかるかなあぁ?」

 

 その誰もが目を逸らして意図的に無かったことにした(イジメではありません)B組の教室内のとある一点に座す男。

 その男の名を物間寧人という。

 期末テストにB組で唯一赤点が確定している男である。

 

「でもさ二人一組なんだから相方の庄田も落ちてる可能性も」

 

「うむ、だから物間だけというわけでは」

 

「いや試験中にブラドキング先生が「それでは駄目だ物間アアアア!!」とか叫んでたし」

 

「試験終了直後に叫んでいたからほぼ確定だよね」

 

「ね」

 

「「「ブラキン先生」」」

 

 そう、物間君の赤点確定が試験結果発表よりも先にB組内に知れ渡っているのはブラドキング先生の失言(後で校長から説教)が原因なのだ。

 それぞれの課題とどう向き合い、どう克服するかを示す演習試験。

 そこで物間君はやらかしてしまったんだ。

 具体的にどうやらかしたは彼の名誉の為に伏せておくけど。

 

「結果は変わらないから気を遣っても騒いでもしかたないだろ」

 

「ですな、次の機会に挽回ですぞ」

 

「ねえ鎌切君、このカマキリジョーってピタッと君に似ているよね?もしかして親族?」

 

「オウ、ジャパンノ特撮ヒーローデース」

 

 そんな気不味い空気に辟易した鎌切君がスパッと話題を切り捨てて、宍田君が次があると慰める。

 そして吹出君がスマホでガッシュが好きだった特撮ヒーローの動画を指さしていた。

 ヒーローが実物として存在するにも関わらずアニメや特撮ヒーローは変わらず大人気だ。

 架空が現実になろうと人は架空に夢を抱くのだろう。

 ちなみにデパートでの特撮ヒーローショーをリアルヒーロー達が羨ましそうに見ているのはヒーロー業界あるあるだったりする。また特撮ヒーローやアニメヒーローのグッズコーナーをリアルヒーロー達が妬ましそうに舌打ちして通り過ぎるのは笑えない業界の闇だ。

 

「逆じゃね?」

 

「うん、逆」

 

 そしてガッシュが大好きだった特撮ヒーロー『カマキリジョー』だが、

 ウチのクラスの同級生である鎌切尖君がカマキリのような頭部をした発動タイプ個性持ち、差別用語になるので公には言えないがいわゆるカマキリ人間なのに対して、『カマキリジョー』は人間サイズの人面カマキリ。うん、鎌切君とは逆だね。

 ああ、遊びに行った時のガッシュ達とのデパートでの珍騒動(エンマは逃げた)を思い出す。

 デパートのやり過ぎて清々しいレベルの詐欺っぷりと鯖江さんのかぼちゃストライクは忘れられないなあ(こんな時に限ってリアルヒーローは来ないし)。

 なお俺だが、衝撃展開の連続にずっと思考停止してフリーズしてたら終わってた。

 

「カマキリジョーか、なんでも切れる鎌、遠くの大根を切れるレーザーカマ、拳法(螳螂拳)、飛行、ククク参考になるぜぇ」

 

「空を飛ぶのは無理じゃね?」

 

 そして自身と似た能力の特撮ヒーローを参考にしてリアルヒーローがやらかすのもヒーロー業界あるあるである(許可取らないと著作権で揉めるから注意、ここヒーロー基礎学筆記テストに出ます)。

 そんなガヤガヤと過ごしていると予鈴がなり、ブラドキング先生が登場。

 

「おはよう可愛い我が生徒諸君。

 今回の期末テスト皆よく頑張ってくれた」

 

「俺演習試験に参加してません」

 

「残念ながら物間が赤点だったがこんなものは失敗のうちに入らん」

 

「「「「スルー!?」」」」

 

 俺の発言をスルーしたブラドキング先生は目頭をクッと抑えながら赤点だった物間君を慰めるよう語りかける。

 

「林間合宿の補習時間で俺が付きっきりで勉強を見てやるからな」

 

「「「「「「「「(同情の眼差し)」」」」」」」」

 

「ハイアリガトウゴザイマス」

 

 学校に残って補習するよりキツイ補習時間(熱血教師付き)、その苦行を予想して物間君は青褪めるのであった。

 なにはともあれ期末テストは終わり、夏休みには林間合宿という予定もできた。

 今年は戦友達を訪ねに外国へは行けそうにないが、充実した夏休みになりそうだ。

 

「ああそうだ、緑谷」

 

「どうしました先生?」

 

「雄英体育祭の優勝者特典の件だ」

 

 特典、栄誉やメダル以外にもあるとか言われていたっけ?

 

「個性研究、ヒーローアイテム発明の本場I・アイランド。そこで行われる博覧会I・エキスポの招待券だ」

 

「体育祭の副賞にするとか流石雄英」

 

 一般公開ならヒーロー科学割が効いてお安くなるから学生でも行けるけど、この招待券ってレセプションパーティーにも参加できるヤツだよ。

 

「同伴者も可だから知り合いを誘うこともできるぞ」

 

「む!」

 

 ブラドキング先生のその言葉になぜか小大さんがピンっと反応して、周りの女子達も(特に取陰さんが)ニヤニヤとしだす。男子は一部殺気立ち、あとは同情と憐憫?

 

「ならよ緑谷!同伴者行けるなら俺も連れていっ「大」うああああ!!」

 

 同伴者と聞いて鉄哲君が名乗りでようとしたが、突如巨大化したシャーペンに突き上げられ天井へ叩きつけられた。

 

「(阿呆が)」

 

「(南無)」

 

「「(お邪魔虫め、お呼びでないのよ)」」

 

 その一瞬の出来事に固まっていると。

 

「ん!!」

 

 小大さんが満面の笑みで自身を指さしていた。ああこれは彼女がI・エキスポに行きたいってことか。

 その行動に納得して俺は、

 

「はい」

 

 招待券を彼女に手渡すのであった。

 

「「「「「「「ん?」」」」」」」

 

「サポートアイテムとかあんまり興味ないから、行きたいならどうぞ」

 

 ナゾナゾ博士謹製より優れたアイテムとかそうはないだろうし。

 

「「「「なんでそうなるよお前」」」」

 

「は?(圧)」

 

「ヒィっ!?なんでチャージルサイフォドン最終形態っ!!」

 

 行きたいんだろうなと小大さんに招待券を渡したらティオさんの最大攻撃呪文のような形相に!?

 クラスの皆は呆れ果てて助けてくれそうにないし。

 

「唯と一緒に行ったら良いじゃん緑谷」

 

 そこへ拳藤さんが助け舟を出してくれたけど。

 

「年頃の男女が二人で外泊とか駄目でしょ」

 

 誘うなら同性誘うよ。

 

「あ〜、緑谷らしいわ」

 

「「「「それでも高校男子かテメェ」」」」

 

「正しい判断ですぞ」

 

「親御さんからも許可も降りないだろうしね」

 

「チッ」

 

 B組の騒ぎは授業が始まるまで続くのであった。

 

「フッ、ボクはスルーかい」

 

「いい加減下ろしてくれ」

 

 補習確定の物間君と、天井画のようになった鉄哲君を放置したまま。

 

 

 

 場所は変わってA組。

 演習試験にて赤点確定四人が合理的虚偽によるどんでん返しをくらい、追加一名が赤点で補習が決まった。

 なにはともあれ全員で林間合宿には行けるのだからと喜んでいたところで、葉隠透がA組皆で林間合宿に必要な物を買いにいこうと提案。  

 一部生徒は除いて、わいのわいのと盛り上がる中で耳郎響香が頬を赤らめながら手を上げて一つ質問をする。

 

「A組以外も誘っちゃ駄目かな?」

 

「ほほう」

 

「ええですなええですな」

 

 香しきラブ臭を嗅ぎつけた少女達が、耳郎響香が誰を誘いたがっているのか察してニヤニヤと笑いながら「勿論オッケー!!」と許可をだすが(双子の兄は弟のラブコメの予感にアワアワと口を抑えていた)、

 

「成二は明日デートっスよ?」

 

 戦友にして親友でありライバルの予定を知る夜嵐イナサが爆弾を投下する。

 

「は?」

 

「チャージルサイフォドン最終形態!?」

 

 怒りの女神、本日3度目の降臨。

 

「どゆこと」

 

 突きつけられた耳郎響香の耳たぶプラグがチャージルサイフォドンの切っ先のように見えている夜嵐イナサはガクガクと怯えて震えながら言葉を発する。

 

「せ、正確にはデートじゃなくて親しい女友達と遊びに行くだけっス。少なくともに成二の認識では」

 

「「「「(デートじゃん)」」」」

 

「? ならそう言えばいいだろ」

 

「うむ、正しく正確に呼称すべきだな」

 

 イマイチ状況が理解できない轟焦凍と飯田天哉はどこかズレた発言をする。

 

「なら、なんで、デート?(圧)」

 

「相手(トガヒミコ)がデートと言わないと機嫌が悪くなるからデートと言ってるんスよ!!」

 

「「「「(やっぱりデートじゃん)」」」」

 

「よくわかんねえな」

 

「女心とは難解だ」

 

 命乞いするようにイナサは説明する。

 ティオをキレさせてズタズタにされたモモンの姿はその場にいた全員の脳裏に忘れることができないほどに刻まれているのだ。

 

「どこ?」

 

「へ?」

 

「どこにいく?」

 

「いや、それは」

 

 その瞬間イナサには究極の選択が生まれた。

 戦友を売って後でトガに殺られるか。

 黙秘して此処で死ぬか。

 葛藤の末、彼が選んだ道とは。

 

「言わねえっス」

 

 恋愛とは早い者勝ち。

 共に比べられぬ友人同士なら先着順にすべきだろう。

 

「そうだよね、ごめん。

 なんか熱くなってた」

 

 そして激情に呑まれていた耳郎響香もまた冷静になる。つい暴走したが、相手の邪魔なんてロックではないからだ。

 

「いいっスよ。悪いのは成二のヤツなんで」

 

 パートナーがいなくなり一人ぼっちになった少女に親身になったら好かれて当然だろうとイナサは思うのだ。

 

「でもさ・・・・・・これだけは確認したいけど」

 

「はい?」

 

 耳郎響香は顔を逸らしながら勇気を振り絞り訊ねる。

 

「彼女とかじゃないよね」

 

「あのボケに恋愛感情は発生してないっス」

 

 恋する乙女の問いに、戦友の色恋沙汰に振り回される苦労人はスンとした表情で答えるのであった。

 

 ラブコメの未発生に一部生徒が残念に感じながらも、A組生徒達は翌日木椰子区ショッピングモールにて買い物に行くのであった。

 

 そして緑谷出久は死柄木弔と遭遇。

 ヒーロー殺しという共通の話題はなくとも、オールマイトに憧れてヒーローを目指すその姿が、オールマイトに救われなかった青年の背を押すことになった。

 





 補足・説明。

 今回は期末テスト結果と劇場版フラグ、さらにはショッピングモール騒動(ほぼ省略)です。
 チャージルサイフォドンが降臨しまくりですが、恋する乙女だから仕方ないですね(笑)。
 作成側の意図として、ショッピングモールに成二がいたら死柄木弔が捕まるのでトガちゃんとのデートをぶちこみました。デートといっても成二だから結果はお察しです。
 カマキリジョーネタはB組だから一度はやりたかったネタです。
 特撮ヒーロー・アニメヒーローとリアルヒーローの関係は、パイの奪い合いのような醜い争いと成りつつあります。銀魂のトッシーと寺門通親衛隊隊長の争いみたいな感じかな?
 ただ企業としては殉職や失態、不祥事がありえるリアルヒーローより、特撮ヒーローの方が安定して稼げる認識で優先しています。グッズ関係の利益配分がリアルヒーローだと割高という理由もありますが。

 恋する乙女の行動は結構難しいですね。
 やり過ぎかなと毎回悩みます。
 昨今は暴力系ヒロインは評判悪いですし。
 
 緑谷出久君と死柄木弔の接触はサラッと流しました。ただたとえステインの件がなくとも、緑谷出久君は死柄木弔の地雷を踏み抜くかなと思いました。

 次は劇場版、2人の英雄。
 大幅に変えまくることだけは決まっています。

 
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