金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 その頃のかっちゃん。

「なんで、入国早々マフィアから逃げ回る羽目になってんだコラあああ!!成二とイナサの言ってたことはコレかああああ!!」

「フッ、英雄の行く先には騒乱ありさ」

「アンナお嬢様を抱えながらさり気なく尻を撫でるな殺すぞ」

「ジュリオ、私は気にしてないから」

「このままだと舞台に遅れて関係者の皆さん大迷惑だろうがあああ!!」

「む、それはいけないねHAHAHA」

 飛び交う銃声を背に欧州全土を巻き込む大騒動があったりなかったり。


 劇場版は緑谷出久君視点でおくるとこが結構あるかなと思います。
 あとかなりキャラ改変します。
 閲覧注意です。
 


第三十五話 2人の英雄 出会い。

 

『ただ今より、入国審査を開始します』

 

 ヒーローコスチュームに着替えた僕達は動く歩道に乗って搭乗口を出ると、シャッターが開き次の入国審査室で全身をスキャンされる。

 I・アイランド。

 世界中の才能を集め『個性』の研究やヒーローアイテムを発明を行うこの島は全ての施設が世界最新鋭で、まさに未来都市だ。

 空中にあるモニターにパーソナルデータが映し出されるのを見て、移動可能な人工島であり高い外壁に覆われていることからも警備システムが難攻不落の監獄タルタロスに匹敵すると称されるのも納得だと思った。

 オールマイトとそんな話をしているうちに入国審査は完了してゲートが開く。

 そして開いたゲートの先に広がる景色に僕は思わず「わぁ〜!」と感激の声を上げてしまった。

 各国で開催される万博にも劣らないエキスポ会場。そこにはいくつも面白そうなパビリオンが建てられ、I・アイランドを彩り来場者を笑顔にさせていた。

 

「一般公開前のプレオープンで、これほどの来場者がいるとは」

 

「実際に見ると、本当に凄いですね!」

 

 開催のたびにテレビ中継されるエキスポ。だから始めての場所だけで知っているような感覚はある。だがやはりモニター越しと実際に見るのでは何もかも違うのだと実感してしまう。

 

「I・アイランドは日本と違って個性の使用が自由だからね。パビリオンには個性を使ったアトラクションも多いらしい。あとで行ってみるといい」

 

「はい!」

 

 個性使用が自由。

 それはこのI・アイランドの成り立ちからして当然なのだろう。此処で生活する時点で個性を悪用してまでやらねばならないことなんてないのだから。

 

「さてと、ホテルの場所は・・・・・・」

 

 オールマイトと同室で一泊、という夢のような現実にファンとしては感激のあまり鼻血失神その他諸々しそうになるがなんとか堪える。

 オールマイトが携帯で地図を確認していると案内の為にエキスポのコンパニオンの女性が近づいてきた。

 

「I・エキスポへようこそ・・・・・・って、オ、オールマイト!?」

 

 するとオールマイトだと気づいて目を輝かせて叫びを上げてしまう。

 

「オールマイト!」

 

「ナンバーワンヒーローの!?」

 

「是非サインを!?」

 

 その声を聞いた別のコンパニオンや観光客、取材に来ていたテレビクルーなども近づいてきて、すぐさまオールマイトを中心とした人集りができてしまう。

 日本でも度々あるその光景。

 一緒に来ていると知られたらマズイと判断した僕はさり気なく離れ、オールマイトがファンサービスするその光景を眺めるのであった。  

 日本に留まらないその人気。流石は平和の象徴・オールマイトだ。

 

 

「あそこまで足止めされるとは、危うく約束の時間に遅れてしまうとこだったよ」

 

 顔中に熱烈なキスマークを付けられたオールマイト。様々の国の人々が集まるI・エキスポはファンの行動も日本よりも大胆だ。

 しかしこんなことをされるのはファンサービス旺盛なオールマイトくらいだろう。現日本のトップランカーヒーロー達が此処に居てもオールマイトのような目には合う姿が想像できない(エンデヴァーにキスマークつけるファンとかいるかな?でもウォッシュならありえるかも)。

 

「約束、ですか?」

 

 どうやらオールマイトは招待状を貰ったから僕を連れてきてくれただけではないようだ。

 

「あぁ、此処には古くからの親友が住んでいてね。悪いが少し付き合ってもらえるかい?」

 

「オールマイトの親友・・・・・・もちろん喜んで!!」

 

 オールマイトの親友となればヒーロー関係者だろう。僕の記憶にある限りでそんな人物に該当する存在は何人かいるが果たして誰なのか。とにかく会えるだけで光栄な人物には間違いない。

 

「彼には、ワン・フォー・オールや緑谷少年に個性を譲渡したことは話してないから、うっかり話さないようにね」

 

「親友にも内緒にしているんですか?」

 

 先日聞いたワン・フォー・オールの由来ならば当然だと思うが、そこまで警戒していることに驚いた。なにせどんな苦難も払いのけるヒーローこそがオールマイトなのだから。

 

「ワン・フォー・オールの秘密を知る者には危険が付きまとうからね」

 

 グラントリノ、根津校長、リカバリーガール、塚内さん、などの限られた存在のみに明かす秘密。

 頼りになる各国トップヒーローやエンデヴァーなどのトップランカーにすら秘密にしているのだから、本当においそれと話せないのだろう。

 そして僕は、そんな彼らにも告げられない秘密と使命を託された。

 その事実にズシリと背中に重みが加わった気がしたんだ。

 

(強くならないと)

 

 ワン・フォー・オールを使いこなし、オールマイトのようなヒーローになる。そうすることが託された僕のすべきことなのだとより意識するのであった。

 

「おじさまー!」

 

 僕が決意を新たに拳を握りしめていると、大きな声を上げながら笑顔でやってくる金髪で眼鏡をかけた少女がいた。

 

「メリッサ、そんな声を上げたら人が集まるだろう」

 

 その少女の横には黒髪の日本人らしき青年がいて彼女を窘めていた。

 

「マイトおじさま!」

 

「OH! メリッサ!」

 

 やってきた少女は嬉しそうにオールマイトの胸に飛び込み親愛のハグをする。日本ではあまりない激しくコミュニケーション、これも多国籍なI・アイランドでは普通なのかもしれない。

 

「お久しぶりです。来てくださってありがとうございます」

 

「こちらこそ招待ありがとう。しかし見違えたな、もうすっかり立派なレディじゃないか」

 

「もう十七歳になりました(あと恋も)。昔と違って重いでしょ?」  

 

「倒れるビルに比べたら羽毛が如しだよ」

 

「もうっ」

 

「そらそうでしょうよ」

 

「オールマイトのアメリカ時代の活躍シーンですね。倒れるビルをそのパワーで支えて人々が避難するまでの時間を稼いで救いだしたっていう」

 

「詳しいね君」

 

 そう言ってオールマイトはメリッサと呼んだ少女を軽々とまさに羽毛の如く重さを感じさせずに軽々と持ち上げてみせた。

 

「その活躍はよく見ていましたが、マイトおじさまは相変わらず元気そうでよかった」

 

 しかしこの人が招待状をくれた友人なのだろうか?とてもそんな年齢には見えないけど、個性で老いにくくなるものとかもあるらしいし、最近のアンチエイジングはとても凄いらしいからあり得るのかな?

 色々可能性はあるけど、それでもオールマイトと同世代には見えないけれど。

 

「それで、デイブはどこに?」

 

「フフ、研究室にいるわ。長年の研究が一段落したみたいだからそのお祝いとサプライズを兼ねてマイトおじさまをこの島に招待したの」

 

「サプライズ、いいねえ」

 

 日本人なのにアメリカンな演出が好きなオールマイトはサプライズと聞いてニヤリと笑う。共犯者かい?とイタズラっ気に笑う姿はとても楽しそうだ。

 

「そういうことなら協力するよ。ちなみにデイブは今回どんな研究をしていたんだい?」

 

「それが守秘義務があるからって私には何も。清麿は聞いてない?」

 

「守秘義務があるなら話すわけないだろう。まあ俺も内容は知らないけどな。留学した時にはほぼ終わっていたし、頼まれたプログラムも別口だから」

 

 メリッサさんはピタリと青年に寄り添いながらそう訊ねるが彼も知らないらしい。

 そんな内輪の話に混じれずにグルグルと僕が混乱していると。そんな困惑で百面相していた僕にオールマイトが気付いた(青年はチラチラとコチラを見ていたけど)。

 

「ああ、緑谷少年。彼女は私の親友の娘で」

 

「メリッサ・シールドです。はじめまして」

 

 親友の娘。

 そんな当たり前の発想ができなかった僕は恥ずかしくなりながら人懐こい笑みを浮かべて手を差しだす彼女と手袋を外してから握手した。

 

「あ、はじめまして。僕は雄英高校ヒーロー科一年、緑谷出久といいます」

 

「ああ、そういえば雄英体育祭で活躍してたな」

 

 黒髪の青年が僕の名前を聞き、改めて姿を見てから納得したように頷いていた。

 

「清麿と一緒に見ていた時に映ってたわね(所々モザイクがかかっていたけど)、とても凄かったわ!!」

 

「HAHAHA、しっかりと活躍ぶりを見られていたね緑谷少年」

 

「なんか照れくさいです」

 

 体育祭後に駅や通学路で視聴した人達から声をかけられたけど、外国のI・アイランドまで知られているとなると驚きと照れくささを感じる。

 

「それで、彼は?」

 

 オールマイトが親友の娘であるメリッサさんと一緒にいる日本人の青年について訊ねた。

 どうやら彼についてはオールマイトも知らないらしい。

 

「ああはじめまして、俺は高嶺清麿と申します。このI・アイ「私の恋人なの!!」」

 

「「「はあっ!?!?」」」

 

 青年、高嶺清麿さんの自己紹介を遮るようにメリッサさんは我慢できないとばかりに、彼の腕へと抱きつくのであった。

 そしてその彼女の衝撃発言にその場は混沌に陥るのであった。

 

「えへへっ」

 

「メリッサが、あの小さなメリッサに恋人、時の流れは早いというけどあまりにも速すぎる、成人式は日本で行うかと着物も用意していたのに、それより早く白無垢の方を着てしまうことにに、式場は年単位の予約が必要だから今すぐにでも・・・・・・・・・ブツブツブツブツ」

 

「オールマイト、それは僕のです」

 

 恥ずかしそうだけどやってやったと笑うメリッサさんと、衝撃のあまり頭を抱えて俯きひたすらブツブツと口ずさむオールマイト。そして、

 

「なんで当事者の高嶺さんも驚いているんですか?」

 

「俺も初耳だからだよっ!!」

 

「・・・・・・・・・・・・マジですか?」

 

「ああ、マジだ」

 

 混乱するオールマイトを放置して2人でグリンと首を回しメリッサさんを向けば、

 

「だって私は清麿が好きであとは清麿が了承するだけだから、実質恋人みたいなものでしょ?普段から想いは伝えているわけだし」

 

 とおっしゃられた。

 

「高嶺さん?」

 

「てっきりこちらの国のコミュニケーションの一環だと」

 

 ああ、日本と違って好意の表現がストレートかつボディタッチも混じえてやるから、そんな文化の違いかと思っていたのか。

 

「どうするんですか?」

 

「どうしよう」

 

 高嶺さんは滝のように汗を流しながら焦りまくっていた。メリッサさんの行動を思い返して思い当たる所がかなりあったようだ。

 そんなぐちゃぐちゃと状況で、何やら結論づいたオールマイトがムクリと起き上がり、

 

「メリッサは私にとっても娘同然。

 メリッサが欲しくば私を倒すんだね!!」

 

 なんか昭和の父親みたいに高嶺さんに立ち塞がるのであった。

 

「今それどころじゃない」

 

 ゾッ!?

 空気が変わった。

 高嶺清麿さんから、ヴィラン連合が襲撃してきた時に感じたものより遥かに凄まじい怖気が溢れ出す。

 俯いて暗闇のように影に覆われたその顔が起き上がると、

 

「少し、黙れ」

 

 鬼、悪魔、魔王、魔神、邪神。

 そのどれにも表現しきれない、悍ましい形相になっていた。

 

「ヒィッ!?」

 

 アレ?

 つい悲鳴を上げたけどコレは先日の耳郎さんも似たような感じになったような。

 

「すいません」

 

 その怒気に気圧されたオールマイトは謝罪してからしょぼんと小さくなるのであった。

 

「清麿、素敵♡」

 

 うん。メリッサさん、その反応はおかしい。

 

 メリッサさんの爆弾発言で高嶺さんが落ち着くまで僕達はしばらくその場に留まってしまうのであった。

 

 

 

「ところであれが高嶺さんの個性ですか?」

 

 魔王とかに感情で変身とか。

 

「ダーリ清麿は無個性よ」

 

「嘘だ!?」

 




 
 補足・説明。

 今回はI・アイランド入国からメリッサ合流までです。最初からやらかしてますが(笑)。
 またかっちゃんがイタリアで劇場版先取りしてます、果たしてどうなるか(笑)。

 清麿がなぜI・アイランドに居るかは次話にて。考古学研究は変わってませんから大丈夫です。

 オリジナルカップリングが不快な方が居たらすいません。ただ清麿とメリッサは劇場版以降にレギュラー参戦にはならないし、関係が決定したりもしません。
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