金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 その頃のかっちゃん。

「「「フォルゴレーー!!」」」

「自ら壁となり守り抜くか、流石はイタリアの英雄パルコ・フォルゴレよ」

「なぜだ、ドン・ピッツァ!!
 穏健派マフィアのボスでピッツァ店を幾つも経営しているアンタがなぜお嬢様を狙うっ!!」

「たとえ男を下げる行いをしようとも、下郎に落ちようとも、ボスとしてやらなきゃならねえことがあるからさ」

 三人を守り、倒れ伏す英雄。
 背にピッツァのマークを背負いしゴッドファーザーは罪悪感に焼かれようとも、少女の力を求め少年と執事の前に立ち塞がる。
 しかし絶望する少年達にその声は聞こえた。

「安心したまえ君達」

「その声は・・・・・・」

「そう、
 俺が来たっ!!」

「誰だテメエエエエエエッ!!」

 ナポリの街に爆豪勝己の魂の叫びが響く。
 
 果たして少年達の前に現れた人物とは一体どこの元引き籠もり英雄オタク勘違いおじさんなのか。

 次回、その男の名は◯◯マイト。

 ナポリの街に大爆殺!!


 と、こんなことがあったりなかったり。
 


第三十七話 2人の英雄、再会(戦友)。

 

 

「すごいなぁ〜。こうしていると、ここが人工の島だなんて思えないや」

 

 高嶺清麿、メリッサ・シールドと共にエキスポ会場にやってきた緑谷出久はここまで見てきた景色からそう感想をこぼした。

 

「俺も留学したばかりの頃はそう感じたな。戦艦や空母とは違う完全に島だもんな」

 

 動く巨大建造物ということでファウードを思い出しながら高嶺清麿もそう呟く。

 

「大都市にある施設は一通り揃ってるわ。できないのは旅行くらいね」

 

「そうなんですか?」

 

「ここに住む科学者とその家族は、情報漏洩を防ぐ守秘義務があるから」

 

 I・アイランドで生み出さる研究成果を欲する者は後を絶たない。

 しかし生み出された発明全てが広まってしまえば世界にどんな混乱が起こるかわかったものではない。

 ゆえにI・アイランドその運営を担う議会は研究内容とその結果を厳正に見極め、島外すなわち世界中に発表するかを決めるのだ。

 その結果、素晴らしい研究ではあるが世に出されることを許されずに封印された物も少なくはないのである。

 

「わぁ!カイジュウヒーロー・ゴジロ!」

 

 I・エキスポというI・アイランドの一大イベントには関係する多くのヒーローが招待され、彼らはただ参加するだけではなく最新のアイテムを実演したり、サイン会などの催しも行っている。

 

「来てよかったー」

 

 世界各国のヒーローを直に見える、それは緑谷出久のようなヒーローオタクにとっては何よりも嬉しいことなのだ。

 

「夜には関係者を集めたパーティーもあるわ。デク君も参加よね?マイトおじさまの同伴者なんだし」

 

「凄いじゃないか。各国のトップヒーローと顔繋ぎができるぞ」

 

(オールマイトが正装を持ってきなさいと言ってたのはそのパーティーの為だったのか)

 

「もちろん清麿も参加よ」

 

「なんでだよ!俺はただの留学生だろ!!」

 

「え?関係者(私の旦那)じゃない」

 

「(メリッサさんが外堀を埋めて砦を建てようとしている!?)」

 

 時折そんな抜け目のないラブコメを挟みつつ、三人はブースを回り続けた。

 かのデヴィット・シールドの娘であり、すでに研究室を構える才女であるメリッサ・シールドの解説があり、深くそして面白く見て回ることができた。

 そんな楽しい時間の高嶺清麿がトイレで二人から離れている時にソレは起きた。

 

「楽しそうやね、デクくん」

 

「う、麗日さん!?どうしてここに?」

 

 そう、修羅場である(勘違い)。

 

「楽しそうやね」

 

(2回言った!?)

 

 いつも学校生活で緑谷出久の隣にあり、励ましとなり支えとなるそのウララカフェイスがいつも通りのようでどこか平坦であり、細められたその目は「テメェも弟と一緒かアアン?」と語っているかのようであった。

 

「ち、違うんだ!?」

 

 両掌を前に出して必死に否定する緑谷出久。その姿はまさに浮気のバレた男そのものである。

 そんな緑谷出久の耳にさらに「コホン」と咳払いが聞こえた。

 

「八百万さん!」

 

「とっても楽しそうでしたわ」

 

 修羅場ですわ、と目をキラキラ輝かせて雄英高校一年A組副委員長八百万百はゴゴゴと擬音を背負う麗日お茶子と、慌てふためく緑谷出久の姿を見つめていた。 そしてその隣には同じくA組のクラスメイト耳郎響香。彼女もまたニヤニヤとクラスメイトのラブコメを愉しんでいた。 

 

「お友達?」

 

「学校のクラスメイトで、誤解されて」

 

 まるで姉のように、実際に年齢は上なのだがメリッサが出久に訊ねた。

 

「あ、あの僕はメリッサさんに会場の案内をして貰ってる「ガイドさんには見えんけどなあ」ヒィっ!?」

 

 必死の弁明はドスの効いたセリフにより遮られた。そんな二人の姿にクラスメイト女子はニヤニヤ嗤い、メリッサもあらあらと微笑ましそうに見る。

 

「え、あ、その」

 

 助けのないその状況。

 麗日お茶子を怒らせたくない、誤解されたくない緑谷出久は必死に頭を回し、

 

「メリッサさんには高嶺清麿さんという恋人がいるんだって!!」

 

 とこちらもある意味誤解な叫びをあげるのである。高嶺清麿を売ったとも言う。

 

「そんなん?」

 

「そうなんだよ!!」

 

 違います。

 

「そうなんですか?」 

 

「そうなのよ♪」

 

 違うから。

 

 せっせと事実として広めさせようとするメリッサにより出久とメリッサのカップリングという誤解はあっさりと解け、麗日お茶子のウララカフェイスはようやく平常モードへと戻るのであった。

 

「なん、だと・・・・・・」

 

「あーヒミコの言ってたとおりだ」

 

 その緑谷出久の自己保身の為の叫びは彼ら二人の耳にも届いていた。

 そうかつて魔物のパートナーとして共に激戦乗り越えた高嶺清麿の戦友、夜嵐イナサと緑谷成二である。

 緑谷成二の優勝特典である招待券を用いて彼らもI・アイランドに入島していたのである。

 そして緑谷成二は同伴者に女子を誘うことなく、そして高嶺清麿が留学していると知っていたので同じクラスの友人ではなく戦友の夜嵐イナサを誘ったのだ。

 

「と、とにかく恵さんに恵姉さんに至急連絡っス。見て見ぬふりして後でバレたらシメられるっス」

 

「スズメさんにも教えるべきかな?いや泣くだけだから止めとこう」

 

 魔物のパートナーでも低年齢だった両者は戦友達の中では立場が低めである。

 目上であり尊敬の対象でもあるので、新たな情報を得たらとりあえず報告、という習慣が身についていた。

 ちなみに両者ともに高嶺清麿の中学の同級生達とも顔見知りである。

 高嶺清麿と一緒に、虫取りしたり、消える魔球を作り出そうとしたり、宇宙人と交信しようとしたり、ツチノコを探したり、珍妙な形に果物を剥いたりと、構って貰ったのだ。

 そんな二人が急いで報告しようと携帯を取り出したところで、

 ポンッ

 と軽く肩に手を置かれた。

 ゾクリッと悪寒が走り、恐る恐る後ろを振り向くと、

 

「ナ ニ シ テ ル ?」

 

 そこには鬼のような般若のような悪魔のような、怒りの表情を浮かべた高嶺清麿がいた。

 

「ぎぃやああああああ!!」

 

「清麿お久しぶり」

 

 悲鳴をあげるイナサと平然と挨拶する成二。

 対照的な二人にとんでもない形相で躙り寄る清麿。

 

「少し、お話ししようか?」

 

「い、いやだ。

 ロデュウみたいなイモリの黒焼きみたいになるのは嫌だっ!?でも恵姉さんにシメられるのも嫌だあっ!?」

 

「清麿も留学したら現地で恋人作るんだな。

 よっ女誑し」

 

「さっきから余裕あるっスね成二」

 

 色恋沙汰がまだよくわからない緑谷成二は、ことの深刻さをイマイチ理解できていないのであった。さきほどのセリフもトガヒミコが教えた言葉をそのまま言っているだけだったりする。

 

「まぁまぁダーリ清麿」

 

((((今、ダーリンって言いかけた!?))))

 

 ガシりとイナサと成二の肩に指をめり込ませる清麿を宥めながらメリッサは、

 

「よかったらカフェでお茶しません?」

 

 と提案した。

 

「そうだな、キチンと誤解を解くために説明しないとな」

 

「は、はい!!」

 

「ホッ、助かったっス」

 

「あ、兄さんと耳郎さん達だどうも」

 

「清麿さんの前だと成二は昔に戻るっスね。轟君みたいな抜けた天然的な感じだった時に」

 

 意外ではあるが緑谷成二は雄英高校生活では気を張っていたりする。

 だが戦友の中で一番尊敬し、慕っている高嶺清麿の前では素の状態に戻ってしまうのだ。

 それはともかく、カフェで一服して落ち着こうと夜嵐イナサがホッと胸を撫で下ろしたら。

 

「ところで君達?」

 

「はい?」

 

「?」

 

 メリッサがイナサと成二に笑顔ではあるが確かな圧のこもった表情でズイと顔を寄せて、

 

「恵さんとスズメさん。

 彼女達って清麿の、

 ナ ニ ?」

 

「あわわわわっス(気絶寸前)」

 

「戦友と元同級生?」

 

 今にも泡を吹いて気絶しそうなイナサは何も答えられなかったが、成二はしれっと答えていた。

 もちろん成二とて今のメリッサに何も感じないわけではない。

 なんかティオやパティみたい、とそんな感想を抱いていたりする。

 

「そっかあ、彼女じゃないんだあ♪」

 

 その返答にメリッサは機嫌をよくするのであった。

 

「なんかどっと疲れたな。やっぱり勝己さんと一緒にフォルゴレに付き合うべきだったかな?」

 

「そっちはそっちでとんでもないことになってそうな気がするっス」

 

 その後一行はカフェでお茶をして自己紹介及び雑談に興じ、そこで臨時バイトをしていた上鳴電気と峰田実と遭遇、さらにはリハビリ中の兄に代わりI・エキスポに参加しにきた飯田天哉と合流。

 そして体験型アトラクションなどをして過ごし(ここで轟焦凍と合流)、レセプションパーティーの準備の為に一時解散するのであった。





 補足・説明。

 なんとかっちゃんサイドのラスボスは某オールマイトオタクではありませんでした。
 当作オリキャラのマフィアのボスです。
 では最後に現れたのは誰なんだー(棒)。

 緑谷出久サイドでは修羅場やら色々ありました。イナサはめっちゃ焦りましたが成二はいつもより気が抜けてます。清麿がいるとこんな感じに緩いです。
 後半の展開は巻きで流しました(ごめんなさい上鳴峰田飯田轟)、原作と大差ないのでダラダラ間延びしてしまうので。
 次話は軽くメリッサと出久に触れてからパーティーなとなります。
 
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