金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 ちなみにこの世界のフォルゴレの本業は「コメディアン」ですが、トラブルを引き寄せる体質とその実力から例外的に「ヒーロー資格」を所持しています。
 ヒーローよりヒーローしてるコメディアンとしてかなり有名です。 
 なお本人はあまりひけらかしたがりませんが、殴り合いで脳無に勝てる実力があります。



第三話 兄弟で好きな物ってなんか被るのを避けちゃうよね。だから俺の好きなヒーローはメロン◯ンナちゃん。

 

 実技試験後。

「俺はやりきったぜ」と真っ白なマスタードと、「雄英高校で会おうね」と手を振る耳郎響香と、「ん」と頭を下げる小大唯と別れた俺は、試験後に母の居る実家に顔を出してから祖父母の居る実家へと帰宅した。

 一緒に受験した兄である緑谷出久と少しくらいは話そうかと思ったのだが、試験後の兄の様子が茫然自失と表現するしかない有り様で、実技試験で結果が出せなかったのだと察することができた。

 自分は合格できる自信があるのに、不合格確定のような兄に声をかけることができなかったのだ。

 無個性な双子の兄。

 オールマイトに憧れる兄。

 誰よりもヒーローに成りたがっている兄。

 誰よりもヒーローのようなことを当たり前のようにできる兄。

 個性は発現したらしい。

 ならば、夢への第一歩である雄英高校合格が叶うことを俺は祈るのであった。

 ちなみにマスタードなのだが、ヒーロー科は目指すが雄英高校は諦めるらしい。

 なんでも筆記試験もギリギリで、実技試験で挽回するつもりだったとか。

 学校は違えども同じ夢を目指すことにかわらない、きっと再び出会うこともあるだろう。

 魔界の王を決める戦いでは戦友にはならなかった相手とこうして縁を結べたことを俺は嬉しく感じた。

 なお強くなりたければ高嶺清麿に相談したらどうだ?とアドバイスをしたら「いやあの悪魔はちょっと」とガタガタと震えだした。

 怒り狂うと魔物以上に魔物な姿にトランスフォームする清麿。どうやらマスタードはかつてそこまで清麿を怒らせたらしい(そして逃げ切れたとか凄い)。

 ブチギレた清麿はゼオンすらビビらせたくらいだしなあ(その後清麿が本当に無個性かナゾナゾ博士に全員で確認した)。

 

 

 日本のとある田舎。

 雄英高校実技試験からしばらく、都市部とはことなり個性の訓練場所に事欠かないのが田舎の利点である。

 元採掘場だったとかそんな感じの草木の生えていない地面と岩が剥き出しの山で、相棒が使った呪文の再現とかつて戦った魔物の呪文をアレンジしつつ練習した。

 ギガノ級の呪文ならば威力も遜色ないくらい再現できるのだが、ディオガ級となると見た目は似せても威力は及ばない感じだ。

 ヒーローにそこまで火力が必要とは思えないが、まあ何があるかわからないので強くなるにこしたことはない。純粋に楽しいという気持ちもあるしな。

 ただ呪文を再現する度に、ヒーロー活動するならば火力特化な呪文よりも、ティオやキャンチョメにモモンのようなサポートに特化した呪文が向いていると思う。

 多分だがガッシュの最初の呪文ザケルに耐えきれるヒーローもかなり少ないのだろうし、誰かを助けるならば彼らのような呪文の方が良いのだろう。

 そんな日々を過ごしていると、祖母に雄英高校からの手紙を手渡された。

 合否通知。  

 いよいよきたか。

 なお、祖父母は俺がヒーローになることに賛成も反対もせず、俺の意思を尊重してくれている。

 危ないとかどうとかは、魔界の王を決める戦いの時に何度も話し合ったからだ。

 同じ家で暮らし、相棒であるエンマも孫のように感じていた祖父母は魔物の件も覚えている。

 そして、あの戦いを経験した俺の成長を誰よりも喜んでくれていた。

 魔界の王を決める戦いについては、実家の母、海外赴任の父にも告げようとしたのだが、いつも話そうとする度にトラブルが発生して無理だった。

 相棒にして魔界で高位の生まれであるエンマ曰く「関わらぬ運命の元生きているのだろう」とのこと。

「運命」なんて眉唾な概念ではあるが、生まれた時には「個性」があり、「魔界」生まれの「魔物」と「呪文」を用いる戦いに身を投じた身としては、もう如何なる概念が存在しても否定しきれないのだ。

 なお母に連絡しなくても問題なかったのは、怪我をしてもティオの呪文や回復アイテムですぐさま治り、学校に関しても学力さえあれば生徒の自主性を重んじる校風だったからだ。

 と、そんなわけで祖母から受け取った封書を開く。中には折りたたまれた手紙と丸い円盤のような機械が入っていた。

 手紙の方に記載されていたのは機械の使用方法、どうやら通知はこの機械が映すそうだ。

 なんか凝ってるなと思いながら起動させると、四角い画面が映し出され、

 

「私が投影された!!」

 

 オールマイトが現れた。

 

「兄さんが喜びそうだな」

 

 ナンバー1ヒーロー・オールマイト。

 本名、年齢、国籍、個性、全てが不明なマーベルコミックのヒーローが実体化したような存在。

 日本に来る前はアメリカでサイドキックと共に活躍し、その時に結んだ縁が現在のヒーロー間での強い結束に繋がっている。

 ゆえに日本のヒーローランキング1位であるにも関わらず世界最強のヒーローとも言われている。

 そこには最強として名高いアメリカナンバー1ヒーロー「スターアンドストライプ」が彼をマスターと呼び慕っていることも影響している。

『平和の象徴』という異名を持つ、世界で知らぬ者はいないスーパーヒーローだ。

 兄である緑谷出久と幼馴染である爆豪勝己も彼の大ファンであり、特に兄ののめり込み具合は身内ながらにドン引きレベルだったりする(知識とか顔真似とか)。

 そして俺はどうかというと、

 別にファンでもなんでもなかったりする。

 一番近い認識は画面の向こうのスポーツ選手とかだろう。

 嫌いではない。

 そもそも嫌う発想がない。

 俺達の世代はオールマイトが存在して当たり前の世代であり、空気のようだとは言わなくても、背景にはかならずいるくらい身近な存在なのだ(看板やらテレビやらポスターのどれかには大概写っている)。

 ならばなんでファンではないかと言うと、兄がファン、しかも熱狂的なオタクだからだ。

 兄弟がハマっているジャンルにはなんとなく手を出そうとは思わない。

 そんな謎心理が働いているのだ。

 訊いてないのにオールマイトやヒーローネタを延々と兄が語りだすことも興味をなくした理由の一つかもしれない。

 

「HAHAHA、さてまさか緑谷少年の弟が受験していたなんてビックリだ」

 

 ?

 まるで兄と知り合いみたいな口ぶりだな。

 

「緑谷少年からは優秀で自慢の弟だと聞いていたけど、ヒーローには興味がない印象だったみたいだからね」

 

 やっぱり知り合いなのかね。

 

「そして君もこの私オールマイトが投影されたことにビックリしているだろう」

 

 いやまあ多忙らしいし。

 

「なんと私ことオールマイトはこの春から雄英高校で教師として勤めることになったんだよ」

 

 引退して教官になる感じかな?

 スポーツ選手とか軍人もそんな場合があるし。

 

「さて、色々と個人的に話したいことはあるが、君の結果について。

 当然、合格だ」

 

 筆記試験も実技試験も高得点。

 ならば結果は当然なわけか。

 

「筆記試験は文句なし!!

 さらに実技試験のヴィランポイントもブッチギリトップ!!

 さらにさらに我々教師陣が見ていたのは、ヴィランポイントのみにあらず!!

 救助活動ポイント!!しかも審査制!!

 周囲に気を配り立ち回り、零ポイントヴィランから受験生を助けた君は、そのポイントすら高評価だったのだ!!」

 

 救助活動ポイント。

 なるほど、仮想ヴィランとの戦闘に不向きな個性持ちもこれを抑えていれば合格の芽はあるのか(注、マスタードは駄目でした)。

 

「来いよ緑谷(弟)少年!

 雄英が君のヒーローアカデミアだ!」

 

 うし、先ずは第一歩。

 ヒーローとなる、その夢に俺は踏み出せたわけだな。込み上げてくる喜びに胸が熱くなるのを感じていた。

 

 

 

 その後、母にその結果を連絡。

 兄の手前こっそりと伝えたが、どうやら兄も無事合格だったらしい。

 その結果に、俺は胸をなでおろすのだった。

 

 





 補足説明。
 
 成二の結果発表と諸々です。

 成二はオールマイトファンかどうか?
 兄弟がハマっているものに手を出さないのは作者の経験からです。
 自分だけかも知れないけど、なんとなく避けがちになってます。
 いやまあ緑谷出久君のどハマリ、オタクぶりに引いてるからなのもあるかも知れませんが。


 オールマイトは後継者である緑谷出久の実弟の存在と実力に度肝を抜かれました。
 教師陣からも必殺技の完成度に驚かれています。
 ただ、一部の教師は兄弟の個性の習熟度の差に首を傾げていました。
 
 この話で、成二と母と兄の関係に触れようかと悩みましたが、かなりアンチ寄りになるのでやめました。
 ただ、母である引子さんは無個性である出久君ばかり気にしているのではないかと悩んでいます。 
 また出久君と成二の距離感も双子なのに、親戚ぐらいまで離れている感じです。
 そういった悩みは成二にもありましたが、金色のガッシュ本編でどうでもよくなっています。

 次は学校。
 どちらのクラスにするか悩み中です。
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