金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 金色のガッシュは魔物との出会いが色々なパターンがあって面白いですよね。
 キャンチョメ、ティオなどは助けられた形ですが、バリーは煙突にはまっていて、パピプリオは墓前に佇むルーパーの手をひいてました、ゴームはマフィア的な人達から強奪かな?
 
 ちなみに成二とエンマの出会いは、滝の側で釣りをするエンマに声をかけたことです、太公望みたいですね。
 
 ただ、アースは事案です。 
 何してんだお前、的な感じでした。
 


第四話 入学したその日に女子とドツキ漫才、これも青春なんだろうか?とにかくザケルじゃないだけマシ。

 

 春。

 田舎からでてきた俺は予定通り一人暮らしをはじめた。

 祖父母から仕込まれて、さらに魔界の王を決める戦いで経験したサバイバルで家事の類は問題ない。

 

「いってきます」

 

 そう呟いた扉をでれば、スマホにはメッセージが山のように来ていた。

 色々と個人で違う内容だったけど、ざっくりと纏めて分類すると、

 母と父からは「頑張れ」。

 祖父母からは「進め」。

 そして戦友達から「楽しめ」。

 だった。

 踏み出した身体が温かいのは春の陽気だけが理由ではない。

 込み上げてくる想いが俺に温もりで包んでくれている。

 そう、今日こそが大切な人達に見守られている俺の新たな始まりなのだ。

 

 そんな気持ちで歩きだした通学路。

 イヤホンをつけていつも聞いてる歌を流す。歌詞はちょっとアレだけど、聞いているうちになんかクセになるから不思議だ。

 

「おはよう成二。

 やっぱり受かったんだね」

 

 桜の花舞う通学路の途中、

 そう挨拶して来たのは、実技試験で一緒だった女子の耳郎響香。

 鋭い目つきと耳のプラグが特徴的な美少女だ。

 

「おはよう耳郎さん。

 君も受かってて良かった」

 

 受験で知り合っただけとはいえ、親しくなった相手と再会できるのは嬉しいものがあるからな。

 

「なんか助けたのが評価されてさ、ヒーローらしい行動とか褒められると照れるよね」

 

 そう言って彼女は照れくさそうに笑う。

 審査制の救助ポイント。

 どうやら彼女もそこを評価されたそうだ。

 けどまあ、人助けこそヒーローの本道。しかもロボットが襲いかかってくるシチュエーションで誰かを助けないなんて、ヒーローを志す以上はありえないだろう。

 十分間だから厳しいものはあったけど、個性持ちの身体能力なら充分に可能だ。

 

「狙って稼いだら見てわかる点だろうから、自然と出来たのは良いと思うよ。

 ヴィラン退治だけが目的のヒーローは、ヴィジランテと大差ないしな」

 

 治安の悪い外国ならそれも奨励されるけど、一般市民が銃武装すらしてない日本だとヴィランを殺すなんて、やむを得ない場合以外は許されない。

 

「そうだね、なんだかんだで他の受験生も瓦礫を防いだり手を引いてあげたりとかしてたから、救助ポイントが零とか普通はないか」

 

 ハハハハハハ。

 と合格通知で善行を褒められた照れくささを吹き飛ばすようにお互い笑いあう(注、学年次席は救助ポイント零の爆発頭)。

 そんなことを話しながら雄英高校まで歩いていると、彼女は俺がどんな曲を聞いているのか気にしてきた。

 話しかけられた時に外していたので目についたのだろう。

 

「ああこれはな」

 

「へへ、ウチは音楽に詳しいから当てて見せる」

 

 曲名を伝えようとする俺を遮り、自信有りげな彼女はそう言ってイヤホンを耳につけだす。

 まあ有名な曲だからすぐにわかるか。

 そうして俺がスイッチを入れたら、

 

『チッチッ◯、オッ◯〜イ、◯イン、ボ◯ン〜』

 

 その瞬間、彼女の拳は音を置き去りにした。

 

「馬鹿な、シン・フェイウルクに匹敵する速度だと」

 

 腹に響く衝撃。

 それが凄まじき右拳だと気付いたのは吹き飛んだ後だった。

 魔界の王を決める戦いを経験した俺が反応すらできぬ一撃。

 これが日本最高峰のヒーロー育成機関雄英高校新入生の実力だというのか。

 

「何を聴いてんだお前」

 

 なんとか身体を起こす俺に、まるで鬼や悪魔かブチギレた清麿のような声が聞こえてきた。

 

「イタリアの英雄(コメディアン)、パルコ・フォルゴレの名曲『チチをもげ♡』です」

 

 音楽を聴く習慣はなかったけど、戦友である二人から貰ったやつだけは聴くんだよな。

 フォルゴレなんかは振り付けまで指導してくれたぐらいだ(その後に清麿にザケルされた)。

 

「なんでこんなもんを公衆の面前で聴いている」

 

 おかしいなあ、さっき朗らかに会話していたのにすっかり豹変している。今の彼女はまさに地獄の獄卒かブチギレた清麿のようだ。

 

「知り合い(本人)からの貰いもんでして、聴かなきゃ申し訳ないかなって。あとなんかこう、昔流行った『だんご3◯弟』みたいについ耳に残る曲なんです」

 

 歌詞は微妙というか、セクハラいんだけど癖になるというかそんな感じ。

 

「へぇ」

 

 こちらに向ける眼差しはさながら氷界を統べる覇者かブチギレた清麿のように鋭く冷たいものだった。

 

「いやあの、なんでそんなにキレて(察し)、あ、いえなんでもないです」

 

 唐突にブチギレた彼女に理由を訊こうと思い、顔を上げて彼女の身体つきを見れば、その瞬間アンサートーカーを身に着けてなくとも理由を理解した(極限状態の為発動した可能性あり)。

 

「何を察した?

 怒らないから言ってみ?」

 

「もう殴ってます。

 その、流石のフォルゴレも無いもんはもげないだろうな〜、と思いましたごめんなさい」

 

 耳郎響香。

 目つきの鋭いチャーミングな女の子であるが、その体型は、その体には、もげるようなチチが無かった。

 そして俺はテッドのドラグナー・ナグルレベルの拳に抵抗出来ずに殴られた。殴られること自体は理不尽だとは思う。

 けどフォルゴレに対する清麿もこんな感じだから俺が悪いのだと察することはできた。

 ザケルされないだけマシなのだ。

 

「デリカシーを身につけるように、わかったな」

 

「はい」

 

 怒気をまき散らす彼女に、その場の雄英生達はサッと道を開けるのであった。

 

「で、他にどんな曲を聴くの?」

 

 しばらくして落ち着いた彼女は、少しばかり気不味そうにそう訊ねてきた。

 驚きはしたがこういったドツキ混じりのやり取りは慣れているので気にならない。

 ザケルをされないから問題はないのだ。

 

「アイドルの大海恵の曲だな。これも知り合い(本人)からの貰いもんだけど」

 

「落差が激しいし、両方とも成二の容姿とイメージからかけ離れているんだけど」

 

「そうか?」

 

 耳郎さんは驚愕した様子でそう言った。

 昔はガッシュ達と一緒に『チチをもげ♡』を流しながらよく踊ったんだけど(ナゾナゾ博士は爆笑して、他の面子は顔を引き攣らせていた)。

 

「ロックとか聴く?

 今度貸してあげようか?」

 

「ああ、興味あるな」

 

 そう約束して彼女と別れた。

 耳郎響香はA組、俺はB組だったからだ。

 兄さんはA組とのことだから、もしよかったら仲良くしてくれとお願いした。

 

 

 さてB組。

 同じクラスだった小大唯さんに「ん」と挨拶をされ、俺も挨拶を返す。

 入学そうそう女子と縁があるのは運がいいんだろうなと思った。

 教室内を見渡せば男子に比べたら女子は少なめ、女ヒーローも少なくはないがやはり戦う職業である以上は男が多いのだろう。

 個性社会らしい多様性ある容姿のクラスメイト達を眺めながら俺は担任の先生が来るのを待つのであった。

 なお、そんな俺の横にピッタリと美少女である小大唯さんが寄り添っていたせいで、他の誰かに話しかけられることなく、むしろこちらを見てヒソヒソと話をされていた。

 





 補足説明。
 
 耳郎響香さん。
 気になった男の子と入学初日に再会してしまい内心ドギマギしながら登校していたら、聴いていた曲がコンプレックスを刺激する「チチをもげ♡」だったのでつい拳がでてしまった。
 その後、正気に戻りきちんと謝った。
 ちなみに清麿とフォルゴレ、あるいはナゾナゾ博士のやり取りを見ていた成二は一切気にしていない。ザケルじゃないから大丈夫精神。
 暴力系ヒロインにはなりません。

 チチをもげ♡
 フォルゴレの名曲。
 成二も貰ったのでよく聴いている。
 見た目が知的な黒髪イケメンだからギャップが激しいとはよく言われている。
 さらに指導されたから振り付けまで完璧。

 小大唯。
 助けてくれた男子と同じクラスで満足。
 他の女子への牽制も兼ねて側にいる。
 会話が通じるのは成二が魔物で慣れているからだったりする。
 
 緑谷成二。
 悩んだ末にB組へ。
 別のマンションに住んでいるので兄と待ち合わせたりはしない。

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