金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 閑話回です。
 物語が進まなくてすいません。



第五十八話 仮免取得へ備えよ②。

 

 ムッツリ三連星のジェットストリームアタックをハイメガキャノンで返り討ちにしてからも圧縮訓練は続く。

 B組ではアニメやら漫画を必殺技の参考にすることが一部生徒の影響からか流行っており、実践してみたらコレ強くね?という結果もチラホラでている。

 空想が現実になる個性社会。

 ヒーローというかつて空想上の存在だったモノを目指す俺達は、より空想に身を浸すのであった。

 

 そんなヒーロー仮免許取得試験までの圧縮訓練の日々の中、いつものようにランチラッシュの飯処で友人達と昼食を楽しんでいると、

 

「なあ、俺もいいか?」

 

 A組のムードメーカー(楽しい方)の上鳴電気君が声をかけてきた。

 

「珍しいね、どうぞ」

 

 ホットドッグにコーラという昼食というには軽めなメニューを持ってきた上鳴君は一緒に食事をすませると本題を切り出してきた。

 上鳴電気君とはクラスが違うけど仲は良い。というか彼の人柄を嫌う人ってそうはいないだろう。

 ちなみに圧縮訓練と銘打たれてはいるが夏休みは夏休み。

 一切やらないなんてことは許されないが、普段の授業のように時間や集団で縛られていたりはせず、昼食後の訓練は半ば自主的な扱いとなっている(そんな建前がないと文部科学省がうるさい)。

 

「そんで相談したいことなんだけどよ。

 なんか俺が強くなれるアイディアとかねえ?」

 

「もっと具体的にして」

 

「筋トレっスね!!

 上鳴さんは細すぎっス!!」

 

「ね」

 

「結局筋トレ重視だよねヒーロー訓練」

 

 割とどんな個性も筋肉鍛えたら大体強くなっちゃうからなあ。

 やはりフィジカルなのかね?

 まあ個性関係なく、ヒーロー活動に筋力はあればあるほど良いのは常識だし。

 

「いやそっちじゃなくてよ。

 こう、必殺技もそうだけど爆豪達みてえに強くなりたくてよ」

 

 勝己さんみたいに、か。

 彼は元々天才才能マンな上に実践経験とフォルゴレブーストがかかって劇的に強くなったからなあ。

 しかしお気楽でおちゃらけキャラに見える上鳴君も周りを意識して真剣に強くなろうとしてるんだな。

 

(・・・・・・でもなあ)

 

「上鳴君って・・・・・・強いじゃん」

 

「え?マジでっ!?」

 

 俺のこの言葉を嫌味と受け取らずに素直に喜べる性格も評価が高いんだ。

 

「いや喜んでるけど体育祭で成二に瞬殺されてたじゃん」

 

「ラージア・ゼルセンで一撃でしたっス」

 

「ん」

 

 そんな「俺ツエー」と喜ぶ上鳴君へと周りの皆がツッコミを入れた。

 

「あ、そうだよ負けたじゃん。

 俺ヨエー」

 

 すると一瞬でしょぼくれたウェイ顔になる上鳴君。感情の浮き沈みが激しいな。

 

「あーー、それはホラ俺が電気慣れしてるから有利だっただけでさ、普通なら大概のヤツには勝てるから。

 確かに塩崎さん相手とかも厳しいけど、電気対策されてなければ大体勝てるって」

 

「それはそっか」

 

「確かに騎馬戦では一網打尽にしてたっス」

 

「ね」

 

 上鳴電気の個性「帯電」。

 対策必須な厄介すぎる能力。

 実際B組では、全員がコスチュームに電気対策をするくらい警戒されているんだ。

 

「でも成二には効かねえよな?」

 

「家庭(正確には戦友)の都合です」

 

「お前ん家ってゾルディック家なのか?」

 

「いや(ザケル)ツッコミのせいでさ」

 

「どんなツッコミ」

 

 何度聞いても意味わからんないと耳郎さんが呆れたように呟く。

 

「「まあ清磨だし」」

 

 そして俺とイナサは過去を懐かしみつつ、ことあるごとにザケルでこんがり焼いてきた清磨の名を上げる。

 

「「あの人かいっ!!」」

 

 I・アイランドにて面識ある二人は、メリッサさん(金髪スタイル抜群美少女)と親しくしていた天才青年の顔を思い出して叫ぶのであった。

 

 まあそれはさておいて、

 

「強くなりたいって言ってもなあ」

 

 上鳴君は地力を伸ばす以上の強化はないと思う。

 

「例えばだけど、

 相談してきたのが君じゃなくて、兄さんや物間君だったら話しは簡単だった」

 

 俺が思いつく強くなれる案の例として二人の人物を上げる。

 

「そうなのか?」

 

 ほへーと息をつきながら上鳴君は相槌をうつ。この二人はわかりやすいからね。

 

「俺は躊躇わずに二人を熊の巣穴に叩き込む」

 

「そこは人として躊躇えよ」

 

 強くなるには実戦あるのみ。

 その対戦相手も容赦する必要ない、容赦したら危ない存在なら尚良し。

 

「物間君も兄さんも、ボロボロになりながらも熊を撃退なりその場から脱出なりできるだろう」

 

「熊相手なら、そうかなあ?」

 

 個性持ち熊ことKUMAでもなければなんとかなるって。

 

「でも上鳴君ならウェイ状態になるけど無傷で撃退できる」

 

「ま、まあそうかも」

 

 彼の全力放電に耐えきれる野生動物はそういないだろう。

 

「でもウェイ状態だと山で遭難するだろうね」

 

「あ、しそう」

 

「戦いに勝って、環境に負けてるっス」

 

「ね」

 

「ってオイっ!!」

 

 結局何が言いたいかというと、

 

「現段階でもそれくらいできる君を強くする方法なんて思いつかないよって話」

 

「そう考えると俺ってツエーのな」

 

「君というよりは君の個性が、だけどね」

 

「ウェイ」

 

「改めて考えると本当に強いわけなんだ。

 上鳴・・・・・・の個性」

 

「対生物、対機械に通じるヤベー個性なんスね」

 

「ん」

 

「個性だけえっ!?」

 

「「まあそれ以外は頭を含めてウェイだし」」

 

((ウェイだし?))

 

 そんなわけで具体的なアドバイスは無理なんだよね。でも強いて言うなら、

 

「サポートアイテムで強化が妥当かな?電気に関わる武器やらアイテムは豊富だからさ」

 

「やっぱそっちかあ。

 成二の使う技とか教えて欲しかったんだけど」

 

「あのね火や氷と違って、電気ってエネルギーは一瞬で着弾するから形状変えても目視できないから」

 

 見えてもカッとなる閃光とか火花みたいな感じだろうに。

 

「あ」

 

「ガッシュやゼオンみたいな雷属性のエネルギーとは違って君の場合は純粋な電気でしょう」

 

「そんな、成二や爆豪みてえなかっけぇサンダードラゴンをだしたかったのに」

 

「うん、見えないから」

 

「速すぎるのも考えものだね」

 

「さらに形状変えても威力は変わらねっス」

 

「無駄?」

 

「そんなのってねえよ」

 

 つい見栄えに拘ってしまうのはわかる。

 なにせ俺の呪文再現にしても形だけで殆ど意味のない呪文もチラホラあるからね。

 

「でもサポートアイテムは良いかも。

 成二、ウチにはなんか思いつかない?」

 

「耳郎さんも、索敵と破壊と戦闘をこなせる応用効く個性なんだけどなあ。

 強いて言うなら、プラグを繋いで振動させるブレードとか?」

 

 案を出したら作れそうな雄英高校のサポート科っ凄いよね。

 

「近接ならプラグ刺して振動流すだけで充分じゃねえっスか?」

 

「殺傷力高そうだけど、かっちょええ武器になりそうだな」

 

「ん」

 

「思いついても必要ないことってかなりあるんだ」

 

「けっこうそんなもんだよ」

 

 技やアイテムの取捨選択もかなり大事。

 手数増やしてどれを使うか悩むなんて余計な隙になるだけだからな。

 

 そんな雑談をして昼は終わった。

 思いついたことが有効かどうか議論し合う、それもきっと有意義な時間であり、学生である今しかできないことなのだから。

 

 

 

「さてそれでは、皆にヒーロー仮免許試験でおこるであろう『雄英潰し』について説明しよう」

 

 訓練して、議論して、試して、失敗して、そうやって皆一歩一歩前へと進んでゆく。





 補足・説明。

 今話は上鳴君達との雑談回です。
 こういった書きたいシーンを思いついたから書く回は載せて良いのか悩んでしまいます。
 本編の進行にはあまり関係ない閑話みたいな感じですから。
 次話はいよいよヒーロー仮免許開始です。
 A組サイドB組サイド、両方ガッツリ書くか悩んでおります。
 
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