金色のガッシュを終えた俺のヒーローアカデミア   作:規律式足

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 魔物とパートナーの関係。

 成二→(魔物が)導き手にして保護者

 マスタード→(パートナーが)保護者にして兄貴分

 トガ→同好の士にして親友
  
 トウヤ→協力者であり共犯者

 夜嵐→(魔物が)保護者であり兄弟分

 壊理→救い主にして(お互いに)依存対象



第八話 雄英高校は自由がウリ。だから教え方も先生によりガチで違う、でも除籍は半端ねぇ。

 

 オールマイトが雄英高校の教師に就任したことが世間に広まり、それは全国・全世界を驚かせるニュースとなり雄英高校には連日マスコミが押し寄せる騒ぎとなっていた。

 オールマイトは一般科目は担当せず、ヒーロー科のみある授業のヒーロー基礎学、それも新任であるがゆえにごく一部の授業のみを受け持つらしい。

 基本的に教職に専念し、ヒーロー活動は依頼された場合のみに行うヒーローにして雄英高校教師達の中で、まだヒーロー活動に重きを置いてるが故の対応らしい。

 昨日、ヒーロー基礎学の戦闘訓練でオールマイトの授業を受けたA組とは違い、俺達B組はまだオールマイトの授業は受けていない。

 帰り道を共にしたイナサと耳郎さんの話ではオールマイトは新任教師丸出しのカンペをチラ見しながらの不慣れな様子だったとのこと。そして授業内容は初回からコスチュームを着用しての、ヒーローとヴィランに別れての模擬演習。

 初回にしては難易度が高いその授業だが、憧れたヒーロー活動ができて満足だったそうだ。

 クラスメイトの個性もより深く見ることができて、良い経験になったとも言っていた。

 だが、

 なんか兄さんと勝己さんがやらかしたそうだ。  

 勝己さんの兄さんに対する過剰な攻撃と感情の発露。そしてまた腕のへし折れた兄さん。

 なんか授業なのに二人だけの世界に入りこんでいたと耳郎さんは呆れ、なんかザルチムとアリシエみたいな感じだったとイナサは言った(こう、一方的につっかかる感じが)。

 兄さんの個性を使う度にダメージを負う姿は俺と似ているが、兄さんと勝己さんの関係は周りから見てもわかるくらいにヤバい感じに拗れているらしい。

 確かに小学校の時点であの二人は、いじめっ子と苛められっ子に近い関係だったと思うけど、勝己さんは俺にしてたように兄さんをモブ扱いして相手にしなかったりはしなかったのかな?

 無個性なのに才能ある勝己さんからも特別扱いされる兄さん。やはり緑谷出久は個性があるだけの俺とは違い何かしら持っている人なのかもしれない。

 乗り越えた昏い感情につい沈み込みそうになってしまう。兄さんに対する劣等感は未だに深く俺の中にあるようだ。

 それはさておいて今。

 早朝の通学路。

 右に小大唯さん、左に耳郎響香さん。

 タイプの違う美少女に挟まれた俺はオセロのように美少女に変身するべきなのかもしれない。

 そんな人目引く通学をする俺達を通り過ぎる社会人、学生(小学生含む)から舌打ちされている。

 小大さんが強引に俺と腕を組みだして、耳郎さんも対向するように顔を赤らめながら同じことをしだした。

 周囲からの嫉妬の籠もった眼差しがまるでビームのように俺の全身を満遍なく貫く中、今日も雄英高校での一日ははじまる。

 ちなみにマスコミの女レポーターさんからは「男にハマっている破滅しろ」と小大さんと耳郎さんが呪詛を吐かれ、イナサは俺達の姿を見た瞬間に風の速度で駆け抜けていった(熱い男でも逃げる時は逃げる)。

 

 

 一年B組教室。

 ブラドキング先生からマスコミに対する注意点と何かあったらすぐに連絡するようにと告げられる。

 そしてさらに学級委員長を決めることになった。

 学級委員長。

 小学校中学校でもあった生徒によるその役割は、教師からの指示をクラスメイト全員に伝えたり雑務をこなすこと。

 内申点に影響は大きいけどプリント配布や点呼などいわゆる雑用をする役割だ。

 だが、ヒーロー科にとっては集団を導くトップヒーローの素地を鍛えられ、またヒーローである教員たちと関わる機会を多く得られる立場。

 その利点を逃すわけにはいかないと、全員が手を挙げる。

 ということにはならなかった。

 入学してすぐにクラスメイト全員に話しかけて連絡先を得たコミュニケーションの高い物間君や、イナサとは違う感じで、漢らしさの熱さを求める鉄哲君。女子では既に中心人物になりつつある拳藤さんは自薦してきたけど、他のクラスメイトはそこまで乗り気ではない。

 

「人には向き不向きがあるよね」

 

「やりたいって感情で空回りして皆に負担かけてもねえ」

 

 男子からは骨抜君が、女子からは取陰さんがそう言って、他の皆もウンウンと頷いた。

 俺もそうだけど、吹出君や凡戸君や小大さんなんかは自分が学級委員長に向いてない自覚があったようだ。

 他にも回原君や宍田君が手を挙げたけど、この三人がやるならばと引き下がった。

 やる気あって中心人物な三人の内誰にするか。全員で話し合い投票制にした結果、B組の学級委員長は拳藤一佳さんに決定したのであった。

 なお、その時のクラスメイト達を見ていたブラドキング先生は自分より周りを考える生徒達を見て満足そうに笑っていた(顔が若干怖いけど)。

 

 

 昼。

 同じランチラッシュのメシ処にいる筈なのだが、何故か兄さんと接触することはない。まあわざわざ探す必要もないしな。

 雄英のウリの一つでもあるこの学食(学食目当てで普通科合格した猛者もいる)はほぼ全生徒が利用して、それだけの広さがある。

 イナサと耳郎さんの話によると、兄さんは同じクラスの飯田君、麗日さんという人達と食事をしているらしい。

 そんな相手が兄にできてくれてホロリとした気分になりつつ日替わり定食を俺は摘む。

 やはり美味しいのだが学食の喧騒が少しばかり煩わしい。明日からは食堂ではなく弁当にしようかと悩むが、そうすると別のクラスであるイナサと耳郎さんと関わる機会が減ってしまうのが悩みどころだ。

 A組の学級委員長が兄さんになった(大丈夫かな?)と聞きつつ食事をしていると、突如『ウウ〜〜!!』と警報が鳴り響いた。

 同時にアナウンスで『セキュリティレベル3が突破されました』と流れ、速やかに屋外へ避難するよう指示される。

 

「警報か」

 

「侵入者っスか」

 

 慌ただしく押し合い圧し合いする学生達を俺とイナサは席についたまま眺める。

 

「ん!!」

 

「ちょっと、ウチらも!!」

 

 そんな呑気にも見える姿に小大さんと耳郎さんが声をかけてくるが、俺達はまだ動く気はない。

 

「避難訓練、基本からやり直すべきだね」

 

「まだ新年度はじまったばかりスから」

 

 他者を押しのけて進もうとする混乱。避難する上での騒動に、これがよく聞く二次災害なのかと納得する。

 この混乱に乗じて襲いかかるかもしれないナニカに備えて臨戦態勢をとっていたが、未だにその気配は感じない。

 一体何がどうなっているのやら。

 深まる混乱と押し潰される学生達を見て、動くべきかと悩んでいたら、A組の飯田君が非常口に張り付いてその事態を治めることに成功した。

 マスコミか。

 警報鳴らすほどに詰め寄るとか、外国なら射殺されそうだよなと思う。

 

 雄英高校の昼休みの狂騒。

 それがこれからしばらくの間続くことになる、ヴィラン達との騒乱のはじまり。

 その事実を俺達はまだ知らない。

 

 





 補足・説明。
 
 雄英高校生活3日目による騒動。
 この時はまだ時間が飛んでないので3日目ですね。
 積極的な女子二人に挟まれた成二君です。夜嵐君は見たら逃げました。
 学級委員長決めですが、B組は辞退する生徒が多そうかなと、やる気はあっても向いてない自覚はありそうな生徒がいるように見えました。
 緑谷出久と爆豪勝己の関係。 
 アリシエとザルチムの間柄と、厳密には違うけど(特にアリシエが)似ているかなと。
 ただ傍から見たら何をしてんだコイツラでした。
 耳郎さんからしたら授業中に喧嘩してるようにしか見えません。
 中学校時代を知らない成二からしても話を聞いても首を傾げる感じですね。
 爆豪勝己からしたら成二は眼中にない存在だったのもあります。
 昼の一幕。
 もう少しヒロアカ原作に絡めても良いかなと悩みましたが、アンサートーカーもなく、転生者のような原作知識がないと、1生徒として大した反応ができない状況です。当然犯人探しなんてこともしません。
 なおB組のヒーロー基礎学は、マスコミ乱入の混乱で座学で終わりました。
 
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