ダジャレ好きなスケルトンは”先生”になる   作:ふにゃべえ

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最強の登場

「何、してるの?」

 

 

通信越しに現れたその少女は、今この場にあるどの生徒よりも圧を放っていた。通信越しでも分かる強さがそこにはあった。

 

 

 

「ひ、ヒナ委員長、お仕事はどうされたのですか?」

「今日は特に問題が起きてないからすぐに終わった。それで?アコは今何をしてるの?」

 

 

アコはいつも望んでいる平穏をこの時だけは恨んでいた。上手くかわすために出まかせに嘘をつく。

 

 

「えぇとですね、ゲヘナ地区のパトロールを…」

「なにそれ!全然嘘じゃない!」

「やっぱりアコの独断行動だったね。」

 

 

セリカは文句をいい、カヨコは予想があってたことを内心喜びつつ、事の成り行きを観察する。

 

 

 

「で、では、私は仕事が立て込んでて忙しいのでまた後ほど…」

「へえ?立て込んでる?パトロールなのに、何かあったの?」

「ええと…」

 

 

 

アコが返答に困っていると声がした。それは、通信ではない方向から、そして、とてつもない圧とともに放たれる。

 

 

 

 

「大量の風化委員を、他の地域で、独断で運用するような?」

 

 

 

本物のヒナが現れると同時に、空気が重くなる。

 

 

「一から説明してちょうだい。アコ。」

 

 

有無を言わさぬ圧に、アコは冷や汗をかきながら話す。

 

「じ、実は不良生徒の取り締まりを…」

 

「便利屋68のこと?こいつらは確かに素行が悪いけどこんなに兵力は必要ないはず。」

 

「…」

アコは何も言えなくなる。

 

「いや、理解したわ。おそらくゲヘナの脅威になる存在の排除とかの政治的一環ってとこかしら。」

 

「はい。そうなんで」「話は後。通信を切って校舎で謹慎してなさい。」

 

 

ヒナに冷たく言われ、アコは俯きながら通信を切った。それを見たサンズはアコに同情した。

(かわいそうになってくるな…)

 

 

 

通信を切ったのを確認した後、アヤネが一歩前へ出る。

 

「こんにちは、ゲヘナの風紀委員長、ヒナさん。私はアビドス対策委員会のアヤネと申します。事情はもう把握済みですか?」

「もちろん。事前通達なしでの他校自治区による無断兵力運用。でも、そっちが風紀委員会の公務を妨害しようとしているのも事実。」

 

 

 

ヒナはそういうと愛銃の『終末・デストロイヤー』を手に取る。

 

 

「まあ、それは確かに。」

「ほとんどは便利屋が仕掛けてたけどね。」

 

 

対策委員会は納得し、銃を構える。

 

 

「ちょちょっと待ってください!いくら私達は万全とはいえ、兵力の差が凄すぎます!先生だって限界があるでしょうし…。ホシノ先輩がいてくれたら…。」

「呼んだ〜?」

 

 

アヤネがそういうと腑抜けた声が響く。声がした方向を見るとピンク髪の少女、ホシノがこちらに歩いてきていた。

 

 

 

「ごめんごめん〜昼寝してて遅れたよー。」

 

 

ホシノは申し訳なさそうに頭をかきながら謝り、ヒナの前まで歩いて行く。

 

 

「小鳥遊ホシノ…?本当にあなたなの?」

ヒナは少し目を見開き、星野にたずねる。

 

 

「あれ?おじさんのこと知ってるの?いやーおじさんも有名になったもんだねぇ。」

「一年生の時とは随分と変わった…。アビドスのあの件からいなくなってたけど…そういうことね。」

 

 

ヒナは考えながら独り言を言い、ホシノは少し真顔になる。

 

「何を言ってるのかわかんないけど、これで対策委員会は揃ったよ。これでもまだやる気?」

「…別に戦いにきたわけじゃない。うちの部下が申し訳なかったわ。」

 

 

ヒナは深く謝罪をした。それを見て、対策委員会や便利屋にはもう戦う意思はなくなっていた。

 

 

 

「委員長、便利屋たちはどうしますか?ここで捕まえても良いのですが…。」

チナツがそういうとヒナは先ほどのような圧をかけ、アルを睨む。

 

 

そのようすはまるで睨まれたカエルとヘビのようであった。

 

 

「便利屋68。」「ひぇぇっ!」

 

「次にゲヘナに来る時は覚悟すると良い。」

 

 

あまりの圧にアルは白目をむいてしまい、ムツキは面白がっていた。

 

 

「先生…。」

ヒナはサンズの方へ歩くと、小さい声で何かをささやく。

 

 

 

「なるほど、分かった。ありがとよ、ヒナ。」

 

 

サンズがそういうと風紀委員会はゾロゾロと帰って行った。倒れていたイオリはチナツに担がれ「次は負けないからな!」と叫んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、なんとかなったね。それで、便利屋のみんなはここからどうするの?」

 

 

ホシノは便利屋に問いかける。

 

 

「私達も帰るよ。先生の助けがあったとはいえ、もっと準備をしとくべきだった。次はヒナがいたとしても勝てるぐらいには整えとくつもり。」

「もう風紀委員長には会いたくないわ…。」

「先生、また会おうねー。」

 

 

便利屋たちも自分たちの事務所へ帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「結局ここでは何があったのかな〜?」

「私達もいまいちよく分かってないんです。先生なら知ってると思いますが…?」

「.説明してもいいが、今日は一旦解散としよう。オイラも疲れたし、もう時間も遅くなってきた。」

 

 

対策委員会はそれぞれの道へ帰って行き、サンズだけはここに残って先ほどのヒナの言葉について考えていた。

 

(カイザーコーポレーション…か。)

 

 

 

『どうした?ヒナ。』

『先生には伝えておこうと思ってね。カイザーコーポレーションについては知ってる?』

『聞いた事はあるな。』

 

『アビドスの砂漠の中心区でカイザーコーポレーションが何かを企んでるわ。』

 

『…というと?』

『怪しげな建物とかも建ってるみたい。何をしてるかまではわからないけど…』

『なるほど、分かった。ありがとな、ヒナ。』

 

 

 

 

 

 

カイザーコーポレーション。"カイザー"とついているのでアビドスの借金にも関係しているのだろう。そして怪しげな建物。

 

サンズはそこに何かがあると予測していた。

 

そして、ホシノが昼寝をしていて遅れたというもの。

流石に嘘だろう。明らかに何かを隠している顔であった。

 

 

「はあ、先生ってのも大変なんだな。」.

 

 

 

サンズは一人呟き、"近道"を使う。

 

前の世界(Undertale)ではこんな面倒な事は間違いなくしなかった。

 

だが、地下世界を平和にしたあの子供のように、サンズはこの世界をハッピーエンド(Pルート)にするという考えで動いていた。

 

 

 

 

「もう誰も死なせないし、誰も殺させない。大切な人を失うなんてもうこりごりだ。」

 

 

 

*誰もいない道路で、前の世界のことを思い出す。

 

 

サンズはケツイを抱いた。

 

 

 




最後のはサンズの行動心理というか、めんどくさがりやなサンズが生徒のために動く理由というのを示すために書きましたね。

サンズには全てのルートの記憶があるので、もちろん"Gルート"の記憶もあり、"Pルート"の気持ちもあります。

だからこそ、サンズは絶対に生徒を守り、助けようとします。
全ては"あの子供"のようになるために。
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