世界の旅人   作:神の子、与希

10 / 23
あ、本当に無駄話です。暇なときに書いたやつで本編には全くもって関係ありません。そして読むのがめんどくさくなると思います。それでも読んでくれたら嬉しいな。
読んでくれたら、できたら感想ください。もしかしたら閑話の続きを投稿します。


閑話

俺が極楽浄土で見た世界の面白かった学校の話をしよう。そうだな…この物語に名前をつけるとしたらな…

この学校は文化部が占領しました。

だな。

 

文化、それすなわちこの世界にあるものすべて。言語も文化、ゲームも文化、衣類も文化、帰宅さえも文化だ。

帰宅は違うと言う人もいるだろうが、今歩いている帰宅路は誰かが通った道。それも何度も何人も。

私はそう考えている。日本語とは難しいものでその言葉の意味を聞いても人それぞれ違う解釈ができる。そして、それを利用して本当の意味をねじ曲げることができる。だが、それは容易ではない。もし、相手がその言葉の意味を知ってる者なら、捻じ曲げた言葉を本当だと思うとは限らない。ただ一つだけの例外を除いては、だ。その例外は意味が曖昧なものだ。文化もその一つ。文化の意味を調べると、いろんなことが書いてある。ただ、正直それの意味を完全に自分の中で解釈しているものはそうそういないだろう。だいたいの人間は曖昧な捉え方をしている。

つまり、何が言いたいかというと…

 

「野球部もサッカー部もバスケ部も陸上部もテニス部も新聞部も文芸部もどの部活もすべて文化部の範疇だ」

 

職員室と書かれたドアには会議中の文字。その中に俺は乱入していき、クーラーガンガンの部屋の中央前よりで、文化部がこの学校のすべての部活を吸収するという側から見ると意味不明なことを言ってのけた。

 

「大野くん、ちょっと今は君の壮大な夢を語る場ではないんだから、さっさと出て行ってくれるかな…」

 

弱腰で俺に物申した人はこの学校の副校長を務めている、鶴橋だ。いつも弱々しく、怒っても全く怖くないことで有名。

 

「自分のいる文化部は文化的な活動をする部活です。この学校にあるすべての部活は文化的な活動をしている。つまり、この学校にある部活はすべて文化部と同じことをしているのと同じなのです。だったら、すべて文化部が管理すべきと」

 

「だったら、文化部をなくせばいい」

 

先ほどとは打って変わって強気な態度でゴリゴリマッチョの体育教師。情に厚く、涙脆くて少し気持ち悪いことから『キモゴリ』などと呼ばれ、親しまれている(?)

 

「元々、文化部ってのは運動部以外のことを総称して文化部って言ってたものだ。なのにお前は文化部を作った。馬鹿だとしか言いようがないことなのだ」

 

「考えが甘いです。運動部以外の部活の総称である文化部は、一つの部活で一つのことしかできないのである。でも、こちらの文化部ならば、望む文化に触れることが可能。それも多種多様な文化に触れられる、それは他の部活ではできないことであり、生徒が求めていたものなんです。好きなものを好きなようにやる。それこそが生徒の幸せなんです」

 

「本当にそう思ってるんですか?」

 

頭良さそうな喋り方をする理系教師、萱間。こいつは俺のことがとことん嫌いらしく、ことあるごとに絡んでくる。ホモなのか。

 

「もし、その言葉が本当ならば、文化部の人気は並大抵のものじゃないんでしょうね?」

 

「えぇ。それはもう1日に何百人と入部届けを出してきますね。なんてったって、兼部可能で顔を出す必要なしですからね」

 

うちの学校、陰繍山寐満学園(かげぬいやまぬみ)は生徒数は3000人という驚異の生徒数を得ている唯一無二の有名校。ただ、名前が意味不明なのが欠点。立地は駅近で、寮付きに天然温泉完備と言った、どんな億万長者が作った学校か、全く見当もつかない学校である。

この学校は部活を重んじる学校で、ことあるごとに公欠扱いで部活を行っている。

部活も多種多様なのにそれぞれ予算の時に部費に意見を出せるというやさしさ。

そんな学校だからこそ、できることがある。部活動による支配。

生徒会と校長はほぼ同等の権利を持ち、部長もそれに近い権利を所持している。だが、それは部活の規模によるもので決まる力であり、小規模な部活の部長には雀の涙程度の権力しかない。なら規模を拡大すればいいのだが、この学校の生徒はほぼ全員、部活に入部済みだ。つまり、新入部員なんて期待できない。だったら、どのように拡大するか。

 

「我々文化部が、すべての部活動に所属する生徒を含め、ハイキング部を除いた生徒全員の入部が確定しました」

 

先生たちが動揺し、冷静さを失い始めていた。

 

「全員が?証拠を見せてくれ」

 

萱間だけは冷静さを保ち、やはり突っかかってきた。

俺はそんな萱間にドヤ顔で約2900枚の入部届けを文化部の部員に職員室に持ち込ませた。

 

「この部に所属してないものはハイキング部と生徒会だけです」

 

「なぜ、全員が部活を変えるのだ?!どんなマジックだ?!」

 

このモブが言ったとうり、普通ならこんな部活にわざわざ移り変わる必要はないはず。運動部とか特に。だが、この部活にはたった一つ、学生らには魅力的すぎるといっても過言ではないものがある。

 

「自由出席権に自由行動。自由出席権とはいつ出てもよし、いつ出なくてもよし。自由行動とは、いつどの部活をしてもいいってことです。顧問の先生をつけないでも」

 

俺の言葉に部屋にいるすべての人間がざわめき出した。

 

「それでは、学校の秩序が乱れます。今すぐにそんな部活は廃部にしましょう。貴方のような暴論を言う人間が出てきてしまうから」

 

萱間はあいも変わらず、冷静沈着な判断を下す。

 

「過半数を超える生徒がこの部活の存続を望んでいるとしても、この学校は生徒の意思を完全無視して廃部にできるのですか?」

 

この学校は部活動を馬鹿みたいに重んじているため、部長会議は職員会議以上に重要なものとなっている。

部長会議での権力の高さは部活動の生徒数で決まる。つまり、部員が多い部活の部長は部長会議内ではかなりの権力者となる。どんなに頭が悪くてもだ。

ほぼ全ての学校の事件などが起こると部長会議で大体対処が決まる。生徒の暴力沙汰から教師同士の諍いまで、部長会議は教師以上の働きが求められる。ちなみに生徒会より部長会議の方が有力な権力を所持している。

ただ、それと同等な権力を持った者がいる。察しの良い方はもうわかっているだろう。

そう、校長だ。

うちの学校は私立だ。だから理事長ももちろんいる。が、理事長の座に君臨しているのは校長だ。つまり、うちの学校の校長は理事長兼校長なのだ。はっきり言って、この学校の最高権力者だ。

校長はハイキング部の顧問を務めている。悪どい手を使って生徒を集め、部長会議内でもブイブイ言わせていたようだ。

生徒会はそんな奴の飼いならされた犬だ。まあ、生徒会は取るに足らん軍団だがな。

部長会議は校長、いや理事長すら越えることができる力を発揮することができる。人事異動を決めることが可能。

だが、人事異動では生徒会と理事長が参加する決まりだ。部長会議でどんなに強い力を有しても、生徒会と理事長の二大勢力には敵わない可能性がある。可能性があるっていうのは勝てる可能性もあるということだ。

人事異動とは、職員全てを対象としているのだ。職員全てには当たり前だが校長も含まれる。理事長の座を下ろすことはできなくても、校長の座から引き摺り下ろすことは可能なわけだ。

部長会議で決議決定されたものは、全生徒の半分以上のの署名を集めれば、確実なものへと変わる。

 

「…何が目的だ」

 

少しの間を空けて、萱間が言う。

よくぞ聞いたと言わんばかりに俺は答える。

 

「この学校の独裁者を引き摺り下ろし、生徒たちの自由や職員たちの安全を取り戻すことが俺たちの目指すものだ」

 

当たり前だが、こんなのはハッタリだ。

萱間は気づくだろうが、校長の独裁で消えていった同僚たちのことを案じている職員たちは俺の言葉を信じてしまうだろう。

 

「騙すつもりか…貴様らしいな」

 

「褒め言葉と受け取りますね」

 

萱間は苛立ちをあらわにする。

実はこいつは校長の操り人形だ。金にモノを言わせ、校長は頭が回る萱間を味方につけたのだ。だが、それが裏目に出てしまっているのかもな。

頭が回るから利益が出る方が自然とわかる。

 

「仕方がありませんね。その部活を認めましょう。顧問は私が務めます」

 

ちょろい。

心の中でつぶやく。

萱間がいない校長など、脳をなくした鷹だ。力はあってもそれを使いこなす脳はない。

今まで萱間に頼って自分の地位名誉を守ってきたツケが回ったんだ。良いザマだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。