機動戦士ガンダムSEED DESTINY REVERSE   作:meitoken

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今日は一日に一気に二つ。


PHASE-26 示される世界…後編

〈皆さん、私はプラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルです。我らプラントと地球の方々との戦争状態が解決しておらぬ中、突然このようなメッセージをお送りする事をお許しください。ですが、お願いです。どうか聞いていただきたいのです。〉

 

突然、デュランダルがプラントからあらゆるメディアを通じて全世界へと緊急メッセージを流し始めた。ミネルバでもそれは放送されていた。

 

 

 

〈私は今こそ、皆さんに知っていただきたい。〉

 

アークエンジェルでもこの放送を察知し、ブリッジのモニターにデュランダルの顔が映っている。

 

「デュランダル議長……」

 

キラが呟き、モニターの中のデュランダルはゆっくりと語る。

 

〈こうして未だに戦火の収まらぬ訳、そもそもまたもこのような戦争状態に陥ってしまった本当の訳を。各国の政策に基づく情報の有無により、未だご存じない方も多くいらっしゃるでしょう。〉

 

映像が切り替わり、地球軍がユーラシア西部に侵攻した際に投入した巨大MSデストロイが街を焼き、ザフトのMSをなぎ払う映像が映った。

 

〈これは過日、ユーラシア中央から西側地域の都市へ向け、連合の新型巨大兵器が侵攻した時の様子です。この巨大破壊兵器は何の警告もなしに、突如攻撃を始め、逃げる間もない住民ごとその都市を焼き払い、なおも侵攻しました。我々は直ぐさま、これの阻止と防衛戦を開始しましたが、残念ながら多くの犠牲を出す事となってしまいました。〉

 

映像が切り替わり、デストロイへ立ち向かうインパルスが強調されるような映像が映り、次にデストロイが破壊される映像が映った。

 

〈侵攻したのは地球軍、されたのは地球の都市です。連合側の目的はザフトの支配からの地域の開放という事ですが…これが解放なのでしょうか?こうして住民を都市ごと焼き払う事が。確かに我々は、連合のやり方に異を唱え、その同盟国であるユーラシアからの分離、独立を果たそうとする人々を人道的な立場からも支援してきました。〉

 

 

 

「なんだ、これは!?」

 

デュランダルの演説とベルリンの映像は地下シェルターのジブリールの元にも映った。あの時、勝利の祝杯をあげたと思った矢先に切り札のデストロイはあっさりとアークエンジェルとミネルバに撃破されてしまい、ネオとエリスを初めとしたファントムペインのパイロット達も全滅してしまった。そして、自分達の非道が今世界中にばらまかれてしまった。

 

「止めろ!放送を止めるんだ!早くしろ!」

 

〈こんな得る物のないただ戦うばかりの日々に終わりを告げ、自分達の平和な暮らしを取り戻したいと。戦場へなど行かず、ただ愛する者達と共にありたいと。そう願う人々を我々は支援してきました。〉

 

被災した人々がモニターに映り、連合とザフトを比較し叫んでいる映像が出る。どちらが正義なのかは誰の目にも明らかであった。

 

〈なのに、和平を望む我々の手をはね除け、我々と手を取り合い憎しみばかりで撃ち合う世界よりも、対話による平和への道のりを選ぼうとしたユーラシア西側の人々を連合は裏切りとして、有無を言わさず焼き払ったのです。子供まで!〉

 

「止めろ!なにをやってる!早くやめさせるんだ、あれを!!」

 

ジブリールは通信機に向かって怒鳴り続ける。そこへ同じグループの老人達がモニターに映り、傍観者気取りの口調で話す。

 

〈ジブリール、どういう事だね、これは?〉

 

〈これは君の責任問題だな。〉

 

〈何をしようというのかね、デュランダルは?〉

 

 

 

再びデストロイとインパルスが交戦する映像がモニターに映った。圧倒的な火力で都市を破壊するデストロイとそれを止めようとするインパルスの映像が与える民衆への影響は大きいだろう。だが、アスランはそこで不審な点に気付いた。

 

「シオン、フリーダムが…」

 

ミサキの指摘にシオンが「ああ…いない。」と答える。そうだ。映像にはデストロイに立ち向かうインパルスやミネルバを守るアナーとグラウンドは映っているが、本来デストロイを撃破したはずのフリーダムが消えていた。フリーダムだけではない。随行するMSと交戦するブレイブとアフェクション、市民を守っていたルージュやイージス、ペイルもいない。おそらく、画像から消したのだろう。何も知らない人々の眼にはデストロイを撃破したのはインパルスに見えるのは明らかだ。

 

何故、こんな回りくどい事を?

 

アスランの胸にデュランダルに対する小さな疑念が生まれ始めた。そのデュランダルが再びモニターに映った。議長は言葉を荒くし、机を叩き、起ち上がる。

 

〈何故ですか!何故こんな事をするのです!平和など許さぬと!!戦わねばならないと!誰が、何故言うのです!?何故我々は手を取り合ってはいけないのですか!?〉

 

叫ぶデュランダルを脇から入ってきたミーアが制し、正面から顔が映った。

 

〈このたびの戦争は、確かに私どもコーディネイターの一部の者達が起こした大きな惨劇から始まりました。それを止め得なかった事、それによって生まれてしまった数多の悲劇も私共も忘れはしません。被災された方々の悲しみ、苦しみは今も深く果てない物でしょう。〉

 

ミーアも憂いのこもった表情で今回の戦争の原因とその災害で被災した人々への慈悲を謳う。

 

〈ですが、このままではいけません。こんな撃ち合うばかりの世界に安らぎはないのです。果てしなく続く憎しみの連鎖の苦しさを、私たちは充分に知ったはずではありませんか?どうか、目を覆う涙をぬぐったら、前を見てください。その悲しみを叫んだら、今度は相手の言葉を聞いてください。そうして、私たちは優しさと光溢れる世界へ帰ろうではありませんか。それが私たち全ての人の真の願いでもあるはずです。〉

 

 

 

民衆がラクスの言葉をたたえ、その言葉の続きをデュランダルが語り始める。

 

〈なのに、どうあってもそれを邪魔しようとする者がいる。それも古の昔から。自分達の利益のためだけに戦えと。戦えと。〉

 

徐々にデュランダルの口調が荒くなり始め、ジブリールはここに来て遂にデュランダルの意図を悟った。

 

〈戦わない者は臆病だ!従わない者は裏切りだ!そう叫んで常に我らに武器を持たせ、敵を作り上げて、討てと指し示してきた者達!このユーラシア西側の惨劇も彼らの仕業である事は明らかです!〉

 

〈ジブリール!!〉

 

老人の一人に言われるまでもなく、ジブリールは再び通信機に向かって怒鳴る。

 

「やめさせろ!今すぐあれをやめさせるんだ!何故できない!!」

 

猫が驚いて椅子を飛び降りたのにもジブリールは気付かない。

 

〈間違った危険な存在と、コーディネイターを忌み嫌うあのブルーコスモスも彼らの作り上げた物に過ぎない事を皆さんはご存じでしょうか?その背後にいる彼ら、そうして常に敵を作り上げ、常に世界に戦争をもたらそうとする軍需産業複合体、死の商人ロゴス!彼らこそが平和を望む私たち全ての真の敵です!!〉

 

モニターに自分を含む者達全ての顔写真、本名に至る全てが映し出された。デュランダルは自分達ロゴスに堂々と宣戦布告をするつもりなのだ。

 

〈私が心から願うのは、もう二度と戦争など起きない平和な世界です。よって、それを阻害せんとする者。世界の真の敵ロゴスこそをほろぼさんと戦う事を、私はここに宣言します!!〉

 

 

 

デュランダルの声明が終わり、カガリは唖然と立ち尽くしていた。

 

「これは…大変な事になるぞ!」

 

フブキが提示されたロゴスの面々のデータを読み上げ、愕然とした言葉を口にする。

 

「提示された者の中には、セイラン…いや、オーブと深い関わりのあるリッターグループやグロード家の名前もある。」

 

「いや…オーブだけじゃない。大西洋連邦やユーラシア…彼らのグローバルカンパニーと関わりのない国などあるものか!」

 

カガリがそれを続け、ナタルがその先にある結果を叫ぶ。

 

「ブルーコスモスが連合を牛耳るだけの力を持つのが彼らの仕業だとしても…もしもそれを討ってしまえば、今の世界のシステムが瓦解してしまう!政治も経済も破綻してしまうぞ!」

 

キラはしばし黙り込み、マリューへ向く。

 

「マリューさん、オーブへ戻りましょう。」

 

「キラ君?」

 

キラの進言にユリも頷く。

 

「私も同意見よ。今までとは違う何かが動こうとしている……そんな気がする。」

 

 

 

 




遂にロゴスが暴露されました。

そして、次は私にとってのトラウマのアレ
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