機動戦士ガンダムSEED DESTINY REVERSE   作:meitoken

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運命編の最終回です。


PHASE-42 選ばれた未来…後編

メサイア陥落の映像は世界中に衝撃をもたらした。人類存続の最後の防衛策と銘打ったデスティニープランの導入実行を表明したデュランダルがダイダロスのレクイエムを再利用し、それに異を唱えたオーブ軍と交戦してレクイエムが破壊、移動要塞メサイアの陥落によるデュランダルの死亡によるザフトの敗北。

 

世界中は驚愕し、ある者は絶望した。世界は再び、ロゴスに支配されると。また、戦争が起こるかもしれないと。

 

評議会もこの事態を受け、混乱に包まれた。かつてのパトリック・ザラの暴走に近い形で最高指導者を失ったのだ。

 

しかし、オーブ政府はこれに対して停戦条約の締結を申し出て、それを仲介したラクス・クラインを本物だとプラント評議会も認めた。そして、プランの成果の不明瞭さも相まって評議会はオーブ政府と停戦条約を締結することとなった。

 

条約が締結される日……世界中の報道陣が詰めかける中でオーブからはカガリ・ユラ・アスハとフブキ・クラ・アスハが、プラントからはかつてザラ派に属していたルイーズ・ライトナーが代表として条約の締結を行った。

 

これによって、ユニウスセブンの落下…後に『ブレイク・ザ・ワールド』と呼ばれる事件を発端に始まった地球、プラント間の二度目の大戦は本当の意味で終結した。

 

それに伴い、デュランダルを支持していたラクス・クラインは彼が用意した代役であったことも公式に認められ、これまで贋者とされていたオーブのラクスは両国の関係を仲介した働き、そして新たな指導者を必要とする評議会の要請を受けてプラントへ戻ることとなった。

 

 

 

終戦後……アスラン・ザラ、シオン・クールズ、ミサキ・グールド、メイリン・ホークの罪状もデュランダルによる冤罪であったことが評議会と司令部からも認められた。評議会からは復隊を求められたが、アスランは同じ過ちを繰り返さないためにオーブへ帰国、メイリンもまた同じようにしばしザフトに籍を置きながらもオーブへ渡る予定だ。

 

そして、シオン・クールズはこれまで溜まっていたような不満を全て吐き出すように、凄まじいまでの暴言を司令部と評議会にぶつけた。

 

「もう、親戚と仲間の墓参り以外では行きたくもない!貴様らと言葉を交わすのだってもう嫌なんだよ!どうせ、また俺に全部押しつけて出来なければ、難癖をつけるんだろうが!!」

 

相手が最高評議会の議員であってもそう言った。イザーク・ジュールらの仲介で事なきを得たが、誰もが悟った。

 

もう、シオン・クールズにとってザフトは仲間ではない。本当の意味での彼の仲間を侮辱した一味だと。ザフトからの彼の信用ではない。逆だ。彼がプラント…例外を除いてそこにいるコーディネイター全てを信用していない。もはや、彼からの信用回復は未来永劫不可能だと結論づけられた。

 

結局、復隊の代わりに評議会議長に濡れ衣を着せられた多額の慰謝料をふっかけられ、評議会もやむなく承諾。四人分支払われ、ミサキ・グールドも復隊を拒んだ。

 

 

 

ミネルバのクルー達はデュランダルの肝いりという理由でその行動の是非を問われたが、彼らはあくまで実行部隊の一つに過ぎない。シン・アスカの数々の軍規違反も不問のままにされたが、彼自身がFAITHの称号を返上したことと大戦による人員不足もあって、再び彼らはザフトに籍を置くこととなった。

 

 

 

連合にいたムウ・ラ・フラガとレイラ・ウォンはオーブに渡った。ムウはヤキン・ドゥーエでMIAになったところをジブリールによって記憶操作されていた事実なども相まって、戦犯として裁くのは打倒ではないと判断された。レイラは独断で連合に潜入し、その結果エクステンデット以外にもブルーコスモスによるパイロット育成施設の一部データをオーブ経由で提供したことで不問とされた。

 

その連合もロゴスに牛耳られていた大西洋連邦も前大戦時から続く暴挙の数々によって、連合内部での発言権を大幅に低下された。それに比例してユーラシアが発言権を強めるかとも思われたが、ユーラシア西部の大惨事に対して何ら手を講じなかったユーラシア政府への失望と反感は非常に大きく、あちらはまだ火種を抱えることとなった。

 

 

 

オーブは終戦に伴い、連合での発言権を大幅に強め、世界安全保障条約もそれを主導したロゴスが壊滅したことによって事実上消滅状態になった。

 

ジブリールを匿ったセイランによる腐敗は未だに尾を引いているが、今回の大戦を経て成長したカガリとそれを支える兄フブキはその矢面に立ち、また今後の世界情勢のために地球及びプラントの仲立ちとしてのあり方を模索することにもなった。

 

 

 

シンはルナマリアと共にオーブを訪れた。あの公園もまた、ジブリール捕縛作戦の時の巻き添えを受け、あの時の花が咲いていた景色は見る影もなくなっていた。

 

あの頃は、見せかけだと罵倒した。だが……今度はその見せかけさえも消し飛んでしまった。

 

これをやったのは他でもない、シンだ。あの時、自分はここまで来ていなかった……

 

あの頃の自分ならそんな言い訳をしていた。だが、今は分かる。そんな子供の我が儘なんて通じるはずがない。

 

この慰霊碑で家族の死を誤魔化している……等と言ったが、自分はこの慰霊碑で誤魔化される命を沢山出した。

 

中には、本当に二度の戦いで家族を喪った人や…戦死した将兵の家族がここに来るかもしれない。それさえも、シンは自分本位でしか見なかった。

 

先客がいた。リュウだ。

 

「姉さん……」

 

「……よくここに顔を出せたわね。あんたが滅茶苦茶にした場所に。」

 

一切の慈悲のない言葉だ。

 

「…分かってる。」

 

「口ではどうとでも言えるわよ?」

 

「……分かってる。」

 

それしか言えなかった。

 

「そう………父さんと母さんに、マユに思いっきり叱られなさい。」

 

それだけ言って、リュウは去って行った。ルナマリアも何も言わずにそれを見届けた。

 

いくら花を植えても吹き飛ばす……あの時、そう感じた。だが、自分がそれをやった。また、こんなことをしたくない。

 

その方法を、探したい。シンは…そう思い至った。

 

その時、アスランとメイリンがやってきた。更に遅れて…もう二人、ラクス・クラインとアスランと同じくらいの少年がやってきた。

 

 

 

 




あの和解のシーン、ありだとは思うんだけど個人的にはちょっと……と思ったので代わりにシンの独白重視です。



なんだかんだで運命編もやりきりました。

次はいよいよ自由編です。ネタバレとしては、ブレイブ、トゥルース、アフェクションもライジングやイモータルと同じく新しいの出て、ファウンデーションも増えます。

そして、ニコルがいるからにはお察しください。



ここからは原稿も何もなく、手探りで少しずつやっていきます。少し間が空くかもしれません。
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