『操られ先生』   作:狂いぬこ

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恩を仇で返す事も
時には大事なスパイス


♯8「判明」

 

?「先生は現在、こちらで拘束しております。」

ホシノ「…」

そう言った明星ヒマリの指先に…

光に照らされた先に…

こんな冷たそうな…

コンクリートで固められた…

殺風景な部屋で…

先生が写し出された。

先生が生きてる。

身体全体が白い拘束具に包まれてる。

首元には痛々しい包帯、マスクを着けて、空気を吸ってるのが分かる。

辛うじて顔や頭には怪我が無いようだ。

良かったと思った…けど、何故、こんなことになったのか。

先生のこんな姿、初めてみた。

けど

安堵よりも困惑の方が大きい。

素直に喜べない私が難い。

 

私の大切な人なのに。

 

シロコ「ん、先生と話がしたい。入れる?」

ヒマリ「だめです。今、先生は安静にしていなければなりません」

ノノミ「…ど、どういう事ですか?」

ヒマリ「…今、先生の身体は危険な状態です。」

「…どういわけか…」と続けて先生の身体の話をされた。

 

先生の左手、左足は義手、義足であること。

右手には火傷の後、お腹にはビームで大穴でも開けられたのかと思われる跡。

身体全体、傷が無いところを探す方が難しい。

顔に関しては、何らかの形で治した形跡がある。

 

ヒマリ「…とういことです。先ほどの戦闘もあり先生の身体は安静にしなければ-」

セリカ「も、もう意味がわかんない!!」ヒマリが言い終わる前にセリカが遮る。

おかしい。

先生には良く分からない所が多い。

先生を撃とうとすると

銃弾が先生を避けるように曲がる時もあれば

銃が突然、故障する時だってある。

そんな先生の体には多くの傷跡がある。

外の世界で受けてきた?

分からない…。

どうして?なぜ?

 

義手?義足?普段と、私達と同じ歩き方だった。

違和感なんか、なかっ、た…はず…

 

そういえば先生、皆で海に行った時も、分厚いコートを着てた。

みんな、水着なのに一人だけ…。

頑なに脱がなかった。

 

違和感凄かったよね。ハハ。

 

先生は私達と違って脆い。

 

爆発騒ぎが起きた時も私達はすぐ傍で待っていれば

きっとこんな風にはなってなかったかも。

 

だから…

 

「ハハ、そんな強い君に救ってもらおうかな?私のヒーロー。」

 

私が、守ってあげなきゃいけなかったのに。

また、私は、大切な人を…守れな…。

 

う、うぉ…うぉえ。

 

アカネ「ほ、ホシノ先輩!だ、大丈夫!?ちょ、先輩、ごめんなさい。」

アカネちゃんに抱き締められ、近くの椅子に座った。

胃の中のモノを吐き出しそうになったが

何とか堪えた。

 

セリカ「…先生は、助かるんですか…?」

セリカちゃんから珍しく弱気で儚げな声。

 

ヒマリ「…」

「大丈夫です。回復に向かっております。

なので今は安静にして、もらわなければなりません。」

「救護騎士団も救急医学部も協力しております。」

「後日、正式に、先生について話し合いを設けます。」

ヒマリが語気を強めて言った。

 

ノノミ「…ヒマリさん、ごめんなさい。」

ヒマリを半ば脅し、無理矢理、ここに来た。

歓迎されないのは当たり前だ。

ヒマリ「…では、今は、お引き取りを。」

 

私達は重たいドアを開けて外に出た。

 

ヒマリ「…先生、貴方はこんなにも、みんなに慕われているのですよ。」

「…また、あの時みたいに、話をしましょうよ。」

「…お願い、です…よ。」

ヒマリの手がガラスに触れていたが崩れて力無く落ちていった。

車椅子に全体重を預け、天井を見上げ、時計の音が響く。

 

 

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